受けルガチアンチ

ポケモンバトルにエンタメを

【ポケモン剣盾シングル】2082年11月期ランクマ26位構築 トノチルドン+メレシナンス

 

 どうも、ジョン・タイターです。

 私は今から60年後、つまり2082年からやってきました。みなさんが遊んでいる「ポケットモンスターソード・シールド」のインターネット対戦、所謂ランクマは私がいた2082年でも継続しており、18年後にサービスを終了する予定となっている。

 2022年にタイムトラベルをした記念に、私が2082年の11月期に26位を記録した構築をこの時代のフォーマットに沿って書いてみるとしよう。

 (という設定で楽しんでいただけると幸いだ)

★本日のおしながき

はじめに

 60年後から来た私に尋ねたいことが多々あるのは理解できる。例えば、君たちが遊んでいるポケットモンスターは何世代まで発売されているのか、サンダーは未だに環境トップなのか――。それに関しては、私が未来に関することを書きこんだ時点で未来の出来事にズレが生じてしまうため、ここで答えることはできない。

 さて、ランクマについてだが、現行のシーズン36は2100年まで継続されるが月毎の最終ランキングの発表は無くなっている。なので、我々の時代では過去にシーズンが切り替わるタイミングとされていた毎月1日の8時59分で一区切りとし、そのときの暫定順位でその月の成績としてカウントするようになった。

 つまり、今回私が投稿する構築記事は2082年の12月1日8時59分に暫定26位を記録した際の構築であることをご理解いただきたい。

 

使用構築

 この時代では考えられないと思うが、黒馬バドレックスは対となる白馬バドレックスの存在が、霊獣ランドロスはオスしか存在しないという理由で多様性の観点から、カイオーガグラードンは過去の大災害を連想させるといった理由で使用を自重する流れができあがっており(大嘘)、これらを含む一部のポケモンは環境から姿を消した。

 私がいた時代では「あまごいバンギラス「あられニョロトノといった、デフォルトで天候特性を持つポケモンに自身と異なる天候技を持たせた天候2軸構築が流行している。雨による炎耐性の強化、霰による高速アタッカー化という点で信じがたいと思うがこの月のパッチルドンの使用率は8位を記録した。

 また、2075年頃からソーナンスのアタッカー運用が本格的に議論されるようになり、私がいた時代では殆どがダイマックスエースでの起用となっている。この時代ではまだ信じられないと思うが、私の時代でソーナンスをDMせずに使用すると「卑怯者」「今すぐ降参を選択せよ」と罵られるのだ。私の祖父の時代では「1試合で2体眠り状態にするのはマナー違反」といわれていたようだが、そういったニュアンスだと捉えていただいて構わない。

 なお、2022年に「うどん」というプレイヤーが多用したくっつきバリ持ちのメレシーが2050年代に脚光を浴び、私の時代ではメレシーの持ち物は9割がくっつきバリだ。

 

個別解説

 自分より遅いポケモンにはあられ→脱出ボタンでパッチルドンに、そうでなければ雨持続→パルキアに。クッション+天候の書き換えで複数回繰り出したいのでH振り、あられを使用して脱出できる範囲を広げるためにS振り。

 雨エース。特性の発動順でスカーフ持ちがバレないように、特性はテレパシーに変えておくのが重要だ。

 真のエース。ニョロトノで霰状態にできなくても自分で天候を変えられるので、雨パルキアの締めに出しても強い。

 2022年では考えられないと思うが、2082年のザシアンはAC極振りのガチ両刀が主流。

 がんじょうで耐えてトリックルームを使用してくっつきバリで即退場する。

 DMして一致ダイサイコを使う。ダイナックル派のプレイヤーも一定数存在する。

 

おわりに

 タイムマシンを使って何度か最終日の前日に戻って試したが、これ以上の成績を出すことができなかった。この時代ではまだ理解が及ばないと思うが、2082年では最もスタンダードといえる構築を使って勝ちきれなかったので、純粋に私のプレイングが上手ではなかったということだろう。とても悔しかったが、猶予はまだ18年あるのでいつかは1位を獲れるプレイヤーになりたい。

 それではまた、どこかの世界線で合おう。

★special Thanks

 CERN(タイムトラベルの基礎理論を発見してくれた)

 IBM 5100(この時代の構築記事を解読できた)

 

 

実戦レポート

 ここまでジョン・タイターである体で記事を作成したが、ここからは純粋に筆者の視点で綴る。ここまで茶番に付き合ってくれた読者に感謝。

 上記のスクショのように、現在開催中のS36は便宜上2100年までの開催になっているので、今回は「2082年くらいに流行っていそうなパーティ」を想像して組み、実際に対戦してみようという企画を立てた。

 それでは、実戦レポートをお楽しみください。

 メレシー+ソーナンスとザシアン。メテオドライブ(日ネク)やテラボルテージ(ゼクロム)を考慮した場合、メレシーを初手に置くのはどう考えても悪手。

 いつもの。

 2082年とは言わずとも、くっつきバリメレシーはもっと使用してほしい。今作はダイウォールの妨害が著しかったが、SVではトリックルームじゅうりょくといったターン制限のあるサポート技が使いやすくなると思うので、頑丈+くっつきバリができる新ポケモンの登場に期待したい。

 DM→ダイサイコ。

 自身でサイコフィールドを展開して火力補助をするので、2撃目からが最大火力。フィールド補正無し特化ソーナンス(C93)の珠ダイサイコ(威力100)が無振り霊獣ランドロスに34.7~41.8%ダメージ、フィールド補正込みで45.9~54.6%ダメージでなんと確定2発を取れない。2発で倒れたので無振りだったと思われる。

 これだけ補助して(ステロ除く)無振りランドロスをなんとか2発で倒せる程度。ジョン・タイターがいた2082年では一体どんな環境になっているのだろうか。

 積みの起点になってしまったので降参。対戦ありがとうございました。

 DMのせいで「アンコールで切り返せばいいや」が通用しなくなったところが、第8世代のダメなところだと思う。アンコールの存在で起点化されにくいソーナンスの強みが無くなってしまう。テラスタル環境ではテラバースト(だっけ?)と反射技の仕様次第ではあるが復権する可能性は大いにあるのではないか。

 2戦目。1戦目は相手が悪かったが、これくらいの相手なら2082年仕様のソーナンスでもザシアンの尻拭いがあれば勝てるのではないだろうか。

 ダイサイコ3発でこのダメージってマジ?

 あー、降参ですね。

 対戦ありがとうございました。

 トノチルドン+パルキア

 初手オーロンゲなら適当なタイミングであられ+脱出、アマルルガならオーロラベールあたりをアンコールで縛ってパッチルドンに交代で。

 雨の裏をかいて霰脱出をしたいのでトノ+パルキアの順で並べたせいか、初手は雨を意識してかんそうはだエレザードだった。チョッキでDを強化しているパッチルドンに引いて、ヌオーフリーズドライで処理、死に出しエレザード対面でDM使用、一気に制圧する感じで。

 2082年に流行るとされる天候2軸とは趣旨が異なるが、雨を強く意識させてパッチルドンで暴れてパルキアで詰める動きができた。

反省点

 現代ではまだ早すぎた、この一言に尽きると思う。

 ただ、天候特性ポケモンにデフォと異なる天候技を持たせて、想定される天候エースとは異なる天候エースを出すというのはアリだと思った。SV発売まで残りわずかとなったが、適当な大会があれば試してみたい。

 

おわりに

 ジョン・タイターというのは2000年くらいに突如インターネットに現れた自称タイムトラベラーで、日本でいう2ちゃんねる的な掲示板でタイムトラベルとか未来の話をしていた人物ですが……そもそもジョン・タイターが誰か分からなければ今回の記事は意味不明ですね。

 バトレボも5世代レートも頃合いを見てサービスが終了したので2100年までランクマは開催されないと思いますが、仮に続いた場合は「祖父が使っていた構築で1位を獲れて嬉しいです」みたいなこともあるのかなと思ったり。トリプル勢がこよなく愛す6世代も未だに遊べるようなので、DMという世代限定システムもあるし、あと10年くらいは遊べたりするのでしょうか。

 

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【ポケモン剣盾番外編】第三回わこめん杯 参加してみた

 

 どうも。

 一般ポケモンオタク、奇妙な戦術で仲間大会に参加してみたシリーズの第6弾です。

★本日のおしながき

大会概要

大会名:第三回わこめん杯 ~fin~

主催:もめん 氏

開催:11/6(日)の21:00~23:59

ルール:ランクマ シリーズ10準拠(DMなし)

その他:対戦回数25回、複ROM可(2つまで)

制限:幻、禁伝、準伝全般+一部一般ポケモン(別紙参照)、しんかのきせき(石なしポリ2やラッキーは可)

参加者:延べ271名

 

デッキレシピ

【メインロム】

 今大会のレギュレーションはDM無し、禁伝+準伝+幻無しに加えて「前回大会で使用率が高い且つパルデアにいなさそうなポケモン」を制限したものになる。

 使用するデッキについて、禁伝すら完封する初手TODヤドラン*1や、DMが無いのでスキルスワップを無効化されない+回避率系の戦術が有効という点で千鳥足ポリゴン2*2を最初に考えたが、これらは悪戯に試合時間を伸ばす恐れがあり、自分も対戦相手も楽しくないので辞めた。

※*1:【ポケモン剣盾シングル】選出画面における印象操作 ~初手グラードンはアカンすよ~ - 受けルガチアンチ

※*2:【ポケモン剣盾シングル】好き嫌い克服ポリゴン2 - 受けルガチアンチ

 試合時間が長くならない、それでいてDM無しの恩恵を受けられる戦術を探したころ、ダイウォールによるトリルターン枯らしのリスクがない環境でより強さを発揮するやわらかメレシー+弱保ツボツボ*3スキルスワップ無効の恐れがないのでマジミラスワップ+逆天邪鬼カラマネロ*4の2軸でデッキを組むことにした。

※*3:【ポケモン剣盾シングル】弱 保 ツ ボ ツ ボ ~旬のテテフを添えて~ - 受けルガチアンチ

※*4:【ポケモン剣盾シングル】逆あまのじゃく・カラマネロ - 受けルガチアンチ

 オリジナル版に於けるカプ・テテフの代役。

 制限されていないカバルドンラグラージオーロンゲといった展開系のポケモンを重く見た技構成にした。一番の役割はツボツボを先制技から守ることなので、サイコフィールドの効果量を最長(8ターン)にするためグランドコートは必須

 当ブログではお馴染みのやつ。

 HBDの個体値を0にし、Bには性格補正もかけることで考え得る最も柔らかいメレシーを実現。がんじょうを盾にトリックルームを使用し、残ったHPをくっつきバリ自傷することにより最短で退場(=トリルエースに4ターン与えられる)するのが目的。

 パワートリック+弱点保険でDM禁伝ポケモンを一撃で葬ることができるツボツボ。ザシアンやカイオーガが多い環境と異なり弱保の発動率がイマイチだったのは反省。

 トリックルームスキルスワップをするだけ。表選出のメレシーツボツボはがんじょうを前提に動く必要があるので、ステルスロックを牽制する意味でも。

 ブリムオンのスキルスワップマジックミラーを移した相手にうそなきを使用してDを上げるカラマネロ。一般的な天邪鬼カラマネロの必須技であるばかぢからと両採用でカッチカチになることを目指す。

 2軸ともトリルを用いるので、トリルにあまり干渉されずに動けるサブアタッカーとして起用した。

【サブロム】

 5世代トノグドラが強く使えると考えて準備した。ただ、メインロムの25戦も捌き切れなかったので一戦もできなかった。エントリー詐欺になってしまった点については申し訳なく思います。

 

大会レポート

 DM無しなので、ここぞとばかりにピクシー(採用率26位)やフワライド(同71位)といったポケモンに遭遇した。DMを考慮しなくてもいいので、ガブリアス(同1位)やサザンドラ(同7位)といったDMせずとも十分火力があるポケモンが多く採用されていた印象を受けた。

 当然ダイジェットを前提とする積みアタッカーは使えないので、この手の大会になるとウルガモス(同23位)やパルシェン(同25位)といったポケモンは人気が出る。5世代積みサイクルのウルガパルナンス辺りはまだまだ使えるし、ハッサム(同12位)もよく見かけたので、あの頃強かったポケモンはSVで大いに活躍できそうだと感じた(内定すれば)。

 非DMの純粋な火力という点でガラルヒヒダルマ(同2位)も多く見たし、モロバレル(同29位)やローブシン(同64位)といった飛行弱点のポケモンが積極的に採用されたことが伺える。

 

 個人的なことを書くと、土偶氏と対戦出来たのは喜ばしい出来事だった。同氏は受けループを用いて様々な仲間大会で好成績を残しており、大会レポート記事も非常に興味深いので、リスペクトできるプレイヤーと対戦できてよかった。

 同氏には当ブログの看板キャラクターであるポリ川ゴン児のイラストを描いてもらうなど日頃から良くしていただいているので、もっといいチョイスというか自分自身納得できなかった形での対戦となってしまい申し訳なく思う。

 多くのプレイイヤーが順当に勝ちに来る構築だったが、エルレイドで起点を作って(恐らく自信過剰)ワルビアルで全抜きを試みようとするコンボパーティ、怯み回避即死技で全てを運否天賦に委ねたパーティは記憶に残った。

 

結果と反省

 24戦6勝18敗で245位(/271)だった。

 今大会は非常に悔いが残った。今回組んだデッキは2軸とも禁伝環境で使用したものなので、一般ポケモンしかいない環境では上手く動かせないことが多く、自分の見立てが甘かったことに非常に悔いが残る。

 先月参加した大会では自演弱保ミミッキュクレッフィを使って15戦7-8とギリ負け越し程度に収まったが、今回はぐうの音も出ない大敗である。今回選んだ戦術はいずれも「相手に倒してもらう」や「交代されないことが前提」といった相手依存の要素が強く、自演弱保~のように自分から動いていける戦術を盛り込むべきだった

 

大会ハイライト

 とんでもねェ負け筋3選

 パワートリック+弱点保険発動のフルパワーツボツボの攻撃が粉ガブに当たらず負け。どれだけパワーを高めても「当たらなければどうということはない」のお手本のような負け方をして笑ってしまった。

 ロトムのトリックでくっつきバリが取られてしまい、メレシーが脱出できなくなってしまった。裏のハッサムが判明していたので、サイコフィールドが無くなる前にツボツボを出そうと焦ってしまい敗れた。

 スキルスワップを使用するタイミングでガラルマタドガスに交代されてしまい、かがくへんかガスの影響で不発に終わった。当然、うそなきを反射できないカラマネロマタドガスに勝てる道理もなく負け。

 

おわりに

 まず、このような有意義な対戦の場を設けてくださった主催者のもめん氏に最大限の感謝と労いを。そして、大会中に対戦してくださった全てのプレイヤーに感謝とリスペクトを。

 

 例えば「タイプ統一でチームを組む」「使用率○位以下のポケモンのみ」「指定されたポケモン1on1」など様々なルールの仲間大会があるが、筆者はDMが無くて禁伝が出られない、要は5世代環境までの感覚で対戦したいだけなので、もめん氏が開催した一連の大会は筆者の嗜好に非常にマッチしていた。遊びやすくて楽しい大会をこれだけ開催してくださったことに感謝しかない。

 個人的に同氏には恩義があり、伝説的スターの称号を取る際に簡潔な手順を教えてもらったので、ガヤとして少しでも大会を盛り上げることで(もちろん義務感での出場ではない)恩を返していけたらと思っていた。

 新戦術開発の裏で、というかシンプルに勝つためにランクマを遊ぶときはゼクロムやルギアを多用したので、同じくゼクロムとルギアをよく使っていたもめん氏の放送をたまに覗いて参考にさせてもらっていた。めちゃくちゃ接点があるわけではなかったが、8世代環境後期に於いて影響を受けたプレイヤーであることは間違いない。

 開催すれば毎回人が集まるのでSVでも機会があればこのような大会を開いていただければ、と厚かましくも思っている。ありがとうございました。

 

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おまけ

 相手TN、技や持ち物などのメモを除いた簡易対戦メモ。備考は大体敗因。

 

【ポケモン剣盾コラム記事】8世代を振り返ろう

 

 どうも。

 今回はランクマを中心に剣盾(8世代)をどのように歩んだのかをプロ野球選手のウィキペディア風に振り返りますが、真面目に振り返りをする「8世代を振り返って」の項まで飛ばしていただいて差し支えないです。

★本日のおしながき

概要

 著者近影

 TNうどん(うどん、199×年×月×日ー)は北海道出身のプレイヤー(たぶん投手)。右投げ右打ち。無所属。

 5世代までポケモンを遊んだのち長い活動休止期間を経て、2020年6月に8世代に参入した。何年かぶりにポケモンを遊びたくなってアルファサファイアやムーン、ウルトラサンを購入して遊んでいたが、長引く新型感染症の影響で暇ができハードごと購入して最新作に追いつく。

経歴

 2020年6月 最新世代に参入

 2020年8月13日 ブログを開設

 2022年9月 ブログ総PV数100,000を突破

人物

 独身男性。

 第5世代まではレートにしか興味がない典型的イキリオタクの学生時代を過ごし、8世代で復帰してからは時間の制約等で学生の頃のようにレートを追求することは難しいと判断、エンタメプレーを追求するようになった。

詳細情報

タイトル

 ・マスボ級最下位:1回(S26、22年1月)

記録

 ・トリプルスリー:1回(S31、対戦回数、勝敗数すべて三桁)

背番号

 ・8(メインロム、敬愛する元プロサッカー選手のスティーブン・ジェラード氏から)

出演

 稀にどこかの配信アーカイブ

 ひとりまつり氏の動画(ブログの文面のみの出演)

書籍

 弊ブログ

外部リンク

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8世代を振り返って

 11月シーズンまで1年間と区切り、年間で振り返っていく。

●1年目(S1~S11)

 やや遅れて8世代に参入したので、始めた頃にはホーム連携が既にされていた。育成環境を整えるためにメタモンレイド周回をする必要が無かったので、クリア後に即ランクマ用の育成を始められた。

 初めは環境が分からないので、とりあえず5世代レートで使っていたポケモンのうち、8世代でも使えるバンギローブカバドリなどを引っ張り出すも、ミミッキュドラパルトに泣かされ時代の変化を痛感した。

 最初に育成したのはドヒドイデだった。過去にパルシェンメガヤンマなどの毒菱戦術を使っていたので、ドヒドイデエルフーンで同様のことを目論んでパーティを作った。

 1年目はエンタメ戦術というより「ちょっと変わったポケモンをパーティに1体ひとつまみ……」といった感じで、変わったポケモンで個性を出そうという程度にとどまっていた。

 この頃は大負けはしたくないという意思が伺える。シングルでの重力構築に取り組んだS10はレート1,500を下回ったが、最近の感覚だと「1,400もあるじゃん!」という感じがする。1年目はまだ吹っ切れていなかったし、古参プレイヤーのプライドみたいな嫌な部分が出ていた。

 S11はダブルバトルに夢中になっていたのでシングルは12戦にとどまった。

●2年目(S12~S23)

 準伝が解禁されたS12~は途中までは1年目同様に大負けしたくないというみみっちいプライドが伺える。

 ところが、S14から異変が生じこの辺りからレート1,200~1,300での着地が当然のようになっていった。ちなみに、S14はメロメロ戦術に傾倒したシーズンで戦術云々よりも運否天賦に勝敗を委ねていた。

 過去の投稿をパッと見た感じでもS14~15辺りから趣旨が変わり始めた。これまではマイナーポケモンや変態型を入れるよくある手法で個性を出そうとしていたが、選出した2~3体でコンボを狙うような記事が増えており、嗜好が「単体」から「戦術」へと変わっていったタイミングが2年目の初めだった。

 S14の74,212/77,435(レート1,330)というのが8世代史上最も低い順位になったが、レートという観点ではかなりマシな方である。このときはまだマスボ級到達者だけでも7.7万人いたので、最下位近辺にいてもマッチングしないことは殆どなかった。

 この時期はダブルバトルもそこそこ精力的に遊んでいた。

●3年目(S24~S35)

 これまでは最低でもシーズン100戦以上するのが通例だったが、対戦環境に対する飽きが顕著に出てしまったのが3年目。

 特にS24~25はダブルバトルを熱心にやっていたわけでもないのに、2か月続けて対戦数が二桁に留まっているのが何よりの証拠だろう。その反動か(?)S26ではシーズン最下位を獲得した。これだけやっても最下位を獲得したのは一回だけなので、世の中には筆者以上に過酷なことをやっているプレイヤーがいるのだろう。

 2年目は最終レートが1,200~1,300で踏みとどまっていたところ、もう一段階吹っ切れて1,000~1,100で着地するのが常態化した。翻って言えば、そうまでして刺激的なことをしなければ対戦を楽しめない程度に飽きていたのかもしれない。

 3年目は飽きがキーワードとなり、これとどう向き合うのかが問われる期間だった。その間にモンスターハンター ライズ」や拡張コンテンツの「サンブレイク」、最近だとスプラトゥーン3」といったビッグタイトルが同ハードで発売されていて、ポケモン関係でTwitterで知り合ったプレイヤーがポケモンに関することをツイートしなくなった、他ゲームのツイートがメインに変わったのもこの期間だった。

 個人的にはある程度「飽き」はあるものの、対戦の意欲は衰えなかった。もう少し突っ込んだ書き方をすると「ポケモン対戦が好きだから対戦は毎日でもしたい、でも遊びたいレギュレーションがない」と感じていた。

 通算成績の対戦回数を打数勝った数を安打数負けた数を凡打した数に置き換えて計算をすると生涯打率は.419と超ハイアベレージになる。NPBの通算打率の記録で見るとオリオンズで活躍したレロン・リーが保持する歴代最高記録の.320(4934-1579)をほぼ1割上回る数字になる。

 ちなみに、通算打率は4,000打数以上の選手が対象になるのでイチロー氏は含まれない。NPB時代の同氏は打席数こそ4,098あるが、そこから四死球や犠打などの数を除いた数字の打数は3,619になってしまう。

 引き分けの数を四死球と仮定すると、通算で2つと全く選べない打者になる。これで長打率が低い場合は贔屓球団にいて嬉しいのか困るのか微妙なところだ。他にも打者としての指標であるOPSや守備指標のUZR次第ではあるが、いて困る選手ではないだろう。

おわりに

 8世代楽しかったですね。このブログを通して様々なプレイヤーと知り合えて、交友関係も築けたので感謝しかないです。

 SV環境スタート後はブログの更新をどうするか決めていませんが、いずれにせよブログ活動自体は続けていくので、筆者共々SVでもよろしくお願いします!

 

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【ポケモン剣盾 番外編】第2回こらる杯 参加してみた

 どうも。

 一般ポケモンオタク、奇妙な戦術で仲間大会に参加してみたシリーズの第5弾です。

★本日のおしながき

大会概要

主催:こらる 氏

開催:10/29(土)21:00~23:59

ルール:バトルタワールール(NN表示あり)

その他:対戦回数15回、相棒ポケモンをトップ配置(選出自由)

制限:禁伝+幻禁止、過去技無し、Lv1戦術禁止

   準伝+UB+600族+S20使用率70位までの一般ポケモン(別紙参照)はパーティ内に1体のみ

参加者:延べ269名

 

デッキレシピ

 加齢臭雨+自演弱保ミミッキュ

 今回は非常に特殊なルールになっていて、準伝(UB含む)+600族に加えて使用率上位の一般ポケモンがパーティ内に1体しか存在できない。リミット1のカードをどう使うかが構築の肝となる非常に面白いルールだ。

 ということは、リミット1群からカバルドンラグラージオーロンゲといった展開系や、ラッキーヌオーといった組み合わせが重要な受け駒がチョイスされる可能性は低いと感じた。さらに、アシレーヌマリルリといった水+妖ポケモンミミッキュピクシーといった主要なフェアリータイプもリミット1なので、昔ながらの加齢臭漂うニョロトノキングドラの雨パが通りやすいと感じた

 裏選出はこれで決まったので表選出、つまりはエンタメ性のあるコンボ戦術を組み込めば大会用のパーティが完成するので、つい先日公開した記事にある自演弱保ミミッキュ*1のギミックを入れて完成。

※*1:【ポケモン剣盾シングル】自演弱保ミミッキュ+クレッフィ - 受けルガチアンチ

 相棒枠には第5世代レートで散々使った雨パの起点となるニョロトノ、リミット1枠はミミッキュを使用した。メタモンの使用率(S20)がギリギリ71位だったので実現できた。

 

個別紹介

 歴戦の勇者たちを称えて

 BWの頃からいるHCベースでちょっとBに割いたやつ。トノグドラはニョロトノの役割をどうするかで回し方が異なるが、めざパどくどくが使えない現環境だとキングドラと役割集中でゴリ押しできる方が腐りにくいので火力に割いた。ゴチルゼルがリミ1ではないので申し訳程度の対策にほろびのうたを入れた。

 選出回数は3/15

 現代では雨は永続しないので10年くらい前のような絶対的エースではいられないが、逆に現代ならではの良さとしてダイストリームからすいすいを発動できるところがある。

 せっかくの仲間大会なのでコンボ戦術で戦うことを第一に選出し、極端に雨選出が刺さっている場合のみトノグドラ裏選出をした。

 選出回数は4/15

 こちらもBWの頃によくいたHDにがっつり割いたローブシン

 5世代雨の格闘枠(ナットレイやラッキー対策)はローブシンテラキオンキノガッサバシャーモ(加速、環境後期)から1体が主流だったので、制限に掛からないローブシンを入れた。ノスタルジーに浸りたいという理由なので、戦術的な意図はない。

 選出回数は3/15

 ミミッキュインテレオンメタモンは上記リンクを参照。ついでにコンボの理論も知っていただけると幸いだ。以下、大会用の変更点。

 ミミッキュじゃれつくを使いたい主要なドラゴンはリミット1群に多い、ウッドハンマーは対カイオーガグラードンを睨んで採用していたので、弱保に触れられる範囲を広げるために上記2つの技から10まんボルトしっとのほのおに変更。

 インテレオンはとんぼがえりで弱保を触ってそのままメタモンに引く動きも面白いと感じたのでハイドロポンプとんぼがえりメタモンは前回持たせられなかったこだわりスカーフを持たせて同速対決を回避。

 選出回数はミミッキュが12/15インテレオンが10/15メタモンが13/15。インテレオンはミミッキュで弱保を触れない場合のコンボパーツなので必ずしもミミッキュの選出回数と連動しない、メタモンはピン刺しで使えるので同様。

 

大会レポート

 とにかくルール作りが上手で工夫のし甲斐がある大会だったことは強調しておきたい。制限対象を少しずつ変えながら回しているだけで長く遊べるルールだと思う。

 個人的な考えとして、普段殺伐としたランクマで遊んでいるのに仲間大会でまで勝つことばかりを考えたくない。むしろ自分が表現したいコンボや戦術でのびのびと遊びたいので、強力なポケモンが多く制限された今大会は非常に遊びやすかった。奇抜なコンボ戦術を使うプレイヤーとの対戦を熱望したが、15回の限られた対戦回数で叶わなかったのは残念だった。

 

 全15戦中12回コンボ選出をして、コンボが成立しなかった(弱保トリック→起動からメタモンでコピー)のは僅か3回だった。勝利に繋がったのは4回、コンボ自体は成立しても勝利に繋がらなかったのは5回だったが、やりたいことは十分表現できたので非常に満足のいく内容だった。

 主な負け筋としては弱保トリックをした後にミミッキュが凍ってしまって弱保を起動できない、メタモンを展開できても変身した相手がワンウェポンで詰むなど。相手がDMしたのでこちらもDMせざるを得なく、同速対決で負けてしまったのは戦術上やむを得ないケースなので自分が悪い。

 

 雨選出は3回して3勝したが使用率の1位がガマゲロゲ(うち貯水69.7%)、5位がトリトドン(うち呼び水が100.0%)なのでトノグドラに限らず水タイプがマークされる環境だったことが伺える。

 対トノグドラという観点でいうとブラッキー(使用率3位、穏やか32.0%、ばんのうがさ0.7%)やサーナイト(使用率6位、トレース91.7%、スカーフ34.9%)といった特殊エースのキングドラを受ける、すいすいをトレースして狩るといった危険が隠されていた。

 

 リミット1群で最も使用されたのはサンダー(全体使用率14位)、次点でエースバーン(同19位)になった。貴重なリミット1枠にカバラグや単体では生かしにくい受け駒をチョイスするプレイヤーは殆どいなかった。

 筆者が使用したポケモンだと上から順にメタモン(13位)、インテレオン(18位)、キングドラ(23位)、ミミッキュ(38位)、ローブシン(77位)、ニョロトノ(146位)となる。

 

結果と反省

 15戦7-8で159/269位だった。

 引きがかなり良くて素直に雨選出をすれば拾えた試合はいくつもあったと思うが、自分の理念に基づいてエンタメを優先したので、勝ち越せなかったことやレート1,500を下回ってしまったことについて後悔はないし言い訳もない。それ以上に自分のやりたいことができた満足感が強いので、この大会に参加して良かった。

 大会の告知はかなり前からあったので考える時間はたくさんあったはずだが、思いのほかランクマが面白くて後回しになってしまい、大会のために考案したギミックを盛り込むことができなかった点のみ反省したい。

 

大会ハイライト

 初戦はパッチルドンに自演弱保コンボを決めて白星スタート。パッチルドン(メタモン)が+2でんげきくちばしヌメルゴンを貫いたときは震えた。

 2戦目はフシギバナに自演弱保コンボを決めて連勝。最後はインテレオンが詰めてくれたが、このコンボで連勝の足掛かりを作れたのは満足だった。

 連勝スタートを決めてからはコンボが勝ちに繋がらない、雨選出をして勝つパターンが続いたが、14~15戦目はコンボ戦術で連勝締めができた。最後はエスパー統一との対戦だったので、弱保トリック→かげうちで起動ができるミミッキュにはおあつらえ向きだった。

 

おわりに

 まず、このような有意義な対戦の場を設けてくださった主催者のこらる氏に最大限の感謝と労いを。そして、大会中に対戦してくださった全てのプレイヤーに感謝とリスペクトを。ありがとうございました。

 

 それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterにお願いします。

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【ポケモン剣盾シングル】自演弱保ミミッキュ+クレッフィ

 

 どうも。

 今回はミミッキュで保険の勧誘をします。

★本日のおしながき

敵に塩を送る

 先月投稿した幻影マーシャドーという一連の記事群がある。

 主に化身ボルトロスいばるからマーシャドー(シャドースチール)をブラフとして用いる戦術について記述したが、シンプルにシャドースチールの強化手段として利用する自演コンボについても触れた。

 ざっくり言うと今回は、それを少しだけ複雑化してエンタメ色を強め、対応範囲を広げて戦術としての汎用性も高めた戦術を構築していく。

 

戦術紹介

 結論から述べると、今回の戦術はじゃくてんほけんトリック→起動からランク上昇のコピーや吸収を狙う。

 ベースとなるのは特性ばけのかわで1ターン目が(ほぼ)無敵のミミッキュ。このカードが必要な理由は、ばけのかわが残っている状態で攻撃を受けると「本体に攻撃が当たった」という判定にはならず弱点技を受けても弱保を残すことができる点で唯一無二だから。

 理論上、殆どのポケモンに対して弱保を触られずに1ターンの行動保証があり、90~95族に多く分布する禁伝ポケモンより高いSで先に動いて弱保の起動、もしくはかげうちで弱保に触ることを狙う。

 押し付けた弱保を意図的に起動した後はシャドースチールを使えるマーシャドー、特性かわりものメタモンパワースワップを使えるザマゼンタの3本の柱で弱保の効果を吸収・コピーしてスイープを目指す。

 ところが、この戦術には致命的な欠陥がある。

 それは、3本の柱のうちメタモン以外には相手に交代の選択肢を与えてしまうということだ。ザマゼンタのパワースワップはさておき、マーシャドーシャドースチールは弱保トリックとのコンボがあからさまである。

 そこで、マルヤクデキョダイヒャッカサダイジャキョダイサジンのようにDMを使用せずとも相手を拘束可能なクレッフィをコンボパーツに組み込む。

 受けた相手の次ターンの交代を縛ることができるフェアリーロックを使用、攻撃を受けてだっしゅつボタンで離脱するか倒されることで3枚目のカードを展開する。

 以下、コンボパーツの詳細。

 陽気AS@じゃくてんほけん

 最速にすることで抜ける範囲を可能な限り広げて、トリック後の弱保に自ら触れられる確率を高めた。禁伝に多いドラゴンに対するじゃれつく、黒バドや日ネクの弱点を突けるかげうちグラードンカイオーガの弱点を突けるウッドハンマー。入れ替え候補はドレインパンチしっとのほのおか。

 何でもいいので過去に使用した個体を適当にピック。パワースワップが前提となるザマゼンタに繋ぐ場合のみ壁展開をする。

 無邪気AS@こだわりハチマキ

 3種の先制技でミミッキュでは弱点を突けない範囲をカバー。ただし、同時にクレッフィを選出できなくなるので裏のカードはメタモンで固定される。

 弱点を突くついでに裏のポケモンへのアシストとして(主にシャドースチールを使わなければいけないマーシャドー)少しでも多く削るために鉢巻で強化した。

 

実戦レポート

 解説する試合のパーティと選出。

 相手パーティの6体中4体がミミッキュで弱点を突けるのでミミッキュクレッフィマーシャドー

 初手ミミッキュグラードン。弱保トリック+ウッドハンマーで自演完了、グラードンステルスロック+でんじはのテンプレ通りの行動。でんじはがんせきふうじを連続で外してミミッキュを倒してくれない。皮すら剥がしてくれない。

 本来はミミッキュが倒されてフェアリーロックをするのが役割だが、相手の遂行速度が遅いのでクレッフィ後投げ。明らかに嵌める動きをしているのに居座り続けるグラードンに凄味を感じる。

 フェアリーロックができていないので十中八九引いてくる、これは既に戦術として破綻したと思いヤケクソのシャドースチールが通った。

 死に出しゼクロムでDMを切って返してくるのかと思ったらDMもせず。

 DM→ダイジェットで切り返したいと考えているのだと思い、対ゼクロムの最高打点であるダイアイスを選択した。ちなみに、無振りDMゼクロムに対して特化マーシャドーの+2ダイアイスは確定で耐えられる。

 +2ダイホロウカイオーガに耐えられるも、カイオーガの雨下ダイストリームも耐えたので次の一撃で勝利というタイミングで降参が選ばれた。対戦ありがとうございました。

 この試合は自演弱保コンボでAを上げられたグラードンが居座る先出ししたゼクロムがDMをしないといったこちらの負け筋を悉く外す相手のプレイングに助けられた。コンボを通したというより「通させてもらった」といった印象。これでは目の肥えた読者の皆様は納得しないのでもう一試合。

 解説する試合のパーティと選出。

 相手パーティの6体中5体がミミッキュで弱点を突ける、どちらにせよザシアンにはトリックが効かないのでインテレオンのサポートは不要。よってミミッキュクレッフィのコンボパーツに、相手パーティに対して満遍なく打点を稼げるマーシャドーを選出。

 初手がステロ撒きガブリアスだったので可能な限り頭数を減らしておくためにミミッキュで処理(スクショは省略)、死に出しキュレムでここからコンボをスタート。

 白キュレムとつげきチョッキ持ちだったので貰ったチョッキのお陰でミミッキュが攻撃を耐える、じゃれつくで弱保を起動して退場。

 クレッフィフェアリーロックで白キュレムを拘束し、DMターンを消費させつつ自陣のエース・マーシャドーシャドースチールを当てる準備が整った。

 自演弱保コンボで上げたAC+2ずつに加え、白キュレムダイアースで上げたD+1も頂戴した。

 途中経過はこんな感じ。

 相手のラスト1体はイベルタルでDMをすでに使っているため、マーシャドーにDMを使用して詰めることができれば勝ちという状況。クレッフィはC+2ダイバーンで焼かれてしまったので脱出ボタンが発動しなかった。

 D+1を吸収しているとはいえイベルタルが襷を持っていてデスウイングを急所に当てつつ延命、次のターンにふいうちで倒されるといったとんでもない負け筋も想定される場面だがA+2ダイロックで順当に処理できた。完璧なゲームメイクができたと思う。対戦ありがとうございました。

 ザシアンを選出されると(特に初手)崩壊する戦術なので、ザシアンがいなかったことが勝因か。それについてもザマゼンタ、メタモンマーシャドーで牽制しているので選出しにくい雰囲気があったのかもしれない。

 

反省点

 いばるデコレーションで済ませられることを複雑化しているため、非常にコストパフォーマンスが悪い。一般ポケモン環境なら或いは、現行のルールでは相手次第の部分が大きくてスイープするのは難しかった。

 3本柱と銘打ったものの、パワースワップで1ターンの隙が生じるザマゼンタスカーフはマーシャドーに持たせた関係で同速運ゲをしなければいけないメタモンで全抜きすることはできなかった。攻撃とランク上昇の吸収が一体となっている、スカーフで初速を確保できているマーシャドが一番使いやすかった。エースをメタモンに絞ってスカーフを持たせられるならメタモンも強いと思う。

 3体中2体を突破することの再現性は取れても、襷ストッパーによるステルスロックの重要性、相手のDMによる一時的な耐久力の向上など、クリアーしなければいけない問題が非常に多かった。

 

おわりに

 これが8世代最後の戦術記事になるかもしれません。最後まで自分らしく「無駄を楽しむ」ことができたと思います。この2年とちょっとご愛読ありがとうございました。まだまだ記事は更新しますし、SVでもブログは続けるので引き続きよろしくお願いいたします。

 

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【ポケモン剣盾シングル】弱 保 ツ ボ ツ ボ ~旬のテテフを添えて~

 

 どうも。

 時系列的にはS34の内容になりますがツボツボです。

★本日のおしながき

パワーが足らねンだ……

 周知の通り、ツボツボというポケモンは非常に器用である。行動保証を生かして場を整えたり、パワートリックを利用してアタッカーになったりと、できることが多いのでコンボパーツとしても優秀なポケモンだ。それでいてなぜかマイナー面をしているが、実際には一軍での実績十分なベテラン選手である(S34使用率51位)。

 ツボツボはサポート型にしろアタッカー型にしろ、自身のカタログスペックだけで飯を食えるだけのポテンシャルがあるので、改めてコンボの終点に据える必要はないと考えていた。

 しかし、先日参加した仲間大会の主催者様の配信枠を改めて観ていると、果敢にも禁伝に立ち向かうツボツボの姿が映っていた。パワートリック後の渾身の一撃も余力を持って受け止められていて「やっぱり禁伝相手だとパワーが足らねェな」と感じた。

 そこで、今回は禁伝とも互角以上に戦えるパワー系ツボツボを生み出すためのコンボを考えていく。

 

戦術紹介

 アタッカー型のツボツボには必須となるのがパワートリックだが、この技は自身のAとBの数値を入れ替える効果があるのは今さら説明するまでもない。

 つまり、B種族値230を誇るツボツボは特化時のB実数値が310あり、それをそのままA実数値として使用することができる。純粋な数値のみなら全ポケモン中ナンバーワンとなるが、今は禁伝ポケモンがランクマに参加する時代である。

 例えば、ザシアン(けんのおう)はA種族値が170なので特化時の実数値は244となるが、特性により場に出るだけでAが1.5倍、つまりA366となる。環境で最もメジャーなポケモンなので、ザシアンのAが物理耐久のラインとなることもあり、A310ですらパワー不足の烙印を押されてしまう。

 そこで今回は、パワートリックだけでは不足なら絶対に警戒されないじゃくてんほけんを使って、さらにAを盛ってしまおうではないかと考えた。

 

 もちろんツボツボのみで遂行するのは到底不可能なので、サポート役として以前当ブログに投稿した「やわらかメレシー*1」を配置する。

※*1:【ポケモン剣盾シングル】やわらかメレシー(+痴呆ラグ) - 受けルガチアンチ

 このメレシーはHBDの個体値を0にすることで考え得る最も削られやすい調整を施している。特性がんじょうで耐えつつトリックルームを展開し、持たせているくっつきバリで残ったHPを削って自主退場することにより、次のターンにミストバーストで自主退場するよりも1ターン多くトリルターンを残すことができる

 するとどうなるかというと、ツボツボが初動でパワートリックを使ってもトリルターンは3ターン残り、DMが持続するターンと同じだけトリル下で動けるので、相手の構成次第ではこの3ターンで決着をつけることが可能になる。

 また、弱保を持つ関係上被弾することが前提となるので、トリルターン内でも先制技で縛られないように、特性でサイコフィールド(以下、PF)を展開できるカプ・テテフを添えた。テテフは先発で出ることが想定されるので、フィールドターンが枯渇しないように3ターン延長できるグランドコートを持たせる。

 トリル下で最も早く、且つパワトリ後に最もAが高くなるように性格はのんき一択でHB特化。持ち物はコンセプトなのでじゃくてんほけん

 技に関しては一致岩技+役割破壊の地面。ジャイロボールは撃ちたい相手が一致岩技で十分なのと威力が相手依存であることが理由で不採用。より火力を高めるためにダイナックルとして使用できて、頑丈+弱保と相性がいいきしかいせいを優先。

 詳細は先ほど掲載したリンクを参照。

 

実戦レポート

 解説する試合のパーティと選出。

 まず今回の戦術におけるパーティの組み方について説明をすると、メレシー+ツボツボのコンボパーツに先制技を対策しなければいけない場合の補助としてテテフで基本の3枚は埋まるが、テテフが要らない場合に選出するDMしてもしなくても使いやすいポケモン(今回だと黒バド)を設けたい。

 さらに、ツボツボ+メレシーの頑丈コンビと襷採用率56.7%の黒バドがいるので初手にステロ要員を呼びやすい。そこに合わせてTODをするヤドラン、自由枠としてさらにステロ撒きを助長するホウオウを入れて完成。

 序盤はスカーフホウオウジラーチを処理してカイオーガに倒される。

 相手のダイウォール等を考慮するとツボツボを展開する前に1体処理しておきたいのでホウオウの仕事量は十分。後続のメレシーを頑丈発動まで削れる、ツボツボの弱保を触ってくれる相手としておあつらえ向きのカイオーガが出てきてくれた。

 このメレシーに関しては以前別の記事で主だって取り上げたのでスクショを省略。しおふき被弾でがんじょう発動、トリックルームを貼ってエンドフェイズ時にくっつきバリ自傷して自主退場。これによりツボツボにトリルターンを4ターン渡すことができた

 パワートリック発動後、ダイストリーム被弾でじゃくてんほけんも発動。これでA実数値310の2倍、A620ツボツボが完成した

 ツボツボはがんじょうの採用率が97.8%なので、ここでDMをするということはダイアイスを使用するのかと思った。パワトリはAB間の変換なのでDは据え置きとなるが、ダイアイスを耐えても肝心の弱保が発動しないので少し焦った。

 DMカイオーガを一撃で粉砕。

 パワトリのみ(A310)だと無振りDMカイオーガ(350-110)に対してダイロック(130)は207~244ダメージだが、今回は+2ダイロックなのでH振り(414-110)だとしても412~486ダメージで超高乱数一発(93.75%)となる。パワトリのみのツボツボには到底不可能な芸当である。

 ホウオウが1体倒してくれたおかげでトリルターンに1ターン余裕ができるため、ゼクロムが襷を持っていた場合(1.5%)の負け筋を考慮してウォール→アース。対戦ありがとうございました。

 どちらにせよ襷読みウォール読みみがわり(3.6%)を使われたら負けなので、全てのリスクを回避することはできない。正直この試合だけで十分魅力は伝わると思うが、いつも2試合載せるので追加で。

 解説する試合のパーティと選出。

 グラードンがいるのでヤドランでもよかったが、ビクティニが自爆特攻してきた場合が面倒なので、いのちがけが効かない黒バドから。ザシアンやマーシャドーといった先制技持ちがいるので(実際に選出されている)、テテフを出したかったが結果的に黒バドで良かった。

 序盤は簡潔に。初手黒馬バドレックスザシアンアストラルビットきょじゅうざんを打ち合い、2発目のアスビを襷マーシャドーで受けてかげうち

 マーシャドーメレシーを一撃で頑丈発動まで持っていける技があるかどうかわからないが、やむを得ずメレシーから。

 これはレアケースだが、襷を失ったマーシャドーがメレシーに触れたことによりくっつきバリの所有権が移ってマーシャドーが倒れた。気を抜いていたのでスクショを撮り忘れたが、後続のパルキアに対してミストバーストで自主退場をするスクショで状況の説明はつくと思う。

 メレシーがトリル発動のターンに退場できなかったのでツボツボに与えられた時間は3ターンしかない。パワートリックが大前提なので実質2ターンとなり、相手のパルキアがダイウォールを持っていたら負けは確実。

 パルキア粉砕。実質A620ツボツボダイロックH振りパルキア(394-120)に対して378~445ダメージで高乱数一発(75.0%)となるので、もしかすると振り方次第でメレシーのミストバーストが有効だった可能性がある。

 今回はテテフを連れてこなかったので、ザシアンでんこうせっかがあった場合は負けだったが無事に詰め切って勝ち。対戦ありがとうございました。

 

反省点

 メレシー+ツボツボ自体は最高のコンビネーションだった。ツボツボにトリルターンを4ターン渡せるとはいえ、相手にダイウォールを一度で使用されると、ツボツボが倒せるのはせいぜい2体が関の山となってしまう。

 可能であればツボツボの前後に非DMで強力なポケモンを配置して1体倒してくれるのが理想的だが、PFを優先すると非常に厳しくなってしまった。火力アイテムも持たない素のテテフだとパワー不足が否めない。

 トリルにPFであらゆる策を巡らせたつもりでいたが、不意の襷持ちに返されるケースもあり、ステルスロックの重要性を認識させられた。ステロまで考慮すると準備しなければいけない要素が多すぎるので、先制技か襷持ちどちらかの対策を切らなければいけなくなってしまう。

 「メレシーで撒けばいいのでは?」と思うかもしれないが、これに関しては戦術紹介で力説したように、最速で離脱してツボツボにトリルターンを残すのが仕事なので、そこは戦術の核として譲れない部分がある。ミュウネンドールなど、ステルスロックとPFを両立できるポケモンがいるので、一考の余地はある。

 

おわりに

 DMした禁伝ポケモンを一撃で粉砕できるパワーには自分でも驚きました。ただ、コスパは圧倒的に悪いのでロマン砲寄りの戦術ですね。

 

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【ポケモン剣盾シングル】選出画面における印象操作 ~初手グラードンはアカンすよ~

 

 どうも。

 前回に引き続き盤外戦術について書きます。

★本日のおしながき

選出画面における印象操作

 現行の制限なしルール(シリーズ13)だと禁伝でパーティが固まるので難しいと思うが、例えば「スカーフエラがみの一貫を作ると危険なウオノラゴン「物理アタッカーを入れないと詰むラッキーのように、パーティ内に突出した数字を持つポケモンがいると、そのポケモンについて対戦相手が持つ印象は強くなる

 選出画面における印象操作というのは(1)ある特定のものに弱く見せて初手に誘導し、(2)それに対する完璧なメタファーを準備して、(3)パーティの弱点を的確に排除するといった三種の要素から形成される。つまり「このポケモンはこうだろう」「この技が一貫するだろう」といった印象を相手に抱かせることにより、こちらにとって有利に働くようコントロールが可能になる。

 

戦術紹介

 現環境のグラードン(全体使用率6位)はステルスロックの採用率が54.4%でんじは(27.6%)+なげつける(20.9%)の採用率が48.5%という数字が公表されている(9/21時点)。

 直前のS33のデータを見ると、この3つは採用された技のトップ10には存在せず、禁伝の使用制限がない現環境だからこそのグラードンの起用法といえる。この手のグラードンは一致技(断崖or地震)+岩技(岩封など)+補助技2つの構成になりがちなので、非常に嵌めやすいといえる。

 これまでもカバルドン*1やラグラージ*2といった起点作成型の地面ポケモンを嵌めてきた実績(?)があるので、グラードンも嵌めることはできないかと模索した。

※*1:【ポケモン剣盾シングル】大脱出★重力晴れシングルバトル - 受けルガチアンチ

 *2:【ポケモン剣盾シングル】カッサカサ乾燥肌シングルバトル【ルージュラ】 - 受けルガチアンチ

 

 今回はグラードン側から見てそこまで不利ではなく、且つ地面+岩の攻撃範囲を受けられるポケモンとして原種ヤドランを使用する。パーティ全体でステルスロックに弱く見せて選出画面で印象操作を施し、初手に引っ張り出したグラードンをヤドランでロックしてTODを狙っていく。

 グラードンの攻撃を余裕をもって受けるためにHB特化、持ち物はアッキのみ

 現環境のグラードンいじっぱりの採用率が50.1%となっているため、ダメージ計算はA特化と仮定して行った。起点作成グラードンが持つヤドランへの最大打点がだんがいのつるぎなので、A特化グラードン(A222)のだんがいのつるぎHB特化ヤドラン(202-178)に対して84~100ダメージで確定3発になる。

 てっぺきではなくからにこもるを採用した理由として、遂行速度は落ちるが初期PPが40あり最大まで増やすことで64回使用できるため。いやしのはどうについてはグラードン側がわるあがき自傷ダメージによる強制脱出を防ぐため。

 

実戦レポート

 解説する試合のパーティと選出。

 今回のパーティはステルスロックが刺さるポケモン上から順に4体並べ、選出画面において「ステルスロックが有効だな」という印象操作を施す

 この「上から順に」というのはTwitter「選出画面で相手のパーティを確認するときは上から下or下から上の順?」というアンケートを実施した結果、94%が上から下との回答をくださったので、印象操作をするには強く印象を与えたいものを上から順に並べるのが良いのかと思われる。

★選出の仕方について

 TODの判定は(1)残機数、(2)3体のHP割合、(3)残りHPの合計の順に行う。初手グラードンをヤドランでロックするので(1)はドロー、可能な限りわるあがきいやしのはどうでHP割合をコントロールするので(2)で有利にすればいいが、万一グラードンわるあがきを発動しないまま試合が進んだ場合、ヤドランは自発的にグラードンのHPを削れないので(3)の判定に及ぶ可能性がある。

 それを考慮してH振りホウオウ、H振りハピナス、H振りヤドランで合計HPを盛り(計777)、TODでの勝率を可能な限り高くするための選出になる。

 標準的な起点作成グラードンの場合、初手のとおせんぼうが通ればほぼ勝ち。

 ひでり状態なので水技は実質等倍、くさむすびでも一撃では倒れないのでグラードンステルスロックを撒きたくなるはず。

 数値受けはできるものの、序盤の準備をより安全に行うためにアッキのみを持たせている。2手目以降にグラードンは攻撃、ヤドランはからにこもるを選択するので、1ターンに2度Bが上がって実質てっぺきを積んだのと同じ。3手目以降になまけるで立て直す際により安定感が増す。

 たべのこしの場合は毎ターン入る回復エフェクトもTOD戦術と相性が良いが、同居するマーシャドーで使いたかったのでアッキにした。基本的にはたべのこしを推奨。

 やることがないターンは合計64回使えるからにこもるを空撃ち。グラードンもやることがなくなったのでこらえるを使用。これで技構成がだんがいのつるぎストーンエッジステルスロック、こらえるだと判明。

 わるあがきを使用し始めたタイミングでヤドランに無駄ダイマックス、ウォール→ウォール空撃ち→ウォールで演出を含めてしっかりと時計を進めた。

 わるあがきは最大HPの1/4分の反動を受けるので、グラードンのHPが1/4になるタイミングでいやしのはどうを使用すればよい。

 いやしのはどうは最大HPの半分を回復するので、グラードンの残りHPが3/4をキープできるように管理し、ヤドランのHPがそれよりも下回らないようになまけるを使って適宜回復する。

 ここまではコマンド入力を可能な限り早く済ませ、残り3分のアナウンスが出た時点で可能な限り時間を使って技を選択する。

 大体ここまででの残りPP数はこんな感じ。

 とおせんぼうからにこもるを適宜空撃ちしてターンを消費したが、まだ余力がある程度にPPが残った。念のためになまけるは最低でも2は残して最終盤を迎えたい。

 時間切れで判定勝ち。放置をせず、最後まで戦ってくれた対戦相手に最大限の感謝と敬意を表したい。

 

反省点

 良い乱数を引いて勝った後に「あそこで急所引いてすみませんw」のような言葉を見かける。敗者はこんな言葉を欲しいなんて思わないし、個人的には優しさや気遣いではなく敗者の尊厳を踏みにじる行為だと思うので、こういった言葉は好きではない。

 なので、初めからTODをすると決めて臨んでいる以上、対戦相手に悪いと思ってはいけないと考えている。申し訳ないと思うのであれば、初めからやるなという話なので。

 

 印象操作について、実によくコントロールできたと思う。的確に初手グラードンを呼び込み、ヤドランはしっかりと役割を遂行してくれた。今回は別テイクも幾つか準備しているので、よければ下記リンクからこの戦術にもっと触れてほしい。

 

おわりに

 これにはヤクルト村上も阪神ベンチに向かって「初手グラードンはアカンすよ!」と言わざるを得ない。

 

 それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterまでお願いします。

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