どうも。
また会いましたね、ザシアンさん。
★本日のおしながき
帰って来た剣の王
レギュレーションGが開幕してしばらく経ち、ある程度の数字が固まってきている。
記事作成時のデータで最も使用されている禁伝はコライドン(全体使用率4位)、次いでバドレックス(黒馬、同7位)、ミライドン(11位)、ホウオウ(19位)、ザシアン(22位)までが使用率トップ30までに入る(カイオーガが31位)。
SV-S18のトップ30以内に入ったポケモン(+カイオーガ)の、記事作成時の使用率と剣盾の使用率をまとめた。
最も参考にしやすいのは剣盾S21~23(DM禁止期間)だと思うが、黒馬バドレックスが似たような数字になっている以外は特に関連性は無かった。剣盾で禁伝使用率1、2を争ったザシアンとカイオーガが序列を下げ、終盤にかけて使用率を上げた黒馬バドレックスとホウオウがSVでも初動は良い数字を出している。
問題はザシアンだ。S21以降の参加できるシーズンはすべて1~3位に入っており複勝率は驚異の100%、連対率87%の安定感を誇ったザシアンが、新勢力やテラスタルを武器に活躍する歴戦の戦士たちに押し出される形になり、暫定とはいえ22位に甘んじている。
ザシアンは「DM不可能でありながらDMポケモンに強いポケモン」という立ち位置から、他のポケモンにDM権を譲りながらDMポケモンと戦える性能ゆえの使用率だったので、第9世代で使用率を下げるのは理解できる。ただ、剣盾のDM禁止期間でも3-2-1と高い使用率を残していながら現在の順位は、少々落ちぶれすぎているとも感じる。
ワタクシだけが アイテムを 使えれば いいんです!
ザシアンが使用率でイマイチなのは自身の凋落というよりは、コライドンやミライドンの「自強化しつつ周囲のシナジーを生む」性能が抜きんでているところに、ひとつ理由があると思われる。
逆にザシアンの唯一無二の強みは激戦区を楽々に抜け出せるS種族値148にあると考えている。同速対決が生じやすいS135族(ミラコラ、パオ、カミ)や、それらを1上回るS136族のツツミを超える速さこそ、ザシアンが優位に立てる部分だ。
今回はそのザシアンを強みを、より確実にするためにマジックルーム+ザシアンのコンビネーションを提案したい。
一時的にアイテムの効果を消失させるマジックルームは、フォルムチェンジ系のアイテムにも干渉し、例えばオーガポンの各種お面はFC効果こそ消えないが、使用する技の1.2倍補正は無くなる(しらたま系のアイテムも同様)。しかし、ザシアン(ザマゼンタ)の剣(盾)には技に補正が掛かる効果はないため、マジックルーム下でのデメリットが無いポケモンと位置付けられる。
それでいて一方的にこだわりスカーフやきあいのタスキを消滅させることで、ザシアンとのS関係を逆転させたり、襷で耐えて捲るという動きを許さないので、周りも生かせるミラコラとは真逆の性能の、スタンドプレーが得意なザシアンの長所を的確に伸ばしてくれると考えた。
@くちたけん
テラス:水→地面
努力値:252-92-0-0-0-164(+)
まだ環境のことを理解していないので、剣盾で一番使用感が良かったHaSザシアンをベースに、激戦区S135~136を抜け出す最低限のSを振り、仮想敵を定めていないのでH振り、残りをAに回しただけ。
Aがかなりナーフされているので、前作のダメ感のままだとつるぎのまいを積まなければ思ったほど火力が無い点に気を付けたい。ふういんは好みなので技範囲を広げるのが無難だろう。
実戦レポート
剣盾のときも一定数いたネット+キュレムっぽく見えるし、バトン系にも見えるので、オニシズクモに強めで挑発持ちの岩ポンから。マジックルーム要員(クレッフィ)とザシアンを後発で。
初手オーガポンとイダイナキバ。
キバがフェアリーテラスタル使用、アイススピナー被弾→ウッドホーン。最速オーガポンより先に動いたのでキバはスカーフ確定。
オーガポンはまだ仕事があるのでクレッフィに交代、アイススピナーを受ける。
スカーフは分かっているので次は恐らく交代、キュレムなどに起点にされたくないので交代を合わせていく。
イダイナキバからバシャーモ、クレッフィからオーガポンに交代。
ツタこんぼう→(襷発動)→インファイト被弾でお役御免。
死に出しクレッフィ。
死に出しイダイナキバ。
マジックルーム→ぶちかまし被弾でクレッフィはお役御免。最速キバ(152)と仮定するとスカーフ込みでザシアンより速いため、マジルでS関係を基の数値通りに戻す。
リフレクターから入らなかったのは、後ろをキュレムと決め打ちしていたので、マジルさえ使っておけば必要がない。キバが早々にテラスを使用しているので択も発生しない。
対戦ありがとうございました。
現状キュレムの持ち物は9割強がいかさまダイスで、襷やスカーフは0.1%以下なのでマジルの影響はほぼ無かったと思われる。イダイナキバは陽気(最速)が5割、スカーフが13%程度の採用率があり、今回は早々にスカーフが判明したが、襷が34%程度で最多というデータがあるので、ザシアン対策を許さないという形ができたと思う。
黒バド、ウーラ、ガブ、カミが持ちそうな襷スカーフ&ブーエナをマジルで縛れたらザシアンが動きやすそうな印象。エルフーンについては意図を持って初手に置いたが、それについてここでは割愛させていただく。
初手エルフーンと炎オーガポン。
エルフーンは黒バドをふくろだたきで倒せないか、諸々のデータ収集を試みたが初手に来なかった。よく初手に出されていたのでここも来ると思ったが、何もできずオーガポンに倒された。
死に出しクレッフィ。
リフレクター→(オッカ発動)→ツタこんぼう被弾。
マジックルームを使用してツタこんぼう被弾、クレッフィはお役御免。
相手残り3体に対して壁3ターン、マジル4ターンと心許ないが、やるしかない。
急所ランク+1の技なので壁を信頼しきれない、下からアンコールを決められると負けという難所であったが、まずはここをクリアーできた。
テラバースト(地面)でオーガポン、ガブリアスを処理。
ガブリアスの出し方がきょじゅうざんかじゃれつくを誘って鋼テラス(暫定54.6%)の雰囲気があったので、鋼テラス決め打ちでテラバを選択したが何も起こらなかった。
ラスト一体は黒馬バドレックス。剣盾で何度も見た対面。どちらがガラルの王かいざ雌雄を決すとき。
マジックルームは残り1ターン。
黒バドが最も採用しているアイテムはきあいのタスキで、暫定で29.3%ある。テラスの割合はフェアリーが6割、格闘が2割程度なので、きょじゅうざんを押せば通りそうな場面ではある。
アイテム補正が乗らないので攻撃を一発は耐えそう、地面テラスが裏目になるリーフストーム等の草技は採用率12.6%以下。
対戦ありがとうございました。
S実数値207で抑えているザシアンの方が先に動いたので、恐らく剣盾の時にもいた少し耐久に割いたスカーフ型だった可能性がある。バドレックスは霊テラス、特化霊テラスアストラルビットは最低ダメージが160なので、この状態のザシアンだと耐えられなかった。意識していた襷ではなかったが、スカーフだった場合マジックルームが決め手になったという勝負だった。なお、スカーフの採用率は20%程度で襷に次ぐ2番手。
あとがき
使用率30位以内程度で、役割対象になりそうな相手の数字を簡潔にまとめた。
タイプ相性上は有利でも襷やスカーフでザシアンが止まりそうな相手も、マジル下なら無視できるため使い勝手はかなり良かった。イーユイやカイオーガといったスカーフを隠す気が無いようなポケモン相手にも「どうせマジルで消すから」と、臆せずザシアンを選出して火力を押し付けられるので、固定の選出を崩されにくいところも良かった。
現環境に多いコライドン+ハバタクカミの場合、ハバカミはブーストエナジーに頼らずこだいかっせいを発動できるため、晴れターンが持続する限りザシアンが上を取られてしまう点は気になった。
おわりに
現状マジックルームを安定して使えるのはクレッフィしかいなくて、界隈の需要を独占しているように感じます。後ろに最大ターン(4ターン)残して退場する場合、倒されるターンにマジルを使ってエースを死に出ししたいので、悪戯心から繰り出せるクレッフィが唯一無二過ぎて替えがいないですね。
※サムネ用