どうも。
S17のヤツです。
★本日のおしながき
手札丸見え★バトル
ジャンプやマガジンといった少年誌のカラーページに、(今は分からないけれど)通販のページがあったのを覚えているだろうか。格闘家の魔裟斗氏をイメージキャラクターに据えた筋トレの器具や、クロムハーツっぽいシルバーアクセなどが掲載されていたと思うが、そこに牌が透明でスケスケの麻雀セットがあった。
要は、手持ちの牌や次に来る牌が見えている状態で麻雀をするというなかなかクレイジーなものだが、だからこその心理戦があるのではないだろうか。ちなみに筆者は麻雀を嗜まないので分からない。
それはポケモンについても同じだ。どちらか一方ではなく両者が手札を明かしたうえで対戦をしたとき、どのような心理戦が生まれるのか非常に興味深いものがある。
究極至高の心理戦
ということで、今回はこのようなデッキを組んできた。
イーブイ以下三体は今回全く関係ないので気にしないで欲しいのだが、メタモン＋ドーブルのW変身構築になっている。変身可能なポケモンを2体入れることで変身しながらサイクルを回せる、つまり相手の手札を複数回見られる情報アドが得られる。
ただし、情報アドといっても変身した側が得られるのは覚えている技と特性だけで、肝心の努力値振りやアイテム、テラスタイプは分からない。分からないとはいえ覚えている技で役割を特定できれば、環境の流行からある程度推察可能だ。
正直、やや相手側有利な条件になるが情報を開示したうえでの究極至高の心理戦が発生するのではないかと考えた。それこそ対人戦の醍醐味だと思うので、そこを楽しんでいきたい。
基本的な動かし方は(1)ニャオニクスで先制あくび→脱出、(2)ドーブルで対面or引き先に変身、(3)ドーブルが倒れたらメタモン、(4)別のポケモンに変身したい場合はニャオニクスに引いて再度メタモン、といったように最大で3～4回は変身できるようにしたい。
メタモンドーブルともに変身と相性の良いステラにしているが、ステラ状態でのへんしんや特性かわりものはそれぞれ発動しないので、複数回変身させることを前提としたメタモンより、ドーブルに使うことを基本としたい。
実戦レポート
お相手氏も中堅どころを中心に構成されたデッキでランクバトルとは思えない絵面だが、正直なところこれくらいトーンダウンした方が対戦ゲームとしてバランスが取れていて楽しい。メガシンカで諸々インフレが進む前の、4～5世代環境が最も良かったというのは決して思い出補正だけではないはず。
ねこだまし→あくびのお決まりの行動からマグマストーム被弾、バインドされるもだっしゅつボタンで事なきを得てドーブルへ。
なぜニャオニクスから展開するのかというと、ねむけ状態になったポケモンを下げるか居座らせるかの択を迫り、引けばドーブルは無傷で変身し、最悪居座られても襷を盾にできるので、初手～引き先で2枚手札をめくりつつ、さらに変身で情報アドを稼げたら程度の理由。
ここはヒードランが居座ってへんしん→マグマストーム被弾(無効)。
ヒードランが持っていた技。
一旦素直にだいちのちからを選択→ラティオスに交代。これといって有効打は無いが、それはラティオスも同じだと思うので居座って様子を見てみる。
シンプルビーム被弾→マグマストーム。
何やら見覚えのある不穏な動きを察知した。
マグストで拘束しているのでラティオスは自分から交代できないが、来るとしたらこのターンにおきみやげかクイックターンがあると思った。ただ、裏にメタモンを置いているし勘違いだった場合は裏目なので居座り。
ポケモン対戦に詳しい弊ブログの読者であれば、お相手氏が何を狙っているか既にお気づきだろう。
シンプルビーム→でんじはで確信に変わったのでドーブルからニャオニクスに交代、ラティオスはおきみやげで退場。
サーナイトのトレースで特性たんじゅんをコピーするコンボをしたかったのだと思うが、残念ながらこのコンボは筆者も【ポケモン剣盾シングル】2倍サーナイト でやっているので知っている。お相手氏からすればガン萎えだと思うがこれ以上展開されると困るので、ここでコンボをカット。死に出しヒードラン、ニャオニクスからメタモンに交代。
だいちのちからでヒードランを処理。
交代のターン(眠り)、攻撃のターン(同速勝ち)はかなり運が良かったかもしれない。
案の定トレース持ちのサーナイト。
コンボを崩される悔しさはよく分かっているが、ここは勝負に徹する他ないので許してほしい。
メタモンが見えているとはいえ、積まなければ勝ち筋も見えないので相手視点ではやるしかない。こちらの勝ち筋としてはニャオニクスであくびを決め、ドーブルのしおづけの試行回数を稼ぎ、なんとか当ててくれればという感じ。良い感じに仕上がったところをメタモンでコピーすれば尚良し。
しおづけが命中。これでほぼ勝ちは決まったか。
睡眠中のサーナイトを塩漬けにして変身するという、何だか薄い本のようなムーブでさらに盤石に。覚えていた技はアシストパワー、ドレインキッス、めいそう、かげぶんしんだった。
お互い技が当たらないがしおづけが強すぎて削り切れた。
最高の対戦相手でした。対戦ありがとうございました。
初手キュウコンやディンルーを読むならよりアクティブに動けるメタモンから行きたいところだが、堅実な性格なので基本選出は変えない。
初手ニャオニクスとラウドボーン。
あくび→フレアソングでだっしゅつボタン発動、ドーブルへ。
ラウドボーンからキュウコンに交代→しおづけ。
ラウドボーンを崩すのが大変そうなので居座っても交代してもリターンが大きいしおづけから入った。
キュウコンでベールを張るならダメージレースに負けたくないのでタダ乗りしようと思ったが、ラウドボーンに交代したのでこっちに変身した。
とりあえず相手のラウドボーンに圧を掛けていきたいのでステラ使用、ラウドボーンからラティオスに交代→シャドーボール。ステラシャドボで倒し切れなかったのでCは無振りだろう。計算してみると霊テラスでも無振りラティに確定耐えされる模様。
昔はウルガモスや申し訳程度のバンギラス意識で採用されていた技だが、昨今の需要を考えるとここのなみのりは考慮できなかった。
ラティオスがいるとちょうど三すくみのようになってしまうが、これで相手は二択(ラウドボーン、キュウコン)なので、そのうちの有利な方(多分ラウド)に変身できれば有利になる。
ドーブルは残しておけばクッションやニャオニクスのあくびと合わせて活躍できそうなので、ドーブルからメタモンに交代→ムーンフォース被弾。
このターンに雪が止んだが、C+1ドーブル(ラウド)を放置してオーロラベールは難しかったか。
ミスの指摘は気分が良くないが、雪が止んだ次のターンにオーロラベールを押すプレミもあり、ムーンフォースのしばき合いで1.5歩程度リードした。壁無しにしろ火力が無かったので、HBベースのゴツメか粘土持ちか。
ラスト一体がラウドボーンなので、メタモン(キュウコン)対面フレアソング読みでニャオニクスに引いて、あくびを入れつつ倒される、ドーブルでしおづけ、眠ったところをメタモンでスイープすれば勝ちというところまで見えた。
交代→フレアソング、あくび→フレアソングでお役御免。
ステラしおづけ→フレアソング。
対戦ありがとうございました。
ドーブルとメタモンが上手く回り、最後もきれいに詰め筋を作れたのでサンプルに採用したかっただけに残念です。
あとがき
S14～S17でドーブルが採用した技TOP10をまとめた。理論上全ての技を覚えるにもかかわらず、現状は眠らせて積んでバトンをするワンパターンな傾向になっていることがわかる。へんしんの採用率は5.7～9.6%以下になっており、これだけ強力な技でありながら秘匿性を保てるところも良かったと思う。
ドーブルメタモンは変身を主体にして戦うので、デッキパワーが低い相手よりも使用率上位で固めたような相手との勝負で真価を発揮すると思う。つまり、禁伝環境でも戦えるポテンシャルがあるのではないかと思い、S17最後の記事として投稿した。
おわりに
先日、Xの方では引用RTさせていただきましたが、雑魚(ざつうお) 氏の構築記事内で弊ブログの【ポケモンSVシングル】イ ン テ レ ポ ン を引用していただきました。
(掲載の許可を得ています)
以前少し触れましたが、剣盾の頃に比べて納得できるものを書けず、ポケ徹さんを見れば誰でも思い付くようなものや展開が読めるようなものしか作れていないので、そろそろ弊ブログも潮時かと考えていました。禁伝ルールが始まってさらに難しい対戦環境になると、遊びを入れる余裕がなくなって余計に厳しくなるので。
最近はワクワクするようなコンボ戦術より、無難な単体で完結させる記事が増えているので、そんな続け方をするなら休んでもいいのではないかと思っていましたが、それを参考に何かを掴んだプレイヤーがいて、それを直接伝えてもらえて「続けてきてよかった」と思いました。
最終3桁&レート2,000という結果は環境に適した構築を組み、戦えるプレイングスキルを持っている雑魚(ざつうお) 氏が凄いのですが、そこに1%でも弊ブログの記事が役に立てたのなら、それこそ続ける理由なんじゃないかと思います。本当にありがとうございました。
