受けルガチアンチ

ポケモンバトルにエンタメを

【ポケモンSVシングル】イ ン テ レ ポ ン

 

 どうも。

 ずっと強いと思っていたオーガポンをこっそり教えますね。

★本日のおしながき

インテレオンの悲劇

 悲劇は突然訪れた。パルデア地方に入国したインテレオンはなんと「きあいだめ」を覚えられなくなってしまった。専用技の「ねらいうち」夢特性「スナイパー」を与えておいて、これでもかというくらい「こうやって使ってください」という開発側の意匠が押し出されていたにも関わらずだ。

 剣盾・SVともに登場して特性スナイパーを持つタッツー系統のポケモンはこれまでと変わらずきあいだめを習得するのに、なぜインテレオンはこのような仕打ちを受けているのか皆目見当もつかない。

 可能性としてエースバーン(リベロの仕様)やゴリランダー(グラスラの威力)だけナーフするのは平等ではないという観点から、インテレオンも巻き込まれた説が考えられる。だが、はっきり言ってナーフ前からエースバーンとゴリランダーには水をあけられていたので、これでは貰い事故もいいところだ。

 

インテレポン

 S11~S17(暫定)の、オーガポンが採用している技をまとめた。

 採用上位2つ+補助技1~2のような構成がオーソドックスなスタイルではあるが、今回は補助技の中でもバフを掛ける技に注目したい。どのシーズンも3~4番目に多く採用されている技であるつるぎのまいが、オーガポンが最も採用している補助技でありバフ技である。

 確かに剣舞は強い。筆者もオーガポンの役割によって積極的に採用する技であるが、この表を見たときに「なぜきあいだめが無いのか?」と思うのもまた事実である。

 きあいだめとの最大のシナジーはやはりツタこんぼうだ。草・炎・水・岩物理の貴重な安定した打点というだけではなく、急所ランク+1の効果も持っているため、急所ランクが2つ上がるきあいだめと合わせることで確定急所になる

 同じ1積みであれば火力指数で約1.7万の差が出るため剣舞の方が強い。さらに、1積みが天井のきあいだめと比較して剣舞は3積みが天井なので、伸び代がある点でも剣舞の方が優れている。よって、わざわざきあいだめなど採用する必要はないということだ。

 現環境でいうと使用率7位のブリジュラスは特性じきゅうりょくの採用率が64.6%というデータがあり、下手に触れば手に負えなくなってしまう。また、使用率9位の霊獣ランドロスは言わずと知れたいかく持ちのサイクル巧者同30位のオーロンゲすてゼリフの採用率が74.7%(2番目に多い)というデータがあり、火力を削ぐことを得意とするポケモンもいる。

 そこに一石を投じるのが「どれだけデバフを掛けられても、相手がどれだけバフを掛けていても関係ない」ことがウリであるきあいだめではないだろうか。直前に挙げたポケモン以外では使用率1位のハバタクカミが採用しているあまえる(15.8%)や使用率19位のAキュウコンが採用しているオーロラベール(98.2%)に干渉されない利点もある。

 面倒くさくてずっと使っている準速ウーラオス抜きHSベースの個体だが、努力値振りは今回関係ないので、各々好きな振り方のオーガポンにきあいだめを添えるとよい。

 基本的にはきあいだめ後の確定急所ツタこんぼうを振り回し、50%急所のウッドホーンがんせきふうじを撃ち分けるだけなので、小細工は一切ない。

 仮面もパーティのバランスや好みで選ぶとよいが、盛れるバフは盛りたいので以外の仮面で、テラス時にA+1のバフも得られるを選んでいる。

 

実戦レポート

 少し旬は過ぎた感じはあるがママンロンゲのテンプレ(と思われる)。これについてはジャラランガの記事で学習しているので、中身が分かった上での対戦になる。

 初手オーガポンオーロンゲ

 ねこだまし被弾→きあいだめイカサマ被弾。周知の通りこのデッキはロンゲのすてゼリフで回すので、きあいだめは相性が良い。また、つるぎのまいと違ってイカサマがリスクにならない(むしろAを下げられた2サイクル目は被ダメを減らせる)

 すてゼリフ被弾(ママンボウに交代)→ツタこんぼう

 ウッドホーン急所(50%)でママンボウを処理。

 レンタル元のママンボウ毒テラスなのを知っているので、ツタこんぼうを撃つべきか迷ったが、基本的に序盤は安定行動を繰り返し「安定行動しかしない」というイメージを持たせたいのでウッドホーンを選んだら正解だった。

 死に出しテツノツツミ

 この並びのツツミは眼鏡なので、オーガポンの残りHP的にフリドラでもいい場面。アシレーヌに直接引くのは嫌だったので、申し訳ないがドサイドンには犠牲になってもらった。

 死に出しアシレーヌ

 ムーンフォースを選択→テツノツツミからオーロンゲに交代。

 偽装でもない限り前述の通りツツミは眼鏡なので、アシレーヌに対してフリドラを選ぶならテラス(炎)を使用したい。どちらを選んでいるのか見るため本日の主役であるオーガポンに犠牲になってもらい、ハイドロポンプを確認した。

 対戦ありがとうございました。

 ドサイドンとオーガポンを犠牲にしてアシレーヌが活躍しただけだったが、そのアシレーヌを通すために邪魔なママンボウを、A-1のデバフを受けつつも50%急所で倒してくれたオーガポンこそMVPだろう。

 ママンロンゲには気合ポンを投げておけばよいので、引き続きオーガポンを。トリックでかき乱せそうなマシマシラ、出せば何かしら仕事をするアシレーヌを添える。

 初手マシマシラオーロンゲ

 ねこだましすてゼリフ被弾(ガチグマに交代)→トリック。この手のロンゲは回復ソースを持っているので奪いたかったが、ガチグマに的をプレゼント。サイコキネシスブラッドムーン被弾でマシマシラはお役御免。

 死に出しオーガポン

 きあいだめを選択→ガチグマからオーロンゲに交代。

 鋼テラスを使用→ねこだまし被弾→すてゼリフ被弾(ママンボウに交代)→ツタこんぼう。ここの鋼テラスは裏に一貫するウッドホーンではなくツタこんぼうを誘導するため、という解釈でよいだろうか。

 ウッドホーン(急所には当たらない)→クイックターン

 ママンボウは逃がしてしまったが相手の手札はすべて見えた。ママンボウさえ除外できればあとはアシレーヌがなんとかしてくれそう。

 さらに2サイクル繰り返してオーガポンのAは-3とボロボロだが、猫とクイタンのダメージ蓄積はウッドホーンが急所に当たればロンゲからもそこそこ吸える。

 もう2サイクル程度繰り返したらロンゲ→ママンのタイミングでツタこんぼうではなくウッドホーンを選びたい。

 と思ったら先に行動パターンを崩したのは相手だった(ウッドホーンが痛いので2サイクルめ以降はクイタンを使用せず通常交代だった)。

 ママンロンゲで回されていたが、そもそもすてゼリフが実質無効な時点で相手優位どころか対等でもなかったので、きあいだめの良さが出た(剣舞だとイカサマの餌食になる)。

 死に出しガチグマ。

 今さらA+1になったところで意味がないくらい下げられているが、テラス補正は加わるので炎テラスツタこんぼう(確定急所)で処理。

 対戦ありがとうございました。

 相手批判ではなく「こうだったら自分が苦しかった」という意味合いですが、急所の仕様上オーガポンがどうしようもない選出なので、ママンボウにテラスを切るべきだったと思う。十中八九毒(S17暫定82.8%)だと思いますが、確定急所ツタこんぼうを考慮すると一長一短か。

 二試合を通して剣舞対策(イカサマ持ち)をしているデバフ持ち」に滅法強いことが伝われば幸いだ。

 

あとがき

 純粋な火力の爆発力でいうとつるぎのまいに軍配が上がるが、きあいだめに利がある部分として(1)イカサマの対象にならない(2)剣舞と同じ遂行速度の技(あまえるてっぺきなど)を対策できる、という二点が挙がる。逆にいえばそこしか強みが無いので「汎用的な積み技」というよりも「ある目的を持った積み技」として、どちらがよいか選択するのがベストだろう。

 

おわりに

 4月って社会人も学生さんも忙しいですよね。少しバタバタしていて累計25万PVの件が後回しになっていますが、28日(日)の21時くらいにやります。剣盾環境末期の時期、ランクマの意欲がわかないときに過去作を周回して集めた余剰分の禁伝ポケモンを中心に、対戦のモチベーションがあるプレイヤーや、対象のポケモンを使ってユニークな戦術を組み立てたいプレイヤーに配布できればと思っています。筆者の代わりにたくさん活躍させてくださいね。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

【ポケモンSVシングル】ドサイドンの世界

 

 どうも。

 着太りするタイプです(ドサイドン)。

★本日のおしながき

かつての栄華を追って

 今、ドサイドンはキャリアの分岐点に立たされている。

 過去の対戦環境での活躍を引っ提げてS14からランクマに参加しているが、ここまでインパクトのある活躍をしていない。いうなれば、華々しくFA移籍をしたものの前所属時代よりも成績を残せていない中堅~ベテラン選手の様だ(パッと何人か思い浮かんだが名前は伏せておく)。

 初登場のS14では使用率99位、S15~16では早くも圏外に落ち、S17現在も暫定ながら圏外に甘んじている。データ関連で筆者がいつもお世話になっている「ポケモンバトルデータベース」様に登録されている構築記事で、ドサイドンが入ったものは一件もヒットしないというのが現状だ。

 ドサイドンの使用率と対戦環境の関係について、条件を準伝までのルールに統一して剣盾時代と比較した。

 記憶に新しいのは準伝環境はポケモン剣盾a.k.aポケットモンスターサンダー/エースバーン時代だったので、サンダーの環境支配率が高まれば高まるほどドサイドンの需要も増加した。ゴリランダーやウオノラゴン、水ウーラオスといったポケモンが使用率トップ10に顔を出すようになっても上がり続けたので、ドサイドンに対する信頼の高さがうかがえる。

 反対にSV環境では使用率トップ10に入るポケモンが完全固定化、上位4体に関しては不動の状態が継続しているため、表のタイプ相性だけを見るとドサイドンの需要が高まる要素は何ひとつない。9世代ではテラスタルで特性ハードロックをより強く使えるようになったが、元来パーティの軸というより補完に入りがちなドサイドンにテラスを使うのは動きとして強くはないというのが現状の評価だろうか。

 ちなみに、ダブルバトルでは87-126-149-137位と4期連続トップ150入りしている。

 

ドサイドンの世界

 好き嫌いなどの感情的な要素を排除してデータだけ見た際に、ドサイドンは今の環境に適していないのは明白である。

 何度か対戦したものではクレセリアと組んだトリル型、対面駒として起用されているチョッキ型(水、草テラス)が記憶にあるが、どれも「ガチグマでよくね?」というのが正直な感想である。後から登場したポケモンに椅子を奪われるのは旧世代ポケモンの宿命だが、ドサイドンほどのポケモンが老け込むのはまだ早い。環境に適応したドサイドンとは何か、ひとつのケースを考案したので発表させていただく。

テラスタイプ:みず

もちもの:ゆきだま

努力値:4-252-44-0-4-204(+)

 Sは+2で準速パオジアン(187)+1。パオジアンの性格はS16が意地59.1%陽気38.6%、S17が暫定で意地58.8%陽気39.0%となっており、今は最速にしないのが主流というデータがあるのでロックカット1回でパオジアンを抜くイメージ。

 つららおとしを誘ってゆきだまを発動させたいのでテラスタイプは、パオジアンの主流なテラスタイプである電気(S17暫定48.0%)を裏表両方でケアしたいので特性はひらいしん

 じゃくてんほけんはリスクと引き換えの能力上昇だが、相性が良かったDMが無いので、テラス+ゆきだまで被害を最小限にとどめつつ攻撃を上げ、ロックカットで足も速くする。パオジアンを積みの起点にする誘い受けが今の環境に適したドサイドンではないだろうか。

 

実戦レポート

 パオジアンを積みの起点にドサイドンを立てることが勝ち筋となるデッキなので、全体的にパオに薄い感じで組んだ。S17暫定でパオ倒したポケモン2位はオーガポン、4位はブリジュラス。あえてアシレーヌに出てくるパオは電気テラス(=悪ではない)とある程度予想ができるので、ドサイドンを安全に立てるためにもチェックの意味で。

 初手マシマシラカイリュー

 特性おみとおしで弱保を確認、ねこだましマルスケを破壊、弱保持ちカイリュー鋼テラスの傾向があるので、後にドサイドンがテラス択を拒否できるようねらいのまとを押し付けておく。その後じしんで倒された。

 死に出しアシレーヌ

 ムーンフォースを選択→カイリューからブリジュラスに交代。特性はじきゅうりょくだった。

 でんじは→動いてムーンフォースでブリジュラスを処理。

 出てくるパオジアン

 倒されるアシレーヌ

 電気テラスは分かっていたのでドサイドンに変えてもよかったが、それは当然相手も同じことを考えると思うので、アシレーヌを見捨てるほかなかった。

 ここからドサイドンで捲りたい。

 ここまでテラスを使用していないので当然警戒する場面ではあるが、雰囲気的には「ラスト一体ドサイドンが残ってしまった…」なので、正直につららおとしを誘いたい。逆にラスイチでもないのにパオに対して死に出しすると怪しまれて中間択を採られることが多かった。

 つららおとしロックカット

 ここで怯むと正直なところマズかった。S17暫定でドサイドンが最も採用している特性はハードロック(87.9%)だが、水テラスを見せた時点でひらいしん(10.9%)を疑われるので、電気テラバを誘うのは難しいだろう。

 データ通りロックカット一回でパオジアンを抜けた。

 仮にカイリューに引かれたとしてもねらいのまとを持っているので、じしんを選択しておけば問題ない場面。

 ロックブラスト(2発)→じしん被弾→しんそく被弾→じしんカイリューを処理。これ以上はないくらい理想的な動きをしてくれた。対戦ありがとうございました。

 理想的な実戦例を作れて前回少し長くなったので今回は一戦のみで。

 

あとがき

 これはドサイドンというよりゆきだま系アイテムのショーケースになっているのではないかと、ここまで書いて疑問に思った。

 ゆきだま(氷技)、じゅうでんち(電気技)は攻撃、きゅうこん(水技)は特攻、ひかりごけ(水技)は特防が上がるが、これらはじゃくてんほけんと違って等倍や半減で技を受けても発動する。その代わり効果量はやや控えめだが、対応するタイプが苦手なポケモンに持たせて、半減テラスで技を受けてアイテムを発動させれば、カウンター的な使い方になる。

 これでただ殴るだけだと弱保の劣化になってしまうので、誘い受けをするターンに今回だとロックカットを積むなど、自分の行動+相手の行動で2か所にバフを掛けられるような動きができればと思い、今回のドサイドンを育成した。

 必然的にテラスはドサイドンに使わなければいけないので、ドサイドンがチームのエースになって他のポケモンが脇を固めてあげられるような編成になる。

 

おわりに

 今回のタイトルはジョジョ3部の副題「DIOの世界」のオマージュですが、この「DIOの世界」って副題めちゃくちゃ好きなんです。

 これはいろいろな意味で解釈できて、まずはDIOのスタンド「世界(ザワールド)」というシンプルなもの、それから「DIOだけが動ける止まった時の世界」というスタンド能力そのもの、最後に大袈裟な解釈ですが「ジョースターの一族を排除した後の、DIOが支配する世界」という意味合いで、世界に対する所有格を表す「の」というのも面白いですよね。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

【ポケモンSVシングル】不沈要塞(推定)メガ・メガニウム

 

 どうも。

 旧裏ポケカの特性「おいしげる」を持ったメガニウムはそこそこ強かった記憶があります。

★本日のおしながき

悩める草御三家

 何かとネタにされる機会が多いメガニウム。旅の始まりから終わりまで苦楽を共にするポケモンにしては攻撃に関する種族値が低く(ジャローダよりは高い)、草単という攻撃範囲の狭さも相まってストーリー攻略には使いにくい。

 御三家はその性質上、バランス型の種族値配分になる傾向がある(ゴリランダー除く)。マスカーニャですらCに81も配分されているので、なかなか「突き抜けた要素」を求めるのが難しいポジションにあるのは考慮しなければいけない。

 代わりに強力な夢特性を与えられることが多く、例えばフシギバナ「ようりょくそ」ダブルバトルにおける地位確立に一役買う、ゴリランダー「グラスメイカー」は関連する技がナーフされる程度に猛威を振るうなど、種族値以上の戦い方ができるよな工夫が見られるが、メガニウム夢特性は「リーフガードである。

 メガニウムは守備型の種族値配分であるが、同じ御三家で比較してもH-B-Dの種族値が飛び抜けて高いわけではなく、それならBに特化しているブリガロンが潔いまである。フシギバナ種族値をコピペしてずらしているだけという以上に、何をやっても中途半端になりがちなのがこのポケモンが背負っている十字架といえる。

 

不沈要塞(推定)メガ・メガニウム

 メガニウム評が長くなってしまったがここから本題に入る。

 今月初頭に参加させていただいた仲間大会*1でカバルドンラグラージといったポケモンの対策枠としてメガニウムを育成した。残念ながら大会で活躍(選出)する機会がほぼ無く、それでも(机上論では)かなりのポテンシャルがあると感じていたのでランクバトルでも活躍できないか調査に赴いた。

※*1:【ポケモンSV 番外編】第7回しよマキノカップ 参加してみた ~守護(まも)ってトリデプス~

テラスタイプ:みず

もちもの:たべのこし

努力値:172-0-252(+)-0-84-0

 元々カバルドン対策だったのでセルフにほんばれリーフガードを発動、ねをはるふきとばし無効というコンセプトから。

 やどりぎのタネねをはるたべのこしで脅威の回復量、晴れ下で一致120技のソーラービーム打ち放題と攻守のシナジーが凝縮されたデザイン。

 以下、組み合わせ例

 遂行速度を上げたいのでサポートとしてどくびしが欲しい。連撃ウーラオスが強い環境で襷を持たせて行動保証を得る、テラスを使って無理やり撒くというのは動き的にバリューが低いので、動かしやすいポケモンが必要になりフォレトスを選択した。

 毒菱要員のフォレトス、そこに組み合わせるハバタクカミ、かたやぶりを持つ竈ポン対策の岩オーガポンは以下の記事を参考に編成した(掲載の許諾を得ています)。

 S15~S16で2期連続最終レート2,000超えを達成した、まつり氏のパーティを模倣させていただいた。これまで投稿された記事はすべて目を通してきたが、毒菱+カイリュー+ハバタクカミといった軸が座っており、微調整を繰り返しながら戦い続けているので当人のプレイングスキルはさることながら、構築自体の完成度が非常に高いことが伺える。また、記事自体が短く簡潔にまとまっており、各ポケモンの補足説明が分かりやすいので対戦初心者にもお勧めしたい。

 ねをはるの性質上、一度使ってしまうと交代できなくなってしまい、積みの起点になってしまうので、切り返し手段として以前使用したミミッキュを添えた。

【ポケモンSVシングル】じ こ あ ん じ ミ ミ ッ キ ュ 

 

実戦レポート

 毒菱を踏まないポケモンはどちらも岩ポンで見られるのでミミッキュと選択になったが、ウガツホムラかジャラランガメガニウムを起点に積んで来たら面白いのでミミッキュを選択した。

 初手フォレトスロトム

 フォレトスは性質上初手に置きやすいので、それを読んで拘りアイテムを押し付けに来ていると思ったが尻尾を貰った。フォレトスどくびしを使用。

 ついでにステルスロックも撒いて、と思ったらあやしいひかり。尻尾トリックだったのでビビヨンのサポート型に見えたが、でんじはおにびではなく混乱とは。

 長居しても仕方ないのでボルトチェンジメガニウムへ。頑なにあやしいひかりを通してくる相手を尻目にねをはるで不退転の意思を示す。

 ここから異常に長くなるのでダイジェストでお送りする。断片的なスクショでメガニウムの活躍を見ていただけたら。

 ロトムはトリック/あやしいひかり/みがわり/テラバーストだった。テラスせず引けないわけでもないのに居座り続けるので10分以上この対面が続いた(みがわりで宿り木を躱されるのでスリップダメージ無し、食べ残し没収で回復ソースあり、混乱自傷で遅延など)。

 案の定ビビヨンメガニウムの技が全て割れた段階で出さなかった理由は分からない。

 晴れているのでぼうふうの命中率低下、リーフガード発動でテラスを使用してもねむりごな無効というシナジーの塊。ただしちょうのまいは積まれまくるし、性質上ミミッキュで切り返せない。さてどうするか……

 机上のキッチンタイマーが残り5分くらいになったあたりからたっぷりと時間を使って引き延ばし、あと2分まで漕ぎ着けた。こちらフォレトスのHPは100%、相手はビビヨンのHPが約5割削れていて(ただし残飯持ち)ロトムが倒れているので、メガニウムが倒れてもTOD勝ちできる可能性が高い。

 驚異の粘りを見せたメガニウムもついに年貢の納め時。とはいえこの時点で残り13秒なので、ねっとり時間をかけて次に繰り出すポケモンを選べば勝ち。

 対戦ありがとうございました。

 お互いのたべのこしによる回復エフェクトに加えねをはるのエフェクト、ソーラービームみがわり等エフェクトが入る技を反復していた時間帯もあったので、時間の消費が激しい対戦だった。水ロトムで居座り続けていたときにビビヨンを出していれば相手の勝ちだったと思うが、あやしいひかり+みがわりロトムに拘りがあったのだろう。

 ディンルーやウーラオスあたりは役割対象になるのでメガニウムを押し付けていく。理想としては毒菱を踏まないカイリューメガニウムを起点に竜舞をモリモリ積み、ミミッキュで切り返して全抜き。

 初手フォレトスウーラオス

 初手水テラスすいりゅうれんだどくびしすいりゅうれんだでお役御免。ステルスロックも撒きたいところだったが、特化フォレトスが2耐えできない水テラスすいりゅうれんだが強すぎた。

 死に出しメガニウム

 ウーラオスからカイリューに交代、流し際にやどりぎのタネ

 カイリューからハッサムに交代、流し際ににほんばれ

 水テラス使用、やどりぎのタネとんぼがえり(ウーラオスに交代)。

 とんぼがえり(カイリューに交代)→ねをはる

 結果的に毒菱が刺さるのはウーラオスのみで、2/3がとんぼがえり持ちで宿り木を嫌ってサイクルを回されたので優先はステルスロックだった。先を見通せなかった自分のミス。

 じしんやどりぎのタネ

 直前に使った技がねをはるだが、ここで使用しないということはアンコールを持っていなさそう。裏のミミッキュを生かしたいので、できればここはメガニウムを起点に竜舞を積んでほしかった。

 カイリューからハッサムに交代、流し際にソーラービーム

 ここはとんぼがえり安定の場面だがやることがないのでソーラービームつるぎのまい。良い感じにメガニウムが起点にされている。

 かなり粘ってくれたがお役御免。長時間居座った割に相手のポケモンを疲弊させられたかというとそうでもないので、ステロを撒けなかったことが痛い。

 死に出しミミッキュ

 バレットパンチ(皮消失)→じこあんじかげうちハッサムを処理。メガニウムを起点にしっかり仕上げてくれたのでいい感じに。ただ、ウーラオスを考慮するのであればSを上げたかったので、竜舞カイリューに起点にされたかった。

 カイリューも倒してミミッキュが怒涛の追い上げを見せた。

 S種族値上はミミッキュを上回るウーラオスより先にカイリューが出てきたので、もしかするとウーラオスミミッキュを抜いている自信がないのかもしれない。とんぼがえりが拘り臭い感じもするが、これでウーラオスの方が速いならなかなか意地悪な出し方。

 対戦ありがとうございました。

 ダメ計をしてみると+6ミミッキュ(252振り)のかげうちが無振りウーラオスに対して61.7~72.5%ダメージだったので、どちらにせよかげうちで倒すのは不可能。水テラスアクアジェットは鉢巻でも耐えるので、急所に期待するより抜いている前提でじゃれつくを選択するもウーラオスの方が速かった。

 勝てなかった試合を掲載するのもどうかと思うが、驚異的な粘りを見せて積みの起点になったメガニウム、積みアタッカーに対する切り返しのミミッキュがいい感じに機能してそこそこいい勝負ができたので許してほしい。

 

あとがき

 やはり中途半端な感じが否めなかった。物理に特化したがガブリアスげきりんゴリ押しを耐えられず、剣舞ミミッキュに軽く捻られ、思ったより信用できない耐久値だった。

 仲間大会用に仕上げた個体だったので修正するとすれば、にほんばれしんぴのまもりねをはるまもるにほんばれを採用しないのであればソーラービームは別の技に。ねをはるを採用するならテラスタイプをゴースト、それに合わせてのろいを採用するなど改善の余地はあると思う。

 

おわりに

 メガニウムの悲劇を繰り返してはいけない。最近だと御三家が旅の仲間としてだけではなく、ランクバトルでも活躍できる性能でリリースされているのが嬉しいですね。昔はレベルアップでまともな技を覚えないとか、ストーリー攻略に適さないとかありましたが3~4世代あたりからかなり使い勝手が良くなった気がします。不遇といえば最近だとインテレオンが気合溜めを失ったとか……(アイツ、そんなにナーフするべき存在だったか?)。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

【ポケモンSVシングル】エ ル フ ー ン サ イ ク ル

 

 どうも。

 エルフーンはメスガキ派か男の娘派かで分かれると思います。何言ってんだろう。

★本日のおしながき

物理へのサポートを拡充する

 前回の【ポケモンSVシングル】う そ な き サ イ ク ル ではうそなき+脱出ボタンを使った、Dデバフサイクルを作れないか考察した。

 なぜうそなきであるかというと、効果量が-2である物理デバフのいやなおとと特性いたずらごころを両立できるポケモンヤミカラスとリオルしか存在せず、うそなきを使用できるポケモンと比較するとバリューで劣ってしまう。なぜいたずらごころが必要であるかは前回の記事と内容が重複するので割愛する。

 実際にうそなきサイクルを回してみるとそこそこ上手く回ったので、余裕があるというと語弊はあるが「じゃあ、欲張ってみようカナ??」という感じになった。

 

 いたずらごころから繰り出したいので攻撃技より補助技が優先されるため、候補となる技をポケ徹さんで検索すると「いやなおと」「ハバネロエキス」「しっぽをふる」「にらみつける」「くすぐる」に絞られた。

 意外と候補に挙がるポケモンが少なく、デバフ付着が得意なオーロンゲが候補にならないのがキツい。いやなおと勢の種族値が低く、使い捨てずに二サイクルめまで回すことを考えると、使いにくいというより使えないというのが本音か。

 効果量-1の技で比較することになるが、そうなるとA-1の付加価値も付いてくるくすぐるが妨害札としての質が高いと感じた。くすぐるを使えるポケモンはいずれもうそなきと両立できて、且つ前回の記事で対抗の印を打ったエルフーンが候補に挙がるため、本誌ではエルフーンを本命として戦術を組み立てていく。

 

実戦レポート

 前回はサポート1枚+特殊AT2枚だったが、今回はうそなきくすぐるを両立可能なエルフーンから展開することで、物理ATと特殊ATを1枚ずつ手札に握って有効な方を繰り出していく。

 特殊ATは前回使用感が良かった脱出パックイーユイを続投、物理ATは無振りウーラオスすら確定2発にする、受け出し困難なもろはのずつきが病みつきになる鉢巻ヒスイウインディを採用した。

 初手エルフーンドダイトス

 S16のドダイトスからをやぶるを採用していたのは78.4%と意外と突き抜けていなくて、相手のデッキだとサケブシッポやハバタクカミといったサポートできるポケモンからではなく初手から来たので、何をしてくるか分からないしとりあえずくすぐるで様子見。深読みする必要はなく、からをやぶるだった。

 からをやぶるのあとにしろいハーブは発動せず、初手のくすぐる→からをやぶるでBが2段階下がったので、ウインディしんそく圏内に押し込めたら。

 ドダイトスが無振りならB-3で高乱数、B-4で確定になるためもう一度くすぐる、相手もからをやぶるを反復。恐らくいかさまダイス(S16採用率66.0%)だと思うが、きあいのタスキ(同1.6%)だと止まらないのでムーンフォースを選択、Sは相手が上なので先にロックブラストを被弾して脱出。

 エルフーンウインディにスイッチ。

 ウインディが場に出た時点の、ドダイトスのステータスは以上の通り。

 前述の通りドダイトスが無振りならしんそくの圏内だが、S16のドダイトス岩テラスが最多(31.8%)であり、この場面のしんそくは読まれるので、テラスや交代など全てを考慮して草テラスを使用、じしん被弾→もろはのずつきで処理。結果論ではあるが襷ではなくテラスも使用しない、交代もしないならしんそくでよかった。

 死に出しサケブシッポ

 もろはのずつきでんじはステルスロックもろはのずつきで処理。エルフーンとイーユイを残しているとはいえ、ここからカイリューやウーラオスに積まれるとどうにもできない。

 死に出しタケルライコ

 せっかく攻撃を耐えたのでここで動いてくれたら楽な展開になったと思うが、こればかりは仕方がない。残りHPはステルスロックのダメージを一度耐える程度あり、しんそくを撃つ仕事が残っているので一旦エルフーンへ。

 うそなき10まんボルトエルフーンが倒れるも、元気なイーユイが残っているのでうそなきさえ決まればなんとかしてくれそう。

 ここまでの状況を整理。

 こちらは満身創痍のウインディ、ステロダメージを一回分受けたイーユイが残っていてテラスは使用済み、相手はD-2のデバフ付きタケルライコ一体だがテラスは未使用。

 S16のタケルライコが採用しているテラスタイプはフェアリーが最多(40.5%)というのは把握していたので、表のタイプ相性上は不利なオーバーヒートを選択したらまさかの炎テラス(0.3%)で裏表どちらも炎半減、あくのはどうが正解だった。

 それでも8割程度削ってだっしゅつパックウインディへ。

 先制技の速さ比べはウインディが優先度で上回るので、動けば勝ちだし動かなければ負け。イーユイは次のステロダメージを耐えられないうえにじんらいで縛られるので、しんそくで倒せるか否かが肝。

 1サイクルめでもろはのずつきを当てたい場面で痺れたので、これで貸し借り無しか。チャンス○でも付いていそうな勝負強いポケモンで助かった。

 対戦ありがとうございました。

 次は趣旨を変えて、特殊アタッカーをキラフロルに変更。

 有利対面+うそなきのデバフで交代を促し、ロックカットでSを上げてメテオビームを発射する欲張りセットを狙う。

 初手エルフーンエンテイ

 特化エルフーンは意外と硬くて、アイテム補正無しまでのせいなるほのおは耐えるのでくすぐるではなくうそなきから。構築記事を読んだ感じだとエンテイはガッツリ火力に寄せるより耐久に割いているものが多かったので、一撃では倒されないだろうと思った。

 予定通りキラフロルにスイッチ。

 うそなきのデバフ+一致弱点技をブラフにロックカットを積む場面だが、エンテイは居座ってせいなるほのお。引き先の負担を考えたら居座るのもおかしくはないが、次のターンにテラス択が発生しそうなのが怖い。

 メテオビームエンテイを処理。

 相変わらず溜めから発射までのラグがプレイヤーを不安な気持ちにさせる。

 死に出しカイリュー

 岩技がメテオビームしかないので連射が効かず、仕方がないのでヘドロウェーブアイアンヘッドでキラフロルはお役御免。パワージェムと両立するならロックカットの枠だと思うが、コンセプトなので外せず、結果的に不器用さが際立ってしまった。

 死に出しウインディ

 最速AS振りなのでカイリューより速いのは分かっていたが、鋼テラス(S16採用率27.6%)を考慮するともろはのずつきを使いにくい。ただ、鋼テラスがあればキラフロルとの対面で使っていたと思う(一致技両方半減以下)ので、腹を括って。

 死に出しハバタクカミ

 ここまで使っていないので相手のテラスタイプを確認し、あまえる型の場合はくすぐるでBを下げたいので一度エルフーンへ。霊テラスシャドーボールでお役御免。

 搦め手はなさそうなので耐久無振りのウインディが攻撃を耐えるかどうかの勝負になった。ダメージ的に眼鏡であることは間違いないが、C252振り+眼鏡+霊テラスの最低ダメージで無振りウインディがちょうど確定一発になるので、パオジアンのふいうち耐え等耐久に努力値を割いた方だと思われる。いずれにせよ乱数臭いので運が良かった。

 対戦ありがとうございました。

 

あとがき

 うそなき+高火力特殊ATの場合、対面引き先問わず純粋な火力の押し付けで相手のサイクルを破壊する脳筋コンセプトだが、くすぐるの場合はA-1のデバフも付与するため、味方の火力サポート以外にも展開の仕方がありそうで掘り下げる余地があると感じた。

 レポート2戦目のように「流して積む」のであればあくびが王道であるが、文中にも書いた通り「有利対面+デバフをブラフに他の行動をする」という、人と人同士が行う対戦ゲームだからこそ発生する駆け引きを楽しめた。これに関しては筆者の趣味というか、学生時代に観ていた厨ポケ狩り講座の影響であるが、こういう楽しみ方があっても良いと思う。

 今回はエルフーンを用いたが、オーロンゲの長所であるねこだましの有無で使用感はかなり異なった。微々たるものではあるがダメージを蓄積させることで確定~乱数が変動する、襷やマルチスケイルを剥がせるといった点で、裏のアタッカーを通してなんぼのデッキコンセプトとマッチした。

 

おわりに

 冒頭の一文について、今回パーティに入っていたエルフーンはオスですが、個人的にはメスガキ派です。書いた以上責任を持って好みを書きましたが、読者の皆様はどちら派でしょうか。「悪戯好きな年上のお姉さん」も悪くない気がしてきました。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

【ポケモンSVシングル】う そ な き サ イ ク ル

 

 どうも。

  金属音さんの気持ち考えたことあるのかよ

★本日のおしながき

イントロダクション

 うそなきは相手のDを2段階下げる強力な補助技である。同じ効果量ながら命中が85のきんぞくおんより扱いやすいが、音技であるか否かの違いがあるので、のどスプレーとのコンボやみがわりを貫通するなど棲み分けができている。

 弊ブログでもこれまで二度ほど、うそなきを取り上げた記事があるので関連する項目としてリンクを掲載しておく。

 こちらはダブルバトルにおける正統派の使い方。脚の速いニューラでうそなきを使用し、DMサニーゴの火力を補強するというもの。

 こちらは少しだけ手を加えた使い方。うそなきを反射することで特性あまのじゃくによりD+2のバフ技として使用するというもの。

 

うそなきサイクル

 今回は先制うそなき+脱出ボタンから高火力特殊アタッカーに繋ぎ、デバフを受けたポケモンを捨てるか、引いて引き先をを確2に取られるかの取捨選択を押し付けられないか思案した。

 速くて(悪戯心持ち)、うそなきを使用可能なポケモンを独断と偏見でピックアップした。

 先制うそなき→脱出→特殊エースに繋ぎ、もう一サイクル作る形を目指したいので、多くの相手に先制可能なスピードと何かしら耐えられるフィジカルが求められる。非常に高度な要求なので、ここは悪戯心による先制行動を利用し、耐久を補強する形が丸いのではないかと思われる。

 オーロンゲ、エルフーンニャオニクスイルミーゼは実際に使ったが、タイプが優秀で出落ちしにくく、耐久値も確保しやすいオーロンゲの使用感が良かったので、このポケモンに最も重い印を打った。非悪戯心系ではサケブシッポの耐久値は魅力だが、自分より速いポケモンに先制で動く手段が無いので連下までの評価とした。

 今回のイメージ。

 クッション(もしくはもう一体の火力要員)を挟むことで、最大2回のうそなきサイクルを作りたい。火力要員はうそなきのデバフ込みで大体のポケモンを確1にできて、引かれたとしても引き先を確2にまとめられるようなポケモンが望ましい。

 

実戦レポート

 オーロンゲはSを4振りハッサム抜きまで振って残りHB、サーフゴーとガチグマはいずれも臆病CS振り。サーフゴーに脱出パックを持たせることで、クッション要員(ママンボウ)を入れずともサイクルが回るようにした。

 初手オーロンゲオーガポン

 挨拶代わりのねこだましうそなきつるぎのまい。できるだけ後続の負担を少なくして退きたいので、すてゼリフを使用してガチグマへ。

 ツタこんぼうを被弾するも、D-2オーガポンをハイパーボイスで処理。

 ここでは相手視点でスカーフが見えていないので、選出的に重いオーガポンを早々に除外できた。S16のガチグマは拘りスカーフの採用率が0.7%以下なので秘匿性がある。

 死に出しアシレーヌ

 ガチグマの残りHPが抜群アクアジェット圏内程度だったのでノーマルテラスを使用、ハイパーボイスで半分削るもアシレーヌのオボン発動、サイコノイズで倒された。

 死に出しサーフゴー

 わるだくみゴールドラッシュ炎テラスで耐えられてしまった(S16採用率40.3%で最多)。

 サーフゴーのだっしゅつパック発動、オーロンゲがサイコノイズを受けてだっしゅつボタン発動、再度サーフゴーへ。

 シャドーボールアシレーヌを処理。

 最後の一体は何が来てもキツいが、一度オーロンゲに引ける余裕があれば或いは。

 最後はガチグマとつげきチョッキ(S16採用率44.2%で最多)前提と考えると、うそなきを使用しなければ突破できない。

 特性によりサーフゴーにもノーマル技は通るが、ここはリスクを取らずだいちのちからが来るだろうと腹を括ってオーロンゲへ。なんとか耐えるファインプレー。

 少しでもダメージを蓄積させたいのでねこだましうそなき

 ガチグマがC特化と仮定するとD無振りオーロンゲをしんくうはで倒せる圏内に入っているので、しんくうはがあるなら脚の速さ比べだった。ガチグマのS振りは範囲が広いので際どい場面だったと思う。

 終盤なのでここまでの状況を整理。

 互いにテラスタルは使用済み、残りのポケモンも一体ずつ。D-2ガチグマをゴールドラッシュで倒せるか否かがポイント。

 やはり持っていたしんくうはを耐える。

 ゴールドラッシュでガチグマを処理。

 ガチグマの振り方は無数にあるので「これ」と特定するのは難しいが、H振りのみチョッキ持ちと仮定すると、D-2ゴールドラッシュは90.4~106.8%ダメージで低乱数寄りの中乱数(43.8%)だった。同じくチョッキの採用率が高いアシレーヌがオボンだったので、こちらが持っていた可能性が高い。もしかするとオーロンゲのねこだましが勝敗を分けたかもしれない。

 対戦ありがとうございました。

 DLC後半が配信されたあたりからエラーによる強制終了が増えたという報告が散見され、実際に筆者も三度ほどエラー落ち(うち一回は負け確盤面で発生)したので、仕方ない部分はある。この試合は各々が上手く噛み合ったのでどうしても採用したかった。

 耐久に振っていないと思いのほか脆く、眼鏡が無ければそこまで火力が出なかったので脱出パック枠をサーフゴーからイーユイにチェンジ。うそなきわざわいのたまによる二重デバフを与えられる最強のカード。

 初手オーロンゲハバタクカミ。ブーストエナジー持ちでSアップ。

 オーロンゲを使い捨てたくないので、数少ない耐えられない攻撃であるハバカミのムーンフォース対策の炎テラスを使用→うそなき→脱出に成功。

 イーユイ召喚。

 イーユイがスカーフと仮定してもブーストしているのでハバカミの方が速い、とはいえ眼鏡でもない限りイーユイを一撃で倒すのは難しいと思うので、交代を促せる場面と判断したらパワージェム被弾→あくのはどうでハバカミを処理。交代を読むならなおのことオーバーヒートで脱出すればよかったのでプレイングミスか。

 死に出しガブリアス

 イーユイ→ガブリアスに交代、じしんでオーロンゲが倒れた。相手の面子を見てもあのHP残量のイーユイを残しても仕方がないので、イーユイを切ればよかった。尤も、オーバーヒートで脱出していればここの繋ぎがもっとスムーズだった。

 死に出しガチグマ

 ムーンフォースつるぎのまい。何を撃ってもテラスを考慮すると裏目になるが、表だけを考えた場合の最大値を選択した。

 ムーンフォースカイリューを受け出し、じゃくてんほけん発動。

 弱保持ちは大体鋼テラスだと構築記事を読んだ感じの印象を持っているので、拘り解除と様子見を兼ねて一旦引いてイーユイを犠牲に捧げた。

 カイリューのSは上がっていないので仮にけたぐりがあってもしんそく等でなければ割り込まれない。データ通り鋼テラスだったのでだいちのちからの一貫ができた。

 対戦ありがとうございました。

 この試合はプレイングミスが多かったうえにうそなきが強かったというより最速スカーフガチグマが強かっただけだが、ガチグマの宣伝素材として。

 

あとがき

 うそなき→ガチグマの場合、Dデバフを嫌って引くと行動順でガチグマのスカーフがバレないため、引き先のSが最速スカーフガチグマ以下の場合は一発耐えて上から叩くことを許さないところが良かった。

 脱出イーユイ(サーフゴー)はうそなきを受けた相手が居座るか引くか不透明な場面で、とりあえずオーバーヒートを撃っておけば対面のポケモンを倒してオーロンゲからもう一サイクル、もしくは引き先を削って3枚目のカードを切るなど円滑に手札を回せるところが良かった。

 先制うそなき→脱出で擬似的にダブルバトルにおけるうそなきから味方が攻撃するような動きを作れたと思う。デバフを受けた相手が居座るか引くかはシングルの駆け引きになるので、これをブラフに積むなど他の動きにも発展させられそうだ。

 オーロンゲは剣盾で使用していた個体の流用であるが、HBよりもHDがよかったと思う場面はなかったので、このままでよいかもしれない。Sは4振りハッサム(S65族)が調整先になるが、ガチグマ(赫月)のS振りがどのへんが目安になるか目星をつけられなかったので考慮しなかった。

 

おわりに

 田舎なのでお店も少ないし、お腹いっぱい食べようと思うとそもそも外食はコスパが悪いので結構自炊するんですが、得意料理が幾つかあって「誰かに食べさせてェ~~」と思うことがあります。近年男女の結婚観の乖離で晩婚化どころか未婚の高齢者が増えているというニュースを見ましたが、面倒なことは言わないのでポケモンと野球と馬の話ができる共通の趣味を持った女性が居ないかなぁなどと。来月旧友がまた一人結婚するようで、だんだんと取り残されていくような感じがします。まったくポケモン関係ありませんが。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

※サムネ用

 

【ポケモンSVシングル】とにかくシェアするオニシズクモ

 

 どうも。

 高校生の頃金欠で、みんなで50円ずつとか出し合ってマック買ってシェアしていたのを思い出しました。あの頃よりマックも値上がりしているので大変ですね。

★本日のおしながき

コーナーで差をつけろ

 レギュレーションF現在、使用率の高いポケモンは接地しているポケモンが多く、逆に浮いているのはカイリューランドロスといった中速帯のポケモンがメジャーだ。ハバタクカミやトドロクツキは浮いてはいるが接地しているポケモンなので、現環境はねばねばネットを撒いてコーナーで差をつけ、上手く立ち回れたら勝利を引き寄せられるということだ。

 ねばねばネット要員の比較を競馬新聞風に作成した。

      

 連続技で崩される、それなりのアドを回収できる保証がなければ弱くなってしまう襷に依存せず撒けるのはオニシズクモか、同期のクワガノンの優秀なところだと思う。

 S16使用率6位で、こだわりスカーフの所持率が19.1%だった水ウーラオスを考慮すると、速いポケモン+襷の定番の組み合わせも崩されやすいため、耐久に関しては襷に依存するよりも努力値振りでカバーできるポケモンが望ましい。

 また、ネット要員は初手繰り出しが読まれやすく、みがわり持ちを呼ぶので最低でも身代わりを破壊できそうな火力を持つポケモンでなければ、ネットを撒いてアドを取る筈がディスアドを生む可能性がある。

 以上のことから本誌ではオニシズクモを推奨し、S16で最も使用されたねばねばネットを使用できるポケモンオニシズクモだった。

 

プラスアルファのサポート能力

 オニシズクモといえばパワーシェアである。

 ご存じパワーシェアは自分と相手のAとA、CとCを足して割った値を数値とする技である。

 一見オニシズクモは火力があるように見えるが、オニシズクモの火力の源は特性すいほうによるものであり、A種族値自体は70、C種族値に至っては50と1進化ポケモンとしては目を引く数値ではない。この低いACをシェアすることで、間接的に相手の火力を下げることができる。また、いかくあまえるといった特性や技によるデバフを受けないポケモンに対しても有効なデバフという位置付けは独特の存在感を示している。

 さらにAは個体値0+性格下降補正、Cは個体値0で可能な限り下げることにより、パワーシェアの効果量を少しでも大きくする狙いを持たせた。

 例えば、下降補正のみオニシズクモ(A実数値81)と特化パオジアン(同189)がシェアした場合は(81+189)/2で135だが、このオニシズクモ(A実数値67)が特化パオジアン(同189)とシェアした場合は(67+189)/2で128になる。僅か7の差ではあるが場合によっては確定が乱数に変わる可能性もあるので、低ければ低いほどよい

 また、ランク補正はシェアした後の数字に掛かるので、特化パオジアンが剣舞を使うと189*2で378相当だが、シェアした特化パオジアンは128*2で256と何とも言えない数字になる。ランク補正はランク補正で打ち消すのが最良だが、元の数字を低くすることでバフの恩恵を少しでも減らすという意味では悪くはない

 パワーシェアによる数値の変動は交代によって解除されるので、それを嫌って交代を促せればねばねばネットを踏ませる、戦闘中のフォルムチェンジによっても解除されるのでオーガポンにテラスタルを切らせる(ほぼあり得ないが)など、妨害工作として様々な場面に作用する。

 

実戦レポート

 オニシズクモ自体はサポートに振り切った構成になっているので、今回の見どころはオニシズクモ+何かの「何か」の部分になる。

 この試合はねばねばネットで脚を奪い、パワーシェアで対面の火力を削ぐことでオーガポンに積む機会を与え、上からウッドホーン連打で常に特性がんじょうをキープして戦うことを目指した。

 初手はオニシズクモランドロスによる、ねばねばネットステルスロックの交換会。相手のデッキはネットの影響を受けない、もしくはSダウンが得になるポケモンが多いが、スカーフを持ちそうなイーユイの脚を奪っておけばオーガポンが有利になる。

 がんせきふうじアクアブレイクとんぼがえり(ラティオス交代)→アクアブレイクラスターパージを被弾してパワーシェア

 ラティオスが臆病CS振りと仮定すると(55+182)/2=118が両者のCになるオニシズクモは大幅アップだが、ラティオスは大体0.65倍になった。ランク補正1段階分より少し多い量を減らせた。

 HPがイバン圏内に入ったのでとびつくで対面のSを下げつつ倒された。ネットを撒き、パワーシェアをし、対面のSを下げて仕事量は十分すぎるくらい。

 パワーシェアを受け、Sも下げられたラティオスをぼっ立ちさせるわけがないので交代読みつるぎのまいランドロスを迎え撃つ。

 ウッドホーンランドロスを倒しつつHPを回復。確かゴツメを持っていたと思うのでがんじょうをキープできなかった。

 死に出しハッサム

 ラティオスがスカーフなら(S16採用率14.9%)ここで出てくると思うが、恐らく眼鏡なのでハッサムからか。ブリジュラスに引きたいがハッサムとんぼがえりを選択すると裏目なので、ここはテラスタルを使用してバレットパンチを耐えて強引に突破した。

 恐らく眼鏡持ちでこの時点で相手にブリジュラスは見えていないが、ポン+ブリに一貫するはどうだん(S16採用率46.7%)を持っていた場合はこの時点で負け。こちらのデッキにはハバタクカミやストリンダーが入っているので決め打ちは難しかったはず。

 試合も大詰めでブリジュラスの選出を後悔した。相手のテラス次第で負けもあるが、ここは腹を括っていくしかない。

 Dがペラペラなのにうっかりラスターパージを急所に被弾するも耐えて、りゅうせいぐんラティオスを倒した。

 オニシズクモアクアブレイクとパワーシェア後のとびつく分のダメージが蓄積しているとはいえ、Dの高いラティオスが竜技半減テラスを使用した場合は無振り想定で32.2~38.0%ダメージにしかならないので及ばなかった。なぜここでテラスを使用しなかったのかは分からないが、鋼(S16採用率83.4%)以外だった可能性も。

 対戦ありがとうございました。

 つぎはCS振りジュラルドンできあいだめ+ピントレンズの確定急所コンボで、デバフを気にせずりゅうせいぐんを連打する流れを作りたい。

 初手オニシズクモランクルス

 使用率上の意味合いですっかりマイナー寄りになったポケモンなので初動が分からないが、マジガ+珠のアタッカーだと美味しいのでとりあえずパワーシェアで火力を削いでおく。

 珠は珠でも火炎の方だったので恐らくHB振りくらいか。

 悠長しているとめいそうを積まれてしまったが、裏が確定急所マンなのでなんとも相性が良い。

 すかさずブリジュラスに交代しきあいだめ

 トリックかえんだまを渡されてピントレンズを失ってしまったので、確定急所のはずが50%の運ゲをしなければいけない。

 あくのはどうで叩くも急所込みで倒し切れず。ここは素直にステラを使用し一気に削り切るべきだったかもしれない。

 めいそう3積みタイプ一致サイコノイズを被弾するもこの程度。ランクルスが耐久振りと仮定してオニシズクモとパワーシェアした場合、(55+145)/2=100がCの値となる。+3で250%なのでC250相当になり、素の状態だと362相当なので、シェア後の効果量は少なくても積み技を使った際に大きな違いを生む。

 さすがにこれは強気というよりプレミな気もするが、フェアリーテラスタルあくのはどうを一時しのぎしても一致ラスターカノンがあるので突破できた。

 対戦ありがとうございました。

 「よくわからんけど勝った」の典型だと思う。

 

あとがき

 特殊耐久は無振りでも一致弱点も耐えられる数値があり、物理を補強すればパオジアンのアイテム補正無し電気テラバも耐えられるので、出落ちする機会は少ない。襷に頼らずともある程度の行動保証があるので、メンタルハーブイバンのみといった+αの行動ができるようなアイテムを採用しやすいところも使い勝手が良い。

 前作のダイジェットのような比較的手軽にSを上げられる手段が無いため、ねばねばネットを踏んで下がったSはそのままになりがちなのも、環境的にも味方のサポート手段として有用に感じた。

 極めて狭い範囲での比較になるが、剣盾の同時期(準伝環境の中間シーズン)と比較した場合、使用率上位のポケモンに対するねばねばネットの通りが良いと感じた。

 ←SV(S16)     剣盾(S13)→

※剣盾S13の使用率15位はウーラオスだが悪水どちらも接地しているのでまとめて、16位のテッカグヤを繰り上げた。

 テラスタル後の繰り出しやアイテムふうせん等を考慮しない場合SVでは13/15が、剣盾は11/15(クリアボディのドラパルトを除く)が接地している。毒菱系の需要増からしてもSVでは接地しているポケモンが使用率上位に来る傾向が強いため、ねばねばネットの有用性も等しく高いと思われる。

 

おわりに

 来月からレギュレーションが変わりますが、みなさん禁伝足りていますか?

 過去作周回して無駄に集めた使いきれない禁伝がボックスに眠っているので、知り合いでしたら提供できるものはできると思います。多分来月オンラインの更新があると思いますが、そのタイミングでちょっと休もうかなどと考えているので、勿体ないし頑張りたい人に託すのがいいんじゃないですか。

 年度末に数年間仕事をしていた法人というか依頼主から「来年度からMなかさんに依頼していた仕事を試験的にAIで回そうと思うんだよね」というお話をされて、平たく言うと収入減をひとつ失いました。多分、民間でもAIを積極的に活用していくとこういうことが増えると思うので、今の仕事を廃業して転職活動をしないといけないのかな、みたいな危機感を持っています。

 先日親族が集まったときに、いろいろあって独立して会社を立ち上げると言っていた親戚がいて、手が空いていたら来ないかと誘われていたりするので、ポケモンも楽しいけれどいい歳なので、今年度は身の振り方を考える年になるのかなぁと。

 シンプルに最近ランクマを楽しめていない部分もありますけれど、毎月マスボ級はここ数年のライフワークみたいになっているので、そこはちょっと気持ち悪いし、なんだかんだで続けているような気もします。というか続けたいですね。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

【ポケモンSVシングル】究極至高のジャイロボールを投げよう ~HOP-UPするヌメルゴン~

 

 どうも。

 定期的に投稿されるジャイロボールシリーズです。

★本日のおしながき

イントロダクション

 【ポケモン剣盾シングル】ジャイロボール・日食ネクロズマ・タクティクス では日食ネクロズマを取り上げ、高いA種族値を持ちながら中速帯に位置するS種族値のせいでイマイチ適合しないジャイロボールを、どのように使っていくかを考察した。

 簡潔にまとめると、ねばねばネットコートチェンジで回収してくろいてっきゅうを持たせた日食ネクロズマに踏ませることで極限までSを下げ、ジャイロボールの最高火力を出せる範囲を可能な限り広げた。

 時は流れて第九世代、DLCにて「のろい」の技マシンが復活した。周知の通りゴーストタイプ以外が使用することでSを一段階下げ、ABを一段階ずつ上げられることから、ジャイロボールの下準備として非常に有用な要素となる。

 

ジャイロボールを投げよう(準備編)

 のろい+ジャイロボールを両立できて、タイプ一致テラスタルでさらに火力を伸ばせるという意味で鋼タイプのポケモンをピックアップした。

 最も手を掛けずに「威力」を出せるのはフォレトス、特性込みで最も「火力」を出しやすいのはニャイキングになる。全体的な種族値や耐性を加味すると、安定した運用が見込めるのはHヌメルゴンだと思われる。

 ジャイロボールの威力は自分の素早さと相手の素早さによって決定されるので、単に使用者のSが低ければいいというわけではない。ざっくりとした表現にはなるが、自分と相手のポケモンのSに隔たりがあればあるほど良いので、低いことに越したことは無いができるだけ多くの相手に最高威力(150)をぶつけるためにも、可能な限りSを下げる必要がある。

 ピックアップした5体のポケモンがどれくらいの自分のSから、どれくらいのSを持つ相手に最高威力(150)を出せるかまとめた。

 最遅のみだとSブーストハバタクカミ(205*1.5)くらい極端でなければ威力を出せず、アイアンヘッドなどの物理鋼汎用打点の代わりに使用するにはやや安定感を欠く。この表ではじっくりとのろいを1~3回積む想定と、くろいてっきゅうを持たせて予めSを落としたうえでのろいを1回積む可能な限り手数を減らす想定で計算した。

 

ジャイロボールを投げよう(組み立て編)

 結論から述べると、のろい+バトンタッチでジャイロボーラーにリリーフを仰ぐ方法に辿り着いた。

 例えば壁や状態異常でサポートしたうえでジャイロボーラー自身がのろいを積む方法もあるが、自身がのろいから積みアタッカーにもなれるバトン要員と、そのポケモンが消耗した際にリリーフで出てくるジャイロボーラーの組み合わせが良いと考えた。

 冒頭にも書いたように、のろいの技マシンが復活したことでのろいバトンを両立できるポケモンが増え、剣盾の頃はできなかったルートでジャイロボーラーを活躍させられるのではないだろうか。

 のろい+バトンを両立できるポケモンを剣盾とSVで別にピックアップした。

 特に下表の青く塗りつぶしている、SVで再度両立できるようになった、もしくは新規で可能になったポケモンに注目して欲しい。元々のSが低く、耐久値や耐性が優れており、強力な先制技を有するハッサムがいるではないか。ハッサムであれば自身がアタッカーになれてバトンもできるので、ここからの継投策を考えていく。

 

ジャイロボールを投げよう(最終確認)

 ジャイロの火力を追求するのであればニャイキングを使用したかったが、レポートを書くなら「善戦した」ではなく「勝った」でなければいけないので、昨今の対戦環境を鑑みてあらゆる数値が高いHヌメルゴンを使用する。

 @オボンのみ

 雑にHD振りきりなので、使用率が高く頻繁に見かけるハバタクカミあたりに投げてのろいの回数を稼げたら。対炎(竈オーガポン、イーユイあたり)に無理やり展開できるようにテラスタイプはドラゴンにした。

 @とつげきチョッキ

 HA振りきりでSは最遅。のろいバトンによる物理耐久のサポートと、元より高いDを補うチョッキで居座れるターン数を稼ぐ。今回はジャイロボールに特化した企画なのでテラスタイプは鋼だが、弱点を補完するものでよい。

 ジャイロボールの最大威力が出る条件は前々項に添付した表の通りだが、このヌメルゴン(S58)のジャイロボールがアイアンヘッド(80)と同等の威力になるラインをまとめた。最高威力に到達するまでSを下げられなくとも、最低でもこのラインを目指せるように展開したい。

 

ジャイロボールを投げよう(実戦編)

 ペリッパーイダイトウの並びに意味は無いが、ハッサムの補助(炎弱点の緩和)を考えたときに雨+なげつける(でんきだま)でサポートできるペリッパーが良いと思ったので、理解を深めたくて使用していたイダイトウと並べた。

 初手ペリッパーサーフゴー

 拘りは10まんボルトを持っているイメージがあるが、トリックで押し付けられたスカーフを投げつけて奪われたでんきだまを奪い返しているうちに倒された。出落ちといえば出落ちだが、のろいを積みたいハッサムやチョッキで耐久の底上げをしているヌメルゴンにスカーフを押し付けられるよりはマシか。

 死に出しハッサム

 サーフゴーから見て等倍以上の打点は無いと思うので、HD振りハッサムのろいを積むチャンス。

 シャドーボールのろいシャドーボールのろいで2積み、オボン込み確定4発のダメージ量だったが霊テラスシャドーボールで崩しに。なんとか耐えてヌメルゴンへ継投。毎回のランナーを抱えるも5回無失点で乗り切った、といったところか。

 サーフゴーはわるだくみヌメルゴンジャイロボールでサーフゴーを粉砕。

 サーフゴーの持ち物がスカーフだったので、S実数値を136(準速)~149(最速)と仮定するとジャイロボールの威力は118~129となり、威力固定の汎用鋼物理打点で最も威力が高いアイアンテール(100)を超える。

 結果としてサーフゴーが霊テラスを切った、特殊耐久に定評があるヌメルゴン対面でわるだくみを積んだことが今後の展開にも有利に作用する。

 死に出しウーラオス

 つるぎのまいボディプレス。悪はSに振らずHABに振り分けている型もいるので、ジャイロで火力を出せる自信がなくボディプレスを選択した。

 ウーラオスSを117(無振り)、149(準速)~163(最速)と仮定するとジャイロの威力は101129~141となる。B+2ボディプレスの指数が80*(121*2)=19,360(38,720)、S無振り仮定A+2ジャイロの指数が101*(167*2)*1.5=50,601なので冷静さを欠いたプレイングミス。尤も、悪は襷の採用率が高いのでどちらを選んでも一緒か。

 ドレインパンチジャイロボールでウーラオスを倒して残りはハバタクカミ。

 +2ドレインパンチが思いのほか痛かったので、ハバカミの攻撃をギリギリ耐えるかどうかの攻防に。

 ジャイロボールの火力増強用の鋼テラスのお陰で助かった。

 テラスが見えていない段階ではシャドボより威力の高いムンフォを選択しても不思議ではないので満を持して。S16のHヌメルゴンが鋼テラスを採用していたのは2.2%程度であり、中間択のシャドボに逃げられなかったのは数字の功か運の良さか。

 互いの素早さが極端なので、ここはもちろん150km/hの満額回答。Sを落とすためにくろいてっきゅうを持たせていたら直前の攻撃を耐えなかったので、(この場面では)チョッキで正解だった。

 対戦ありがとうございました。

 自慢のジャイロボールで三者凡退に抑えられてよかった。

 

あとがき

 説明や表が多くなってしまったので実戦例はひとつだが、勝ちパターンは最低でものろいを2回積んだ状態でバトンをした場合に限られた。元より抜きんでていないA種族値、今作は未登場であるが最遅のみでSを落とせるナットレイと比較して中途半端な遅さが、手厚いサポートを必要とさせた。

 Sに関しては最遅-3~鉄球最遅-1まで落とさなくても、のろいを2積みしてバトンする時点でA+2のバフもあるので、ジャイロの最高威力に到達しなくても火力は保証されていたと思う。基本的に上から叩かれるポケモンなので、細部を詰めるのであればテラスタイプは耐性変更系の飛行かフェアリーが適切だと思われる。

 

おわりに

 プロ野球が開幕しましたがみなさんの贔屓はどうですか?

 筆者はちなハムですが、今年は流石に「育成ガー」などと言っているフェーズではないと思うので、最低でもAクラス入りをシーズン終盤まで争って欲しいですね。秋頃には何もかも蚊帳の外で終戦というのはあまりにも楽しくないですから。

 個人的に大型左腕の上原投手には毎年期待しています。良いときと悪いときの差が大きな選手ですが、身体能力抜群でスケールを感じる投手なので今年こそ(n年連続n回目)先発で10勝を達成して欲しいですね。野手では田宮捕手に注目です。俊足巧打の捕手なので近年のハムに欠ける「打てる捕手」としてマルチに活躍して欲しいですね。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X