どうも。
時系列的にはS34の内容になりますがツボツボです。
★本日のおしながき
パワーが足らねンだ……
周知の通り、ツボツボというポケモンは非常に器用である。行動保証を生かして場を整えたり、パワートリックを利用してアタッカーになったりと、できることが多いのでコンボパーツとしても優秀なポケモンだ。それでいてなぜかマイナー面をしているが、実際には一軍での実績十分なベテラン選手である(S34使用率51位)。
ツボツボはサポート型にしろアタッカー型にしろ、自身のカタログスペックだけで飯を食えるだけのポテンシャルがあるので、改めてコンボの終点に据える必要はないと考えていた。
しかし、先日参加した仲間大会の主催者様の配信枠を改めて観ていると、果敢にも禁伝に立ち向かうツボツボの姿が映っていた。パワートリック後の渾身の一撃も余力を持って受け止められていて「やっぱり禁伝相手だとパワーが足らねぇな」と感じた。
そこで、今回は禁伝とも互角以上に戦えるパワー系ツボツボを生み出すためのコンボを考えていく。
戦術紹介
アタッカー型のツボツボには必須となるのがパワートリックだが、この技は自身のAとBの数値を入れ替える効果があるのは今さら説明するまでもない。
つまり、B種族値230を誇るツボツボは特化時のB実数値が310あり、それをそのままA実数値として使用することができる。純粋な数値のみなら全ポケモン中ナンバーワンとなるが、今は禁伝ポケモンがランクマに参加する時代である。
例えば、ザシアン(けんのおう)はA種族値が170なので特化時の実数値は244となるが、特性により場に出るだけでAが1.5倍、つまりA366となる。環境で最もメジャーなポケモンなので、ザシアンのAが物理耐久のラインとなることもあり、A310ですらパワー不足の烙印を押されてしまう。
そこで今回は、パワートリックだけでは不足なら絶対に警戒されないじゃくてんほけんを使って、さらにAを盛ってしまおうではないかと考えた。
もちろんツボツボのみで遂行するのは到底不可能なので、サポート役として以前当ブログに投稿した「やわらかメレシー*1」を配置する。
※*1:【ポケモン剣盾シングル】やわらかメレシー(+痴呆ラグ) - 受けルガチアンチ
このメレシーはHBDの個体値を0にすることで考え得る最も削られやすい調整を施している。特性がんじょうで耐えつつトリックルームを展開し、持たせているくっつきバリで残ったHPを削って自主退場することにより、次のターンにミストバーストで自主退場するよりも1ターン多くトリルターンを残すことができる。
するとどうなるかというと、ツボツボが初動でパワートリックを使ってもトリルターンは3ターン残り、DMが持続するターンと同じだけトリル下で動けるので、相手の構成次第ではこの3ターンで決着をつけることが可能になる。
また、弱保を持つ関係上被弾することが前提となるので、トリルターン内でも先制技で縛られないように、特性でサイコフィールド(以下、PF)を展開できるカプ・テテフを添えた。テテフは先発で出ることが想定されるので、フィールドターンが枯渇しないように3ターン延長できるグランドコートを持たせる。
トリル下で最も早く、且つパワトリ後に最もAが高くなるように性格はのんき一択でHB特化。持ち物はコンセプトなのでじゃくてんほけん。
技に関しては一致岩技+役割破壊の地面。ジャイロボールは撃ちたい相手が一致岩技で十分なのと威力が相手依存であることが理由で不採用。より火力を高めるためにダイナックルとして使用できて、頑丈+弱保と相性がいいきしかいせいを優先。
詳細は先ほど掲載したリンクを参照。
実戦レポート
解説する試合のパーティと選出。
まず今回の戦術におけるパーティの組み方について説明をすると、メレシー+ツボツボのコンボパーツに先制技を対策しなければいけない場合の補助としてテテフで基本の3枚は埋まるが、テテフが要らない場合に選出するDMしてもしなくても使いやすいポケモン枠(今回だと黒バド)を設けたい。
さらに、ツボツボ+メレシーの頑丈コンビと襷採用率56.7%の黒バドがいるので初手にステロ要員を呼びやすい。そこに合わせてTODをするヤドラン、自由枠としてさらにステロ撒きを助長するホウオウを入れて完成。
序盤はスカーフホウオウでジラーチを処理してカイオーガに倒される。
相手のダイウォール等を考慮するとツボツボを展開する前に1体処理しておきたいのでホウオウの仕事量は十分。後続のメレシーを頑丈発動まで削れる、ツボツボの弱保を触ってくれる相手としておあつらえ向きのカイオーガが出てきてくれた。
このメレシーに関しては以前別の記事で主だって取り上げたのでスクショを省略。しおふき被弾でがんじょう発動、トリックルームを貼ってエンドフェイズ時にくっつきバリで自傷して自主退場。これによりツボツボにトリルターンを4ターン渡すことができた。
パワートリック発動後、ダイストリーム被弾でじゃくてんほけんも発動。これでA実数値310の2倍、A620ツボツボが完成した。
ツボツボはがんじょうの採用率が97.8%なので、ここでDMをするということはダイアイスを使用するのかと思った。パワトリはAB間の変換なのでDは据え置きとなるが、ダイアイスを耐えても肝心の弱保が発動しないので少し焦った。
DMカイオーガを一撃で粉砕。
パワトリのみ(A310)だと無振りDMカイオーガ(350-110)に対してダイロック(130)は207~244ダメージだが、今回は+2ダイロックなのでH振り(414-110)だとしても412~486ダメージで超高乱数一発(93.75%)となる。パワトリのみのツボツボには到底不可能な芸当である。
ホウオウが1体倒してくれたおかげでトリルターンに1ターン余裕ができるため、ゼクロムが襷を持っていた場合(1.5%)の負け筋を考慮してウォール→アース。対戦ありがとうございました。
どちらにせよ襷読みウォール読みみがわり(3.6%)を使われたら負けなので、全てのリスクを回避することはできない。正直この試合だけで十分魅力は伝わると思うが、いつも2試合載せるので追加で。
解説する試合のパーティと選出。
グラードンがいるのでヤドランでもよかったが、ビクティニが自爆特攻してきた場合が面倒なので、いのちがけが効かない黒バドから。ザシアンやマーシャドーといった先制技持ちがいるので(実際に選出されている)、テテフを出したかったが結果的に黒バドで良かった。
序盤は簡潔に。初手黒馬バドレックス対ザシアンでアストラルビットときょじゅうざんを打ち合い、2発目のアスビを襷マーシャドーで受けてかげうち。
マーシャドーにメレシーを一撃で頑丈発動まで持っていける技があるかどうかわからないが、やむを得ずメレシーから。
これはレアケースだが、襷を失ったマーシャドーがメレシーに触れたことによりくっつきバリの所有権が移ってマーシャドーが倒れた。気を抜いていたのでスクショを撮り忘れたが、後続のパルキアに対してミストバーストで自主退場をするスクショで状況の説明はつくと思う。
メレシーがトリル発動のターンに退場できなかったのでツボツボに与えられた時間は3ターンしかない。パワートリックが大前提なので実質2ターンとなり、相手のパルキアがダイウォールを持っていたら負けは確実。
パルキア粉砕。実質A620ツボツボのダイロックはH振りパルキア(394-120)に対して378~445ダメージで高乱数一発(75.0%)となるので、もしかすると振り方次第でメレシーのミストバーストが有効だった可能性がある。
今回はテテフを連れてこなかったので、ザシアンにでんこうせっかがあった場合は負けだったが無事に詰め切って勝ち。対戦ありがとうございました。
反省点
メレシー+ツボツボ自体は最高のコンビネーションだった。ツボツボにトリルターンを4ターン渡せるとはいえ、相手にダイウォールを一度で使用されると、ツボツボが倒せるのはせいぜい2体が関の山となってしまう。
可能であればツボツボの前後に非DMで強力なポケモンを配置して1体倒してくれるのが理想的だが、PFを優先すると非常に厳しくなってしまった。火力アイテムも持たない素のテテフだとパワー不足が否めない。
トリルにPFであらゆる策を巡らせたつもりでいたが、不意の襷持ちに返されるケースもあり、ステルスロックの重要性を認識させられた。ステロまで考慮すると準備しなければいけない要素が多すぎるので、先制技か襷持ちどちらかの対策を切らなければいけなくなってしまう。
「メレシーで撒けばいいのでは?」と思うかもしれないが、これに関しては戦術紹介で力説したように、最速で離脱してツボツボにトリルターンを残すのが仕事なので、そこは戦術の核として譲れない部分がある。ミュウやネンドールなど、ステルスロックとPFを両立できるポケモンがいるので、一考の余地はある。
おわりに
DMした禁伝ポケモンを一撃で粉砕できるパワーには自分でも驚きました。ただ、コスパは圧倒的に悪いのでロマン砲寄りの戦術ですね。
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