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【ポケモンSVシングル 番外編】9世代カラマネロを考察する

 

 どうも。

 DLC後半で追加されたポケモン×新要素を先取り考察します。

★本日のおしながき

ステラおばさん登場

 DLC後半追加要素の目玉として、19タイプめのテラスタルステラが登場しましたね。ポケモン対戦に詳しい読者の皆様は既にご存じだと思うので詳細は割愛しますが、仕様上あまのじゃくと相性が良いとされています。

 それを裏付けるデータとして、化身ラブトロスの使用率が上昇しています。SVランクマで解禁されたS8こそ最終使用率106位、S9では同133位を記録しましたが、それ以降は圏外となありました。

 現行S13と同一のレギュレーションであるS11~12で圏外だった化身ラブトロスが12/27日現在127位まで使用率を上げており、テラスタイプは80.2%でステラがダントツ、テラバーストは67.7%の採用と新要素のブーストを受けているのは明白です。

 偶然か意図してかは分かりませんが、ステラと同時にジャローダカラマネロといったポケモンが追加されたため、あまのじゃくの覇権争いは来期以降本格化するのではないでしょうか。

 

あまのじゃく持ち比較

 今回の主役となるのはカラマネロです。

 このポケモンについては剣盾禁伝2体環境のときに【ポケモン剣盾シングル】逆あまのじゃく・カラマネロ という記事を投稿しました。これは読まなくていいのですが、この記事ではマジックミラースキルスワップ+デバフ変化技で能力を上げるカラマネロについて書きました。

 はじめにあまのじゃく持ち最終進化形態4体の種族値の比較をしましょう。

 耐久のジャローダ、攻撃のラブトロスというのはハッキリしていて分かりやすいと思います。前作を遊んだプレイヤーはイメージしやすいと思いますが、無振りエースバーンの物理特殊耐久指数がともに14,725に対し、無振りラブトロスは高い方(D)でも14,900と少し高い程度なので、無理に耐久を振るよりも素直に種族値を生かしてあげた方が強いのではないでしょうか。

 カラマネロはその中間のような種族値ですが唯一HPが秀でており、無振り時の耐久指数で比較するとジャローダが物理特殊ともに17,250に対し、カラマネロは物理が17,388、特殊は15,295となります。物理はジャローダ、特殊はラブトロスより少し硬い程度なので、カラマネロで耐久をする場合意識をするのはジャローダとなります

 つぎに習得するデバフ変化技を比較してみましょう。

 こわいかおは新規習得も含めて4体とも習得するので、マジミラと合わせるとSを上げられるのは共通事項です。ジャローダラランテスは草タイプなのであまいかおりを習得し、回避率を下げる効果を逆転させるので回避率+2の強力なバフ技になります。これについては引用記事にリンクを掲載している、元となった動画で使用されている組み合わせです。

 ジャローダにらみつけるとぐろをまくで代用可能(天邪鬼との両立は不可)、めいそうを習得しますがこちらも天邪鬼で使用すると自らにデバフを掛けてしまいます。カラマネロは特性あまのじゃくのままばかぢからによるABのバフ、反射されるうそなきによるDのバフが可能です。

 ジャローダでは難しいあまのじゃく火力+耐久バフを両立できるのがカラマネロの魅力であり、そこに唯一無二の強さを感じます。

 

実戦レポート

 ではさっそくカラマネロを動かしてみましょう。使用する個体は剣盾時代に使用したHD特化、Sは最遅の個体です。テラスタイプはステラに変えています。

 なお、こちらはカジュアルバトルで対戦しております。きちんと対戦が成立したものを厳選していますが、ランクマより1~2割引きで評価してください。

 スキルスワップで入れ替えられない特性持ちがいないので、先発からブリマネロのコンボを狙います。ママかつ(プクリン)はバフを無視してくる天敵ウーラオス(オス87.5%)意識ですが、オスで接触してきそうなポケモンがいるので隠し味にひとつまみ。

 まずはスキルスワップマジックミラーを相手に押し付けます。その間に初手オオニューラに対して後投げしたママかつが倒され再度ブリムオン、オオニューラからアシレーヌに引いてトリックルームを発動しています。

(参考動画は約26秒)

 死に出しカラマネロうそなき2回でアシレーヌを起点に。

 アシレーヌ→オオニューラに交代、うそなきを2度見せたら大体意図は理解されるのでばかぢからに切り替えていたため、オオニューラが赤ゲージになる頃にはこんな感じのステータスに。

 余裕があるので素眠りも可能。怖いのは急所だけといった状態です。

 寝ている間に舞われてしまいましたがダブルウイングがこのダメージです。無振り+4ステラバーストで3/4程度削れたので、ボーマンダが耐久に割いていた可能性がありますね。

 オオニューラのフェイタルクローで麻痺こそ引きましたが、残すは赤ゲージのアシレーヌ一体です。妖テラスムンフォが急所に当たる、もしくは痺れ続ける(割と起こり得る)くらいが負け筋でしょうか。

 対戦ありがとうございました。

 ママかつの出落ちはありましたが完勝でした。うそなきを2回通せたので、元のタイプが変わらないステラでもアシレーヌと撃ち合えたと思います。

 この試合の場合はアシレーヌが水テラスを最後に使用しましたが、カラマネロのステラが生きたかというと全く関係なかったと思います。対ボーマンダで打点が無いので使ったくらいの理由でした。火力面でもばかぢからが通る並びだったので、ステラバーストで上げる必要はありません。

 サーフゴーがしんどいので炎オーガポンをひとつまみ。勝てるイメージが湧かないです。

 長いので序盤をカットしますが、サーフゴー炎ポンを後出しし、そこに出てきたラティアスアッキのみを確認。炎ポンを残さないといけないのでブリムオンを後出ししたところからトリックルームスキルスワップでコンボスタート。炎ポン対面時に鋼テラスを使用しています。

(参考動画は30秒程度)

 めいそうを積んでトリルターンを枯らそうという意図が見えたのでブリムオンからカラマネロにスイッチ、うそなき→うそなきでD+4。二度目のうそなきの前に少々間が空いたのでサーフゴー引きを考えましたが通りました。サーフゴー引きが正解だと思うのでこの点は割り引いて見てください。

 ラティアス鋼テラスを使用しているのでばかぢからが通ります。うそなき2回の法則に則ってばかぢからに切り替えたところにサーフゴー。これに打点が無いのでステラバーストを撃つ必要がありステラ使用、スカーフを押し付けられました。

 選んでいたのがテラバーストだったので助かりましたが、バフが無いのでこの程度のダメージです。対サーフゴーだけを考えるのであればD+4なので撃ち合いになって有利なのはこちらかな、といったところ。

 うまくスクショを撮れませんでしたが、バフが溜まりきる前にパオジアンに交代、なんとか倒してくれました。

 が、パオジアンから受けたダメージが大きすぎて死に出しラティアスに倒されてしまいます。

 ただ、サーフゴーはスカーフをカラマネロに渡しており、ラティアスも炎ポンより遅いことは1サイクルめで判明しているので、ツタこんぼうの一貫性ができていますね。

 対戦ありがとうございました。

 カラマネロで全抜きはできませんでしたが、かき乱してくれたと思います。ラティアスが早々にテラスを使ったことでオーガポンの一貫ができたことが、結果的に詰め筋となりました。

 ステラに関してこの試合では意義があったと思います。というのも、このカラマネロテラバーストの枠をアシストパワーで剣盾時代は使っていました。となると、拘りトリックを決められてアシパでも馬鹿力でも一貫が作れない並び(サーフゴー、パオジアン)に対し、ステラバーストで対応できるのは魅力だと思いました。

 

あまのじゃくにステラは必要か?

 結論から述べると、居座りをするカラマネロの場合はステラよりも耐性を強化する一般テラスが欲しい場面が多かったです。

<ステラの長所>

 レポート2戦目のように構成上不利なサーフゴーでも止まらないのは、補助技優先で攻撃技が限られる耐久型と相性が良いと感じました(非テラスポケモンに対して等倍が保証されるため)。

 基本的には高火力高速アタッカーに推奨されるというのが初動の評価でしたが、カラマネロのように火力を確保できる耐久型の場合は、1~2ウェポンのひとつとして採用すると「〇〇で詰む」というケースを避けられるかもしれません。

<ステラの短所>

 防御テラスとしての側面を持たないので、居座りが基本の耐久型の強さを最大限に引き出せていない点は、型のコンセプトと合っていないと感じました。

 悪+超という希少な複合タイプは耐性がほぼ皆無ではありますが、弱点は虫とフェアリーのみという利点もあります。ただ、ハバタクカミが環境トップで、同じく使用率の高い水ウーラオスを考慮すると、フェアリー技やすいりゅうれんだを対策できる安定の水テラスや、フェアリー半減+毒殺を防ぐ毒テラスなども選択肢に挙がると思います。

 このように長所と短所が混在しているので、一概には言えない部分もあります。耐久型でもステラが生きる部分、一般テラスによる体制強化が欲しい部分のどちらもありましたが、あまのじゃくステラバーストを採用する理由はACの強化を狙う意味があるので、C<Aでばかぢからで足りるカラマネロにはステラよりも一般テラス、ということで現時点での結論とさせていただきます。

 

おわりに

 ちなみにですが、スキルスワップはみがわり状態を貫通するのは周知の事実だと思いますが、マジックミラー持ちでみがわり状態のポケモンにうそなきを使うと、無効化されるより前にマジックミラーが発動して反射します。

 つまり、コンボ系でありがちな「みがわりで防がれる」という事案が起きないところも優秀です。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

※サムネ用