どうも。
着太りするタイプです(ドサイドン)。
★本日のおしながき
かつての栄華を追って
今、ドサイドン氏はキャリアの分岐点に立たされている。
過去の対戦環境での活躍を引っ提げてS14からランクマに参加しているが、ここまでインパクトのある活躍をしていない。いうなれば、華々しくFA移籍をしたものの前所属時代よりも成績を残せていない中堅~ベテラン選手の様だ(パッと何人か思い浮かんだが名前は伏せておく)。
初登場のS14では使用率99位、S15~16では早くも圏外に落ち、S17現在も暫定ながら圏外に甘んじている。データ関連で筆者がいつもお世話になっている「ポケモンバトルデータベース」様に登録されている構築記事で、ドサイドンが入ったものは一件もヒットしないというのが現状だ。
ドサイドンの使用率と対戦環境の関係について、条件を準伝までのルールに統一して剣盾時代と比較した。
記憶に新しいのは準伝環境はポケモン剣盾a.k.aポケットモンスターサンダー/エースバーン時代だったので、サンダーの環境支配率が高まれば高まるほどドサイドンの需要も増加した。ゴリランダーやウオノラゴン、水ウーラオスといったポケモンが使用率トップ10に顔を出すようになっても上がり続けたので、ドサイドンに対する信頼の高さがうかがえる。
反対にSV環境では使用率トップ10に入るポケモンが完全固定化、上位4体に関しては不動の状態が継続しているため、表のタイプ相性だけを見るとドサイドンの需要が高まる要素は何ひとつない。9世代ではテラスタルで特性ハードロックをより強く使えるようになったが、元来パーティの軸というより補完に入りがちなドサイドンにテラスを使うのは動きとして強くはないというのが現状の評価だろうか。
ちなみに、ダブルバトルでは87-126-149-137位と4期連続トップ150入りしている。
ドサイドンの世界
好き嫌いなどの感情的な要素を排除してデータだけ見た際に、ドサイドンは今の環境に適していないのは明白である。
何度か対戦したものではクレセリアと組んだトリル型、対面駒として起用されているチョッキ型(水、草テラス)が記憶にあるが、どれも「ガチグマでよくね?」というのが正直な感想である。後から登場したポケモンに椅子を奪われるのは旧世代ポケモンの宿命だが、ドサイドンほどのポケモンが老け込むのはまだ早い。環境に適応したドサイドンとは何か、ひとつのケースを考案したので発表させていただく。
テラスタイプ:みず
もちもの:ゆきだま
努力値:4-252-44-0-4-204(+)
Sは+2で準速パオジアン(187)+1。パオジアンの性格はS16が意地59.1%陽気38.6%、S17が暫定で意地58.8%陽気39.0%となっており、今は最速にしないのが主流というデータがあるのでロックカット1回でパオジアンを抜くイメージ。
つららおとしを誘ってゆきだまを発動させたいのでテラスタイプは水、パオジアンの主流なテラスタイプである電気(S17暫定48.0%)を裏表両方でケアしたいので特性はひらいしん。
じゃくてんほけんはリスクと引き換えの能力上昇だが、相性が良かったDMが無いので、水テラス+ゆきだまで被害を最小限にとどめつつ攻撃を上げ、ロックカットで足も速くする。パオジアンを積みの起点にする誘い受け型が今の環境に適したドサイドンではないだろうか。
実戦レポート
パオジアンを積みの起点にドサイドンを立てることが勝ち筋となるデッキなので、全体的にパオに薄い感じで組んだ。S17暫定でパオが倒したポケモン2位はオーガポン、4位はブリジュラス。あえてアシレーヌに出てくるパオは電気テラス(=悪ではない)とある程度予想ができるので、ドサイドンを安全に立てるためにもチェックの意味で。
初手マシマシラとカイリュー。
特性おみとおしで弱保を確認、ねこだましでマルスケを破壊、弱保持ちカイリューは鋼テラスの傾向があるので、後にドサイドンがテラス択を拒否できるようねらいのまとを押し付けておく。その後じしんで倒された。
死に出しアシレーヌ。
ムーンフォースを選択→カイリューからブリジュラスに交代。特性はじきゅうりょくだった。
でんじは→動いてムーンフォースでブリジュラスを処理。
出てくるパオジアン。
倒されるアシレーヌ。
電気テラスは分かっていたのでドサイドンに変えてもよかったが、それは当然相手も同じことを考えると思うので、アシレーヌを見捨てるほかなかった。
ここからドサイドンで捲りたい。
ここまでテラスを使用していないので当然警戒する場面ではあるが、雰囲気的には「ラスト一体ドサイドンが残ってしまった…」なので、正直につららおとしを誘いたい。逆にラスイチでもないのにパオに対して死に出しすると怪しまれて中間択を採られることが多かった。
つららおとし→ロックカット。
ここで怯むと正直なところマズかった。S17暫定でドサイドンが最も採用している特性はハードロック(87.9%)だが、水テラスを見せた時点でひらいしん(10.9%)を疑われるので、電気テラバを誘うのは難しいだろう。
データ通りロックカット一回でパオジアンを抜けた。
仮にカイリューに引かれたとしてもねらいのまとを持っているので、じしんを選択しておけば問題ない場面。
ロックブラスト(2発)→じしん被弾→しんそく被弾→じしんでカイリューを処理。これ以上はないくらい理想的な動きをしてくれた。対戦ありがとうございました。
理想的な実戦例を作れて前回少し長くなったので今回は一戦のみで。
あとがき
これはドサイドンというよりゆきだま系アイテムのショーケースになっているのではないかと、ここまで書いて疑問に思った。
ゆきだま(氷技)、じゅうでんち(電気技)は攻撃、きゅうこん(水技)は特攻、ひかりごけ(水技)は特防が上がるが、これらはじゃくてんほけんと違って等倍や半減で技を受けても発動する。その代わり効果量はやや控えめだが、対応するタイプが苦手なポケモンに持たせて、半減テラスで技を受けてアイテムを発動させれば、カウンター的な使い方になる。
これでただ殴るだけだと弱保の劣化になってしまうので、誘い受けをするターンに今回だとロックカットを積むなど、自分の行動+相手の行動で2か所にバフを掛けられるような動きができればと思い、今回のドサイドンを育成した。
必然的にテラスはドサイドンに使わなければいけないので、ドサイドンがチームのエースになって他のポケモンが脇を固めてあげられるような編成になる。
おわりに
今回のタイトルはジョジョ3部の副題「DIOの世界」のオマージュですが、この「DIOの世界」って副題めちゃくちゃ好きなんです。
これはいろいろな意味で解釈できて、まずはDIOのスタンド「世界(ザワールド)」というシンプルなもの、それから「DIOだけが動ける止まった時の世界」というスタンド能力そのもの、最後に大袈裟な解釈ですが「ジョースターの一族を排除した後の、DIOが支配する世界」という意味合いで、世界に対する所有格を表す「の」というのも面白いですよね。