どうも。
旧裏ポケカの特性「おいしげる」を持ったメガニウムはそこそこ強かった記憶があります。
★本日のおしながき
悩める草御三家
何かとネタにされる機会が多いメガニウム。旅の始まりから終わりまで苦楽を共にするポケモンにしては攻撃に関する種族値が低く(ジャローダよりは高い)、草単という攻撃範囲の狭さも相まってストーリー攻略には使いにくい。
御三家はその性質上、バランス型の種族値配分になる傾向がある(ゴリランダー除く)。マスカーニャですらCに81も配分されているので、なかなか「突き抜けた要素」を求めるのが難しいポジションにあるのは考慮しなければいけない。
代わりに強力な夢特性を与えられることが多く、例えばフシギバナの「ようりょくそ」はダブルバトルにおける地位確立に一役買う、ゴリランダーの「グラスメイカー」は関連する技がナーフされる程度に猛威を振るうなど、種族値以上の戦い方ができるよな工夫が見られるが、メガニウムの夢特性は「リーフガード」である。
メガニウムは守備型の種族値配分であるが、同じ御三家で比較してもH-B-Dの種族値が飛び抜けて高いわけではなく、それならBに特化しているブリガロンが潔いまである。フシギバナの種族値をコピペしてずらしているだけという以上に、何をやっても中途半端になりがちなのがこのポケモンが背負っている十字架といえる。
不沈要塞(推定)メガ・メガニウム
メガニウム評が長くなってしまったがここから本題に入る。
今月初頭に参加させていただいた仲間大会*1でカバルドンやラグラージといったポケモンの対策枠としてメガニウムを育成した。残念ながら大会で活躍(選出)する機会がほぼ無く、それでも(机上論では)かなりのポテンシャルがあると感じていたのでランクバトルでも活躍できないか調査に赴いた。
※*1:【ポケモンSV 番外編】第7回しよマキノカップ 参加してみた ~守護(まも)ってトリデプス~
テラスタイプ:みず
もちもの:たべのこし
努力値:172-0-252(+)-0-84-0
元々カバルドン対策だったのでセルフにほんばれでリーフガードを発動、ねをはるでふきとばし無効というコンセプトから。
やどりぎのタネ+ねをはる+たべのこしで脅威の回復量、晴れ下で一致120技のソーラービーム打ち放題と攻守のシナジーが凝縮されたデザイン。
以下、組み合わせ例
遂行速度を上げたいのでサポートとしてどくびしが欲しい。連撃ウーラオスが強い環境で襷を持たせて行動保証を得る、テラスを使って無理やり撒くというのは動き的にバリューが低いので、動かしやすいポケモンが必要になりフォレトスを選択した。
毒菱要員のフォレトス、そこに組み合わせるハバタクカミ、かたやぶりを持つ竈ポン対策の岩オーガポンは以下の記事を参考に編成した(掲載の許諾を得ています)。
S15~S16で2期連続最終レート2,000超えを達成した、まつり氏のパーティを模倣させていただいた。これまで投稿された記事はすべて目を通してきたが、毒菱+カイリュー+ハバタクカミといった軸が座っており、微調整を繰り返しながら戦い続けているので当人のプレイングスキルはさることながら、構築自体の完成度が非常に高いことが伺える。また、記事自体が短く簡潔にまとまっており、各ポケモンの補足説明が分かりやすいので対戦初心者にもお勧めしたい。
ねをはるの性質上、一度使ってしまうと交代できなくなってしまい、積みの起点になってしまうので、切り返し手段として以前使用したミミッキュを添えた。
【ポケモンSVシングル】じ こ あ ん じ ミ ミ ッ キ ュ
実戦レポート
毒菱を踏まないポケモンはどちらも岩ポンで見られるのでミミッキュと選択になったが、ウガツホムラかジャラランガがメガニウムを起点に積んで来たら面白いのでミミッキュを選択した。
フォレトスは性質上初手に置きやすいので、それを読んで拘りアイテムを押し付けに来ていると思ったが尻尾を貰った。フォレトスはどくびしを使用。
ついでにステルスロックも撒いて、と思ったらあやしいひかり。尻尾トリックだったのでビビヨンのサポート型に見えたが、でんじはやおにびではなく混乱とは。
長居しても仕方ないのでボルトチェンジでメガニウムへ。頑なにあやしいひかりを通してくる相手を尻目にねをはるで不退転の意思を示す。
ここから異常に長くなるのでダイジェストでお送りする。断片的なスクショでメガニウムの活躍を見ていただけたら。
ロトムはトリック/あやしいひかり/みがわり/テラバーストだった。テラスせず引けないわけでもないのに居座り続けるので10分以上この対面が続いた(みがわりで宿り木を躱されるのでスリップダメージ無し、食べ残し没収で回復ソースあり、混乱自傷で遅延など)。
案の定ビビヨン。メガニウムの技が全て割れた段階で出さなかった理由は分からない。
晴れているのでぼうふうの命中率低下、リーフガード発動でテラスを使用してもねむりごな無効というシナジーの塊。ただしちょうのまいは積まれまくるし、性質上ミミッキュで切り返せない。さてどうするか……
机上のキッチンタイマーが残り5分くらいになったあたりからたっぷりと時間を使って引き延ばし、あと2分まで漕ぎ着けた。こちらフォレトスのHPは100%、相手はビビヨンのHPが約5割削れていて(ただし残飯持ち)ロトムが倒れているので、メガニウムが倒れてもTOD勝ちできる可能性が高い。
驚異の粘りを見せたメガニウムもついに年貢の納め時。とはいえこの時点で残り13秒なので、ねっとり時間をかけて次に繰り出すポケモンを選べば勝ち。
対戦ありがとうございました。
お互いのたべのこしによる回復エフェクトに加えねをはるのエフェクト、ソーラービームやみがわり等エフェクトが入る技を反復していた時間帯もあったので、時間の消費が激しい対戦だった。水ロトムで居座り続けていたときにビビヨンを出していれば相手の勝ちだったと思うが、あやしいひかり+みがわりロトムに拘りがあったのだろう。
ディンルーやウーラオスあたりは役割対象になるのでメガニウムを押し付けていく。理想としては毒菱を踏まないカイリューがメガニウムを起点に竜舞をモリモリ積み、ミミッキュで切り返して全抜き。
初手水テラス、すいりゅうれんだ→どくびし→すいりゅうれんだでお役御免。ステルスロックも撒きたいところだったが、特化フォレトスが2耐えできない水テラスすいりゅうれんだが強すぎた。
死に出しメガニウム。
水テラス使用、やどりぎのタネ→とんぼがえり(ウーラオスに交代)。
とんぼがえり(カイリューに交代)→ねをはる。
結果的に毒菱が刺さるのはウーラオスのみで、2/3がとんぼがえり持ちで宿り木を嫌ってサイクルを回されたので優先はステルスロックだった。先を見通せなかった自分のミス。
じしん→やどりぎのタネ。
直前に使った技がねをはるだが、ここで使用しないということはアンコールを持っていなさそう。裏のミミッキュを生かしたいので、できればここはメガニウムを起点に竜舞を積んでほしかった。
ここはとんぼがえり安定の場面だがやることがないのでソーラービーム→つるぎのまい。良い感じにメガニウムが起点にされている。
かなり粘ってくれたがお役御免。長時間居座った割に相手のポケモンを疲弊させられたかというとそうでもないので、ステロを撒けなかったことが痛い。
死に出しミミッキュ。
バレットパンチ(皮消失)→じこあんじ→かげうちでハッサムを処理。メガニウムを起点にしっかり仕上げてくれたのでいい感じに。ただ、ウーラオスを考慮するのであればSを上げたかったので、竜舞カイリューに起点にされたかった。
S種族値上はミミッキュを上回るウーラオスより先にカイリューが出てきたので、もしかするとウーラオスはミミッキュを抜いている自信がないのかもしれない。とんぼがえりが拘り臭い感じもするが、これでウーラオスの方が速いならなかなか意地悪な出し方。
対戦ありがとうございました。
ダメ計をしてみると+6ミミッキュ(252振り)のかげうちが無振りウーラオスに対して61.7~72.5%ダメージだったので、どちらにせよかげうちで倒すのは不可能。水テラスアクアジェットは鉢巻でも耐えるので、急所に期待するより抜いている前提でじゃれつくを選択するもウーラオスの方が速かった。
勝てなかった試合を掲載するのもどうかと思うが、驚異的な粘りを見せて積みの起点になったメガニウム、積みアタッカーに対する切り返しのミミッキュがいい感じに機能してそこそこいい勝負ができたので許してほしい。
あとがき
やはり中途半端な感じが否めなかった。物理に特化したがガブリアスのげきりんゴリ押しを耐えられず、剣舞珠ミミッキュに軽く捻られ、思ったより信用できない耐久値だった。
仲間大会用に仕上げた個体だったので修正するとすれば、にほんばれをしんぴのまもり、ねをはるをまもる、にほんばれを採用しないのであればソーラービームは別の技に。ねをはるを採用するならテラスタイプをゴースト、それに合わせてのろいを採用するなど改善の余地はあると思う。
おわりに
メガニウムの悲劇を繰り返してはいけない。最近だと御三家が旅の仲間としてだけではなく、ランクバトルでも活躍できる性能でリリースされているのが嬉しいですね。昔はレベルアップでまともな技を覚えないとか、ストーリー攻略に適さないとかありましたが3~4世代あたりからかなり使い勝手が良くなった気がします。不遇といえば最近だとインテレオンが気合溜めを失ったとか……(アイツ、そんなにナーフするべき存在だったか?)。