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【ポケモンSVシングル】A S 2 5 2 振 り 珠 グ ラ イ オ ン

 

 どうも。

 陽キャグライオンってコト…?

★本日のおしながき

イントロダクション

戦う顔をしたグライオン

 今ではすっかりポイズンヒールの印象が定着し、TODに自信ニキとして多くのプレイヤーに認知されているグライオン。だが、ポイヒは5世代で追加された特性であり、登場初期の頃は「すながくれ」による回避に自信ニキとして活躍していた。どちらにせよ印象は良くないポケモンである。

 今回注目するのは3つある特性の中で最も陽キャっぽいかいりきバサミである。相手からの効果でAが下がらないというものであり、正直クリアボディの下位互換といっても過言ではないが、Aデバフの代表格であるいかくや現在流行中のデバフサイクルから干渉を受けないのは優秀といえる。

 

グライコ爆誕

 そんなこんなで純粋なアタッカー型グライオンを運用するが、さすがにA種族値95程度のポケモンをメインアタッカーに据えられるほど、ポケットモンスタースカーレットバイオレットの世界は甘くない。

 では「かいりきバサミグライオンとは何だったのか?」となってしまうし、この記事はここで終了になってしまうが安心して欲しい。パーティの「崩し」を担うアタッカーとして今回は活躍してもらう。

 基本的には前々回投稿した【ポケモンSVシングル】ハバカミパルシェン ~対ランド式脱出システム~ と同じギミックを使う。環境に増えているHDに厚いランドに弱い特殊アタッカーを積極的に繰り出し、有利対面なら削ってランド対面なら威嚇をトリガーに発動する脱出パックで対面操作をする、というもの。前回はハバカミ×パルシェンだったが、今回はグライオン×タケルライコの「グライコ」の組み合わせを使う。

 ライコは基本的にランドロスに弱く、りゅうせいぐんとの組み合わせで無理なく脱出パックを採用できて、ランドロスグライオンに目立った打点が無いのでランドロスグライオンの対面から優位を作っていく。

努力値:A252(+)、S252、端数H

わざ:クラブハンマー→こおりのキバに変更

 現環境のランドロスは陽気の割合が減少し、意地っ張りや慎重が増えているので、A種族値が足りないこともありSは準速で十分と判断した。

 技はランドだけを意識するなら4倍打点になるこおりのキバでいいが、ガチグマやディンルー等を意識してクラブハンマーを採用した。が、結果としてカイリューに打点が欲しいことが多かったのでこおりのキバを採用。剣舞をしない場合、こおりのキバならH振りランドに対して乱数1(75.0%)になるので、逃げられる前にランドを処理するならクラブハンマーよりも優秀。

 テラスは耐性重視で。他のポケモンにテラスを使う必要性が薄い場合、パオジアンやハバタクカミに無理やり居座って殴れるところも良い。

 

実戦レポート

 やや怪しいが初手ライコから。ハバタクカミと鉢合わせた場合は必殺の鋼テラスヘビーボンバーで強引にアドを稼ぐ。初手ブリジュラスの場合はビームかステロかはっきりしないのでどちらにせよ判断が難しい。

 初手タケルライコランドロス

 対ランド式脱出システムが発動し、グライオンを着地させて……

 と思ったら操作ミスでオーガポンを出してしまった。引くに引けないのでとりあえずつるぎのまいとんぼがえりでランドが逃げていく。

 これの何がマズいかというと、オーガポンのがんじょうが剥がれることもそうだが、グライオンでランドを処理しなければ結局ライコの通りが悪いので、このシステムそのものの意義が潰れてしまう

 こうなってしまったら仕方ないので、はたきおとすで削りを入れラスターカノンで倒された。ブリジュラスの特性はじきゅうりょくたべのこしを没収したのでてっぺきボディプレス型と推測。このタイプはボディプレス+鋼打点なのでとりあえずグライオンを投げておけばなんとかなるはず。

 グライオンがポイヒ型にしろこの対面はじしん一択なのでランドロス交代読みでつるぎのまい、ブリジュラスはステルスロックだった。

 前々回もブリジュラスの型を読み違えたが、これはじきゅうりょく+ステロドラテ型だろう。それならドラゴンテール(ほえる)も視野に入れて、悠長に剣舞ではなくじしんから入るべきだったので、もっと見る目を鍛えなければいけない。

 ブリジュラスはフェアリーテラスを使用、正直にじしんを撃ったがB+1ブリジュラスを+2珠じしんで倒し切れた。オーガポンのはたきおとすは無駄ではなかった。

 続くオーガポンは隠し玉のダストシュートで処理。炎はあまりSに振らないイメージだが、ここはイメージ通りグライオンが先行した。ツタこんぼうは急所ランク+1の上振れ要素があるため、B種族値の高いグライオンといえど無振りなので吹き飛びそう。上を取られていたらここで終戦の可能性もあった。

 珠は珠でもいのちのたまなのでポイズンヒールの可能性は低く、ピンですながくれも考えにくいので、かいりきバサミであることはバレていると思うが、ランドにサイクルを回されても干渉されないのは優秀。

 対戦ありがとうございました。

 ライコ脱出→グライ着地をしてればもっと楽に、グライを倒されたら詰みといった状況にはならなかったが、結果として役割破壊技をフル活用してゲームを作れたと思う。

 今度はきちんと着地させるパターンを。

 明確な不利がランドロスしかいないのでライコ先発、ペアでグライオン。行動保証があり単体で選出に組み込みやすい岩オーガポンを添える。襷ウーラオスと選択になるが、相手の下三体を見ると岩ポンを選びたくなる。

 初手タケルライコハッサム

 10まんボルトとんぼがえりハッサムはなまじ耐久があるのでとんぼがえりを成立させやすいが、正直ハッサムに対して薄めの選出なので、ここで削りを入れられたのはよかった。

 出てくるランドロス。威嚇をトリガーに対ランド式脱出システムが作動。

 ライコの瞑想型を意識する場合、初手ハッサムはたきおとすも考慮できると思うが、脱出パックを没収されなくて助かった。

 今度こそグライオンを着地。今回もオーガポンを選出しているので間違えないように点呼と指差し確認をしてから出した(大嘘)。

 既にハッサムが見えているので、ランドを処理すれば最低でも一体はライコで倒せるポケモンがいる。ここはのんびり剣舞を積むより、ランドを早々にサイクルから除外してライコを通すことを優先したい。こおりのキバはランドがHDと仮定すると前述の通り75%の乱数なので、ダメージ的にB振りではない。

 ランドの行動はステルスロックアタッカー型のグライオンは秘匿性が高いため、こおりのキバのような役割破壊技は殆ど警戒されない。

 ランドロスアシレーヌに交代。

 どちらにせよランドからグライオンに有効打は無く、ライコに安易な電気技を許さないためランドを残す価値はあり、じしんは撃ちにくい対面なので交代読みが決まりやすい。がんせきふうじ裏目になるが、つるぎのまいを積んだ。

 ダストシュートアシレーヌを処理。

 アシレーヌの型が分からないので、HB系だとじしんでは怪しい。外しのリスクがあるので一応鋼テラスを使用しておいた。アシレーヌが多く採用するテラスタイプは(S15暫定33.1%)、(同27.4%)で次いで(同13.3%)、(同10.1%)になる。ダストシュートを見せていない段階でテラスを切るとじしん裏目になりやすいので、ここはリスクを取って正解だったか。

 ランド先出し→ハッサム。こちらはライコと岩ポンの2枚残しているのでほぼ勝ち。

 万が一グライオンかいりきバサミではなかった場合を考えると、一応ランドを先に出していかくを入れられるか確認する意味はあると思うので、この出し方は間違いではないと思う。どちらにせよ全員グライオンより遅い時点で縛りが完成している。

 半分手前まで削れたハッサムを倒して勝ち。対戦ありがとうございました。

 ハッサム飛行テラスもたまにいるのでじしん裏目になる可能性もあるが、それならそれで裏の2枚で縛れているので問題なかった。毒が効かないハッサムみがわりを貫通できるアシレーヌの選出はポイヒグライを考えると間違っていない選出だと思うが、今回も役割破壊技をフル活用して完封してくれた。

 

あとがき

 とにかく強かった。環境に多いオーガポンやアシレーヌフェアリーテラスを切らせたポケモンに対するダストシュートがあまりにも強く、崩しのカードとして真価を発揮した。

 S15暫定のグライオンに関するデータを幾つかピックアップ。採用上位の数字がはっきりしているので、グライオンを見たら最も気を付けなければいけないのは自ずとポイヒ型になる。それ以外のことはあまり考える必要はないとデータが示している

 特に今回崩しのカードとして活躍した役割破壊技(こおりのキバ、クラブハンマー、ダストシュート)はデータにないもので、2.5%を切る採用率であればそんなものを考える方が悪手に繋がってしまう。

 ちょうはつ+どくびし+ステログライオンは何かの構築記事で拝見したことはあるが、剣舞アタッカーはもこう氏が約3か月前に投稿したスケショ型以外で見たことが無い。

 前々回投稿したパルシェンと違ってアタッカー型に秘匿性があり、ポイヒ型は対策しなければ詰みかねないので選出を歪められるところも、グライオンの良さだった。グライオンが苦手な水ウーラオスは概ねライコで縛れるところも相性が良い。

 

おわりに

 前々回と今回はランドロスを誘ってゲームを組み立てる例を紹介させていただきましたが、パオジアンに脱出パックを持たせてガオガエンを呼び、水テラス眼鏡ツツミを着地させても面白いと思います。何かしら一体犠牲を差し出さなければいけない火力があるのでね。

 カミパルシェンの記事に対していただいた感想で「カミでおじさんを誘って出てくるのがパルシェン、メスガキ美人局」や「左の技巧派に合わせて準備したら右の速球派が先発してきた」など秀逸なものをいただきました。例えが上手くて唸りました。ありがとうございます。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

※サムネ用