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【雑記】かえんだまハバタクカミを考察する

 

 どうも。

 良き思い出をいつまでも擦り続けて見苦しい限りですが【ポケモンSV公式大会】トリックマジック振り返り より、火炎玉ハバタクカミの考察です。

★本日のおしながき

状態異常対策における「ジョーカー」

 そもそも「火炎玉ハバタクカミとは?」という話だが、先日開催された公式大会トリックマジックで、一定の使用率を残した初手ゲンガーの毒菱展開や隙あらば飛んでくる電磁波などに対して、自ら火傷状態になることで(混乱以外の)あらゆる状態異常を対策しようと生まれた。

 これを何かに転用できないか考えたところ、大会期間中に読んでいたS11の構築記事で「ガチグマ(赫月)が重かった」「あくび持ちに弱いという程でもないが…」といった記述が見受けられ「もしや火炎玉ハバカミが有利なのでは?」と感じたので、とりあえず考察してみようと思った。

 

赫月ガチグマのトレンドを追う

 メタを張る以上、対象の実像が見えていなければ意味が無いので「近頃の赫月ガチグマはどうなの?」というトレンドを確認する。

 まずはS11終了時点とS12現在(暫定)の、採用されている技TOP10の情報を比較する。今回は「火炎玉による眠りサイクルのカット」がテーマなので、メタを張れるほどあくびは採用されているのだろうか。

 主要な技の採用率は大きく変わらないが、唯一あくびの採用率が19%ほど上昇しており、チョッキ型の定番4セットに次いで採用率が高い。ここまで採用されているのならメタ対象と認定して良いだろう。

 つぎに、あくびを採用しているガチグマはどんな動きをするのか火力のラインはどの程度なのか等の情報を把握しなければいけない。そこで「ポケモンバトルデータベース」様にリンクを掲載されている、S11のガチグマ入りの構築記事を成績順に20件ピックアップし、ガチグマのデータのみを抜き出した。順位でいうと60位台までの記事を参考にさせて頂いたので、影響力があり多くのプレイヤーに手本とされる調整だと思う。

 20件中9件あくびを採用したガチグマが存在した。

 性格は控えめ、図太いのいずれかであり、控えめだとしてもそこまで火力に振り切っていない(=耐久に割いている)ケースが多かった。Cのラインとしては最高で190、最低で163、平均で176(2件該当)となる。

 技構成は3ウェポン+あくびが4件2ウェポン+あくびが5件あくびと一緒に採用されている補助技はつきのひかりまもるが2件ずつ、めいそうが1件。

 テラスタイプはが5件、が1件ずつ。ガチグマが最も採用しているテラスタイプはノーマル(S12暫定64.8%)だが、あくび採用型は攻撃性能<耐久性能ということもあり、弱点を補完するタイプが多かった。

 

あくび入りガチグマメタ火炎玉ハバタクカミを構築する

 前項であくびの採用率が伸びていること、上位構築を参考にあくび入りの傾向を把握したので、データを基にハバタクカミを構築する。

 (1)耐久ラインについて、前項で記載したCラインの平均であるC176で考える。ハバタクカミは火炎玉を採用するので火傷のスリップダメージを考慮してHPを16n-1に合わせ、143159のいずれかを採用。Dは受け出しも想定してC176ガチグマのブラッドムーンD+1だいちのちからを火傷ダメージ込みで余力を残して受かる程度に伸ばしたい。

 大雑把にH143(100)-D205(252+)で計算すると、ブラッドムーンの被ダメが火傷込みで75~89になり、次のターンにめいそうを積んでからだいちのちからを被弾と仮定した場合、その被ダメは火傷込みで38~44になる。両方とも最大値と仮定すると合計133ダメージでギリギリ。

 あくび採用型の最大値だったC190で上記を計算した場合、83~96ダメージ+41~47ダメージでちょうど143ダメージになる。自陣に設置物を撒かれていた等で予定外のダメージが蓄積していると受けられない可能性がある。

 ハバタクカミのD種族値をもってしても受け出しからだとカツカツなので、中途半端にHPを伸ばすより役割を絞って159(228)まで振るべきかもしれない。尤もあくびを被弾したターンのエンドフェイズに火炎玉が発動して予想外の催眠対策を見せつけるというコンセプトなので、受け出しするより対面から動きたい(あくびを被弾するターンが1ターン分アドになるので)。

 (2)技構成について、ガチグマの攻撃を安定して受ける+火力を上げるめいそう、火傷のスリップダメージをペイしつつ削りと回復を両立できるいたみわけは原案から引き続き採用したい。

 前項に記載した「あくび持ちガチグマのテラスタイプ」として最も多かった、元タイプのノーマルを考慮するとハバタクカミの一致技はどちらも採用しにくい。最低限テラスを使用しないガチグマや他のポケモンに通るフェアリー技、ムーンフォースか耐久振りと相性の良いドレインキッスを採用し、ゴースト技は採用せずに耐久補助となるマジカルフレイムや環境的に通りの良いパワージェムなど不一致技からひとつを選択したい。

 (3)テラスタイプについて、ガチグマだけを見るならそもそも使う必要が無い。ノーマルを半減しようとすると地面が抜群になり、フェアリーを剥がすとしんくうはが等倍になるので、元のタイプで完結している。そもそも狭い範囲のメタ駒なのでそこにテラスを使うこと自体悪手に思える。

 

(1)~(3)を総合すると…

ハバタクカミ@かえんだま

テラスタイプ不問(使わない)

159(228)-*-75-155-205(252+)-155 (残り28)

ドレインキッスorムーンフォース

いたみわけ

めいそう

@1

 がベースになると思う。有効努力値の残り28は任意で振り分け、技の@1は(2)で述べた不一致技からひとつ選択、もしくはあまえるちょうはつ等の補助技を選択。

 

使用上の注意や補足など

★あくびループに強い!

 自発的に火傷することで混乱以外の状態異常を拒絶する。また、即効性が無いあくびに対しては悠長にめいそうで居座る素振りを見せ、エンドフェイズに発動する火炎玉で火傷状態になることで、相手があくびを使用した1ターンを無駄にできるところが面白いあくびに対して受け出しても同じ。

ゾロアークと好相性?

 トリックマジックで使用したところ、火傷とシナジーのないハバタクカミが火炎玉を持つことが定石とはかけ離れているので「ハバタクカミに化けたゾロアークがトリックで押し付ける火炎玉で火傷した」という、自分でも想定外のミスリードを誘った。確かに自身でトリックを覚えないハバタクカミが単独で火炎玉を持つのはほぼ有り得ない。

カバルドン系には弱い

 当然ながらふきとばし(ほえる)で流される。環境が回り始めてガチグマがほえるを搭載する動きが増えると機能しない。技構成の@1でちょうはつを採用すれば問題ない。

★物理に対する耐性が皆無

 同じく技構成の@1であまえるを採用する、Dを少し削ってBに回すなどで対策可。いたみわけとの相性も良いので無理な構成ではない。

★ちょうはつで補助技全般封じられますよ…

 あくびに対して受け出しから居座り可能なので、ちょうはつが間に合わなくてもループに嵌らないのが強み。

 

おわりに

 トリマジ環境が楽しくて、もっと多くの人と遊びたかったので頼まれてもいないのに公式大会の宣伝もしたんですが、ちょうどランクマの最終日もあって自分の周りで遊んだ人が殆どいませんでした。めちゃくちゃ楽しかったので準備段階のことも含めて色んなことを語りたいんですが、誰も遊んでいない大会の話をするのもなぁと。そもそも大した成績でもないのにこの話を擦り続けるのもウザいので、今回で終わり。

 ランクマがちょっとアレで、かといってカジュアルで対戦するのも嫌だし対戦したいけれどちょうどいい対戦の場がなかったので、練習大会も含めてトリマジ楽しかったですよ。しょうもないカイリューや楽しくないキョジオーンもいないのでストレスフリーでした。勝って記事書いて有名になりたいという分かりやすい承認欲求がモチベーションに繋がっていた10代のころと違って、遊びたくないルールでストレス抱えてまで遊ばなくていいやという感じになりました。だからこそ遊びたいと思えたトリマジは2週間くらいかな、集中して取り組めたと思います。

 

 話は逸れましたが、火炎玉ハバカミは5世代の頃カバドリ対策で世話になった根性ローブシンやマジガランクルスといった、懐かしい面々から着想を得ました。ローブシン、解禁されたのに全然使っていないです。ランクルスは確かDLC後半で解禁されますね。

 考察だけしておいたので、あとは読者の皆様が騙されたと思って使ってみてください。少なくともトリマジ環境ではまぁまぁ機能しました。

 

筆者→https://twitter.com/Mnaka_udn0525