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【ポケモンSVシングル】じゅうなんドヒドイデはやれるのか?

 

 どうも。

 じゅうなんはガチ。

★本日のおしながき

イントロダクション

火炎玉カミを補うピース

 前回投稿した【ポケモンSVシングル】火炎玉ハバタクカミとは何だったのか で、遅効性のあくびや二番手以降に出てくるでんじは持ちに強いと書いたが、火炎玉の発動に即効性が無いため初手で対面したでんじは持ちには弱いとも書いた。

 そこで、即効性が求められる麻痺対策として11月に投稿した【雑記】じ ゅ う な ん メ タ モ ン 考 察 会 で取り上げた、ただ単に麻痺しないというだけの特性であるじゅうなんに着目したい。

 そもそもB種族値が低く、HD振りの火炎玉ハバタクカミは物理に対する耐性が無い。鉢合わせてしまった水ウーラオス(S12使用率6位)やパオジアン(同7位)といったポケモンに対する引き先として、耐久力に定評があり特性じゅうなんを持つ数少ないポケモンであるドヒドイデが適任ではないかと考えた。

 

柔軟ドヒドイデ

 まずはS1~S12で使用されたドヒドイデの特性の内訳を確認する。

 一般的なドヒドイデの役割を考慮すれば当然といえるが、いずれのシーズンでもさいせいりょくの採用率が9割を超えている。次いで意表を突くアタッカー型で採用するひとでなしが1.0~4.9%で推移している。アタッカードヒドイデは弊ブログでも以前取り上げたが、火力を出す準備に手間がかかるので「もうアタッカーなんてやっていられないッスよw」と言わんばかりにひとでなしの採用率はさいせいりょくに吸収されている。

 今回注目するじゅうなんはというと、こちらもさいせいりょくの採用率に吸収されているが、元から低いので誤差である。つまりドヒドイデの特性はさいせいりょくが大前提で、これが発動しなければひとでなしというのが大衆の認識で合っていると思われる。

 特性がじゅうなんである以外は普通のHBドヒドイデ。端数4はAに。

 そもそも、基本的にポケモンは手持ちに引っ込んでHPが回復するわけではないので、さいせいりょくが失われたからといってドヒドイデが使えないということはないと考えている。現在のランクマ環境が特殊という事情もあるが「とりあえず電磁波でw」という使い方でそこそこのリターンを見込まれると困るので、麻痺をしないだけで価値がある(=相手の展開阻害になる)と思う。

 実際にあった事例として、互いにブーエナが発動しないハバカミ対面でS関係も把握できていないのに初手テラスせず電磁波、地面二体入れたパーティの初手に電磁波カミ、スカーフ電磁波、初手カミカイリュー(粉持ち)対面でテラスせず電磁波という、雑な電磁波がそこそこに機能してしまうので(1)電磁波を持っていそうなポケモンに後投げできる耐久力があり(2)電磁波を無効化しつつ雑に毒を撒いて目に見えるリターンを稼げる柔軟ドヒドイデは環境に適しているのではないかと考えた。

 以前掲載したデータで、S11のカイリュー入り構築記事を成績順にピックアップしたもの。あくまで狭い範囲の調査ではあるが、電磁波持ちのカイリューは共通して妖テラスを採用している。そこを意識しつつ、基本的に特殊よりも物理で攻めたいハバタクカミに刺さるダストシュートを採用した。

 A4振りでもそこそこの打点としてトドロクツキとの打ち合いや、うっかり出てきたオーガポンを仕留めるなど機能した。サーフゴーに何もできないのでアクアブレイクを採用していたが、それ以上に積みの起点にされてしまうのでくろいきりに変更。

 

実戦レポート

 初手あくびステロ展開のエンペルトやガチグマをマークして火炎玉カミを先発、電磁波がありそうなカミカイリュー、物理アタッカーのオーガポンかウーラオスが先発だったらドヒドイデに引く。火炎玉カミは積みアタッカーにもなるが、この2体だとパワーが無いのでカイリューをチョイス。

 初手ハバタクカミ同士の対面だったのでドヒドイデに即引き。多くのパーティで起用されているので一概には言えないが、初手カミの場合は電磁波を撒いて裏が竜舞カイリューを疑う癖がついたので、とりあえず麻痺ケアを重視(動画は25秒程度)。

 でんじは持ちはちょうはつを持つ傾向がある、みがわりをされると嫌なのでダストシュートで削りつつ、毒の追加効果も引いてそのままハバタクカミを突破。

 麻痺からの展開を許さないだけではなく、残しておくと隙あらばでんじはを撒こうとする厄介なポケモンを処理できたのは大きい。

 ガチグマが出てきたのであくびを警戒しつつHD振りのハバタクカミに交代。

 オーガポンに交代されたので再度ドヒドイデに。

 さいせいりょくでHPが回復しないので、受け出しをしてじこさいせいで回復。それを見てつるぎのまいを積んだところに、ダストシュート(急所)でオーガポンを処理。4振りドヒドイデのダストシュートは無振りオーガポンに対して70.9~85.1%ダメージなので、もちろん有効急所。急所もさることながら、ダストシュートを見せていたのにテラスを使われなかったのはラッキー(動画は30秒程度)。

 1サイクルめであくびを使わなかったので、ハバタクカミに負担を掛け過ぎないようにドヒドイデは諦めて死に出しから。つきのひかりを持っていて毒テラスだったので、もしかすると耐久振りであくびを持っていたかもしれない。

 毒テラスを使用したのでカイリューじしんが効果的に。回復持ちということは耐久に振っているので一発耐えられたが、カイリューもマルチスケイルが残っているので問題なし。対戦ありがとうございました。

 本来自分から殴って相手を倒すポケモンではないドヒドイデが2キル稼ぎ、アンチ電磁波の柔軟で序盤のペースを完全掌握したことが、この試合の勝因だったと思う。ドヒドイデが麻痺を無効化しつつ相手の麻痺撒き要員を処理してくれたおかげで、メインアタッカーであるカイリューを安全に着地させられた。初手のでんじはを通されていたら、オーガポンの剣舞から全て破壊される別の未来があったかもしれない。

 

反省と改善点

 メインアタッカーを状態異常から守る、場に出て何かしらの爪痕を残すという点で柔軟ドヒドイデはやれたと思う。毒を撒く、低耐久ポケモンに削りを入れる、釣り出し交換の起点になるなど。

 カミ+ドヒドの状態異常ガチアンチ選出をすると、1体しか選出できないメインアタッカーへの負担がかなり大きくなるので、そのアタッカーが相手と噛み合わなければなかなか厳しい。カミのアタッカー適性はは瞑想前提で低火力技しかない、ドヒドイデのダストシュートは決定打にはならないので、上手く2体で回してメインアタッカーでスイープするような展開を作りたい。

 正直なところ、2体合わせて選出する機会は減っていった。柔軟ドヒドイデが悪いかというと全くそうではないが、やはり殴ってなんぼの環境なので、アタッカー2体+アタッカーを麻痺から守るドヒドイデorカミというのが理想

 

おわりに

 ドヒドイデはいただいた個体なので母国語表記です。このポケモンは攻めるも守るも単体で使うポケモンではないので、なかなかドヒドイデが入る戦術を組めなくて「使いたいなあ」と思いつつも機会がありませんでした。こういう機会があってよかったです。

 ハバカミ視点ではパートナーとして求めるものがドヒドイデに備わっていますが、ドヒドイデ視点で果たしてハバカミがベストなのか、という疑問が残ります。

 次回は柔軟(ドヒドイデ)+火炎玉(今回はカミ)という形を保ったうえで、ドヒドイデに合うポケモンを提案しつつ、火炎玉型に適合するポケモンの条件をまとめて、一連のシリーズを区切ります。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

※サムネ用