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【ポケモンSVシングル】火炎玉チオンジェンはやれるのか

 

 どうも。

 はじめて使うゾ~~~

★本日のおしながき

火炎玉チオンジェン

 前回投稿した【ポケモンSVシングル】じゅうなんドヒドイデはやれるのか? で「ハバカミから見てドヒドは好相性、ドヒドから見てハバカミがベストかというと…?」といったような言葉で締めた。

 ハバカミメインで運用するのであればドヒドイデはこれ以上ない人材だが、ドヒドがケアしたいものをHD振りのハバカミがカバーしてくれるかというと甚だ疑問である。要は、カミから見て都合のいいパートナーというだけであって、相互補完という点でドヒドイデ側の利点は薄い。

 ということで「ドヒドイデと組んで強いポケモンは何か」ということを考えると、テラス込みでもチオンジェンがベストなのかと思い、火炎玉を持ってもらうことになった。

175(116)-*-167(252+)-115-155-108(140)

@かえんだま

テラスタイプ:フェアリー

 火炎玉を持つのでHPは16n-1に調整しB特化、少しSを振っているカイリュー等より先に動きたいので、使える努力値を最大限Sに割いてみた。上を取れる相手が増えるのは利便性の向上になるが、耐久を削っているのでそこを求めなければSに振る必要はないかもしれない。

 はじめはせいちょうを採用してギガドレインの火力を盛る(=回復量の上昇)動きを重視したが、火炎玉ハバカミと比較した場合、ACしか上昇しないせいちょうは火炎玉を持つ意図と噛み合わないという課題が浮き彫りに。定数ダメージで効率よく削るカタストロフィ、自身で火力を出せないのでイカサマを優先した(仮想敵としてカイリューがチラつくため)。

 チオンドヒドはこの2体による受け回しと定数ダメージの蓄積が主な長所だと思うが、なんとこのチオンドヒドは毒と麻痺に強い柔軟ドヒドイデ火炎玉発動後は混乱以外の状態異常を拒絶するチオンジェンによる、それぞれ得意な状態異常をエースアタッカーの代わりに受けることに特化している。その都度毒を撒いたりカタストロフィで削りを入れたり、アタッカーのサポートができる動きに期待したい。

 

実戦レポート

 外見だけ変えてやっていることは変わらないので一戦だけ。

 チオンドヒド+グライの「定数ダメで殺します」という色が見えやすいように配置したので、拘りトリック持ちのサーフゴー、展開阻害ができるディンルーあたりを呼び込んで炎ポンとぶつけたい。エースアタッカーを状態異常から守るチオンドヒドを添える。

 初手オーガポンディンルーでスタート。いつふきとばしを押されてもいいようにやどりぎのタネから入り、はたきおとすで回復ソースを没収。

 恐らくウッドホーン読みで出てきたサーフゴーツタこんぼうが。サーフゴーを読んだわけではなく、どちらかというとディンルーの毒テラス(S12採用率49.0%、最多)を考慮しての中間択だった。

 死に出しカイリュー。SV最初期からランクマをやっているのにディンカイサフゴのカイリューがどういう型なのか理解しておらず、柔軟ドヒドイデを控えさせているのにエースアタッカーででんじはを受けてしまった

 カバルドン系(今回はディンルー)の裏は積みエースが控えているという、昔からの感覚を捨てきれずに手厚く対策しているはずの麻痺を、あろうことかエースアタッカーで受けてしまうのはプレイングミス以外の何物でもない。

 ここの意図としては、ツタこんぼう、やどりぎ、はたきを見せているのでじゃれつくは無いと判断して強引に積みに来られるのがキツく、最低限やどりぎのタネを入れてからドヒドイデを出したいと思った。カイリューがAS振り竜舞だと予想したなら、竜舞のターンにドヒドイデに変えれば間に合うので余計にプレイングミス。

 でんじはということはアンコールを持っている可能性が高いのでオーガポンからチオンジェンに交代。でんじはを受ける前に火炎玉の発動に成功。

 渦カイリューでんじは、アンコール、ほのおのうずまで見えたので残りの一枠ははねやすめでほぼ確定か。不一致低火力技とはいえ、地味に痛いのでフェアリーテラスタルを使用する。

 やどりぎのタネが入っているので火傷と渦のスリップダメージは大体ペイできる、マルスケを維持できないカイリューならAに振っていなくてもイカサマで押せるので、最低限戦線維持はできている。裏のディンルーを加味してもやや優勢か。

 対戦ありがとうございました。

 炎ポンがサーフゴーを着地狩りしてくれたのでかなり楽だった。流行的に拘りトリック持ちが多いので、その手の妨害が苦手なチオンジェンやドヒドイデにとって朗報。この並びのカイリューが何をしてくるのか把握していなかったのでエースアタッカーを状態異常から守るコンセプトは遂行できなかったが、でんじはに依存したカイリューには滅法強い火炎玉チオンジェンで詰み、という最低限の撮れ高は確保できた。

 

火炎玉型に求められることとは?

 SV環境序盤ではどくびしが流行り、現在はでんじはからの展開が流行っている。テラスタルの陰に隠れてはいるが、今作の対戦は状態異常と常に隣り合わせの環境であると感じている。そういった意味で、火炎玉による他の状態異常の拒否は相手の展開を断ち切るという点で可能性を秘めているのではないかと考えていた。

 いずれかの記事に書いたと思うが、そもそもは5世代レートでカバドリ対策として使ったランクルス、5世代の大エース・ローブシンといったところから着想を得た。これらのポケモンはスリップダメージを受けないマジックガードや状態異常時に火力が上がるこんじょうといったシナジーがあるが、ここまで取り上げたハバタクカミやチオンジェンには無い。無いのであればそれなりのリターンが無ければ持たせるに値しないが、これらのポケモンには共通のポイントがある。

(1)物理技を使わない

 当然のこと。火力を落としてまで火炎玉を持たせるのはさすがに逆張りが過ぎる。

(2)スリップダメージをケアできる

 ハバタクカミはいたみわけドレインキッスといった2種類の方法でスリップダメージをケアし、チオンジェンはやどりぎのタネギガドレインといった方法が該当する。これらの技は相手に削りを入れつつ回復するので、状態異常から身を守って居座りつつ、相手の頭数を減らす仕事も両立可能。

(3)最低でもどちらかの耐久が秀でている

 ハバタクカミは特殊、チオンジェンは特性込みで幅広い受けが得意。電磁波持ちの筆頭であるカイリューやハバタクカミは型が豊富なので、読み違えてもある程度リカバリーできる耐久値は必要。

 

 例えばキチキギスはこれらの条件に該当していると思う。まだ育成すらしていないが考察段階のものとしてH191(220)、B147(252+)で残りの38を適宜振り分けるタイプか、H175(92)、B147(252+)、S138(148)で耐久を削って遅いオーガポンあたりを抜けるまでSを振る今回のチオンジェンタイプの二通り考えた(後者はメロメロを使いたい場合の調整)。

 めいそうはねやすめまでは確定でムーンフォースは準確定、こごえるかぜでS操作をしてもいいし、あまえるでさらに物理に厚くしてもいいし。このポケモンは特性どくのくさりで攻撃後に毒判定があるので、ハマれば強いのではないかと思っている。

 実際に使ったものでいえばHDサンダーもいる。電気タイプででんじは無効、火炎玉発動であくび持ちのカバルドンやヘイラッシャ、ガチグマあたりにも有利に立ち回れる。

 

おわりに

 結局ハバタクカミが一番強いと思っています。Sに振らなくても速い、Cに振らなくても火力がある、いたみわけ+やけどのシナジーなど。

 今後についてですが、次回12/12の更新でS12で取り溜めたデータをすべて消化するので、14日にDLC後半が解禁されてからは少しお休みになると思います。新技や新テラスタルがすぐに使えるようになると公式発表されているので、環境を見てから取り組みを考えます。

 で、年末なので恒例となった今年一年の取り組みを振り返る記事を今年も作ります。恐らくその記事内で、DLC後半解禁に合わせた配布企画も考えています。今年一年読んでくれてありがとうということで、過去イチのラインナップになると思います。乱数産の個体に抵抗がある方もいると思うので、非乱数産のポケモンも多数準備しておきます。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

 

本当におわりに

 4~5世代の乱数調整を覚えるうえで多くのプレイヤーがお世話になったであろう「ヤドンでもできる乱数調整」のブログが先月閉鎖していました。管理人のるろ氏には「ありがとうございます」と「お疲れ様でした」の言葉しかありません。

 この世代の乱数調整だと「メルチラ!」さんや「雪の舞う夜に。」さんも有名で参考にさせて頂きましたが、基本的には「ヤドンでも~」で覚えたので、ひとつの時代が終わるような寂しさがありますね。

 乱数調整という技術の賛否は昔からありますが、これのお陰で理想的なめざパ個体を準備できたり、厳選の手間を省けたりと対戦に打ち込める環境を作れたので助かりました。例えば今使っている6Vメタモンも乱数調整の産物なので、10年以上経てもゲームプレーを支えてくれています。

 閉鎖に際してるろ氏は「少しでも誰かの役に立てたら嬉しいなぁと思い」とツイートしていましたが、読み物を作るうえで筆者もこの気持ちを大切にしたいです。今までありがとうございました。