どうも。
福留のツーランホームランです。
★本日のおしながき
イントロダクション
ローブシンは終わったのか?
ローブシンは第5世代の対戦環境を象徴する一体である。6世代以降に対戦を始めたプレイヤーは「なぜ格闘単の鈍足が?」と思うかもしれないが、ヤツは紛れもなく5世代最強の一角だった。
以前何かの記事で、テラスタルが使える環境ならローブシンは復権するのではないかと書いた記憶がある。SV環境初期にそれなりに存在した壁+ビルドコノヨザルが「マッパあればローブシンだな~~」と思ったので、ローブシンも通用するのではないだろうか。
生き返れローブシン
今の環境を考えるとAS振りの竜舞カイリュー(S12使用率1位)やトドロクツキ(同10位)、それらをサポートするAキュウコン(同18位)など、壁+積みエースのようなパーツを含んだパーティを見かける。
SV環境は初期から強力なてんねん持ちのポケモンが放たれていたため、積み系の動きはある程度牽制されていたが、どうやら潮目が変わってきたようなので、ビルドローブシンを使ううえで環境を下調べする必要がある。
まずはSV初期から活躍したてんねん持ちポケモンの使用率を見る。
ドオーに関しては若干事情が異なるが、ラウドボーンやヘイラッシャは環境を代表する物理受け・ストッパーとして序盤から支持を集めていた。が、ラウドボーンは徐々に数を減らしS8~10(レギュD)では50位近くまで落ち込んだ。ヘイラッシャは安定して10位台前半~中盤をキープしていたが、ここ最近では20位台まで数を減らしている(とはいえ比較的見かける部類ではある)。
次にてんねん三銃士が実際にどれだけてんねんを採用しているのかを見る。
ラウドボーンやヘイラッシャの採用理由はてんねんの採用理由に直結するので文句なしの採用率で、どのシーズンも10回遭遇すればほぼ10回といっても差し支えない。
ドオーはS6(四災解禁2か月目)が最も多く採用されたが、基本的にはちょすいが優先されている。特に水ウーラオスが解禁されたS8以降はメインになっている模様。
これらのデータを総合すると積みアタッカーが動きやすい環境に変わっているので、昔ながらのローブシンをほぼ再現できるのではないだろうか。
現環境に合うローブシンとは
207(212)-166(44)-115-*-128(252+)-65
@たべのこし
5世代テンプレの振り方、ビルド型なら今でもこれが使いやすいと思われる。当時使っていたものを引っ張ってきたが、HPは16n+1が正解(A努力値を16削ってHに)。何かを意識してAに回した可能性もあるが、当時のメモは手元に無いので真相は分からない。8割方振りミスだと思われる。
HDローブシンの硬さは特殊耐久の基準とされたCSラティオスの眼鏡流星群(当時140)も確定で耐える程度であり、今でいうと特化ハバカミのムンフォをテラス無しで耐えるくらいに信頼可能な数値。
ビルド+ドレマッパはローブシンのアイデンティティといっても過言ではないが、現環境だと当時とは比較にならないほど優秀なゴーストタイプが増えているので、サブウェポンは何を選んでも「〇〇どうするの?」になってしまう。
5世代ではしっぺがえしという選択肢もあり、受けに出てくるブルンゲルや倒したいラテイオスなどにも刺さったが、現在だと格闘+悪にすると妖テラスを使った相手に苦しくなってしまうので、当時と比較して積みエースとしての汎用性は下がっていると感じる。或いは、マッハパンチを諦めてサブウェポンを2種にするというのも環境への適応という意味で選択肢に挙がる(それにより特性の変更も検討)。
実戦レポート
初手に置いて強いガチグマ、ツキと一緒にいるカバを意識して火炎玉カミから。
初手ハバタクカミとガチグマでスタート。めいそうで様子を見てドレインキッスで削って適当にいなす。
火炎玉カミは急所以外で対面からガチグマに不利を取らないので、ガチグマ→カバルドンに交代。既に火傷状態なのであくびは無効、物理で突破しに来るかふきとばしで流すかの二択と予想。カバが無振りの場合はじしんなら耐えるのでこちらも削りを優先。
カバルドンを処理。オーロラベールを張りたいので天候を取り合うポケモンを除外できたのは良かった。
死に出しトドロクツキ、ブーストエナジーを消費してAが上昇。テラスを使うならここなので、鋼等で無理やり積まれる展開を嫌ってとりあえずほえる。裏はガチグマで確定しているので、ツキを流してからオーロラベールでも遅くない(むしろターンの温存になる)。
オーロラベール→アンコールでハイパーボイスに固定、あるかもしれないあくびをケアしつつ裏のローブシンを着地させる準備を整える。
死に出しローブシン、ビルドアップで準備を整えてガチグマを処理。
既にテラスタイプが見えていて、ブーエナも消費したツキのみ。ビルドを積んでいてテラスタイプは水、れいとうパンチも完備しているので急所以外で負ける要素は無いはず。
対戦ありがとうございました。
往年の輝きを見せたローブシンが見事捲りを決めて勝利に導いた。環境的に初手キュウコンは読まれるので二番手からの展開が上手くいった。今回は相手の展開を阻害したかったので火炎玉カミを置いたが、ガチグマや水ポンの耐久に割いた対面駒で荒らして壁ローブシンを動かしたい。
ローブシンです(迫真)
初手ガチグマ対ヒードランでスタート。経験から虫テラスみがわりか交代なので、みがわりでもラブトロス引きでも対応できるようにハイパーボイス連打。
死に出しヌメルゴンにガチグマが倒されたので、こちらも死に出しキュウコン。とりあえずオーロラベールで様子を見つつ、何か積むならアンコール+ほえるで流す、鋼技で殴ってきて耐えたらアンコで縛って死に出しローブシン(ウーラオス)でいい。
ベールがあったので一発耐えて、アンコで縛って積みの起点に。
ヌメルゴン→ラブトロスに交代、流し際にビルドアップ。
積み合いになってもすいりゅうれんだがあるのでラブトロスに殴り勝てないことは無いが、壁のターン数があるのでビルドを欲張らず水テラス→すいりゅうれんだで処理。
対戦ありがとうございました。
ヌメルゴンの構成が全て見えていなかったので勝ち負けという点でどうかは分からないが、ビルドウーラオスを処理できないということか。
ローブシンはまだ強いのか?
結論から述べると、十分強いが6世代以降に登場した格闘ポケモンが強力なのでローブシンである必要が無いと感じた。
同型(高耐久格闘)を比較すると…
こうして見るとローブシンが種族値面で特に秀でていないことが分かる。
壁+ビルドで比較した場合は「火力と特殊耐久が少し低い代わりに速い」ウーラオスか「総合的な耐久力が高くそこそこ速い」コノヨザルが競合相手になる。
それらを鑑みてローブシンの良さを挙げると(1)遅いので下からドレパンを撃てる、(2)特性がいずれも優秀で根性を選択すれば状態異常に強い、(3)格闘単なので非テラス時の弱点が最も少ないという3点になる。
(1)については下から回復できる利点と、ビルドを使う前に上から殴られる欠点が隣り合わせなので一概には言えない。
(2)についてはローブシンの魅力である。いずれも火力アップに関係する特性なので、Aに多くの努力値を割かずとも火力を保証してくれる。
(3)についてはウーラオスが一撃(悪)であれば同じ。
以上のことから実戦レポートの2戦目で突如現れたウーラオスを準備した。
193(140)-150-120-*-122(244+)-133(124)
@たべのこし
HPは16n+1を作って最大、Dはほぼ特化。ローブシンとの差別化としてウーラオスは速さを生かしたいので、残った努力値を勘定してほぼSに振っていないオーガポン〜準速80族抜きまで振った。
ローブシンが課題としたサブウェポン何入れても足りない問題を解決できるすいりゅうれんだ、ほぼ無効化されない先制技のアクアジェットが非常に優秀だと感じた。低速サイクルの搦め手から身を守るみがわりが欲しい場面も多かった。
あえてローブシンの方が使い勝手が良かった点を挙げると、ローブシンは特性で火力を上乗せできる分数値以上にダメージが出るが、ウーラオスは基本的に額面通りのダメージしか出ないので、そこはローブシンが誇れる長所だと感じる。
正直な話、ローブシンより使いやすかったし勝率も良かった。繰り返しになるが、ローブシンが弱いわけではなくローブシンより後に出た格闘ポケモンが強い。
おわりに
ローブシンと5世代環境が大好きなのでこれからもずっとあの頃の影を追い続けると思います。