どうも。
バンギラス、未来で弱体化されるってよ
★本日のおしながき
威厳を失った600族の成れの果て
テツノイバラ：100-134-110-70-84-72
バンギラス：100-134-110-95-100-61
バンギラスというポケモンの異常性は合計種族値が600ながら、自身の特性でDを1.5倍にするため実質の合計種族値は660相当になるところである。このポケモンがベースになっているテツノイバラはH-A-B種族値こそ同等ながら、総合力ではオリジナルに及ばない。
ただ一点「バンギとの比較で」という観点でS種族値が11上回っているのがテツノイバラの特徴といえる。テツノイバラを使う際に似たような種族値で似たような技を習得するバンギラスとの差別化という意味で気を付けたいのは(1)Dは特性込みでバンギラスの方が圧倒的に上、(2)S種族値が(バンギ比で)11高いという二点だと考える。
習得する技の側面から考えると、テツノイバラが覚える技のうち目立つのはボルトチェンジ、じゅうでん、かいでんぱという電気タイプの色が強いもの、まきびしやつるぎのまいといったバンギラスが使えない補助技になる。
かいでんぱで妨害をしつつステルスロックやまきびしでパーティ全体の火力を補助してもいいかもしれないが、素のDがこれといって高いわけでもなく、何より高速回復技を持たないので有限であるところが痛い。さらに対特殊という点でもHDバンギラスが遥か昔から実績を示しているので、バンギラスのイメージを払拭して「テツノイバラならでは」となると分が悪い。
やはり「オリジナルよりも11高いS」に着目したデザインにすることこそ、このポケモンの個性を伸ばせるのではないかと考えた。
戦術紹介
今回は「テツノイバラならでは」より「バンギラスと比較して」に重点を置くため、テツノイバラにしかできない組み合わせではなくバンギラスでもできることをする。尚且つバンギラスよりも11高いSを生かすという意味でりゅうのまい(S3暫定採用率59.6%)を積むアタッカーとして運用する。
バンギラスは最速でS124になるので竜舞1積み(S+1)でちょうど最速S117族抜き、準速S135族(ハバタクカミなど)より1遅い数値になる。剣盾では最速エースバーン、今作では最速トドロクツキ(いずれもS119族)に絶妙に届かない数値であり、最速マスカーニャ(S123)に上から叩かれてしまう数値である。
ところが、テツノイバラであれば準速でS124、最速でS136まで確保できるので、バンギラスが悩まされた最速S118族の壁を突破可能になる。バンギラスと同じ火力で少し早い利点を生かすのであれば、竜舞アタッカーが望ましいと考えた。
年々Sのラインが上に伸びていく傾向があり、現環境で人気のハバタクカミ(S3暫定使用率2位)、テツノツツミ(同4位)、ドラパルト(同13位)といったポケモンはS+1では抜けないので、結局はバンギラスと同じ悩みを抱えてしまう点には気を付けたい。理想は2～3積みだが、それができればポケモンはとても簡単なゲームになってしまう。
積めるなら機会を見て単独で積んでもいいが、サポートとしてクレッフィを起用した。壁張りサポートはもちろんだが、地面が4倍弱点のテツノイバラと相性の良いマジックルーム＋ふうせんコンボも選択肢に入れたい。あくまでも竜舞テツノイバラがメインなので素直にふうせんを生かして積むが、狙えそうなら使ってもいい程度のサイズ感に留めたい。
テツノイバラ＠ふうせん
シンプルにAS振りでいいと思うが、このポケモンの良さという点でSは最速。スクショの個体は振りミスをしているが、端数はHに振ると偶数になってしまうのでBかDに振る。
メイン火力はロックブラスト(S3暫定採用率63.1%)とストーンエッジ(同11.9%)を選択、じしん(同61.3%)で範囲を補完したい。まもるはマジックルーム＋ふうせんコンボを考慮して採用したが飛行テラスタルの択、例えばサーフゴー(S3暫定採用率40.8%で最多)やドドゲザン(同16.6%、悪61.4%が最多)対面で様子見に使用する機会が多かった。基本的にはアド損なのでテラスタルの択を回避できるサブウェポンを入れた方が良いだろう。
テラスタイプは弱点タイプの誤魔化しになるドラゴン(S3暫定採用率0.6%)にした。理由はリザードンレイドの周回で大量に余っているからというだけだが、同じ理由なら虫(同40.5%)や飛行(22.3%)の人気所でよい。ドラゴンにした理由をもうひとつ挙げるなら、虫にしてしまうと本来強く出られる炎への役割を失ってしまうといったところ。
実戦レポート
解説する試合のパーティと選出。
岩＋地面の攻撃範囲が刺さっているのでテツノイバラが通しやすい。苦手なアーマーガアやテラスタルで受けを成立させてくるラウドボーンを睨んでテツノドクガを裏に。ワダチ、ツキ、カイリューあたりの地面技を誘えそうなのでクレッフィからスタート。
初手クレッフィ対テツノワダチ。
マジックルームを展開してはたきおとすを被弾し、まもるでターン調整をしてじしんを透かす、いい感じでターン消費をしてテツノイバラに繋ごうと考えていたらボルトチェンジで帰っていった。
交代際にイカサマがジバコイルに当たったのでがんじょうの可能性を排除し、スクショのタイミングで引けば交代際に被弾してもふうせんは割れず、且つジバコイルからテツノワダチへの交代を促せるタイミングだと思ったのでテツノイバラにスイッチ。
交代際に10まんボルトを被弾、地面弱点は一貫するがB種族値が高くSもイバラより高いワダチへの交代が来ると思いりゅうのまいを使用するがジバコイルが居座った。とりあえず1積みができたので悪くはない。
壁ターンがあって余裕があるうちにもう1積みしたタイミングでテツノワダチに。マジックルームでふうせんを隠していたのでジバコイルでふうせんを割ってから、という意図ではないと思うが考えていたより一手遅い交代だった。
じしんで削るも襷で耐えられたが、念のために使用しておいた竜テラスタルで一命をとりとめた。テツノワダチを処理して再度ジバコイルが登場する。
ジバコイルのテラスタイプは水(37.6%)が最多だが僅差で飛行(32.3%)もあるので、本来の使用目的ではないがまもるで確認してから処理。
竜舞を2積みしても(136*2=272)、トドロクツキがブーストエナジーでSを上げた場合(188*1.5=282)は抜けなかったが、大体がそうだと思うがAが上がったので助かった。
対戦ありがとうございました。
解説する試合のパーティと選出。
この試合はエキシビションとして見ていただけたらと思い採用した。初手ルガルガンか水ロトムならテラスタルを使って強引に積んで良し、チヲハウハネかキノガッサの格闘2枚ならサーフゴーか新戦力のハバタクカミに引けばいいのでテツノイバラから。イバラをデッキトップに置いているので氷2枚は来ないと読む。
初手テツノイバラ対グレイシア。
いくらグレイシアのB種族値が高いとはいえ、A種族値134の岩タイプを見て初手に出されるのは流石に軽視されすぎ(S3暫定使用率73位、パラドックスでは最下位)なので怒りのりゅうのまい。グレイシアはゆきげしきで天候を雪に。
データを見るとグレイシアのテラスタイプは炎(34.5%)、水(24.7%)、地面(20.4%)なので、舐めていたのはこちらかもしれない。水テラスだった場合初手竜舞は完全に裏目だった。
ゆきがくれ(73.6%)でロックブラストが当たらない、これはマズいと思ったがグレイシア側もこれといった打点がなくフリーズドライ。2回目は命中してA種族値134の岩アタッカーとしての面目は保った。
死に出しコオリッポ。
テラスタルを警戒するにせよアイスフェイスを破壊しなければいけないのでロックブラスト。雪によるB1.5倍もあるので耐えられてオーロラベールを張られてしまった。
雪＋オーロラベールで固くなっているので次も耐えられてしまうが、テツノイバラもコオリッポのたきのぼりを耐えて3手目で処理に成功した。
死に出し水ロトム。
まもるを絡めつつオーロラベールのターンを経過させ、削れるだけ削って退場。テラスタルを使用してもよかったが、こちらはあと2枚残しているのでここで無理につぎ込む必要はないと判断した。
ハバタクカミでロトムを処理して終わり。対戦ありがとうございました。
おまけ。容量的にも駆け足で。
シビルドン→ケンタロス→マスカーニャとサイクル戦をしたのち、タイミングを見計らって竜舞を積んだ。バンギラスでは届かないマスカーニャを処理。
鋼テラスタルを使用したシビルドンとほぼ相打ちでテツノイバラが退場。
最後はセグレイブに助けられたが勝利を収めた。これといって見せ場はない試合だが「S+1バンギでは届かないポケモンを倒す」というテーマに引っ掛かったので。
反省点
速い岩のアタッカーというのは強い。安定した岩打点がないところは弱いが、攻撃タイプとしての岩は一貫しやすいのでテツノイバラを出せる試合は多かった。
バンギラスとの対比として、という点では長所であるSの高さが生きる場面はあったが、低～中火力の特殊アタッカーを無理やり起点にしてしまうバンギラスの強みが間接的に強く感じる場面もあった。
おわりに
データ収集が難航すると思ったので、投げ出して逃亡しないように色違いの個体を厳選しました。イバラ氏、生息している区域が限られるので30分で1体しか出ませんでしたが、色違いがめちゃくちゃ格好いいのでそれに恥じないよう最後までトライできたと思います。
★パラドックス使用状況
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