受けルガチアンチ

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【ポケモンSVシングル】受 け な い ル ー プ

 

 どうも。

 いうほどループできるか?

★本日のおしながき

イントロダクション

 「受けループ」と明確にカテゴライズされた5世代以来なので、実に10年振りくらいの受けループを使います。というのは嘘であるが、アイテムや技を隠しておくとそれっぽく見えるのではないだろうか。

 カミツツミサフゴなど見られない特殊が増えたバンギラスバシャーモテラキオンといった役割対象が消えたヤドランは昨今の受けループには入りにくいので、やや古風な並びになっているが「水ラオス受け、ハピラキ、ラッシャ、ガチグマ受けがいれば」と専門家の助言を頂いたので大丈夫だろう。

 中身はヘイラッシャがAD振り弱保、バンギラスがHA振り鉢巻、アーマーガアがHD振りチョッキ、モロバレルがBC振り珠、ヤドランがBC振りベース、ラッキーのみBD振りのスタンダードな感じ。

 

実戦レポート

 受けループの強みは相手の選出を誘導できるところにあり、この場合だと定数ダメージを入れるキラフロルキョジオーン、妨害耐性が高いサーフゴーあたりは引き出せると思うので、それらに強いヤケモン仕様のモロバレルから。パオジアンやカイリューと鉢合わせた際の引き先にヘイラッシャ、最低でも相手と刺し違えられるバンギラス

 初手モロバレルキョジオーン

 前期(S9)の記事を幾つか読んだところ受けループ系統のモロバレルリーフストームを採用しない(傾向が強い)、一般的なパーティのモロバレルはリーフストーム+脱出パックを採用するという傾向が見られた。こちらは比較的受けループ味のある構成なので「リーフストームはない、あっても火力はない」という誤認を誘える(誘えた)。

 死に出しテツノツツミモロバレルを一旦下げたいのでヘイラッシャに交代、ツツミはみがわりを使用。キノコのほうしに対して身代わりアンコの可能性は考えられるので交代は軽率だった。

 フリーズドライ→(弱保発動)→じしんみがわりじしんフリーズドライでヘイラッシャは退場。AD振りにはしているがフリーズドライを2耐えできず、それでも身代わりを剥がしてくれたのでオーケー。

 死に出しバンギラスハイドロポンプしっぺがえしでテツノツツミを処理。

 ここはモロバレルから入ってフリーズドライを誘いつつ炎テラスタルで処理することも考えたが、みがわりを確認しているので様子を見られると負け筋になり、相手の3体目が見えていない(この時点でサーフゴーだと予想していた)ので、バンギラスから。

 この試合のバンギは最初に書いた通り、最低でも相手のポケモン一体と刺し違える形になればオーケーなのでここで使った。H振りのみで砂下なら臆病ツツミの眼鏡ドロポンも高乱数で耐える。

 死に出しパオジアン、バンギは悪テラスなので変に交代するよりもモロバレルを死に出しすることを優先。バンギを先出ししたメリットとして砂を撒けるので襷を割れる、拘りなら技を固定できることが挙げられる。

 満を持して炎テラスタルつららおとしの怯みも回避してテラバースト(炎)でパオジアンを処理。対戦ありがとうございました。

 1戦目からの変更点としてヤドランを霊獣ランドロスに、アーマーガアをHBからHDの個体に。お相手氏のパーティはパッと見で初代統一に見えるので初代偽装パといったところか。

 この場合だとヘイラッシャやモロバレルが持つ催眠技への耐性があるコノヨザル、補助技封じでアンコール持ちならカイリューは選出されるはず。パッと見で特殊アタッカーがいないのでHDチョッキアーマーガアは不要かもしれないが、バンギとバレルを繋ぐクッションとして優秀なので選出した。

 初手バンギラスパルシェン、この試合はヘイラッシャを選出していないので初手でパルシェンに積まれると詰む。なので、バンギのロックブラストで処理したかったがパルシェンみがわり、2発しか当たらなかったので処理し損ねた。

 ヘイラッシャを選出しなかった理由として、先ほども書いた通り相手のパーティにパッと見で特殊アタッカーがいないので、パルシェンが特殊もしくは両刀であった場合にヘイラッシャが腐るため。

 パルシェンコノヨザルに交代、バンギはロックブラストを外す。ふんどのこぶしの火力を過剰に上げないためにも、ここの外しはかなり大きかった

 こちらはバンギ→アーマーガアに交代、コノヨザルはビルドアップ。元々コノヨザルが重すぎるので状況的にはかなりキツい。

 ちょうはつとんぼがえり。相手視点でてっぺきを積んで受けに来たように見えるので誤認を誘えた。ここで妖テラスタルを使った意図はわからないが突破口は見えた。

 元来は無振りコノヨザルの+1ドレインパンチなら悪テラスを使用したバンギが一発は受かるので、悪テラス鉢巻後攻しっぺがえしで削り、モロバレルに何とかしてもらおう程度の感じだった。

 とんぼがえりモロバレルへ、ちょうはつヘドロばくだんでコノヨザルを処理。ここも再びちょうはつを誘ったが、アーマーガア同様モロバレルもフルアタなので攻撃する意思しかない。とんぼがえりで一度攻撃しているので、ふんどのこぶしを回避できたのは大きい。

 再度パルシェンからをやぶるヘドロばくだんで処理。

 恐らく交代読みでのからをやぶるだと思うが、こちらはつららばりケアの炎テラスタルを使用して居座った。ラムのみ持ちでキノコのほうしを回避できる可能性も一瞬考えたが、モロバレルちょうはつをされているのでそれはない。

 対戦ありがとうございました。カイリューが鉢巻(S9暫定採用率16.7%)でバンギ、アマガ、バレルに一貫する技が無かった可能性が考えられる。

 コノヨザルの明確な処理ルートを設けていないのでアドリブになってしまうが、こちらが勝ち筋を拾うきっかけになった二度のちょうはつを誘えたのは、受けループ偽装だからこその恩恵だと思う。パルシェンの崩しを許さない初手のバンギも良かった。受けループ偽装なので恐らく初手はでんじはステルスロックだと読んでのみがわりだったと推察する。

 

解説

ポイント1 受けループ偽装

 冒頭でも書いた通り、受けループというカテゴリーが成立したのは5世代とされている。概念としてはバトレボ時代にも存在したと言われているが、しんかのきせきゴツゴツメットポイズンヒールグライオンといった要素が解禁され、受けることを主体とした構築が強化されたことが背景にある。こうして強力なパーティや理念が浸透してくると必ず現れるのが、それを逆手に取った偽装戦術である。

 少々話が古く(10年くらい前)て「その時代はポケモンを…」という読者もいるかもしれないが、BW時代の受けループといえばラッキー(ハピナス)+グライオンエアームドバンギラス+ヤドラン+自由枠のような形であり、意外と火力を出せるメンツが揃っている。

 受けループかと思いきや竜舞バンギや飛行ジュエルグライオンが火力を出してきたり、ハピナスは眼鏡を持っていてヤドランはヤケモン仕様になっていたり、といったように偽装の形は昔から一定数存在した。

 偽装のメリットとして、同じく冒頭に書いたように選出を誘導できる点にある。個別に対策しなければいけないポケモンがいると選出が歪み、本来のパーティパワーを発揮できないといったことが起こる。そこに生じた綻びを突くのが偽装の強みである。

 

ポイント2 予想外なヤロバレルのパワー

 今回使用したモロバレルは役割論理wikiを参考に育成した。

 実戦レポートにも書いたように、受けループのモロバレルリーフストームを重く警戒されない、メジャーなテラスタイプは受け重視のといったデータを利用し、BC振りのフルアタにした。

 厄介なパオジアンもバンギの砂→炎テラスモロバレルという処理ルートを作れる、頻繁にちょうはつを誘える、トリックで止まりにくいといった強みがあった。

 元々クッション性が高いポケモンいのちのたまさいせいりょくの相性も良く、主な選出パターンとなるバンギ+バレル+アマガだとアマガ経由でバンギと行ったり来たりする偽装ではない受けループっぽい動きができるので、単体としてもパーティの1パーツとしても優秀だった。

 

反省と改善点

 今回はバンギラスとヤドランを使いたかったのでオールドスタイル的な組み方をしたが、あの時代に存在しなかった一撃(悪)ウーラオスコノヨザルといったポケモンを処理する術が無く、受けループの偽装であることを感じる間もなく処されてしまい「コイツ下手すぎだろ…」と思われたであろう試合が幾つかあったのが残念である。

 ここから何かを派生させようというものではないので、特に改善点も考えていない。強いて言うなら、バンギで受からない特殊への引き先&中継地点としてHDチョッキアーマーガアを投入したところが改善点(実行済み)か。

 

おわりに

 今回は偽装ということで、普段使い慣れない並びやポケモンを使ううえで助言をくださった専門家のD氏とE氏に感謝申し上げます。

 偽装というのはちきんと偽装しなければ意味がないので、この並びは受けループに見えるのか、このポケモンは現環境の受けループに入っていて違和感はないか、といった疑問に答えていただきました。

 ちなみになんですが、弊ブログ名とは裏腹に筆者は受けループのアンチではないです。むしろ自分の勝ち負けへの考え方として一番近いと思っています。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / Twitter

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