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【ポケモン剣盾シングル】ガラルフリーザーを救いたい(前編)

 

 どうも。

 前後編に分けて、ガラルフリーザを救います。

★本日のおしながき

ガラルフリーザーの基礎情報

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フリーザー(ガラル)〔Articuno〕

タイプ:エスパー ひこう

特性:かちき

種族値90-85-85-125-100-95(計580)

 原種と比較してBDが下がり、CSが上がった。攻撃的なデザインになった印象を受けるが、サイコシフトさいみんじゅつといった、エスパータイプらしい補助技も揃っており、シンプルなアタッカーよりは搦め手を使った戦術も得意だと思う。

 残念なのが飛行タイプのせいでサイコフィールドの恩恵を受けられず、浮いてしまっているせいでかげうちふいうちといった苦手な先制技を防げず、自身が使うエスパー技にフィールド補正も乗らない。

 格闘タイプが猛威を振るった第5世代なら使われたと思うが、今や格闘タイプの需要はウーラオスが独占しているような状態で、悪と格闘の複合タイプを有する一撃ウーラオスの台頭で格闘にはエスパーが有利という常識は破壊されてしまった。

 

PokémonHOMEデータ

 データから読み解く。

<使用率>

 ●S12~S14

 87→122→126(位)

 ●S15~S17

 行方不明

 ●S18~S20暫定

 145→134→124(位)

<わざ(S20暫定)>

 めいそう(84.1%)

 ぼうふう(71.5%)

 じこさいせい(69.3%)

 アシストパワー(47.1%)

 いてつくしせん(35.4%)

 エアスラッシュ(27.6%)

 サイコショック(13.7%)

 シャドーボール(12.6%)

 みがわり(8.9%)

 さいみんじゅつ(8.7%)

<せいかく(S20暫定)>

 ひかえめ(40.5%)

 ずぶとい(26.8%)

 おくびょう(26.0%)

 ※5.0%以下略

<どうぐ(S20暫定)>

 じゃくてんほけん(38.2%)

 するどいくちばし(17.2%)

 アッキのみ(15.2%)

 たべのこし(6.8%)

 ラムのみ(4.2%)

 からぶりほけん(3.4%)

 いのちのたま(3.1%)

 ビビリだま(2.8%)

 ※以下略

 めいそう+じこさいせいを基本に、一致技ふたつ選択が基本形か。S種族値が微妙なラインのせいか、最速よりも控えめの準速が多いのかもしれない。ずぶといの場合はアッキとセットなのかもしれないが、一撃ウーラオスよりも遅くて弱点を突かれてしまうこのポケモンが現環境で物理受けはどうなのだろうか。

 弱点が多いのでじゃくてんほけんの起動機会は多いかもしれないが、スカーフヒヒダルマサンダー、皮を被ったミミッキュなど、弱保を起動しても間に合わないようなポケモンが多そうなのが気になる。

 

ガラルフリーザーを救いたい

 正直にいうと、ガラルフリーザを救うというよりはウォーターパラダイスで使用したきりばらい+さいみんじゅつのコンボを使いたかっただけで、催眠術から何か有用なことができるポケモンはいないか探したとき、ガラルフリーザーが一番良さそうだったので採用した。

 ガラルフリーザーが今の環境に刺さっていると思う要素は本当になくてポケモン紹介の項にも書いたように、逆風ばかり吹いていると思う。しかし、準伝ポケモンだけあって持っている数字は優秀で、原種サンダーと同じC125から一致ダイジェットを使えるのは強み。サンダーでは苦手とするウツロイドにも一致エスパー技が通るので、一応牽制ができて打点も持っているところは、ガラルフリーザーの良さだと思う。

 また、原種ほどではないが耐久面も水準が高く、めいそうを絡めることで苦手な特殊アタッカー、例えばサンダーとのしばき合いにも耐えうるだけの数字を持っている。

 今回はガラルフリーザーの持つポテンシャルを引き出すために、さいみんじゅつを駆使したデザインで使っていく。

 

確定催眠コンボ

 どうしても催眠術は嫌われる技なので、相手がぐうの音も出ないような催眠術をかければ文句を言われないのではないかと考え、今回は確定催眠コンボを使用する。

 原理としては「使用者の命中率を上げる(じゅうりょくなど)」「相手の回避率を下げる(きりばらいなど)」「特性で補正をかける(シンクロ→ふくがんなど)」といったことが挙げられるが、今回は相手の回避率を下げることでさいみんじゅつが確定で当たる状態を作り出す

 

 まずは回避率ランクの仕組みから見ていきましょう。

 今回はきりばらいで相手の回避率ランクを下げるので、通常の命中に加えて相手の回避率ランクの計算が加わります。こちらの命中率補正が0と仮定したとき、相手の回避率ランクが-1だと4/3(1.33)倍、-2だと5/3(1.67=重力状態)倍となる

 催眠術の命中率が60%なので、相手の回避率ランク-1で60*1.33=79.8%、回避率ランク-2で60*1.67=100.2%となり、回避率ランク-2以上で催眠術は確定で命中する(相手の特性や道具を考慮しない場合)。

 

 次に相手の回避率を低下させる技を確認していく。

 きりばらいキョダイサンゲキ(アップリューのキョダイマックスわざ)は相手の回避率ランクを-1させる効果があり、催眠術が確定になるためには2度当てる必要がある。あまいかおりは相手の回避率ランクを-2させるので、これは1度当てるだけで十分。

 キョダイサンゲキの場合はDMを消費してしまう上に、起点にしたいポケモンを倒してしまう可能性があるので今回は候補にはならない。この記事ではきりばらいを使った催眠コンボについて書いていく

 

実戦レポート

 確定で催眠術が当たれば、それはもう運ゲーではない。

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 S20できりばらいを使えるポケモンは最終進化系のみに絞ると24体いる。その中から「1、S操作技が使える」ことと「2、自身がそこそこ早い」ことに条件を絞った結果、がんせきふうじで対面のS操作ができ、おいかぜも使えてS種族値が110あるアーケオスを採用した。

 1の理由は、フリーザーのS種族値が95しかないのでそのサポートが必要であることが挙げられる。2の理由は、きりばらいの場合は複数回の使用が望ましいので、できるだけ行動回数を稼ぐため。

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 壁やステロがないのにきりばらいを使うのはあまりにも不自然だが、ランク-1でもハイドロポンプ程度の命中、-2で確定で催眠術が当たることをわかっていない場合は、さいみんじゅつの餌食となる。

 最悪1ターンでも稼げたらいいので、その隙にめいそうを積んで火力と耐久の底上げを図る。今回のフリーザーは臆病BS振りなので、物理相手にも1発くらいの猶予はあるが、回復技を入れていないので無理はできない。

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 理想はめいそう2回の後にDM。Cに努力値を割いていないので、C+1の場合はそこまで火力が伸びない。2度積んでジェット→ジェット→ウォールorサイコくらいが理想的な立ち回り。理由は次の画像。

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 今回はめいそうを積んでDMというデザインのため、一致エスパー技にはアシストパワーを採用した。 

 この技は自身のランク(種類は不問)が+1されるたびに威力が20ずつ上がる基本威力20の技。つまり、めいそう2回で+80となりサイコキネシスの威力90を超える。ダイマックスわざとして使用した際はランク補正に関わらず威力130のダイサイコとして使えるので、一応即効性もある。

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 これは理想的な展開ができたステータスで、めいそう2回+ジェット3回でランク補正は合計で+7、アシストパワーの威力は160となった。DMが終わった後もDMわざよりも火力を出せるのが強かった。

 

おわりに

 催眠術が確定で当たるのは強いが、最速起きを引くと弱い。それはもう仕方ないので、腹を括っていくしかない。

 意外なことに、ガラルフリーザーの催眠術の採用率は8.7%しかないので、あまり考慮されていないのかもしれない。霧払いを複数回受けてフリーザーを出されても交代されないので、ラムかカゴを持っているのではないかと肝を冷やしたが、もれなく催眠術が通って、なんだかなぁと。

 

 それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterにお願いします。

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【ポケモン剣盾】公式大会 ウォーターパラダイス総括+解説

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 どうも。

 ウォーターパラダイス、お疲れさまでした。上位を狙う人、好きなポケモンで楽しむ人、エンタメに走る人……いろいろなプレイヤーが集うなか、今回もいい勝負ができて楽しかったですね。この記事ではそんな大会を振り返りつつ、僭越ながら自分が使ったポケモンの解説をさせていただきます。

★本日のおしながき

今回の狙い

 今大会は水タイプを含むポケモンのみという、進化前を含めても非常に狭いプールで行われる大会でした。有志の方が開催してくださる仲間大会を通し、人気ポケモンはある程度固まっていたので、それ以外のポケモンで何か面白い、正攻法ではない勝ち方はできないかと模索しました。

 そこで浮上したのはメロメロニョロゾというふたつのキーワード。メロメロに関しては、前回のセイムビート以上に有性別ポケモンが多いので、今回も有用であることは間違いなかった。ニョロゾは仲間大会で思った以上に強力で、きちんとした根拠もあったので自信を持って使えた。

 

メインロム結果+解説

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 メインロムは45戦して24勝21敗でレート1,572の1,739位(/30,721)でした。

 2日目はかなりしんどい戦いが続いて、あと1敗でレート1,300台というところまで落ちてしまいましたが、最終日は7連勝を含む15戦11勝4敗という上振れを起こし、無事レート1,500台で終えることができました。

 いつも言っていますが、メロメロの行動不能確率が50%なので、メロメロ構築の勝率も50%くらいに収束するのが自然な形です。なんとか貯金を3作れたのは本当に良かったと思いますし、最終日の7連勝で借金完済から貯金生活に突入したときは、このメロメロという技の強さを見せつけられたと思います。

 以下、歴戦の勇者たちを称えつつ起用意図などをちょっとだけ解説。

ガマゲロゲ

 陽気AS。メロメロ戦術を用いる場合、より確実に起点を作るためにメロメロだけではなく麻痺も絡めることが望ましい。メロメロのみだと50%の行動不能麻痺を重ねることで37.5%まで低下させることができる。また、メロメロ+積み技の「積みメロメロ」を用いる場合は襷や頑丈で止まらないために、ステルスロックを撒くことが望ましい。

 しかし、WP環境では電磁波+ステロを両立できるポケモンがいないため、なげつける(電気玉)+ステロで代用することとし、ラグラージガメノデスガマゲロゲのなかから最もS種族値の高いこのポケモンを選択した。

 電気玉投げつけるは行動できれば確実に決まり、読まれることはなかった。大会データを見ると、投げつけるの採用率はトップ10以下、電気玉の採用率は1.8%だったので、目付は良かったと思う。

 役割を考慮して、Aではなく耐久に割いてもよかったかもしれない。

キングドラ

 陽気AS。草も電気も等倍にできる利便性のみで採用。

 メスにしたのはみがわりを採用することが決まっていて、先発に来そうなラグラージジーランスといったオスが87.5%のポケモンに合わせられたらアドを稼げそうだったから。

 逆鱗ワンウェポンなので、マリルリアシレーヌ入りには選出できないが、それ以外には目立った不利がないので使いやすかった。

ギャラドス

 陽気AS。キングドラとのメロメロ竜舞Wエースなので、性別はキングドラと反対のオスで採用した。

 ギャラドスを見られるポケモンロトムしかいないパーティは、ほぼ間違いなくロトムダイマックスを使うため、ロトムとしばき合いができるようにソクノを持たせた

 たびたび準速ギャラに出くわし、準速であったために拾えた試合がいくつかあったが、この環境は中速ポケモンが詰まってるので、Sを振るならギャラは最速が安定だと思う。どっちにしろロトムを抜けないから、というのであれば話は別かもしれない。

サブロムの構築に入っているギャラドスは性別含めて全く同じ構成なので説明を省きます。

<オクタン>

 憶病HDS。メロメロ+ムラっけ。エナボワンウェポンなので、草食マリルリで詰む。性別の意図は特になし。

ハリーセン

 陽気HBS。相手がダイマックスを消費したあとに出すと無類の強さを発揮するが、性質上TODを仕掛けられたり、滅びの歌で流されたりと不安定さも目立った。

 メスで起用した意図は、こちらのギャラドスが相手のギャラドスと同性だった場合、且つキングドラが選出の段階で縛られていた場合、ギャラドスよりわずかに高いSと威嚇による誤魔化しでオスのギャラドスを起点にするためみがわりを採用するので、キングドラ同様にオスの比率が87.5%のラグラージジーランスにも対応できるように。

 メロメロでダイマックスを躊躇わせ、小さくなるを積んでダイマックスを促す。相手にダイマックスの使いどころを悩ませ、攪乱させる動きが良かった。

アバゴーラ

 陽気AS。あまり使っていない。ギャラドスに対するストッパーという位置づけ。

 仲間大会での試運転時はラプラス氷の礫ルンパッパ猫騙など、頑丈+イバンを超えてくる優先度で潰される機会が多く、本戦でもほとんど選出しなかった。

 

 パーティの総評としては、性別以外は特に考えて組んでいないので、スカーフラプラスに3回フリドラを撃たれるだけで全滅してしまうが、それでも貯金3で終えられる戦績を残せたので、メロメロの強さ、無性別ポケモンが少ないレギュレーションでの有用性は示せたのではないかと思います。

 これをいったら元も子もないんですが、普通に組んだらもっと勝っていたと思います。

 

サブロム結果+解説

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 サブロムは29戦して12勝17敗で11,857位(レート1,432)でした。

 こちらは1日10戦を目標に取り組みましたが、最終日は1戦足りなかったです。ニョロゾが上を取れるように、催眠術が当たるようにウッウのこご風+霧払いでサポートをし、催眠術+腹太鼓によるコンボを狙った構築ですが、肝心のニョロゾがパワー不足で最後まで決め手に欠いた。申し訳程度のメロメロ要素も含めたが、あくまでもエースはニョロゾ

 以下、解説。

<ウッウ>

 憶病CS。このデッキのエースモンスターであるニョロゾをサポートするためのポケモン。以前自分で使用した、脱出ボタン霧払いファイアロー+催眠術剣舞ギャロップを踏襲した、霧払い+催眠術コンボを狙う。

 ニョロゾの催眠術の命中率を上げる手段として、広角レンズだと1.1倍の補正しか得られず、WP環境で重力を使えるポケモンがいない。なので、命中を上げるというより相手の回避率を下げることに着目した

 WP環境で相手の回避率を操作できるのはウッウ(霧払い)、ハスボー系統(甘い香り)しかいないので、こちらもギャラドスを意識してS85族のウッウを選択した

 こご風+霧払いニョロゾのサポート特化になっているが、肝心のニョロゾがパワー不足で2体消費して1.5体しか削れないこともあり、正直いってコストパフォーマンスは悪い。

ニョロゾ

 陽気AS。このデッキのコンセプトでありエース

 ニョロゾの起用にはきちんとした根拠があって進化後のニョロボンニョロトノよりS種族値が20高い90あり、これはWP環境の中心にいるギャラドス(81)やロトム(86)よりも早い。しかも、すいすいを発動させることでほとんどのポケモンよりも先に動ける速さもあり、腹太鼓でAを最大まで上げるので爆発力もある。

 この環境ではギャラドスロトムよりも早いということは重要なステータスであると考えていて、A種族値の低さには目を瞑った。とはいえ、腹太鼓(A+6)+命の珠で補強することで非DMのHBラグラーくらいまでならダイストリームで確定1発になるHBドヒドイデの場合はダイアタック(メガトンキック)で91.1~107.6%ダメージと、そこそこの乱数で持っていける。反面、DM同士の打ち合いには弱いのが痛すぎる。

 すいすいを発動しようとして、貯水持ちに吸収されることもあった。水技の優先度が下がる環境とはいえ、念のため貯水にしているといった場合には吸収されてしまい、スターミーやスカーフ持ちに上から叩かれてあっさり散っていく場面があった。

 わざわざニョロゾでやることはワンパターンとはいえ、ニョロゾを通せる場面が多かったので活躍させてあげられたと思う。

<スターミー>

 臆病CS。ニョロゾを通せないときのメロメロ戦術用の電磁波要員。また、スキルスワップを使うことで特定のタイプの攻撃を無効化する特性や、自然回復・再生力といった回復系の特性を奪うことで有利サイクルを形成させない、自信過剰やスナイパーを奪うことで火力を上げさせないといったトリッキーな動きができた。

 ステルスロック対策で高速スピンを採用したが、草結びにしておけばよかったと思う場面がいくつかあったのだけ後悔している。

 ちなみに、適当に育成したので特性は発光で採用していて、スキルスワップによって確実にゴミ特性を押し付けられるという意外なところで役に立った。

サメハダー

 陽気AS。影のエース。

 加速+メロメロの強さに注目し、さらに一致悪技の通りもいいということで、これらを生かす確定急所戦術を採用した。当初は鋭いツメ+きあいだめだったが、メロメロの行動不能を引くまでみがわりを連打する特性上、チイラの発動機会が十分にあると判断し、チイラを持たせてきあいだめ+つじぎりにした。

 途中から変更したのでHPが4nではなく4n+1のままだったので、チイラを発動させるためにみがわりを1回多く使わなければいけない。どうせ使うなら、きちんと調整すればよかった(先制技対策という意味でも)。

 意外と火力がなくて、A+1急所でも全然足りない。特に、ラプラス貯水の必要性が低いのでシェルアーマーで採用されていることもあり、確定急所よりも剣舞が欲しいポケモンだった。

カブトプス

 意地AS。ギャラドスに対するストッパー枠。こらえる+弱保+砕ける鎧型。あまり選出しなかった、選出しても先制技で縛られてしまった。

 

 サブロムはふんわりと遊ぶ感じで組みましたが、その中で12勝もできたのは驚いたし、素直に嬉しかったです。特に、根拠を持って採用したニョロゾがきちんと活躍してくれたのはプレイヤー冥利に尽きるというか、気持ちが良かったです。

 パーティの総評としては、よく頑張ってくれたなという感じ。メインロムほど6体をきちんと選んだわけではないので、もう少し考えておけばよかったかもしれない。冒頭で「ふんわりと遊ぶ」と書きましたが、きちんと勝負にならない試合もあったので、最低限勝負になるように考えるべきだったと反省している。

 

大会総括

 普段とは違う環境でポケモン対戦ができるのは新鮮で楽しい。今回は使えるポケモンが限られているので、多少の不自由さを抱えた中でどれだけ機転を利かせることができるのかという、引き出しの多さが問われるレギュレーションだったと感じた。

 引き出しの多さ、という点でいうとユニークな戦術を用いるプレイヤーと何度か対戦し、そういったプレイヤーと比較して自分はまだまだ足りていないと思うこともあった。間違いなく強力な戦術とはいえ、いつまでもメロメロを擦り続けるのも格好良くないので、一度ゼロベースで構築し直さなければいけないのかな、と。 

 

 メインロムの方は今回も45戦最後まで完走し、貯金を作った状態で終えられたのはよかった。マイナスで終えて「メロメロは強いです!」といっても説得力がないので、そういった点でもホッとしています。
 いいところで撤退するというのはもちろん戦略上アリだし、それよりも上がるメリットを捨てて撤退するのは勇気のいることなので決して否定はしませんが、全試合消化して好成績を残せる人は本当にすごいと思います。自分の場合は純粋に楽しんで全試合消化したうえでの結果なので、それでプラス収支はおまけ程度の価値なのかな。

 

 今大会のマスターカテゴリの参加者は延べ30,721人でした。ジュニアカテゴリに入っている大きなお友達もいると思うので、正確にはもう少し上か。

 前回のセイムビートは24,544人(マスターカテゴリ)だったので、約6,000人増といったところ。こういったユニークなレギュレーションは人を呼びやすいと思うので、今後もタイプ限定大会を開催してくれると嬉しいです。例えば、草限定大会なら昔使った重力アップリューとか、今の環境では少し厳しいポケモンたちにも再び光が当たると思うので、楽しみにしています。

 

 大会期間中はWP関連の記事のアクセス数に引っ張られてブログのPV数も伸びて、素直に嬉しかったです。自分が趣味で書いている記事を読んでもらえているということもそうですが、公式大会に興味を持てくれている人がそれだけいるということが嬉しいです。

 

 それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterにお願いします。

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【ポケモン剣盾シングル】カッサカサ乾燥肌シングルバトル【ルージュラ】

 

 どうも。

 今回はルージュラとかいうポケモンについて。

★本日のおしながき

ルージュラの基礎情報

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ルージュラ〔Jynx〕

タイプ:こおり エスパー

特性:どんかん/よちむ

   (かんそうはだ)

種族値65-50-35-115-95-95(計455)

<PokémonHOMEデータ>

特性:かんそうはだ(94.1%)

   どんかん(5.2%)/よちむ(0.7%)

性格:おくびょう(88.0%)

   ひかえめ(6.9%)

   せっかち(3.9%)

   ※1.0%未満略

道具:きあいのタスキ(84.2%)

   こだわりスカーフ(12.4%)

   こうかくレンズ(1.2%)

   ふうせん(1.0%)

   ※1.0%未満略

わざ:あくまのキッス(94.7%)

   れいとうビーム(94.1%)

   サイコショック(62.9%)

   わるだくみ(44.2%)

   エナジーボール(28.8%)

   サイコキネシス(27.9%)

   トリック(12.8%)

   くろいまなざし(3.9%)

   こごえるかぜ(2.6%)

   めいそう(2.6%)

使用率:139位(S19暫定)

 意外と高い素早さや、特殊方面の優秀な数値を持っているので、それなりに活躍してきたポケモンの1体。ただし、物理面(主に耐久)が深刻なので、5世代はドラゴン環境だったにも関わらず、ローブシンキノガッサマッハパンチで縛られてしまうため活躍の機会は少なかった。

 とにかく器用なポケモンであることに疑いはないものの、前述の通り壊滅的な物理耐久が足を引っ張るのか、そこまで使用率は伸びていない。剣盾には冠の雪原で初登場を果たすも、なんとこれまで使用率トップ150でフィニッシュしたことがない。

 

特殊勝利とは

 例えば、遊戯王ならエクゾディアウィジャ盤を揃えるといった、相手のライフを0にする以外の方法でデュエルに勝つ、もしくはデッキ切れでドローができなくなるといったことで勝利することを指す。

 ポケモンに話を戻すと、一般的な勝利条件は相手の手持ちポケモンをすべて倒すことだが、TOD(=Time Over Death、時間切れによる判定勝ち)という特殊勝利条件もある。

 

 TODについて少しだけ触れると、試合時間がなくなるとその時点で勝敗は判定へと持ち込まれる。ボクシングなんかと一緒ですね。定められたラウンドで決着がつかなかった場合、どれだけ積極的にパンチを出したか、ダウンをしたかなど総合的に見てどちらが勝利にふさわしかったか判定を下すといったものです。

 ポケモンの場合は、まずは残ったポケモンの数を比較する。要は、時間切れの段階で多くポケモンを残せていた方が勝ち。それでも決着がつかない場合は、3匹分の残りHP割合3匹のHPの合計といったように、どれだけ余力を残して終わったかということが問われる

 

 ポケモンがつまらなくなる要因の一つとして批判されがちな戦術だが、受けループなどはその典型のひとつで、相手を倒せなくても使用者側が負けなければいいという理に敵った戦術ともいえる

 そこまで深く対戦に取り組んでいないプレイヤーにすれば嫌悪感しかないと思うが、こういう戦術(=無限戦術、自分が負けないことに重きを置く)は昔から存在することなので、個人的にこういった戦術を批判する気にはならない。つまらないことは間違いないので、嵌ってしまった時点で潔く降参でもすればいい話ですし。

 

 今回のルージュラは、ある特殊な条件下で試合開始からすぐにTODを狙うものとなっています。ただ、その「ある特殊な状況」というのはものすごく限られた条件下なので、エクゾディアを揃えるのと同じくらいの気持ちで読んでいただけると助かります。

 

ふうせんルージュラ

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 まずは、どういう原理なのかを知っていただきたいので、しばらく座学にお付き合いください。風船+乾燥肌で何をするのか大体イメージがつく方は、次項へ飛んでいただいて構いませんが、せっかくなので読んでみてください。

 

 「合わせて~」に載せた記事はどちらもカバルドンを役割対象としたモジャンボユレイドルについて書いたものとなるが、今回のターゲットはラグラージとなる。

 カバルドンラグラージには多くの共通点があって「1、あくび+ステロで場を整えることができる」ことや「2、耐久力に秀でている」ことに加え「3、弱点が少ないので役割遂行しやすい」ことが挙げられる。共に最低限の火力を有しているので、先発サポート型でもタイプ一致地震の火力は侮れない。

 

 いま、カバルドンラグラージの関係性に変化が生じていて、PokémonHOMEの使用率データを見るとラグラージが15位、カバルドンが20位とついにラグラージが逆転した

 ラグラージが剣盾環境に登場したS12から今日まで、同データでカバルドンを上回ってシーズンを終えることはなかったが、どうやら今シーズンはラグラージの方が上で終えそうになっている。

 カバルドンは「ふきとばし(ほえる)」により自身が居座る、ラグラージは今作から「ほえる」が廃止され「クイックターン」を習得したことで、よりスムーズな対面操作ができるようになった。

 

 どちらも大体初手で出てきやすいポケモンなので、嵌めることは容易であることに変わりはないが、上記の違いにより、カバルドンをロックする方法(=とおせんぼう+ねをはる、まきつく+吸盤)が通用しないのがラグラージの特徴となる

 流行がカバルドンからラグラージへと遷移するのであれば、ターゲットはラグラージへと変えていかなければいけないので、ラグラージクイックターンを無効化する方法を探ったとき、特性かんそうはだにより水技を無効化できるルージュラに白羽の矢が立った

 

 クイックターンを無効化しても手動で交代されては意味がないので、相手の交代を(可能であれば永続的に)縛ることができる技を使えるポケモンでなければ、この戦術は成立しない。

 水技を無効化する特性「よびみず」「ちょすい」「かんそうはだを持つポケモン「くろいまなざし」「とおせんぼう」を使えるポケモンを探したところ、なんとこのルージュラが唯一のポケモンとなった

 そして、このルージュラふうせんを持たせることでラグラージの攻撃技として採用されがちなじしんも無効化すれば、嵌める準備は完了。

 

 特殊勝利条件を満たすためには、初手でルージュララグラージが対面することが望ましい(TODを狙うので、手持ちをまっさらな状態にしておきたい)。ふうせんを持ったルージュラを怪しんでラグラージが引けば失敗、居座って「あくびで流せばいいか~」と油断した瞬間、その勝負に勝利したことに等しい

 ルージュラは初手でくろいまなざしを使うことでラグラージの手動による交代を縛り、かんそうはだによりクイックターンも無効化することで、ルージュラが引かない限りこの対面でロックすることができる。

 あとはラグラージクイックターンとじしん以外の攻撃技がなければ、のんびりと時間を使ってギリギリでラグラージを倒すことで数的優位を作り、TODを完成させるというプランとなっている。

 

 よく見るラグラージの技構成はクイックターン(20→32)、じしん(10→16)、ステルスロック(20→32)、あくび(10→16)と、総PPは最大で96となる。TODを狙うので、ルージュラの総PPがこれを下回るときつくなってしまう

 あくびを喰らって眠るターンを考慮しても、ある程度のPPを確保しなければいけないので、今回使用したルージュラの技構成はれいとうビーム(10→10)、めいそう(20→32)、ひかりのかべ(30→48)、くろいまなざし(5→8)で総PPを98とした。

 れいとうビームはすべて使い切るとラグラージが倒れてしまうので、れいとうビーム以外(総PP88)を空振りしたとしても使い続ける必要がある。相手のラグラージが全ての技のPPを増やしていたとしても、差は8で眠りターンも含めるので十分

 

 以上が原理の説明となります。

 「でもこれって、机上論でしょ?」となると思うので、次項では実践例を紹介していきます。

 

ラグラージ絶対嵌めるウーマン

 前項の理論を実践したスクショと共に、説明していきます(対戦相手に配慮して、スクショは一部調整しています)。

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 ラグラージは初手に出てきやすいポケモンなので、こちらのパーティを「ステルスロックが刺さりやすい」「ラグラージをワンパンできるポケモンがいない」編成にしておくことで、相手が選出しやすくなる。

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 初手はくろいまなざし一択。初手でラグラージが引かなければ5割くらい勝ち。初手ダイマのアタッカー型ラグラージでなければ勝ち確定。

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 クイタンは乾燥肌で無効、黒い眼差しで手動交代も無効。あとは試合時間と持ち時間を管理しつつ、時間を稼げば終わり。

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 ルージュラの乾燥肌を認知していないプレイヤーが一定数いて、特にラグラージは「変なことをされてもあくびで流せばいい」「クイタンで帰れる」という認識の甘さを招きやすいポケモンなので、嵌めやすいといえば嵌めやすい。

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 対面のロックに成功。このスクショを撮影したときのラグラージクイタン、あくび、ステロ、まもるだったので風船が生きる場面はなかったが、特性+アイテムでクイタン+地震の両方を無効化できるので、対ラム霊獣ランドロス用に氷技を持っていない限り、負けることはない。

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 残り試合時間が1分くらいのタイミングでダイマ→ダイアイスでラグラージを処理しに行く。タイミングを取るのが難しい場合は、瞑想を積む前に冷凍ビームでHPを減らし、HP割合で勝てるようにしておく。

 ラグラージを倒せば、時間切れの段階で残りポケモンの数が3対2で上回り、完封勝ちを決めることができる。

 

 つまり、初手でラグラージとの対面を作ることができて相手が乾燥肌+風船のリスクを評価せずにあくびorステロで入ってきた場合で且つ、ラグラージに水+地面以外の攻撃技がなければ勝ち。この3つの条件を揃えるのは難しそうに見えるが、ラグラージ(あくびステロ系)を機械的に使うプレイヤーは多いので、ルージュラという出すだけで勝てるポケモンの存在を見落としがち。

 

おまけ

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 ルージュラの乾燥肌、なぜか知られていない。
 ミミッキュ(かげうち)、エースバーン(ふいうち)、ゴリランダー(グラスラ)といったポケモンが環境に一定数存在するのに、先制技で死んでしまうような物理耐久しかないルージュラが現環境で採用される理由は、かんそうはだという特性しか理由がないはず。マスボ級でもその特性すら認知されていないというのは残念でならない。

 二枚目のカメックスはあくび+クイタン型で、クイタンワンウェポンだったのでルージュラから逃げることができず、カメックスのキョダイマックスわざには特性を無効にする効果がないので何もできない。三枚目のウオノラゴンはスカーフエラがみ、ダイマを使った後なので、どうしようもない。

 

おわりに

 いかがでしょうか。やっていることは陰湿極まりないので拒絶反応を示す方もいると思いますが、これもまたポケモンバトルですし、あまり使われていないポケモンを起用するメリットでもあると思います。

 一応、PokémonHOMEのデータにはルージュラの「ふうせん」も「くろいまなざし」も掲載されているので、可能性は排除できないと思いますが、こればかりは事故のようなものなので、気にしなくてもいいと思います。

 使う側も使われる側も面白みはないので非生産的なポケモンですが「組み合わせ次第でこういうバトルの勝ち方もできるんだよ」という例を示せたのなら幸いです。

 

 今回ターゲットにしたラグラージは環境に一定数存在するので狙いやすいうえに、これからも減ることは無いと思うので刺さりやすいはず。よければ真似して遊んでみてください。

 

 それでは今回はこのへんで。

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【ポケモン剣盾】セイムビート ラブ・デラックス構築+大会総括

 

 どうも。

 公式大会セイムビートが終了しましたね。お疲れ様でした。毎度恒例にはなりますが、戦い抜いた歴戦の勇者たちを称え、大会を振り返っていきましょう。

★本日のおしながき

イントロダクション

 same(同じ)ということで、同一のポケモンや道具の使用が可能な変則ルールで行われた大会でした。例えば、大好きなポケモンを6体詰め込んだ種族統一のようなファンデッキや、三種の神器といわれる鉢巻、眼鏡、珠を重複させたヤーティなど、各々の理想を体現したパーティで遊ぶことができるユニークな環境となった。

 ただ、今回筆者が目を付けたのは「ポケモン・道具が重複可能」という点ではなく「タイプ:ヌル、シルヴァディ、ウーラオス(ダクマ)を含む準伝ポケモンは使用できない」という、使用可能なポケモンの範囲でした。

 

 なぜそこに着目したのかというと、この記事で初めて当ブログを読んだ方には馴染みは無いと思いますが、日頃からメロメロを用いた戦術を多用しているので、サンダーカプ・レヒレなどの準伝ポケモン(=多くは性別のないポケモン)が減ることで、有性別ポケモンの割合が多くなるということを予想したからです。

 ということは、メロメロ特有のインチキ効果を引き当てることができれば、どんなに不利な状況でもひっくり返すことができるというこの戦術の強みを、まだ知らないプレイヤーに布教するチャンスだと思いメロメロを絡めた戦術を用いて大会に臨んだ。

 

ラブ・デラックス構築について

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 まず前提として、この戦術の根幹となるメロメロは麻痺状態と重複させることで相手が行動できる確率は37.5%まで低下する。でんじは+メロメロに加えて壁を張ることで裏の積みメロメロエースが安定して積み技を使うことができる。

 なので、電磁波+壁ドラパルトからスタートし、相手のパーティに入っているポケモンの性別比を考慮してオスメス2体ずつ入れた積みメロメロエースを選出することになる。

 

 残念なことに、同性や無性別ポケモンには無力な戦術となるが、プレ大会を経て何度かブラッシュアップし、最低限の戦いができるように電磁波+壁ドラパルトに詰みエースという形をとれるようにしたが、当初はオニゴーリを3体並べた地獄のようなパーティだった。

 とりあえず、6体それぞれの役割や、どういったポケモンを意識して性別を選択したのかということを説明します。

 

ドラパルト

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性別:オス

努力値HS252、D4

特性:すりぬけ

道具:ひかりのねんど

わざ:シャドーボール ひかりのかべ

   リフレクター でんじは

選出回数:41回/45試合(91%)

 「とりあえず速くて、壁を張れるポケモン」を探したら手を挙げていたので採用した。ほぼ同じことができるオーロンゲは悪戯心+補助技の印象が強くて挑発を受けやすい、トリックを受けやすいという点でドラパルトにした。みがわり状態の相手にも特性すりぬけでんじはを入れられるところがオーロンゲとの差別化ポイントか。

 45試合消化して41試合選出する、名実ともに戦術の要として頑張ってくれた。

 

マリルリ

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性別:オス

努力値HBベース、S調整

特性:そうしょく

道具:カゴのみ

わざ:うずしお ほろびのうた

   ねむる まもる

選出回数:3回/45試合(0.6%)

 アドバイスをいただいて作成した、無理心中型マリルリ

 ピクシーランクルスといったポケモン、その他受け構築のサイクルカットなど、強引に1体持っていく。ドラパルト+オスメス2体ずつの積みエースでパーティは完結していたので、ラスト1体に。

 

インテレオン

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性別:オス

努力値CS252、D4

特性:スナイパー

道具:ピントレンズ

わざ:ハイドロポンプ エアスラッシュ

   きあいだめ メロメロ

選出回数:23回/45試合(51%)

※キョダイマックス

 メロメロで異性をロックしてからきあいだめで確定急所状態にし、ダイジェットを絡めて制圧していく、オスの積みメロメロアタッカーその1。

 オスでの採用意図としては、ピクシー(メス75%、オス25%)がほとんどで、多くが特性てんねんで採用されるためこちらのランク補正は無効化されるが、急所に当てればピクシーの防御ランクも関係ないので。

 あとは、カバルドンの採用率も高かったので、異性のカバルドンに対し初手に合わせれば、メロメロであくび+ステルスロック展開も阻止できる可能性があり、そのままカバルドンを一撃で倒せる優位性があるから。

 素早さが高いので、シンプルにメロメロを仕掛けやすかった。

 

エースバーン

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性別:メス

努力値AS252、D4

特性:リベロ

道具:オボンのみ

わざ:かえんボール とびひざげり

   ビルドアップ メロメロ

選出回数:36回/45試合(80%)

※キョダイマックス

 メロメロでロックしてからビルドアップを積みまくり、圧倒的高火力と固さで制圧する、メスの積みメロメロアタッカーその1。

 メスでの採用意図としては、相手のエースバーントゲキッスルカリオ(オス87.5%、メス12.5%)といった、プレ大会時からそれなりに見かけたポケモンをメロメロで起点にするため。採用率が高く、性別の傾向も読みやすいある程度計算できるポケモンを確実に起点にするために、メロメロエースバーンはメスでの採用は基本だと思う。

 このポケモンもインテレオンと同様に速いので、苦手なカイリューボーマンダギャラドスといったポケモンよりも初速が速いことを生かし、メロメロで嵌めることができた。

 使用したエースバーンが陽気ではなく意地っ張りになっていて、最速ではないことに大会中に気付いた。最速ではないことで命を落としたケースが何度かあり、致命的なミスを犯してしまった。

 

トゲキッス

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性別:オス

努力値HSベース、残りC

特性:きょううん

道具:オボンのみ

わざ:マジカルシャイン エアスラッシュ

   わるだくみ メロメロ

選出回数:14回/45試合(31%)

 深刻な物理への偏向を解消するためにぶっつけ本番で採用した、オスの積みメロメロアタッカーその2。

 以上の経緯から、性別に関しては特に意図はない。

 それなりに活躍してくれたが、トゲキッスの採用で元々重かったパッチルドン黄昏ルガルガンへの耐性がさらに低くなり、パーティの穴を広げた格好となった。

 

カイリュー

性別:メス

努力値AS252、H4

特性:マルチスケイル

道具:ラムのみ

わざ:ダブルウイング ほのおのパンチ

   りゅうのまい メロメロ

選出回数:18回/45試合(40%)

 元々はメロメロ+竜舞ドラパルトの枠だったが急遽代わって入った、メスの積みメロメロアタッカーその2。

 ドラパルトの利点は速いので多くのポケモンに先行してメロメロを入れることができるが、ミミッキュエースバーンに先制技で弱点を突かれてしまう、ドラパ+ドラパで選出したときの弱点の偏りなどを解消するためにカイリューに変更した。

 メスでの採用意図としては、エースバーン同様の考え方。マルチスケイルの初撃耐性を生かして無理やりメロメロを入れにいけるところ、アタッカーとして理想的な積み技であるりゅうのまいを使えるところに唯一性がある。

 直前まで特性をせいしんりょくで採用するか悩んだが、より汎用性のあるマルチスケイルで採用することにした。理由としては、プレ大会でスカーフトゲキッスエアスラッシュや、かるわざサワムラーねこだましなど「カイリュー=マルチスケイル」というようなプレイングをされたので、裏をかいてせいしんりょくにしようと考えた。本戦では当たらなかったので、せいしんりょくにしなくてよかった。

 カイリューだけイラストを描くのを忘れた。

 

おまけデータ

 選出パターントップ3

3位:ドラパ、エスバ、キッス 7回/45試合(15%)

2位:ドラパ、エスバ、カイリュー 11回/45試合(24%)

1位:ドラパ、エスバ、インテレ 15回/45試合(33%)

 

大会成績

 はい。

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 きっちりと45試合消化して26勝19敗(11-4、8-7、7-8)でレート1,585、順位は1,125位(/24,544)となりました。メロメロ構築を使うにあたって、スパイクチャレンジでは初期レートを下回ってしまったので、今回の目標は最低1,500をキープすることでした。

 初日の上振れがすごくて、1,600に届きそうなところで2日目までを終えたこともあって、ちょっと欲が出たというか、1,600まで行けたら行きたいと思ったけれど、最終日は下振れというか揺り戻しがひどくて、叶いませんでした。やはり、行けたら行くというのは行かないということの表れか。

 

 基本的にはメロメロの50%を祈るプレーなので、勝率も50%付近に収束すると思っていましたが、前述の通り初日の上振れのお陰で貯金を作ることができ、7つ勝ち越して終えることができました。

 瞬間最高の数字に意味はないので別にどうでもいいんですが、1,612というのが最高の数字です。ここでやめると勝負から逃げているというか、清原氏に「チ〇ポコついとんのか」と𠮟られそうだったので、最後まで勝負しました。それでレートを下げたとしても悔いはないです。

 

 前回も書いたんですが、このチームが思いのほか機能してくれてよかったです。自分の期待に応えてくれたというか……メロメロで不可能を可能にする、最高のチームだったと思います。ただ、メロメロの枠をみがわりとか他の攻撃技にしたら、もっと勝っていたと思う。それは言わないって約束だぜ。

 

大会総括

 非常にユニークなルールで、工夫次第でいくらでも遊べるルールだった。それから、準伝ポケモンが除外されることで、活躍の場を奪われていたポケモンもちらほら見かけて、非常に遊び応えのある環境だった。

 45試合消化して思いのほかファンデッキに当たらなかった。種族統一はオノノクス、マホイップ、バンギラス、ゴリランダーの4つくらいで、あとはポリゴン2やエースバーンといった強力な駒を重複させるなど、しっかりと練られたパーティが多かった。

 自分の構築はエースバーンとトゲキッスのオボンのみが重複するだけで、それ以外はこのルールの恩恵を一切受けていないが、やはり大会を通してメロメロの通りが良いというのは最大の恩恵だし、睨んだとおりだった。

 

 ちなみに、レート1,500(初期R)の境界は4,948位と4,949位の間なので、たった1勝で4桁フィニッシュができる。自分の1,125位というのも一見すれば少しくらい見栄えはするものの、こんな少人数の大会で、スカスカの構造なのでハリボテにも程がある。まったく誇れるものではなく、ランクマ換算では余裕の5桁順位。

 対戦だけがコンテンツではなく、色証集めやカレー作りなど、各々の楽しみ方があると思うし、大会参加者=アクティブ数ではないので、まぁ……。個人的にはとても楽しかったので満足しています。

 

おわりに

 今回使ったパーティは相手が使うメロメロの対策を一切していないんですが、メロメロ使いには当たらなかったです。たった45回の勝負なので、メロメロ使いに当たる方が難しいというか、自分と同じくらい戦術に組み込んでいるプレイヤーを探す方が難しいか。性根が腐っているので、格差マッチングで格上相手にメロメロで攪乱している瞬間が最も生を感じられました。

 

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【ポケモン剣盾シングル】アバゴーラ・クロニクル(積みサイクル構築)

 

 どうも。

 今回はかつて筆者がトラウマを植え付けられたアバゴーラというポケモンについて。ちなみに、クロニクル(年代史)というのは関係なく、語呂がいいから付けただけです。

★本日のおしながき

アバゴーラの基礎情報

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アバゴーラ〔Carracosta〕

タイプ:みず いわ

特性:ハードロック/がんじょう/(すいすい)

種族値74-108-133-83-65-32 (計495)

 第5世代で登場した化石ポケモン。この世代から頑丈の仕様が変わる、からをやぶるが登場した時代の申し子的なポケモンだった。

 環境のSラインも今ほど高くなかったので、最速アバゴーラのからをやぶる一回で戦える範囲が広く、当時のレート戦でもそこそこ見かけるポケモンだったが、冠の雪原で満を持して登場するも使用率はホームに掲載されるトップ150以下。

 デフォで頑丈を持っているので、からをやぶる型で運用する際に持ち物の選択に自由が利くところは使い勝手がいいが、最速S92(92*2=184)なのでエースバーンやドラパルトといった人気のポケモンを抜けないので、実は縛られやすいポケモン

 

積みサイクルとは

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 上記のからをやぶるちょうのまいといった強力な積み技が登場した第五世代に、こちらの有利な対面を作って積み、そのポケモンが倒されたら死に出しで有利対面を作って積み、という相性補完のとれた積み技持ちポケモンで構成される戦術が流行った。

 未だに頭の中が第五世代で止まっているので最近のことはよくわからないが、別に今でも見かける戦術ではあると思う。

 

 そこで、先日のブログ記事にも書いた積みメロメロ戦術を用いた積みサイクル構築を組めないかと模索した。

 今回の積みメロメロサイクルの場合は相性補完というより性別補完を重視する。具体的に言うと、メスポケモンを起点にしたオスポケモンが後続のオスポケモンに倒され、今度はメスポケモンを出してそのオスポケモンを起点にするという、メロメロならではの展開を狙うものとなる(オスメスの色分けに深い意図はない)

 

積みメロメロサイクル構築

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※右下6番目のポケモンはちょっとお見せできないので黒塗りしておきました。別にコンプライアンス違反とかクスリで出られなくなったポケモンではありません。

 今回のパーティはラティアスダグトリオで起点を作り、エースバーンアバゴーラの積みメロメロエースで積むことを基本とし、いつもいつもサンダーに殺されるので、サンダーに強い昔ながらの瞑想ライコウをひとつまみ。

 基本的にはラティアスorダグトリオ+エースバーン+アバゴーラでメロメロリレーをするが、サンダーやテッカグヤカプ・レヒレといった電気の通りが良い無性別ポケモンが多く並んでいる場合はライコウをチョイス。

 メロメロによる行動不能を盾に、積みまくるという究極の運ゲー基本的には動かないものだと決めつけ、積み技を倍プッシュする戦術となる。

 

メロメロビルドエースバーン

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 金曜日に開幕するセイムビート用に育成したエースバーンを試験運用も兼ねてパーティに入れたら、想像の倍くらい強くて驚いた。

 オスの割合が87.5%のエースバーンをあえてメスにすることで、オス固定のランドロスや同族対決に強くなる。使い方はいたってシンプルで、メロメロで足を止めてビルドアップを積むだけ。

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 このエースバーンのベストバウト。

 霊獣ランドロスを起点にビルドアップを積み、裏の一撃ウーラオスやサンダーもろとも破壊した。

メロメロイバンアバゴーラ

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 このアバゴーラというポケモンはSが最速でも92と、初速があまりにも遅い。メロメロ戦術の基本としては相手からダメージを受けない(=先手でメロメロを使う)ことを重要視するので、鈍足のアバゴーラを使う場合はSサポート役が欲しい。

 中速くらいのポケモンダグトリオの岩封一回から展開できるといいかなくらいの気持ちで組み込んだ。あとはスクショにもあるように、高耐久低火力ポケモンをメロメロの起点にしてからをやぶるを2~3回積むような使い方がベスト。

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 からをやぶるでSを上げられるアバゴーラに、なぜイバンのみを持たせるのかというと、純粋にSが足りないからというのもあるが、頑丈を盾にか殻を破り、イバン圏内までHPを減らしてもらえばアバゴーラのSが届かなくても一発入れることができるというのが大きい。

 スクショを例に説明すると、この試合の相手は目立った先制技持ちが入っていなくて、アバゴーラが一回殻を破れば抜けるポケモンばかりだったので、どこかで一回殻を破りたかった。このランドロスダイマックスターンを終了し、ダイジェットを一回積んでいるのでS+2のアバゴーラでは届かないが、ランドロスには先制技がない、こちらにはイバンがあるので、からをやぶるを使うタイミングを無理やり作ることができた。

 一致水技が抜群で通るポケモン、スクショのランドロスサンダーといったダイジェットを使えるポケモンに、無理やり殻を破って逆転できるというのがイバンアバゴーラの強みとなる。

<簡易ダメ計>

 無振りDMサンダー(330-105)

  A+2ダイロック(130)→135.2~160.0%

 H4振りDMランドロス(330-110)

  A+2ダイストリーム(130)→129.1~152.7%

  威嚇(A-1)を加味した場合→97.0~114.5%

 

おわりに

 今回はメロメロを絡めたアバゴーラで、自分がトラウマを与える側になれたんじゃないかと一定の満足感を得ました。周知の通り、からをやぶるはリターンが非常に大きな積み技なので、2度積めば大体のポケモンは受けが成立しなくなる程度に強い。

 特に、アバゴーラは使用率が低くてPokémonHOMEのバトルデータでも詳細を見ることができないので、対戦相手にデータがないんです。特性や種族値、覚える技で傾向を測ることはできますが、実像は見えにくいポケモンだと思います。

 メロメロで無理やり起点を作って全抜きした試合もいくつかあるので、恐らく筆者が味わったのと同じくらいのトラウマを、アバゴーラが与えてくれたのではないでしょうか。

 

 それでは今回はこのへんで。

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【ポケモン剣盾】スパイクチャレンジ総括

 

 どうも。

 

 スパイクチャレンジが終了しましたね。お疲れ様でした。

 今回は一人で企画チャレンジをしたのですが、みなさんはどのような大会でしたか。特殊ルールなので普段は使わないポケモンを使って楽しんだ方、いかなるときも勝利を目指して戦った方、プレイヤーによってさまざまなアプローチがあったと思います。

 それでは、今大会を振り返っていきましょう。

 

★本日のおしながき

はじめに

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 今大会はダイマックス禁止という特殊ルールなので、普段はダイマックスにより無効化されがちな戦術を取り入れて、それでどれくらい勝てるのかということに挑戦してみました。

 ひとつが使用者の残りHP分のダメージを相手に与える「いのちがけ」という技を用いた速攻型の戦術。ふたつめが当ブログでもおなじみの「メロメロ」に加えて回避率上昇系の技やアイテム、特性を絡めた運ゲ戦術

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 いのちがけ戦術に関しては、普段はダイマックスによりHPが一時的に上昇することで不発になるリスクが高く、この「いのちがけ」を迂闊に使うことができないが、今大会ではそのダイマックスがないので、HPの高いポケモンで使えば大体の相手を倒し切ることができるので採用した。

 

 メロメロ運ゲ戦術に関しては、元々メロメロはダイマックスにも有効だが、そこにかげぶんしん「ひかりのこな」「すながくれ」を合わせることで、さらに運ゲ要素を高めようという戦術。ダイマックスわざは必中なので、普段はダイマックスをすることで簡単に切り返されてしまうが、今大会ではそういった強行突破をされないため、最強の戦術なのではないかと思い採用した。

 

 なお、最終日は急用で深夜からの参加になってしまったため、対戦データを取りませんでした。時間の都合上、サブロムで使ったメロメロ構築は45戦を完走しましたが、メインロムで使ったいのちがけ構築は30戦でリタイアしました。

 以下、それぞれの構築の最終成績等を記載。

 

いのちがけ構築(メインロム)

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 最終成績は30戦11勝19敗で17,330/43,489位(R1398)でした。

 このパーティは初手アギルダーいのちがけから、二番手バスラオいのちがけ、もしくはハピナスレパルダスまねっこ→いのちがけにより2ターンで2体倒し、ラスト一体をボスゴドラメタルバーストナマコブシカウンターミラーコートで倒すという戦術です。

 いのちがけでは相手の襷や頑丈を崩せない、格闘タイプの技なのでゴーストタイプに無効化される、初手アギルダーの最大HP(187)を超える相手だと倒し切れずに後続が続けないといった負けパターンが随所にあります。

 それでもそこはあえて取り繕うことはせず、純粋にいのちがけ→いのちがけでどれくらい戦えるのかということに挑戦してみました。

 

 非常にテンポの良い戦術で、負けパターンに当てはまれば即降参を押せるので1時間で15戦を行えるくらいに決着が早かったです。ラスト一体に持ち込んだ時の高揚感とスリルがひたすら気持ちいい戦術でした。

 初手アギルダーは何か変なことをしてくるのを読んできてレジエレキなんかにみがわりを置かれたり、とりあえずドラパルトに交代したらいのちがけを透かした、みたいなパターンがありました。ハピナスのスカーフは読まれなかったので、最速スカーフハピナスより遅いポケモンには悉くまねっこ→いのちがけが決まりました。

 

 反省としては、バスラオを信じてあげられなかったこと。ゴリランダーがそこそこいたので、弱点を突けるグラススライダーで縛られてしまい、なかなか出せなかった。バスラオの枠自体を見直すか、もう少し勇気をもって選出して活躍させてあげたかった。

 

 大会前日の記事では「期間中1勝することが目標」と書きましたが、思いのほか勝つことができて11勝もできたことは嬉しかったです。

 

メロメロ構築(サブロム)

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 最終成績は45戦20勝25敗で14,784/43,489位(R1453)でした。

 

 このパーティは初手ドラミドロで毒を撒き、後続のポケモンメロメロを仕掛け、メロメロによる50%もの行動不能やメロメロ状態を嫌ってサイクルを回させることで時間を稼ぎ、スリップダメージで相手を削るのが主要な勝ち筋となっています。

 

 ニンフィア(メス、特性メロメロボディ)オスの割合が87.5%と高いウーラオスを意識しています。一撃の場合は悪・格闘ともに半減でき、連撃の場合は「すいりゅうれんだ」に対してメロメロボディの判定が一撃ずつ入るので高確率でメロメロ状態にできるイーブイ系統はメスの割合が12.5%と低いので、メスの理想個体を厳選するのが大変でした。

 ヤドキング(オス)メスの割合が75%のピクシーゴチルゼルを意識しています。どちらも積まれるとまずいので、メロメロの運ゲにかけるという姑息な戦術です。また、HDに特化しているのでメロメロは入らなくともサンダーの相手も任せようと思って入れましたが、それほどサンダーに遭遇しませんでした。

 

 パルシェン(オス)はメロメロ+積み技で運任せにはなるものの、最大まで殻を破らせることを意識したコンセプトになっています。既存の個体を使ったので特に性別を意識していませんでしたが、ウーラオスの人気を考慮すると不利対面でも運次第で突破できるようにメスにすればよかったです。

 

 ガブリアス(メス、特性すながくれ)オニゴーリ(メス、特性ムラっけ)はメロメロを絡めるともっと強いけれど、メロメロがなくてもワンチャンスを作れるポケモンとして多く選出しました。ガブリアスメロメロ+みがわりすなあらしによるセルフ天候チェンジ型オニゴーリはオス相手にメロメロから展開してかげぶんしんを積む型

 どちらもオスの割合が87.5%の御三家、ウーラオストゲキッスを意識してメスにしました

 

 特にオニゴーリは、負け寸前の試合から何度も逆転してくれた奇跡のファイターとして今大会で一番記憶に残るポケモンでした。2ロム合わせてMVPはこのポケモン以外にいないです

 

 選出するときは常に、ポケモンの相性や素早さというよりも、相手のポケモンの性別を重視して選出しました。性別さえ合ってしまえば、メロメロの餌食にできるので相性が悪くてもチャンスを作ることができるからです。

 性別ばかり気にして、うっかり特定のポケモンが重たくなってしまうケースもありましたが、元々運に全てをゆだねた戦術なので、あまり気にしてはいけない。

 

 こちらは大会期間中に3勝が目標だったんですが、20勝もすることができてとても嬉しいです。本当は、メロメロと回避率上昇によるインチキの強さや、どんな相手にもチャンスを作ることができる強さを証明したかったのですが、それができずに初期レートよりマイナスで終えることになってしまい、残念です。

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 全体的に、メロメロに対する危機意識の低さを感じました。普段から使う技ではないと思うので効果を知らない方もいるのかもしれませんが、決まってしまえばどちらかが交代するまで解除されず、50%という非常に高い確率で行動不能になるため、意地を張らずに交代するのが適切な対処法だと思います

 メロメロはメジャー戦術ではないと思うので、ジェンダーバランスが偏っているパーティ(今回は特にオス)では、こちらのメロメロ戦術を回避する術がなかったので(みがわりも貫通できる)性別比を意識したパーティを組むことをおすすめします

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 ちなみに、性別のないメタモンが性別のあるポケモン(この画像ではドラミドロ、性別はメス)に変身した場合、性別の表示はなくてもメロメロが有効なことを初めて知りました。

 このスクショを撮ったとき、ヘドロ爆弾ワンウェポンのドラミドロ(メタモン)はヤドキングに対して引くしかできないと思ったので、交代読みメロメロを選択したのですが、居座ってきたドラミドロ(メタモン)にしっかりとメロメロが入りました。

 お相手氏、こちらのポケモン全てにメロメロが仕込んであってさぞかし驚いたと思います。

 

おわりに

 勝ち負けは置いておいて、とても楽しい大会でした。自分でやりたいことを設定し、実際の試合の中でそれが実行できて、予想以上に勝利を重ねることができたのが何より有意義だったと思います。

 何度も書いていますが、今大会はダイマックスがない、当然ながらメガもZもないので、一番慣れ親しんだ5世代までの環境に近いルールでした。

 そのルールの中で用意してきた戦術がある程度機能したので、本当に楽しめました。最終日はメインロムを全試合消化できずに少し残念でしたが、2ロム準備して遊ぶ程度に今大会は楽しかったです。

 

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【ポケモン剣盾シングル】週刊 究極生命体ジャラランガを作ろう(ピクシー+ジャラランガ構築)

 

 どうも。

 今回は600族の中で最も影が薄いジャラランガについて書きます。

★本日のおしながき

ジャラランガの基礎情報

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タイプ:ドラゴン・かくとう

特性:ぼうだん/ぼうおん/(ぼうじん)

種族値75-110-125-100-105-85

<使用率の遷移>

S1~S6

60→69→61→67→72→76位

S7(夢特性ガラル御三家解禁)

88位

S8~S9(鎧の孤島追加)

109→102位

S10~S11(パッチラ環境)

88→96位

S12~S14現在(冠の雪原追加)

圏外圏外圏外(暫定)

 

 7世代で初登場した600族ポケモン。同期にミミッキュカプ・テテフカプ・レヒレといった強力なフェアリータイプがいるにもかかわらず、フェアリー4倍弱点の竜・闘複合タイプというとんでもない仕打ち。

 剣盾環境に入ってからはある程度採用されていたが徐々に個体数を減らした。鎧の孤島で追加ポケモンがランクマッチに参加できるようになってからはさらに順位を下げ、使用率上位ポケモン禁止ルールが適用されている間も、大きく使用率を上げることはなかった。さらに多くのポケモンが参入してきた冠の雪原解禁後は、使用率トップ150圏内からは姿を消してしまった。

 

ピクシー+ジャラランガ構築

 今回使って遊んだパーティはこちら。

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 コンセプトはジャラランガにソウルビートを積ませて究極の生命体にする。

 ソウルビートは最大HPの1/3を削って全能力を一段階ずつ上昇させる技。今回使用したジャラランガはAS252、H4振りなのでHP実数値は151となり、ソウルビートを使用するとHPが50減る計算になる。

 これではオボンのみが発動しないが、このオボンのみはジャラランガが後攻でソウルビートを使用しなければいけない場合、攻撃を受けてHPが50以下になった場合に不発にならないための保険として持たせている意味合いが強い

 では、ソウルビートを積んだ際のHP減少をどのようにカバーするかというのがこの構築のミソとなっている。

 

 そこで登場するのがピクシーというカードだ。

 ねがいごと(=次のターンのエンドフェイズ時に最大HPの半分だけHPを回復する)を使用して退場することで、死に出しジャラランガからソウルビート(+相手からの被弾)分のダメージを回復しようという算段となっている。

 ただし、ねがいごといやしのねがいと違って自主退場ができない。タイムラグがある技とはいえ、ねがいごとを使用してからジャラランガに交代していてはソウルビートを使用したターンと回復ターンが噛み合わないため、ピクシーねがいごとを使用して退場しなければいけない

 では、この問題をどのようにして解決するのかというと、イバンのみを用いることで可能性を探った。ピクシーはそれなりに固いのでいい具合にイバン圏内までHPが削れることもあるが、耐えられないような攻撃(=珠エースバーンのダストシュートなど)に対してはこらえるから入り、イバン+ねがいごとで退場することでジャラランガにつなぐという戦術

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ソウルビートで削れたHPを……↓

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相手からの被弾分ごとねがいごとで回復ゥ!!

※対戦相手に配慮してスクショは一部加工しています

 ピクシーの退場後、画像のように有利対面を作ることができればソウルビート+被弾分含めて全回復できてしまうこともある。そういった場合はもう一度ソウルビートを使用して全能力二段階上昇させることも容易となる。

究極の生命体(アルティミット・シイング)ジャラランガの誕生だッーっ

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 ここまでが今回紹介するピクシー+ジャラランガ構築の基本戦術となる。例の如くレンタル公開しているので、遊んでみてほしい。次は少しだけジャラランガをはじめとした構成員について説明させていただきます。

ジャラランガ

実数値:151-162-145-*-125-150

努力値:4-252-0-0-0-252

特性:ぼうおん→ぼうじん

道具:オボンのみ

わざ:げきりん/アイヘ/かみパン/ソウルビート

 ソウルビート一回で最速ドラパルトまで抜きたいので最速。

 特性は夢特性個体を持っていなかったのでぼうおんで採用していた。ハイパーボイスばくおんぱを防げて、積み型で居座りたいのでほえるを遮断、すてゼリフでサイクルを回してくる動きもカットできる。が、ニンフィアストリンダーが今の環境にいるかというとほぼ見かけないし、すてゼリフでサイクルを回してきそうなガオガエンもあまり見かけない。

 技構成がとても悩ましい。積んだ後にミミッキュカプ・レヒレで止まりたくないのでアイアンヘッドかみなりパンチはほぼ確定。サンダーエースバーンといったポケモンに対する汎用的な攻撃技としてタイプ一致のドラゴン技が欲しい。格闘技はほぼ撃つ相手がいないとはいえ、ポリゴン2ナットレイへの役割を考えると欲しい。要するに、技スペースが足りていないのでジャラランガ一体で全てに対応するのは難しい。

ピクシー

実数値:201-*-137-115-112-80

努力値:244-0-252-0-12-0

特性:マジックガード

道具:イバンのみ

わざ:ムンフォ/ステロ/こらえる/ねがいごと

 この戦術の絶対的要。

 要するにピクシーで場を整えて後続の積みエースに託す構築なので、後ろがジャラランガではなくなんとなく入っている霊獣ランドロスライコウでも構わない。

 努力値は特に仮想敵を定めていないのでHB振り。特性をマジックガードにした理由は、併用するカバルドンや相手の天候スリップダメージによりこらえる+イバンが崩れないようにするため。それから、かえんボールヘドロばくだんの追加効果で状態異常を引いてしまっても、こらえるを成功できるようにするため

 剣盾環境でステルスロック+ねがいごとを両立できるのはピッピピクシープリンプクリンラインのみ(ジラーチも両立できるがランクマで使えないので考慮しない)。ステロを入れることでジャラランガの攻撃の確定数が結構変わる仮想敵がいる(例えば、HBカプ・レヒレに対して+2ダイサンダーが98.3~116.4%ダメージなので、ステロが入ることで確定になる)。

 

はらだいこ+スケイルショットとの差別化

 自分で育成して感じたのが「はらだいこ+スケイルショットじゃだめなのか?」ということ。これに関して少しお話をさせていただきます。

 はらだいこは自分のHPを半分削ってAを12段階上げるというぶっ壊れ技。ピクシーのねがいごとからつなぐのであれば、はらだいこでもいいのではないかと正直思う。

 しかし、Sを上げる手段がスケイルショットだった場合、S上昇が相手依存になってしまう。ミミッキュやレヒレといったフェアリータイプのポケモンに引かれて技を無効化された場合、S上昇は攻撃後に行われるため素早さのランクを上げられない。さらに10%で技を外す。

 それから、ジャラランガの良さである絶妙な耐久力を崩したくない。ソウルビート2積みで全能力を二段階上げておけば2倍弱点はまず耐える、ものによっては4倍弱点も耐えられるので、耐久力を落としたくない。

 

おわりに

 以前告知した通り明日からちょっと大きな仕事が入っているので、15日の定期更新はできないと思います。それ以降の仕事の都合にもよりますが、おそらく次回更新は17日になるかと思います。

 

それでは今回はこのへんで。

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