どうも。
ウォーターパラダイス、お疲れさまでした。上位を狙う人、好きなポケモンで楽しむ人、エンタメに走る人……いろいろなプレイヤーが集うなか、今回もいい勝負ができて楽しかったですね。この記事ではそんな大会を振り返りつつ、僭越ながら自分が使ったポケモンの解説をさせていただきます。
★本日のおしながき
今回の狙い
今大会は水タイプを含むポケモンのみという、進化前を含めても非常に狭いプールで行われる大会でした。有志の方が開催してくださる仲間大会を通し、人気ポケモンはある程度固まっていたので、それ以外のポケモンで何か面白い、正攻法ではない勝ち方はできないかと模索しました。
そこで浮上したのは「メロメロ」と「ニョロゾ」というふたつのキーワード。メロメロに関しては、前回のセイムビート以上に有性別ポケモンが多いので、今回も有用であることは間違いなかった。ニョロゾは仲間大会で思った以上に強力で、きちんとした根拠もあったので自信を持って使えた。
メインロム結果+解説
メインロムは45戦して24勝21敗でレート1,572の1,739位(/30,721)でした。
2日目はかなりしんどい戦いが続いて、あと1敗でレート1,300台というところまで落ちてしまいましたが、最終日は7連勝を含む15戦11勝4敗という上振れを起こし、無事レート1,500台で終えることができました。
いつも言っていますが、メロメロの行動不能確率が50%なので、メロメロ構築の勝率も50%くらいに収束するのが自然な形です。なんとか貯金を3作れたのは本当に良かったと思いますし、最終日の7連勝で借金完済から貯金生活に突入したときは、このメロメロという技の強さを見せつけられたと思います。
以下、歴戦の勇者たちを称えつつ起用意図などをちょっとだけ解説。
<ガマゲロゲ>
陽気AS。メロメロ戦術を用いる場合、より確実に起点を作るためにメロメロだけではなく麻痺も絡めることが望ましい。メロメロのみだと50%の行動不能に麻痺を重ねることで37.5%まで低下させることができる。また、メロメロ+積み技の「積みメロメロ」を用いる場合は襷や頑丈で止まらないために、ステルスロックを撒くことが望ましい。
しかし、WP環境では電磁波+ステロを両立できるポケモンがいないため、なげつける(電気玉)+ステロで代用することとし、ラグラージ、ガメノデス、ガマゲロゲのなかから最もS種族値の高いこのポケモンを選択した。
電気玉投げつけるは行動できれば確実に決まり、読まれることはなかった。大会データを見ると、投げつけるの採用率はトップ10以下、電気玉の採用率は1.8%だったので、目付は良かったと思う。
役割を考慮して、Aではなく耐久に割いてもよかったかもしれない。
<キングドラ>
陽気AS。草も電気も等倍にできる利便性のみで採用。
メスにしたのはみがわりを採用することが決まっていて、先発に来そうなラグラージやジーランスといったオスが87.5%のポケモンに合わせられたらアドを稼げそうだったから。
逆鱗ワンウェポンなので、マリルリやアシレーヌ入りには選出できないが、それ以外には目立った不利がないので使いやすかった。
<ギャラドス>
陽気AS。キングドラとのメロメロ竜舞Wエースなので、性別はキングドラと反対のオスで採用した。
ギャラドスを見られるポケモンがロトムしかいないパーティは、ほぼ間違いなくロトムにダイマックスを使うため、ロトムとしばき合いができるようにソクノを持たせた。
たびたび準速ギャラに出くわし、準速であったために拾えた試合がいくつかあったが、この環境は中速ポケモンが詰まってるので、Sを振るならギャラは最速が安定だと思う。どっちにしろロトムを抜けないから、というのであれば話は別かもしれない。
サブロムの構築に入っているギャラドスは性別含めて全く同じ構成なので説明を省きます。
<オクタン>
憶病HDS。メロメロ+ムラっけ。エナボワンウェポンなので、草食マリルリで詰む。性別の意図は特になし。
<ハリーセン>
陽気HBS。相手がダイマックスを消費したあとに出すと無類の強さを発揮するが、性質上TODを仕掛けられたり、滅びの歌で流されたりと不安定さも目立った。
メスで起用した意図は、こちらのギャラドスが相手のギャラドスと同性だった場合、且つキングドラが選出の段階で縛られていた場合、ギャラドスよりわずかに高いSと威嚇による誤魔化しでオスのギャラドスを起点にするため。みがわりを採用するので、キングドラ同様にオスの比率が87.5%のラグラージやジーランスにも対応できるように。
メロメロでダイマックスを躊躇わせ、小さくなるを積んでダイマックスを促す。相手にダイマックスの使いどころを悩ませ、攪乱させる動きが良かった。
<アバゴーラ>
陽気AS。あまり使っていない。ギャラドスに対するストッパーという位置づけ。
仲間大会での試運転時はラプラスの氷の礫、ルンパッパの猫騙しなど、頑丈+イバンを超えてくる優先度で潰される機会が多く、本戦でもほとんど選出しなかった。
パーティの総評としては、性別以外は特に考えて組んでいないので、スカーフラプラスに3回フリドラを撃たれるだけで全滅してしまうが、それでも貯金3で終えられる戦績を残せたので、メロメロの強さ、無性別ポケモンが少ないレギュレーションでの有用性は示せたのではないかと思います。
これをいったら元も子もないんですが、普通に組んだらもっと勝っていたと思います。
サブロム結果+解説
サブロムは29戦して12勝17敗で11,857位(レート1,432)でした。
こちらは1日10戦を目標に取り組みましたが、最終日は1戦足りなかったです。ニョロゾが上を取れるように、催眠術が当たるようにウッウのこご風+霧払いでサポートをし、催眠術+腹太鼓によるコンボを狙った構築ですが、肝心のニョロゾがパワー不足で最後まで決め手に欠いた。申し訳程度のメロメロ要素も含めたが、あくまでもエースはニョロゾ。
以下、解説。
<ウッウ>
憶病CS。このデッキのエースモンスターであるニョロゾをサポートするためのポケモン。以前自分で使用した、脱出ボタン霧払いファイアロー+催眠術剣舞ギャロップを踏襲した、霧払い+催眠術コンボを狙う。
ニョロゾの催眠術の命中率を上げる手段として、広角レンズだと1.1倍の補正しか得られず、WP環境で重力を使えるポケモンがいない。なので、命中を上げるというより相手の回避率を下げることに着目した。
WP環境で相手の回避率を操作できるのはウッウ(霧払い)、ハスボー系統(甘い香り)しかいないので、こちらもギャラドスを意識してS85族のウッウを選択した。
こご風+霧払いでニョロゾのサポート特化になっているが、肝心のニョロゾがパワー不足で2体消費して1.5体しか削れないこともあり、正直いってコストパフォーマンスは悪い。
<ニョロゾ>
陽気AS。このデッキのコンセプトでありエース。
ニョロゾの起用にはきちんとした根拠があって、進化後のニョロボンやニョロトノよりS種族値が20高い90あり、これはWP環境の中心にいるギャラドス(81)やロトム(86)よりも早い。しかも、すいすいを発動させることでほとんどのポケモンよりも先に動ける速さもあり、腹太鼓でAを最大まで上げるので爆発力もある。
この環境ではギャラドスやロトムよりも早いということは重要なステータスであると考えていて、A種族値の低さには目を瞑った。とはいえ、腹太鼓(A+6)+命の珠で補強することで非DMのHBラグラージくらいまでならダイストリームで確定1発になる。HBドヒドイデの場合はダイアタック(メガトンキック)で91.1~107.6%ダメージと、そこそこの乱数で持っていける。反面、DM同士の打ち合いには弱いのが痛すぎる。
すいすいを発動しようとして、貯水持ちに吸収されることもあった。水技の優先度が下がる環境とはいえ、念のため貯水にしているといった場合には吸収されてしまい、スターミーやスカーフ持ちに上から叩かれてあっさり散っていく場面があった。
わざわざニョロゾでやることはワンパターンとはいえ、ニョロゾを通せる場面が多かったので活躍させてあげられたと思う。
<スターミー>
臆病CS。ニョロゾを通せないときのメロメロ戦術用の電磁波要員。また、スキルスワップを使うことで特定のタイプの攻撃を無効化する特性や、自然回復・再生力といった回復系の特性を奪うことで有利サイクルを形成させない、自信過剰やスナイパーを奪うことで火力を上げさせないといったトリッキーな動きができた。
ステルスロック対策で高速スピンを採用したが、草結びにしておけばよかったと思う場面がいくつかあったのだけ後悔している。
ちなみに、適当に育成したので特性は発光で採用していて、スキルスワップによって確実にゴミ特性を押し付けられるという意外なところで役に立った。
<サメハダー>
陽気AS。影のエース。
加速+メロメロの強さに注目し、さらに一致悪技の通りもいいということで、これらを生かす確定急所戦術を採用した。当初は鋭いツメ+きあいだめだったが、メロメロの行動不能を引くまでみがわりを連打する特性上、チイラの発動機会が十分にあると判断し、チイラを持たせてきあいだめ+つじぎりにした。
途中から変更したのでHPが4nではなく4n+1のままだったので、チイラを発動させるためにみがわりを1回多く使わなければいけない。どうせ使うなら、きちんと調整すればよかった(先制技対策という意味でも)。
意外と火力がなくて、A+1急所でも全然足りない。特に、ラプラスは貯水の必要性が低いのでシェルアーマーで採用されていることもあり、確定急所よりも剣舞が欲しいポケモンだった。
<カブトプス>
意地AS。ギャラドスに対するストッパー枠。こらえる+弱保+砕ける鎧型。あまり選出しなかった、選出しても先制技で縛られてしまった。
サブロムはふんわりと遊ぶ感じで組みましたが、その中で12勝もできたのは驚いたし、素直に嬉しかったです。特に、根拠を持って採用したニョロゾがきちんと活躍してくれたのはプレイヤー冥利に尽きるというか、気持ちが良かったです。
パーティの総評としては、よく頑張ってくれたなという感じ。メインロムほど6体をきちんと選んだわけではないので、もう少し考えておけばよかったかもしれない。冒頭で「ふんわりと遊ぶ」と書きましたが、きちんと勝負にならない試合もあったので、最低限勝負になるように考えるべきだったと反省している。
大会総括
普段とは違う環境でポケモン対戦ができるのは新鮮で楽しい。今回は使えるポケモンが限られているので、多少の不自由さを抱えた中でどれだけ機転を利かせることができるのかという、引き出しの多さが問われるレギュレーションだったと感じた。
引き出しの多さ、という点でいうとユニークな戦術を用いるプレイヤーと何度か対戦し、そういったプレイヤーと比較して自分はまだまだ足りていないと思うこともあった。間違いなく強力な戦術とはいえ、いつまでもメロメロを擦り続けるのも格好良くないので、一度ゼロベースで構築し直さなければいけないのかな、と。
メインロムの方は今回も45戦最後まで完走し、貯金を作った状態で終えられたのはよかった。マイナスで終えて「メロメロは強いです!」といっても説得力がないので、そういった点でもホッとしています。
いいところで撤退するというのはもちろん戦略上アリだし、それよりも上がるメリットを捨てて撤退するのは勇気のいることなので決して否定はしませんが、全試合消化して好成績を残せる人は本当にすごいと思います。自分の場合は純粋に楽しんで全試合消化したうえでの結果なので、それでプラス収支はおまけ程度の価値なのかな。
今大会のマスターカテゴリの参加者は延べ30,721人でした。ジュニアカテゴリに入っている大きなお友達もいると思うので、正確にはもう少し上か。
前回のセイムビートは24,544人(マスターカテゴリ)だったので、約6,000人増といったところ。こういったユニークなレギュレーションは人を呼びやすいと思うので、今後もタイプ限定大会を開催してくれると嬉しいです。例えば、草限定大会なら昔使った重力アップリューとか、今の環境では少し厳しいポケモンたちにも再び光が当たると思うので、楽しみにしています。
大会期間中はWP関連の記事のアクセス数に引っ張られてブログのPV数も伸びて、素直に嬉しかったです。自分が趣味で書いている記事を読んでもらえているということもそうですが、公式大会に興味を持てくれている人がそれだけいるということが嬉しいです。
それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterにお願いします。
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