どうも。
前後編に分けて、ガラルフリーザーを救います。
★本日のおしながき
ガラルフリーザーの基礎情報
フリーザー(ガラル)〔Articuno〕
タイプ:エスパー ひこう
特性:かちき
種族値:90-85-85-125-100-95(計580)
原種と比較してBDが下がり、CSが上がった。攻撃的なデザインになった印象を受けるが、サイコシフトやさいみんじゅつといった、エスパータイプらしい補助技も揃っており、シンプルなアタッカーよりは搦め手を使った戦術も得意だと思う。
残念なのが飛行タイプのせいでサイコフィールドの恩恵を受けられず、浮いてしまっているせいでかげうちやふいうちといった苦手な先制技を防げず、自身が使うエスパー技にフィールド補正も乗らない。
格闘タイプが猛威を振るった第5世代なら使われたと思うが、今や格闘タイプの需要はウーラオスが独占しているような状態で、悪と格闘の複合タイプを有する一撃ウーラオスの台頭で格闘にはエスパーが有利という常識は破壊されてしまった。
PokémonHOMEデータ
データから読み解く。
<使用率>
●S12~S14
87→122→126(位)
●S15~S17
行方不明
●S18~S20暫定
145→134→124(位)
<わざ(S20暫定)>
めいそう(84.1%)
ぼうふう(71.5%)
じこさいせい(69.3%)
アシストパワー(47.1%)
いてつくしせん(35.4%)
エアスラッシュ(27.6%)
サイコショック(13.7%)
シャドーボール(12.6%)
みがわり(8.9%)
さいみんじゅつ(8.7%)
<せいかく(S20暫定)>
ひかえめ(40.5%)
ずぶとい(26.8%)
おくびょう(26.0%)
※5.0%以下略
<どうぐ(S20暫定)>
じゃくてんほけん(38.2%)
するどいくちばし(17.2%)
アッキのみ(15.2%)
たべのこし(6.8%)
ラムのみ(4.2%)
からぶりほけん(3.4%)
いのちのたま(3.1%)
ビビリだま(2.8%)
※以下略
めいそう+じこさいせいを基本に、一致技ふたつ選択が基本形か。S種族値が微妙なラインのせいか、最速よりも控えめの準速が多いのかもしれない。ずぶといの場合はアッキとセットなのかもしれないが、一撃ウーラオスよりも遅くて弱点を突かれてしまうこのポケモンが現環境で物理受けはどうなのだろうか。
弱点が多いのでじゃくてんほけんの起動機会は多いかもしれないが、スカーフヒヒダルマやサンダー、皮を被ったミミッキュなど、弱保を起動しても間に合わないようなポケモンが多そうなのが気になる。
ガラルフリーザーを救いたい
正直にいうと、ガラルフリーザーを救うというよりはウォーターパラダイスで使用したきりばらい+さいみんじゅつのコンボを使いたかっただけで、催眠術から何か有用なことができるポケモンはいないか探したとき、ガラルフリーザーが一番良さそうだったので採用した。
ガラルフリーザーが今の環境に刺さっていると思う要素は本当になくて、ポケモン紹介の項にも書いたように、逆風ばかり吹いていると思う。しかし、準伝ポケモンだけあって持っている数字は優秀で、原種サンダーと同じC125から一致ダイジェットを使えるのは強み。サンダーでは苦手とするウツロイドにも一致エスパー技が通るので、一応牽制ができて打点も持っているところは、ガラルフリーザーの良さだと思う。
また、原種ほどではないが耐久面も水準が高く、めいそうを絡めることで苦手な特殊アタッカー、例えばサンダーとのしばき合いにも耐えうるだけの数字を持っている。
今回はガラルフリーザーの持つポテンシャルを引き出すために、さいみんじゅつを駆使したデザインで使っていく。
確定催眠コンボ
どうしても催眠術は嫌われる技なので、相手がぐうの音も出ないような催眠術をかければ文句を言われないのではないかと考え、今回は確定催眠コンボを使用する。
原理としては「使用者の命中率を上げる(じゅうりょくなど)」「相手の回避率を下げる(きりばらいなど)」「特性で補正をかける(シンクロ→ふくがんなど)」といったことが挙げられるが、今回は相手の回避率を下げることでさいみんじゅつが確定で当たる状態を作り出す。
まずは回避率ランクの仕組みから見ていきましょう。
今回はきりばらいで相手の回避率ランクを下げるので、通常の命中に加えて相手の回避率ランクの計算が加わります。こちらの命中率補正が0と仮定したとき、相手の回避率ランクが-1だと4/3(1.33)倍、-2だと5/3(1.67=重力状態)倍となる。
催眠術の命中率が60%なので、相手の回避率ランク-1で60*1.33=79.8%、回避率ランク-2で60*1.67=100.2%となり、回避率ランク-2以上で催眠術は確定で命中する(相手の特性や道具を考慮しない場合)。
次に相手の回避率を低下させる技を確認していく。
きりばらい、キョダイサンゲキ(アップリューのキョダイマックスわざ)は相手の回避率ランクを-1させる効果があり、催眠術が確定になるためには2度当てる必要がある。あまいかおりは相手の回避率ランクを-2させるので、これは1度当てるだけで十分。
キョダイサンゲキの場合はDMを消費してしまう上に、起点にしたいポケモンを倒してしまう可能性があるので今回は候補にはならない。この記事ではきりばらいを使った催眠コンボについて書いていく。
実戦レポート
確定で催眠術が当たれば、それはもう運ゲーではない。
S20できりばらいを使えるポケモンは最終進化系のみに絞ると24体いる。その中から「1、S操作技が使える」ことと「2、自身がそこそこ早い」ことに条件を絞った結果、がんせきふうじで対面のS操作ができ、おいかぜも使えてS種族値が110あるアーケオスを採用した。
1の理由は、フリーザーのS種族値が95しかないのでそのサポートが必要であることが挙げられる。2の理由は、きりばらいの場合は複数回の使用が望ましいので、できるだけ行動回数を稼ぐため。
壁やステロがないのにきりばらいを使うのはあまりにも不自然だが、ランク-1でもハイドロポンプ程度の命中、-2で確定で催眠術が当たることをわかっていない場合は、さいみんじゅつの餌食となる。
最悪1ターンでも稼げたらいいので、その隙にめいそうを積んで火力と耐久の底上げを図る。今回のフリーザーは臆病BS振りなので、物理相手にも1発くらいの猶予はあるが、回復技を入れていないので無理はできない。
理想はめいそう2回の後にDM。Cに努力値を割いていないので、C+1の場合はそこまで火力が伸びない。2度積んでジェット→ジェット→ウォールorサイコくらいが理想的な立ち回り。理由は次の画像。
今回はめいそうを積んでDMというデザインのため、一致エスパー技にはアシストパワーを採用した。
この技は自身のランク(種類は不問)が+1されるたびに威力が20ずつ上がる基本威力20の技。つまり、めいそう2回で+80となりサイコキネシスの威力90を超える。ダイマックスわざとして使用した際はランク補正に関わらず威力130のダイサイコとして使えるので、一応即効性もある。
これは理想的な展開ができたステータスで、めいそう2回+ジェット3回でランク補正は合計で+7、アシストパワーの威力は160となった。DMが終わった後もDMわざよりも火力を出せるのが強かった。
おわりに
催眠術が確定で当たるのは強いが、最速起きを引くと弱い。それはもう仕方ないので、腹を括っていくしかない。
意外なことに、ガラルフリーザーの催眠術の採用率は8.7%しかないので、あまり考慮されていないのかもしれない。霧払いを複数回受けてフリーザーを出されても交代されないので、ラムかカゴを持っているのではないかと肝を冷やしたが、もれなく催眠術が通って、なんだかなぁと。
それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterにお願いします。
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