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【ポケモンSVシングル】帰って来たパルボルト

 

 どうも。

 相棒がついにパルデアに入国してきたので懐古厨垂涎のアレをやりました。

★本日のおしながき

実戦レポート

 BW後期あたりから台頭した(といわれる)パルボルトをご存じだろうか。

 「いやいや、ボルトで起点を作ってパルで積むから『ボルトパル』でしょう?」と思うかもしれないが、パルシェンどくびしを撒いてボルトでまもみがをするのでパルボルトの並びが正しいといえる。

 それはさておき、まずは基本となる2体+毒が効かない、浮いているポケモンを処理するパオジアンの3体を選出した。

 初手パルシェン霊獣ボルトロスボルトチェンジ(ヘイラッシャに交代)→どくびしつららばりウェーブタックルで早くもパルシェンが退場。

 死に出しボルトロス、あくび・テラスタル・交代の選択肢を見たいので様子見でみがわりあくび→(レボルトに交代)→10まんボルト

 ここもまもるで一旦テラスタルの有無を確認、なかったので氷テラスタル氷テラバーストで処理。間違いなく有効急所だったのでラッキーである。

 死に出しハバタクカミこだいかっせいでSが上がるものの、化身ボルトのまもみがは(基本的に)Sに依存せず成立するので問題ない。同系統のトルネロスと違って一致電気技で毒菱を踏まない飛行タイプを牽制、もしくは処理できる点が毒菱後のまもみが要員として優秀な所以である。

 まもみが。化身ボルトより早いポケモンの優先度+1の行動、もしくは優先度+2以上の行動で妨害されない限り絶対にまもみがを成立させる。

 ちなみに当時の理想的な並びはパルボルト+バシャーモだったが、筆者はかの有名なしめりけ攻略本で順当にしめりけを当てたので加速枠はメガヤンマを使用していた。これが本当に1/3だったのかは未だに謎である。

 まもる→(ムーンフォース)→みがわりちょうはつ。初手でちょうはつを隠しみがわりのターンで入れてくるのはお上手。まもみがはパターン化しがちなのでその隙を突かれてしまった。

 みがわりを残しているので本体が一回殴られる間に二回殴れる、毒のスリップダメージもあるので10まんボルト二回で倒しに行くが地面テラスタルまで隠していたとは絶句である。

 とはいえ、氷テラバーストで弱点を突けるので問題はない。ボルトは耐久振りなのでCに割いてはいないが、スリップダメージの蓄積と弱点を突けたのでDが高いハバカミも処理できた。

 打点的に無振り10まんボルトの方が安いので、ここでテラスタルを使う必要はなかった(ヘイラッシャに残っている方が判断が難しかった)。

 ここまで来たらあとはまもみがを繰り返して勝ち、ねむるで回復されても10まんボルトで削れるので一旦パオジアンに引いてちょうはつを解除して詰めにかかる。

 ヘイラッシャが妖テラス(暫定47.7%)でねむる(暫定45.2%)だと苦しいと思ったので、ハバカミでテラスを吐いたのがラッキーだった。あるいは、草テラス(20.6%)だったのでハバカミでボルトを処理するしかなかったのかもしれない。

 やはり鉢巻パオジアンの火力はおかしい。対戦ありがとうございました。

 スリップダメージで攻撃技の圏内に入れる、まもみがでセーフティリードを保つ基本的な動作ができたと思います。懐かしさにも浸れました。

 一試合目とコンセプトは同様だが(1)ボルトロスの代わりに高速ポケモンのまもみが(2)クレセリアをどうするかという点に着目した。

 かつ、毒菱が通りにくい相手(a)飛行ポケモン(b)特性ふゆうのポケモン(c)サーフゴーといったポケモンに対して一致悪+氷で高打点を稼げる、まもみがができて毒が通らないポケモンを直接殴れるパオジアンを試したいと考えた。

 初手パルシェン霊獣ランドロス。相性は有利なのでとりあえずどくびしを撒き、ランドは水テラスタルを使用して居座り。とんぼがえりで襷を割って+1パル程度なら受かるクレセリアで起点にされるのが嫌だったので助かった。

 死に出しパオジアンパルシェン対面でがんせきふうじを連打していたので毒テラスタルを使用してみがわり、ランドはとんぼがえりで一旦下がる。

※相手のTNを隠そうと思ったら間違えてランドの名前も隠しちゃいました

 ランドが水テラスを使っているので悪技読みでガブリアスか。出し方的にスカーフ臭がするのでまもみがで毒殺してもよかったが、ランドを毒殺しなければいけなくなった場合にHPを多く残したいので、みがわりを破壊されてもつららおとしで処理する方を選択(ランドは非スカーフでパオジより遅いことが分かっているので)。

 みがわりは破壊されたがランドが再び出てくるなら水テラスを使っているので毒菱を踏む。それならまもみがでオーケーという場面でクレセリアから。

 じごくづきで確定2発を取れているダメージ量なので、ランドで威嚇を入れてからクレセリアが正解だったか。

 対戦ありがとうございました。こちらの3枚目は毒菱と相性の良い竜舞羽休めカイリューなので、パオジアンが潰されてもなんとかなったと思います。

 

解説

ポイント1 一致電気打点持ち

 実戦レポートでも述べた通り、一致電気打点で飛行を牽制できる化身ボルトロスは毒菱後のまもみが要員として5世代の頃から重用されてきた。

 めざ氷の枠には氷テラスが前提となるがテラバーストという選択肢が増え、よりBW環境に近い感触で化身ボルトを使えるようになったと思う。

 

ポイント2 対水ウーラオスを考える

 特性ふかしのこぶしまもるを貫通し、すいりゅうれんだみがわりをも貫通する水ウーラオスはこの戦術にとって天敵といえる。が、前述の通り化身ボルトは一致電気打点を有し素のSはウーラオスを上回るのである程度抑止力になると思っている。

 しかも、直近のウーラオスパンチグローブの採用率が48.6%(暫定)となっており、パンチグローブの「パンチ技を非接触にする」効果とふかしのこぶしの接触技がまもるを貫通する」効果がアンチシナジーとなり、なんとすいりゅうれんだに対してまもるが成立してしまう(結局みがわりは貫通されるので誤差ではある)。

 現状の水ウーラオスは火力重視でテラスタル(暫定64.8%)で運用されることが多く、2番目に多いのが電気(同12.2%)だが大体電気技が通るイメージがある。

 

ポイント3 毒テラスパオジアン

 パオジアンの有用性については2戦目の解説に書いた通り。

 この枠はボルトを選出できない場合のまもみが枠なので、これも1戦目の解説に書いた通り加速持ちのポケモンが入りやすい。が、回復ソースのない加速持ちは有限なので(残飯はボルトに持たせたい)、毒テラスが前提になるがS135族のパオジアンにくろいヘドロを持たせて代用した。

 元々耐性面で毒テラスと相性が良く、毒菱+まもみがで自分の攻撃圏内までHPを削れる点も噛み合っていると思う。

 

反省と改善点

パルシェンについて

 パルは毒菱を撒くだけではなくからをやぶるでアタッカーもできるので、本来の性能を落とさずに毒菱を撒けるところが強いとBW環境で評価された。また、ウルガモスキノガッサと組むことで積みサイクルっぽく偽装できる点も利点とされた。

 が、昨今では+2最速パルシェンより早いポケモンや物理の積みアタッカーに対する優秀なストッパーであるヘイラッシャの登場により、パルシェンの強み自体が5世代環境と比較して落ちているので、懐かしさという付加価値を重視しないのであればパルである必要はなかった。

ボルトロスについて

 ボルトはほぼHBの個体とHを16n+1にした最速CS個体の2種類を使ったが、まもみがを崩す水ウーラオスを上から叩く必要があるので、CS振りが使いやすかった。

 まもみが前提でなければウーラオスに対して不利ではないので、懸念していたほど難しい相手ではなかった。これから環境が進み、火力重視の水テラスではなく耐性変化を求めるテラスタイプが増えるとどうなるか。

パオジアンについて

 毒テラス前提の運用はパーティの柔軟性を削ぐので動きとしてはそこまで強くはないが、前述の通り元のタイプと耐性の変化が噛み合っているのでそこまで気にならなかった。

 毒テラスクエスパトラも検討したが、毒菱を踏まないクレセリアやサーフゴーを処理するうえで、パオジアンのパワーは後押しになった。

 

おわりに

 パルシェンボルトロスで何を描けばいいのかイメージが湧かなかったのでイラストはサボりました。

 8世代は何かと毒菱を撒いていましたね。毒菱を撒いてベノムトラップ(9世代で消滅)で起点を作ったり、スカーフレイスポスでたたりめを連打したり、重力と合わせてサンダーに毒菱を踏ませようとしたり……

 正直「何やってんだコイツ」と思った読者もたくさんいると思うんですが、筆者自身9世代で毒菱がここまでメジャー戦術になると思っていなくて、ちょっと驚きました。毒菱の研究をしてきた弊ブログにやっと時代が追い付いたのでしょうか(多分違う)。

 ちなみに今回使ったパルシェンはこちらです。

 10年以上前のソフトから送ったポケモンを現在でも使えるのはいいサービスだと思います。お金は払うので可能な限り続いてほしいですね。

 それでは、よい3連休を。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / Twitter

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