どうも。
今回は久々登場のレックウザを絡めたコンボ戦術について。
★本日のおしながき
改造みたいなレックウザ
まずはこちらのスクショをご覧ください。
ミストフィールドとは、接地しているポケモンは麻痺や眠りといった状態異常を受けなくなり、ドラゴンタイプの技を受けたときに威力を半減する効果がある。
今現在ポケモン対戦をしているプレイヤーの多くが記憶している効果だが「接地している」が条件であるにもかかわらず「どうして飛行タイプのレックウザがフィールドの効果を受けているのか」というのが問題である。
相手視点ではミストフィールドの対象外であるレックウザが、どのようにして見えざる障壁(インヴィジブル・バリア)に守られているのか、カラクリとその功罪を解いていこう。
戦術解説
くろいてっきゅうは(1)持たせたポケモンのSを半減させる、(2)空中にいられなくする効果のあるアイテム。主に(1)の効果を相手に付与することを目的としてトリックやすりかえで押し付けるのがこのアイテムを持つ理由で、なげつけるを使用した際に威力130の物理悪打点としても使用できる。
(1)のデメリットが大きいので自分のポケモンに持たせ続けることは基本的にないが、Sが半減する効果を逆手に取りトリックルーム下の行動順を上げる、ジャイロボールの火力を上げるといった使用目的が有名。
今回は(2)の効果に着目し、本来はフィールドの効果を受けられないポケモンをくろいてっきゅうで接地させ、相手視点で考慮できないアイテムにより状態異常から身を守る戦術を考案した。
しかし、S半減というのはあまりにも大きすぎるデメリットになる。
これをどう克服するのかというと、例えばあくびであれば効果が出るまでに2ターン要するため、相手のあくびを誘ってりゅうのまいを2度積み(あくびを使うターン、交代読みでもう一度あくびを使う次ターン)、Sを戻す作業が必要になる。
以下、育成個体とサポート要員について。
鉄球ミストフィールドでターンを稼いで竜舞を積むデザインなのでシンプルにAS252振り、陽気最速。ふぶきは役割破壊を意識して入れたが、ヌオーに刺さるエナジーボールでも良かった説はある。
また、ミストフィールド下で戦うことが前提の戦術なので、自身のドラゴン技も半減対象になることから採用をしていない。
カプ・レヒレの場合は選出画面で見え透いているので、相手視点で初手にカバルドンやラグラージといったポケモンを配置しづらくなってしまう。なので、S32暫定データでふゆうが82.3%、ミストメイカーが10.2%(意外と多い)、かがくへんかガスが7.5%となっているこのポケモンをサポート要員にした。
努力値はHB特化、アイテムはグランドコートを持たせてミストフィールドのターンを8ターンまで持続するようにした。
★素直にラムのみでよくない?
ラムのみはリサイクルやしゅうかくを考慮しなければ1回きりだが、鉄球ミストフィールドはフィールドが持続している間は何度でも状態異常を防げるという点で差別化ができる。
また、あくび→黒馬バドレックスといったきんちょうかんでラムのみの使用を縛る動きも無関係(ケースとしては稀だが)。なによりエンタメ性という点で鉄球ミストフィールドが上回る。
実戦レポート
今回解説する試合のパーティと選出。
相手のパーティを見てマッギョ(あくび)、ドラパルト(電磁波、鬼火)、エンニュート(鬼火、毒々)がいたのでインヴィジブル・バリア・レックウザ選出を決めた。オーロンゲは雑に選出して壁を張って脱出しているだけで強い。
初手マタドガス対マッギョはミストフィールド(以下、MF)があるので状態異常技が飛んで来ない、ステルスロックを使用することを考えてレックウザに即引き。
レックウザ竜舞でマッギョがあくび、次のターン(本来は眠りになるターン)は戦術通りもう一度竜舞を積んで半減になったSを戻す、マッギョはトラバサミ。
MFのターンはまだあるのでもう一度竜舞を積む選択肢もあったが、マッギョがきあいのタスキを持っていたりこらえる+イバンの可能性も考慮してあまり悠長していると良くないのでDMで攻撃に転じる。
ダイジェットを使用したターンに交代で出てきたカプ・レヒレを撃破。
マッギョも撃破(襷でもイバンでもなかった)、最後の一体はホウオウ。
ここで降参が選ばれた。インヴィジブル・バリアでマッギョを起点にし、鉄球で下がったSを戻しつつ実質全抜きすることに成功した。
これはMFの「状態異常を防ぐ」という効果を適用した試合だが、もうひとつの効果である「ドラゴン技を半減する」効果を生かした試合もあるので、もう一試合解説する。
解説する試合のパーティと選出。
パッと見でポットデスかテッカニンのバトン戦術がチラつくので、ミミッキュのトリックルームを使いつつ鉄球レックウザを出すプランも含めたインヴィジブル・バリア選出。
主役はレックウザなので序盤は割愛する。
ミミッキュとマタドガスでギルガルドを処理、ムゲンダイナが出てきてコスモパワーを積んできたので、攻撃技はマジカルフレイムかかえんほうしゃの炎打点のみであることに賭けてレックウザを後投げ。
MFがあるのでどくどくは効かない(そもそも相手視点ではインヴィジブル・バリアが見えない)、しばらくコスモパワーと竜舞の積み合いに。
先にレックウザが小突いてじしんで確2を取れることが分かったが、ムゲンダイナもダイマックスほうで攻撃に転じた。耐久型ムゲンダイナだったので無振りと仮定しても、耐久無振りのレックウザに対しては170~204ダメージの高乱数(75.0%)と耐えられる可能性は僅か……
ところがどっこい、インヴィジブル・バリアに守られたレックウザはドラゴン技を半減で受けられる(実質等倍)ので、ダイマックスほうもこのダメージで済んだ。
尤も、攻撃するターンがひとつ遅かったら負けていた。
ムゲンダイナ、ポットデスを撃破して勝ち。
正直、選出画面でパーティの分が悪すぎると諦めた試合だったがインヴィジブル・バリアのお陰で勝つことができた。
本来はあくびで止めに来る高耐久ポケモン、積んだ後にいたずらごころ+でんじはで足を奪うオーロンゲを対策するための戦術だが、ドラゴン技を半減する効果が生きた試合も撮れたのは偶然だった。
NGシーン
ヌオーのあくびをインヴィジブル・バリアで防ごうと思ったら、うっかりダイアースを被弾してしまうレックウザ。意味不明すぎる。
Tapu Fini(レヒレ)のトリックで鉄球を奪われるレックウザ。自主的に鉄球を持つ意味不明なポケモンに対戦相手も困惑。
反省点
ラムのみとの差別化を述べたが、アイテムが縛られるところは変わらない。また、S半減からスタートするデメリットの方が深刻なので、ラムのみで十分であることが分かる。
これに関しては「なんでレックウザがミストフィールドに!?」という相手の動揺を誘う盤外戦術の意味もあり、明確なエンタメ戦術なので正論で測れるものではない。
最初はいたずらごころ+でんじはにフォーカスして、ついでに先制攻撃技も防げるサイコフィールドで考えていたが、幅広く状態異常を防ぐという意味でミストフィールドを用いることになった。
接地させる手段としてじゅうりょくも考えたが、その場合は要素が多すぎてそれぞれの持続するターンが足りない、選出が縛られるといった欠点が目立つのでくろいてっきゅうを採用した。
おわりに
筆者は動画投稿者ではないので動画でお見せすることができなくて残念ですが、試合中に「レックウザはミストフィールドに守られている!」というメッセージが出た後、対戦相手がものすごく長考するので上手く動揺を誘えたと思います。
それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterにお願いします。