どうも。
正しいさいみんじゅつの使い方講座はこちらです。
★本日のおしながき
さいみんじゅつの凶悪性
ポケモンにおける眠り状態がいかに強力であるかは今さら語るまでもない。その凶悪性から眠り状態を付与する殆どの技は命中率が低めに設定されており、必中のキノコのほうしは足の遅いポケモンや特性により後攻で出すポケモンばかりだ。
そのなかでも初代から存在感を発揮しているのがさいみんじゅつである。レート対戦をしていてサイクルを回せるのに不利対面で初手素催眠を繰り出すゲンガーに過去何度もブチ切れた過去が筆者にもあり、こうしたプレイングは現在でも度々批判の対象になる。
当たった際の上振れは凄まじいが、外した場合のディスアドバンテージを考えるなら素直にサイクルを回すべきところを、終盤ならまだしも初手からかましてくるというのが許せないというか、信じがたいというのが心理だろう。少なくともレートを追求していた過去の筆者はそう思っていた。
もちろん使う側も腹を括っているし、ルール違反ではないため批判されるのは間違っている。だが、どうしても印象が悪いので今回は「マナーの良いさいみんじゅつの使い方」で試合をコントロールする戦術を考えていこう。
戦術紹介
ハイドロポンプという技がある。威力110、命中80の典型的な特殊の大技だ。
では、この命中率が80%のハイドロポンプが「当たったから負けた」と思うことはあるだろうか。ポケモンにおける命中80%はある程度信頼できる数字であり、ハイドロポンプを躱すことを前提のプレイングをする場面の方が少ないはずだ。どちらかというと「外したから負けた」という心象を残すことが多い技だと個人的には思っている。
「当たったから負けた」というのはさいみんじゅつ(60%)やじわれ(30%)のような、50%に近い数字や下回る数字の技を試行回数を稼がれずに当たった場合の言葉だと個人的に考えているので、80%あれば当たっても文句はないはずだ。
今回はさいみんじゅつの命中率を(ほぼ)80%まで上げて、マナーの良い催眠とする。
自身の命中率や相手の回避率に干渉する要素は幾つかあるが、今回はもっとも使いやすいと感じているきりばらいを使う。
この技はフィールドに設置されたトラップ系の技や○○フィールド系の要素を解除するだけではなく、相手の回避率を1段階下げる効果も持っている。回避率-1と聞いてもピンとこないかもしれないが、こちらが使用する技の命中が4/3(1.33)倍になると言い換えればだうだろうか。
命中率が60%のさいみんじゅつに1.33を掛けるので79.8%、ほぼハイドロポンプと同じと言って差し支えない命中率になる。さらに重ね掛けすることで1.67倍(重力状態と同じ)で必中になる。このような下準備をしている以上、命中しても言い訳ができないはずだ。
第8世代でも記事を書いた霧払い催眠ではあるが、今一度挑戦する意義として(1)クエスパトラという次世代の催眠エースの登場、(2)エルレイドの強化に伴う物理催眠エースの登場の二点が挙げられる。理論や基本的な動かし方は変わらないが、霧払い催眠から展開できるエースのパワーがひとつ先の時代に突入した印象を受けるので、改めて記事を作成する。
ファイアロー@だっしゅつボタン
特性はやてのつばさで条件を満たせば飛行技を先制で出せるため、きりばらい+だっしゅつボタンで即催眠エースに繋ぎやすい。いつの時代も優秀だが、現環境で霧払い催眠を組むなら最も適した始動役といえる。
素のSも高いので再展開から再度きりばらい、3枚目のポケモンを補助するおいかぜ、意地AS振りなので自分で火力も出せるなど絶対に腐らないところが強い。
クエスパトラ@たべのこし
過去に類を見ない、最強格の特殊催眠エースだと思っている。素のSが高いので上から催眠を入れられる範囲が広く、そうでなくても下から催眠を入れて次のターンにはS関係が入れ替わる特性かそくが強い。めいそうを使えないターンでもかそくでバフをひとつ獲得できるので、常にアシストパワーの威力が上がるところが非常に凶悪。
努力値は臆病HSベース、テラスタイプはスタンダードな格闘。
エルレイド@ぼうごパット
さいみんじゅつ自体は過去作でも使用できたが、今作最大の強化ポイントである特性きれあじで火力面に磨きがかかった。主力技となる一致技やサブウェポンは概ね火力の低さがネックだったが、新特性の配布で土俵に上がる資格を得た。中速、物理方面は紙耐久なので出す相手は選ぶが、低速サイクルの破壊やつるぎのまいによる強引な崩しが魅力。
努力値は陽気AS、テラスタイプはノーマル(レイドで捕まえたまま)。
実戦レポート
解説する試合のパーティと選出。
全体的にクエスパトラで相手をしやすいのでアロー+クエス、キョジオーンは状態異常を無効化するので保険にエルレイドを選択。どちらからでも展開できるマルチ霧払い催眠選出。
初手ファイアロー対ルチャブルで始まり、こちらきりばらいを選択、ルチャブルがレントラーに交代して回避率-1。
レントラーの火力を考えると引けないので、ファイアローはもう一度きりばらいでさいみんじゅつを必中に、つぶらなひとみで火力を下げられたがターンに余裕があったのでフレアドライブで削りを入れて倒される。
回避率-2なのでここは迷わずさいみんじゅつを選択、レントラーが引く。ここで引くということは霧払い催眠コンボを警戒したということか。
交代で出てきたサザンドラにうっかり素催眠を当ててしまう。サザンドラの場合は特殊攻撃がメインなので眠らなくても悪技警戒で格闘テラス→めいそうのルートを採れる。
こんな感じに仕上がった。
サザンドラがそろそろ起きるので格闘テラス→テラバーストを切ると交代で出てきたルチャブルにヒット。
対戦ありがとうございました。
解説する試合のパーティと選出。
エルレイドより早いポケモンが多いのでアロー+クエス、積みサイクルっぽいのでまねっこ+ものまねハーブミミッキュ。
初手ファイアロー対デカヌチャン。有利対面なので数を減らすことを優先してデカヌチャンを処理した。アンコール持ちばかりなので、積みたいクエスパトラの邪魔になる。
後続のガブリアスにきりばらい、ファイアローはフレアドライブの反動ダメージも蓄積していたので倒される。
ガブリアスを寝かせつつ……
アシストパワーで処理。
ラストはドドゲザン。順当にいけば格闘テラス→テラバーストで倒せるが、相手もまだテラスタルを使用していないので択といえば択。
クエスパトラの格闘テラスタルはメジャーなので同じくメジャーな飛行テラスタルを使用されると裏目、最近は火力型の悪テラスタルもよく見かけるので、相手側もテラスタルの選択が難しいはず。
深読みして負けるのが最も後悔するので素直に動いた。対戦ありがとうございました。
解説する試合のパーティと選出。
オニゴーリやキョジオーンが耐久バフを重ね掛けした場合のリスクを考慮してエルレイドパターン。ストッパーにミミッキュ。
初手ファイアロー対ワルビアル。
はやてのつばさが生きているうちにきりばらい、なげつける(でんきだま)でだっしゅつボタン発動。
さいみんじゅつで寝かせてからつるぎのまいを積み…
ワルビアルを突破。
タギングルにすりかえでスカーフを押し付けられてしまうが、ぼうごパットを失って困る場面(ほのおのからだやゴツゴツメット)がないので良しとする。せいなるつるぎを選択していたので、ラスト一体がミミッキュかゴーストテラスタルを使用する場合は一旦引かなければいけない。
最後の一体はオニゴーリ。最初のムラっけガチャ次第ではぜったいれいどで捲られる可能性があったが、邪悪なモンスターにはせいなるつるぎをお見舞い。
対戦ありがとうございました。
こういう戦術を過去に用いたことがあるのでお相手氏のやりたいことはすごく伝わってきた。ワルビアルとタギングルで起点を作り、オニゴーリで制圧したかったのだろう。個人的にメロメロを失ったオニゴーリは使う意味を見出せないので、今作では表立った使用をしていない。
相手が誰であっても自分がやりたいことを押し通そうとする姿勢は大変共感できて、お相手氏に敬意を表する。純粋にエルレイドの相性が良すぎた。
反省点
催眠を使う以上最速起きには文句を言えない。
霧脱出+催眠なら壁脱出+積みエースでいいのではないかという疑問もあると思う。壁との差別化については最長眠りを引いた際の上振れ程度で、安定感という観点では壁の方が上だろう。最速起きを引くか、急所で壁貫通かという下振れ要素はどちらも孕んでいるのでサポートを必要とするポケモンに適切な方を選択したい。
おわりに
来月はいよいよパラドックスポケモンの参入ですね。捕獲数に制限はないものの合計種族値を見ると準伝〜UB程度の扱いを受けると思っていたので、シリーズ1に参加できるかどうかというと不可能だと思っていました。
カジュアルバトルしかできない時代に多くのインフルエンサーがTier表を作っていたので、パラドックス使用不可で振り回されたプレイヤーも多いのでは。そういう経緯もあって考察どころかスペックも把握していないので急いで叩き込んでおきます。
次回は累計15万PVを振り返るコラム記事を予定しています。
それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterまでお願いします。
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