受けルガチアンチ

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【ポケモンSVシングル】時限式ふうせんサーフゴー

 

 どうも。

 今回はサーフゴーメインの戦術について。

★本日のおしながき

ゴースト全盛の時代

 近年のポケモンは世代ごとに物議を醸すゴーストタイプのポケモンが登場している。後に種族値ナーフの憂き目にあうギルガルド(6th)、1ターン無敵のミミッキュ(7th)、速すぎるうえに型が豊富過ぎて読めないドラパルト(8th)と続き、今作では絶妙すぎる耐久と補助技無効のイカれ特性(褒め言葉)を持つサーフゴーが新たに登場した。

 一般ポケモンでありながらC種族値145と夢特性かげふみ(6世代以降はすりぬけ)で当時話題になったシャンデラが可愛らしい脳筋にしか映らないような、固有の能力を持つゴーストタイプが次々と登場する。

 ここまで露骨にゴーストタイプが優遇されると「ん?」と思ってしまうが、どうせなら自分も強いカードを使って楽しいデュエルをしたいので、今回はサーフゴーをメインに対戦してみようと思う。

 

戦術紹介

 今回はシンプルにサーフゴーの強みを生かしたいので、優れた耐性と耐久値を生かせる耐久振りの積みアタッカーとして使用する。ただ、サーフゴーはそこまで速いポケモンではないので、悠長に積んでいると上から叩かれて積んだ分が無駄になってしまうことを回避するため、ふうせんを持たせて有利な相手から積む機会を捻出したい。

 しかし、ふうせんは持っていても相手に認識されたら強いアイテムではない。例えば、ガブリアス対面で考えるとがんせきふうじふうせんを割りつつSを下げ、じしんでとどめを刺しても後続のアシストにしてもいいので、相手に見えていれば1ターン延命する程度の効果しかない。

 そこで、今回はサーフゴーに持たせたふうせんを隠してあげられる「アレ」を使って縦横無尽に立ち回っていく。

 理論は昨年投稿した「風船ゼクロム*1」と同じだが、それから約10ヶ月が経過している、新作が発売されて環境がガラリと変わっているので改めてこの戦術を記事にする。もちろんゼクロムとサーフゴーでは使用感が全く異なる、マジックルームの習得が大幅に制限されているので、改めて書く価値はあると思っている。

※*1:【ポケモン剣盾シングル】風船ゼクロム(風船ではない) - 受けルガチアンチ

 とはいえ、いきなり「理解しているよね?」という体で話を進められても困惑する読者もいると思うので一応説明すると、通常であればふうせんを持つポケモンが場に登場すると「○○は ふうせんで ういている」とアナウンスされるが、全てのアイテムを無効化するマジックルームのターン中であれば、ふうせんの効果も失われるのでアナウンスされない。さらに、マジックルームのターンが終了して効果が戻っても改めてアナウンスされることはないので(風船を持ったポケモンが場にいる場合)、ふうせんを持っているのに相手に認識されない。

 この仕様を利用して見えない風船を持つサーフゴーに対して地面技で攻撃をするタイミングでわるだくみを積み、相手の動揺を誘う盤外戦術である。

 以下、使用個体。

 サーフゴー@ふうせん

 ほぼHS振りでHは16n-1にして余剰分をCに。一致技2つ+コンセプトのわるだくみ、マジックルームのターン調整用にまもる

 このスクショではテラスタイプはゴーストになっているが、サーフゴーミラーやサザンドラを意識してノーマルに変えている。

 

実戦レポート

 解説する試合のパーティと選出。

 対戦相手は受けループというか、守備寄りなパーティ。弊ブログは「受けルガチアンチ」という名前でやっているので、これは絶対に勝たなければいけない(受けル自体は嫌いじゃないしアンチでもない)。

 初手ゴチルゼルキラフロル

 何はともあれマジックルーム、S種族値は後続のサーフゴーより対面のキラフロルの方が高いので、毒菱を撒かれることは承知でローキック

 ゴチルゼルが倒れたので死に出しサーフゴ。ちょうどマジックルームのターンが残り1のタイミングで出せた。

 キラフロルはだいちのちからを持っていることが確認できているので、ふうせんの効果を戻すためにまもるでターン調整。このターンのエンドフェイズ時にマジルの効果が切れて、(相手視点では見えていない)ふうせんサーフゴーの登場。

 次ターン、選出画面でてんねん持ちが多数見えているので、無理に積んで変なことをされるよりもここでキラフロルを倒すためにゴールドラッシュを選択して……

 映像で見ていただいた方が楽しめると思うのでクリップを作っておいた。こちらゴールドラッシュを選択、キラフロル→ドオーにスイッチ。

 受けの役割を持ったドオーは基本的にじしんワンウェポンになりがちで浮いていれば余裕があるので、ドオーがちょすいの場合は打点を上げるため、てんねんの場合でもまだ見えていない3体目のポケモンを考慮してわるだくみ

 もちろん相手にはふうせんが見えていないので、ドオーはじしんを選択。風船を持っているアナウンスがされていないのに何故かサーフゴーに無効化され、ヘイラッシャに交代。

 ヘイラッシャは恐らく、じわれ+ダイビングのツーウェポンか。なぜか地面技が効かないサーフゴーに対して有効打はダイビングだけだが、2ターン目のダメージが生じるタイミングでまもるを使用すればいいので、冷静にヘイラッシャを処理。

 先ほど倒しそびれたキラフロルを処理して残りはドオー。キラフロル対面でふうせんを残せたので、じしんワンウェポンの場合は1サイクル目同様にサーフゴーに対して打点はないはずだが……

 読み通りというより、よくいる一般的なドオーだったため打点はなし。降参が選ばれて勝ち。対戦ありがとうございました。

 この試合は見えない風船でいずれも地面打点を持っていたキラフロル、ドオー、ヘイラッシャを完封できた。が、どちらかというとヘイラッシャのダイビングを防いだターン調整用のまもるの方が刺さったので、これでは厳しい読者の皆様は納得しないだろう。そもそも「なぜラウドボーンが来なかったのか?」という疑問が自分の中で燻っているので、もう一試合サンプルを示さなければいけない。

 解説する試合のパーティと選出。

 役割対象はドオー、カイリュー(じしん)とキラフロル(だいちのちから)。全体的に特殊アタッカーが多いのでひかりのかべを搭載しているクレッフィからサーフゴー、スイーパーにスカーフセグレイブ

 初手クレッフィキラフロル

 前回投稿したコノヨザルと違い、可能な限りマジックルームのターンを消費したいのでマジックルーム→まもる→ひかりのかべで遅延したが、倒されてしまったのでマジルを2ターン残してサーフゴーを出さざるを得なかった。

 ひかりのかべがあるので、ここは一度被弾することを織り込んで行動する。相手はクレッフィ+サーフゴーに一貫するだいちのちからを連打すればいいので、まずまもるで一度防いで……

 と考えていたら、まもるがマジルのターン調整ではなく様子見に見えたのか、キラフロルはステルスロックを選択。相手の深読みに助けられたが、なんとか被弾せずにマジルターン終了。こちらは襷を考慮してシャドーボールで小突いておいた。

 ふうせんがひっそりと復活したので地面技は無効になり……

 積んでキラフロルを倒す。Sはキラフロルが最速だったので上を取られたが、だいちのちから以外の攻撃技がなかったのか設置技を選択していた。

 死に出しサザンドラ

 せっかく便利なまもるがあるので、サザンドラがテラスタルでタイプを変えるのか見てから行動する。考え得る悪か炎技を等倍で受けるためにノーマルテラスタルを使用、ここでふうせんを持っていたことがバレてしまうが……

 返しのゴールドラッシュサザンドラを処理。

 無振りサザンドラに対して素のゴールドラッシュは58.0~68.8%ダメージしか与えられないが、キラフロル対面でわるだくみを積めたので確定一発にできた(同条件で115.5~136.5%ダメージ)。

 ラスト一体はニンフィア、いつもなら安定行動しかしないのに「ここまで上手く試合を進めている」という妙なプレッシャーを感じ、炎テラス読みシャドーボールを選択して返しのマジフレで倒されてしまった。どちらにせよ+1シャドーボールニンフィアは倒せないのだから、プレイングミス。

 最後はセグレイブで詰めて勝ち。同タイプテラスタルやメジャーな炎テラスタルどちらにも対応できるようにじしんを選択したが、これだけサーフゴーで奇麗に立ち回ったのに負けもあり得るシチュエーションだった。対戦ありがとうございました。

 

反省点

 ランドロスドリュウズといった強力な一致地面アタッカーがいないので、なかなか起点にするポケモンを探すのが難しい。例えばキラフロルやカイリューはサブウェポンの選択次第で地面技を採用していないケースもあるので、明確に「これ」という起点を見つけにくいのが難点か。

 先ほども述べたように、コノヨザルの場合はビルドアップを積みたいのでマジルターンを3ターンくらい残したいが、逆にサーフゴーは消費したいのでターンの管理が難しいところも扱いにくかった。

 少々手の込んだことをしようと思えば、今作はテラスタルによって本来は地面弱点ではないポケモンも地面弱点にできるので、テラスタルを使ってあえて弱点を晒すことでマジックルーム風船につなげても面白いかもしれない。

 

おわりに

 5世代で暴れまわったドラゴンと格闘は制裁を受けたのに、ゴーストがここ何年も強化され続けているのは解せないですね……

 

 それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterまでお願いします。

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