受けルガチアンチ

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【ポケモンSVシングル】削り取るテツノカイナ

 

 どうも。

 今回はテツノカイナについて。

★本日のおしながき

相撲サイボーグ

 テツノカイナ:154-140-108-50-68-50

  ハリテヤマ144-120-60-40-60-50

 昔何かのテレビ番組で過去の名横綱をデータ化し、相撲AIで現代の横綱も含めて取り組みのシミュレーションをするみたいな企画があった。テレビの企画なので「一定の視聴者層に配慮していない?」みたいな結果もあったが、膨大な取り組みデータがあればいずれAIを搭載した相撲サイボーグができるのも非現実的ではないと思う。例えば「武藏山の動きをして」とか「立ち合いは白鵬、組んでからは朝青龍で」とか。

 

戦術紹介

 カイナ(腕)というよりハンド(手)の方が全面的に押し出されたデザインをしているテツノカイナ氏。手、ハンド…というと虹村億泰のスタンド「ザ・ハンド」である。右手で触れたあらゆるもの、物体から空間まで削り取ってしまう破壊力を再現したい。

 一瞬で削り取る衝撃を再現するため、できるだけ火力の高い技ということできあいパンチを使いたい。A種族値140から放たれる一致150技の高火力で相手のHPをごっそりと削り取るのが目標になるが、攻撃を受けると不発に終わるきあいパンチをいかに成功させるかが課題となる。

 無理なく使う方法としてみがわりを合わせる、交代読みで流し際に撃つなどといったことが挙げられる。ちいさくなるバトンなど味方のサポートを活用するのもよいだろう。ただ、今回は「第9世代ならではの」という観点で成立させる方法を考えてきた。

 要は相手からダメージを受けなければいいので、ダメージを無効化してしまえばきあいパンチを成立させられる。であれば、無効タイプを持つ防御タイプにテラスタルをして相手からの攻撃を躱し、きあいパンチに繋げたい。

 では、無効タイプを持つ防御タイプは何があるのかというとノーマル(霊)、地面(電)、飛行(地)、ゴースト(闘、無)、(超)、(毒)、フェアリー(竜)の7つである。ここは少しでも可能性を広げたいので無効タイプを2つ持つゴーストテラスタルに、地面タイプを無効にできるふうせんを組み合わせた3タイプを無効にすることで、きあいパンチを成立させる機会を増やしたい。

 基本は相手が特定のタイプの技を繰り出すタイミングに合わせてテラスタルを使用するが、味方の拘りトリックアンコールといったサポートも交えることで択を明確にし、より的確なタイミングでテラスタルを使用できるようにしても良い。

 テツノカイナ@ふうせん

 AD振り。最初はノーマルテラスタルを使用する鉢巻カイリューを仮想敵にしていたので、万一に備えてAB振りの個体を使用していたが、途中からAD振りの個体に変えた。

 テラスタイプはゴースト(S3データ圏外、1.3%以下)。地面(同21.5%)、電気(20.3%)、飛行(20.3%)、格闘(16.9%)の順に多かった。

 アイテムはとつげきチョッキ(S3採用率75.6%)が最多、ふうせんはデータ圏外(0.6%以下)だった。

 

実戦レポート

 解説する試合のパーティと選出。

 役割対象のカイリューがいるのでテツノカイナ、最低限の勝ち筋としてゾロアーク+アラブルタケ。

 初手ゾロアーク(アラブルタケ)対エスパトラ

 まもるを使って使わなくてもいいのでいちゃもんから。

 初手でまもるを使用したので壁張り型ではない、バトン展開を阻止するために後攻アンコールめいそうで縛って次のターンにいちゃもん

 クエスパトラはわるあがきめいそうを繰り返すので交代すると読み、ゾロアークよりも早いポケモンがいないので交代先に削りを入れるナイトバーストを選択。

 クエスパトラが居座ってわるあがき、恐らくゾロアークであることはバレていたが襷を削られたのは不都合だった。

 わるあがきを使用した次のターンにクエスパトラはサーフゴーに交代、交代際にナイトバーストがヒット。もう一度上から叩いてサーフゴーを処理。

 死に出しコノヨザル

 初手のクエスパトラにいちゃもん+アンコールを見せているが、ビルドアップ(S3暫定採用率57.8%)を積まれてもいいようにいちゃもんから。コノヨザルは炎テラスタルを使用、ドレインパンチゾロアークが倒された。

 クエスパトラの居座りがこれを考慮してわるあがきを使わせたのか、それとも仕様を理解していなかっただけか分からないが、襷の消滅は手痛かった。

 死に出しテツノカイナ

 コノヨザルの技構成がふんどのこぶし、ドレインパンチ、ビルドアップ、ちょうはつの上位4種だった場合、いちゃもん状態でこのターンはドレインパンチを使えない、威力が上がっていないふんどのこぶしを使うよりビルドアップを積むか、ここまでの展開を鑑みて搦め手を封じるちょうはつを使うと読んできあいパンチ

 きあいパンチがヒット。B+1が無ければ吹き飛ばせたかもしれないダメージ。

 次に考えなければいけないのはコノヨザルが何を選択するか。同じ技は繰り返せないのでビルドアップは出せない、攻撃のターンなら回復を見込めるドレインパンチか、威力が100に上がったふんどのこぶしか。

 ビルドを1回積んでいるのでドレインパンチで粘りを見せると予想して満を持してゴーストテラスタルを使用、ドレインパンチを透かしてきあいパンチを叩きこむ。

 と、いきたかったがコノヨザルはふんどのこぶし

 なぜゴーストテラスタルを読まれたのか驚いたが、非テラスタルでどちらも等倍なら純粋に威力が高い方を選択したということか。

 渾身のテラスタル裏目になってしまったが、テツノカイナの異常な耐久力に救われた。いちゃもん状態なのでふんどのこぶしを繰り返し使用できず、倒れたゾロアークとのコンビネーションでコノヨザルを突破。相手が冷静に交代していたらどうだったかは正直分からない。

 クエスパトラは(恐らく)耐久振りだったのでルミナコリジョンも耐えて勝ち。対戦ありがとうございました。

 解説する試合のパーティと選出。

 1試合目と同じ。

 初手ゾロアークハリテヤマ

 ねこだまし→怯み→アンコールハリテヤマかえんだまで火傷。

 ねこだましで縛っているのでハリテヤマの交代を読んでいちゃもん、交代先のカイリューがいちゃもん状態に。ノーマルテラスタルを使用、しんそくゾロアークが倒される。

 ゾロアーク対面でテラスタルを使用してくれたので、ノーマルテラスタル(S3暫定採用率56.4%)は鉢巻(30.6%)を持っているのはこれまでの傾向から予測できた。

 いちゃもん状態なのでカイリューは同じ技を連続で出せず、同じ技しか出せない拘りアイテムを持っている場合は拘り状態が優先されるのでわるあがきが出る。ノーマルタイプになったカイリューに格闘タイプを合わせているので交代してくると読んできあいパンチを選んだが…居座ってわるあがき

 ちなみに、わるあがきはノーマル技という扱いになっているが、あくまでも便宜上なのでダメージにテラスタルの補正は入らず、ゴーストテラスタルを使用しても無効にできない。

 引いた。

 いちゃもん+拘り状態の場合はしんそく→わるあがき→しんそく…と技を繰り出せるので、このターンはしんそくで攻撃してくると読んでドレインパンチで待機。ここで引くなら(きあいパンチも見せているので)わるあがきのターンに引くと思ったので完全に崩されてしまった。対戦相手批判に繋がるのであまり言いたくないが、拘りいちゃもんの仕様を理解していなかったのだろうか。

 きあいパンチは不発に終わったがハリテヤマを処理。

 死に出しパルシェン

 案の定襷を持っていたが、+2つららばり5発を耐えるテツノカイナの耐久力に助けられた。

 ラストはカイリュー

 カイリューは鉢巻、少なくとも拘りアイテムを持っているのは確認できている。相手視点で考えたときにこちらの3枚目はイリュージョンでアラブルタケがいることが分かっているので、じしん(S3暫定採用率71.3%)は使いにくい。裏にコノヨザルがいないことは分かっているので安牌のしんそくか、こちらの2体にSで勝っているのでげきりん(同38.3%)か。

 こちらとしてはげきりんだとどちらにせよ厳しいので、しんそくを期待して渾身のゴーストテラスタルを使用。続きは決着までノーカットで。

 対戦ありがとうございました。

 切り札を最後まで残しておいてよかった。げきりんだったら負けだった。鉢巻カイリューなので技スペース的にあったと思う。

 

反省点

 特に気を衒った育成や使い方をしていないのでシンプルに強かった。きあいパンチを使わなくてもアベレージを残してくれるポケモンなので、余った枠に選出しても無難に仕事ができて「仮想敵がいないからパーティの1枠が腐る」といったこともなかった。

 回避率を上げる、眠らせるなどをしなければ1試合のうちにきあいパンチが複数決まることはほぼ無いので、たった一度の瞬間火力のためにテラスタルを使用するのはいささか勿体ない気はするが、それも含めてエンターテインメント性ということにしたい。

 

おわりに

 無事完走できました。関連記事をひとつでも読んでくださった方に厚く御礼申し上げます。

 それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterまでお願いします。

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