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【ポケモンSVシングル】無限ドータクン(やや有限である)

 

 どうも。

 今回は脇役に回りがちなドータクンが主役になります。

★本日のおしながき

いつだって縁の下の力持ち

 ドータクンといえば高水準のBD、鋼+エスパーの独特なタイプの組み合わせに特性ふゆうorたいねつ弱点タイプをひとつ減らすことができる安定感がウリであり、行動保証のあるサポート役として初出の第4世代から活躍を続けてきた。

 当時は初動のパワーで耐久振りドータクンを一撃で倒せるポケモンが少なかったので、きあいのタスキではなくしめったいわを持つ余裕があり、あまごい+だいばくはつから雨エースに繋げる動きや、トリックルームの始動要員としてバトレボ~BWレートでよく見た記憶がある。

 このように、ドータクンはチームのエースを立てるためのコストとして使われる機会が多く、いつだって縁の下の力持ちとして活躍してきた。つい先日までワールドカップが開催されていたので、サッカー選手に例えるならクロード・マケレレ氏のような存在である。

 今回はいつもチームのために貢献してくれるドータクンを主役として活躍させようと思う。

 

戦術紹介

 今作はテラスタルによる相性の有利不利の逆転が起こりやすく、これまでのようにタイプ受けをする難しさがある。タイプに依存しすぎると思わぬテラスタルで崩されてしまうことがあり、現環境ではアーマーガアドオーといったある程度数値で受けられるポケモンが人気のようだ。

 鋼の相性が見直された第6世代以降のドータクンは従来の炎・地面に加えて弱点に悪・ゴーストが追加されたが、特性をヘヴィメタルにしない場合は実質弱点が3つと優秀な複合タイプである。

 しかし、ドータクンが苦手な4タイプはいずれもメジャーな攻撃タイプであり、特に近年は優秀なゴーストタイプが毎世代登場するので、第5世代以前より縛りの関係が増えているようにも思える。

 そこで、今回は特性ふゆうドータクンラスタル電気を使用し、耐性の減少と引き換えに弱点を消すことで安定感のある数値受けとしての活躍を狙いたい。

 

 問題点として、ドータクンじこさいせいはねやすめのような高速回復技を覚えない。ねむるを覚えるが安定して使えるのはカゴのみと合わせられる1回のみ、リサイクルを覚えるが特性しゅうかくと違って使った木の実を回収するのに一手要するので遂行速度が遅い。

 ふゆう+テラ電で弱点を消したところで高速回復技がない、決め手になるようなパワーも無いので数値があってもゴリ押しに弱い。それでは安定感がないので、ドータクン単独で動かすよりもチームワークの力で生かす方法を考えたい。

 

 今回はミミッキュの手厚いサポートからドータクンを出撃させる「ミミタクン戦術(直球)」を遂行する。

 天敵ドリュウズがいない環境なので厚い行動保証からトリックルームを決めやすく、さらにおにびによる物理に対する永続デバフひかりのかべによる特殊に対する一時的な誤魔化しを施し、ドータクンへと繋いでいきたい。

 ドータクンはトリル下で多くのポケモンに対して先行できるので、てっぺきorめいそうで対面のポケモンに先回りして耐久バフを得たい。これらの技をと相性のいいアシストパワー(SVで新規習得)とボディプレスを適宜絡めつつ、無限に居座ることを目指す。

 回復ソースはたべのこしなので回復量は毎ターン緩やかながら、ミミッキュのサポートと自身のバフがあれば3~4ターンは猶予があるのでその間に仕上がるように立ち回りたい。基本的にテラスタルは温存し、サーフゴーソウブレイズといった明確にドータクンの弱点を突きに来るポケモンと対面して初めて電気タイプにチェンジ。

 以下、使用個体。

 ドータクン@たべのこし

 特に仮想敵はいないのでシンプルにHD特化。てっぺきめいそうの遂行速度を考えると後者の方が遅いので、少しでもベースとなる数値を高くするためにD特化にした。

 トリル下で動かすので最遅でもいいが、電気タイプになる前の不意のイカサマで痛手を負わないようにAを下げた(現状A0厳選が難しいので)。

 耐久バフの増加=技の威力増加につながるアシストパワーボディプレスは素の火力が低いドータクンと相性が良く、さらには攻撃範囲の補完(主に悪タイプへの打点)もできているので、この点は第9世代ならではのドータクンの強みだと思っている。

 

実戦レポート

 解説する試合のパーティと選出。

 ダグトリオステルスロック+おきみやげからセグレイブが見え隠れするので、ダグトリオを起点にできるドータクンから。保険としてサポートのミミッキュ、スイーパーにドドゲザンを選出。

 初手ドータクンドドゲザンだったので一旦ミミッキュに引いてトリックルーム+おにびからドータクンに戻した。

 悪タイプが弱点なのでテラスタルを使用、電気+ふゆうで弱点が無しに。火傷したドドゲザンを起点にてっぺきを積む。

 拘りトリックをしに来ましたというのが見え見えのロトムが来たのでボディプレスに切り替え、ゴリ押しでロトムを突破。

 2サイクル目のドドゲザンもボディプレスで突破。

 ロトムと撃ち合ったので回復が追い付かず、ファイアローを削ってドータクンが陥落、最後は総大将ドドゲザンに締めてもらって勝ち。対戦ありがとうございました。

 解説する試合のパーティと選出。

 初手キラフロルガブリアスステルスロックを撒きたい選出をするならアドバンテージなのでこちらもドータクンから。同様に保険としてミミッキュ、この2枚だと初手キノガッサに対応できないので次回の記事で登場するポケモンを3枚目のカードに選出。

 初手ドータクンキラフロル

 キラフロルの一致ウェポンはどちらも半減以下、サブにだいちのちからがあってもふゆうでケアできるのでめいそうから。ステルスロックを撒いたのちガブリアスにスイッチ。恐らくキラフロルに有効打はないと読んで交代読みてっぺきを押しておいた。

 ガブリアス炎テラスタルが多いと感じるので(あくまで個人の印象)、ここでテラスタルを使用しつつてっぺきを選択。相手視点でふゆうたいねつは見えていないのでじしんが飛んできた。

 余裕があるので攻撃技の打点を上げるためにもう一度てっぺきを選択、ガブリアスからキラフロルに交代。次のターンにアシストパワー(ランク上昇8つ=威力180)でキラフロルを撃破。

 イッカネズミネズミざんを10発耐えてボディプレスで返す。

 結果としてネズミざんが等倍になったのでガブリアス対面でのテラスタルはプレイングミス。10回当たった中で一度も急所に当たらなかったのは運が良かった。

 最後はアシストパワーガブリアスを倒して勝ち。対戦ありがとうございました。

 初手の対面ががっちり嵌ったのでドータクン1体で完封することができた。繰り返しになるがガブリアス対面のテラスタルは早とちりで、結果的にイッカネズミ対面で危険な橋を渡ったので、10連続技で一度も急所を引かなかった運の良さがあったことは認めなければいけない。

 

反省点

 回復ソースがたべのこしなので、急所被弾時や鉢巻眼鏡などによる初動から火力を出せるポケモンと対峙したときの立て直しが難しく、攻撃を受ける回数が多くなる分急所を引く確率も上がるので、その点に関しては文句を言えない。

 あとはシンプルにトリックちょうはつによる妨害耐性がない、ミミッキュ1体を犠牲にして遂行速度の遅い受けポケモンを出すので、ドータクンで相手を止められない場合は3体目にかかる負担が大きいのが難点か。

 今回のテーマである「ドータクンを主役に」という点では満足だが、勝率という点ではドータクンをサポートの回した方が良さそうだ。

 

おわりに

 今作はポケモン一体につきタイプの数だけ使い方がある(とはいえ重複する部分はあるけれど)ので、一見同じことをするだけでもちょっとした差異があってそこが楽しさとか奥深さにつながるのでしょうか。

 これから公式の統計やプレイヤーの構築記事が出回ると「このポケモンはこのテラスタイプ!」「じゃあそれを読んでこのテラスタイプ!」みたいなメタが回り始めると思うので、これまで以上に情報収集のアンテナを張り巡らせる必要がありそうです。

 

 それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterまでお願いします。

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