どうも。
今回は日食ネクロズマに関する単体考察をします。
★本日のおしながき
日食ネクロズマのアイテム事情
今回は戦術という形ではないく、玉を持たせた日食ネクロズマについての単体考察をする。まずは現行のS31を含む3シーズン分のアイテムデータをまとめてきたのでご覧いただきたい。
ある程度の数字の変動はあるが、3シーズンでほぼアイテムの分布が変わらない。また、トップ10に入るアイテムも3期連続で同じものが並んでいるのは使用率の高いポケモンにしては珍しい。
日食ネクロズマは高い耐久力+ダイスチルやダイアースによる耐久バフとじゃくてんほけんの相性が良く、見えない弱保の影に惑わされ弱点を突くことを躊躇わせることもできるところが嫌らしい。
高速回復技を持つので耐久型と相性の良いゴツゴツメット、竜舞型の天敵となる麻痺や火傷への耐性を付けるラムのみに前述のじゃくてんほけんを加えた3種のアイテムが日食ネクロズマが持っているアイテムのメジャー格といえる。
いのちのたまは直近2シーズンではラムのみに迫る数字を残しており、第二集団の筆頭格として採用されている。ダイソウゲンやダイバーンといった特殊技も使う場合の日食ネクロズマが持っている印象が強く、役割破壊技の打点を伸ばすためにピッタリのアイテムといえる。
今回考察する日食ネクロズマに玉を持たせたのも、採用率が低いので相手に警戒されにくいといったところや、日食ネクロズマが呼びがちなポケモンに対して抜ける範囲を広めるといった理由で採用し、実際に効果的に活用することができた。
玉ネクロズマギミック
ビビリ「玉」日食ネクロズマの利点として、ネクロ側から有効打らしい有効打が見つからない霊獣ランドロスや、特殊受けとして起用されていてもいかくによる対面の誤魔化しや火力を削ぐ動きができるガオガエンといったポケモンを呼びこむことで、無条件にSを一段階上げられるところが挙げられる。
しかし、Sを一段階上げたところでこれらのポケモンに対して何の解決にもならないので、ビビリ「玉」ネクロズマならではのびっくりギミックを盛り込むことで、安易な威嚇がディスアドバンテージにつながることを目指す。
日食ネクロズマが有利を取れる対面(対バンギラス、ゼルネアスなど)を作り、相手を霊獣ランドロスやガオガエンでいかくを入れつつサイクルを回そうという気にさせ、実際に引いてくるであろうタイミングでつるぎのまいを積む。
つるぎのまいは2段階上昇なのでいかくを入れられても1段階上昇した状態になり、さらにビビリだまの発動でSも1段階上がり、日食ネクロズマに採用されることが多いりゅうのまいを積んだ状態と同等の盤面を作ることができる。
A+1では対面を誤魔化すことができず、もう一度下げるかDMを使用して応戦してくることが予想できるので、相手のパーティを見て(もう1体日ネクを受けられそうなポケモンがいるなら)つるぎのまいをさらに積む、(他で受けられないなら)こちらもDMを使用するといった択を採る。
つまり、こちらのネクロズマを弱体化させて不利択を押し付けるつもりが、ビビリだまを発動させることで自分が不利択を迫られることになる。威嚇のマイナス分と同量の上昇しか得られない竜舞型には到底不可能な芸当となる。
★対面からだと無理じゃない?
遂行速度が遅く、1度相手に動かれてしまうのでHPを大幅に削られる、おにびやすてゼリフでさらにデバフを貰うといった展開が予想されるので、対面から展開するのは好ましくない。
そこで、初手に霊獣ランドロスやガオガエンが出てきてしまったときの保険として以下のポケモンをサポート用に育成した。
ネクロズマの代わりにこのキングドラで有利対面を作り引かせる。よほどのことがない限り初手から捨ててくるようなポケモンではないので、こちらはクイックターンで対面操作を施し、ネクロズマの有利対面を作ってあげることができる。堪らず霊獣ランドロスやガオガエンに戻してくるタイミングで上記のビビリだまギミックの発動を狙いたい。
実戦レポート
解説する試合のパーティと選出。
カイオーガとサンダーがいるので日食ネクロズマはそこまできつい相手ではないかもしれないが、こちらのオーロンゲを見ているので「壁展開したら等倍火力で押し切れないよ」という圧は掛けられたと思う。
余談だが過去に育成したポケモンで賄えたので、母国語のポケモンが5体並ぶのはものすごく久しぶりだと思う。
序盤~中盤は端折って説明する。
見ての通り霊獣ランドロスを誘うために極端に薄くしているので、その弊害で初手から来てしまうケースが多い。そのために育成したキングドラで予定通りクイックターンを選択するとカイオーガが出てきてびっくり(キングドラ+レジエレキで選出を縛れると思ったので)。
DMは無いと思ったので引いてチョッキイベルタルを出すも、カイオーガDMでダイサンダー。あまりにも短絡的なDMに思えたが、選出を見るとカイオーガでキングドラを処理するつもりだったのだろう。
キングドラに戻してダイサンダーを受ける、オボン発動、こちらもDM、ウォールでターンを枯らしてカイオーガを処理。マニューラを襷まで削ってキングドラ轟沈。
削れたイベルタルはマニューラのこおりのつぶてで縛られているので日食ネクロズマから出し、イカサマを被弾しつつ返しの攻撃でマニューラを倒す。
ここでマニューラからランドロスに引いてきた場合はつるぎのまいを積んでおきたいが、さすがにそんな余裕は無かった。
ここのポイントとして(1)素の状態だと霊獣ランドロスを抜けないHPが削れた日食ネクロズマ、(2)霊獣ランドロスより先に動けるが一撃で倒す術がないHPが削れたイベルタルしか手持ちに残っていない。
対して霊獣ランドロスはHPが満タンなので、通常であれば日食ネクロズマを処理してイベルタルの攻撃を耐えつつ倒せば勝ち、という状況である(相手視点)。
つまり、霊獣ランドロスを倒すためには日ネクとイベルが1回ずつ攻撃しなければいけない状況だったので、ビビリだまによるS逆転が無ければ負けていた。イベルのあくのはどう圏内まで削ってくれたら十分なので、日ネクはフォトンゲイザーを使って退場。最後はイベルで締めて勝ち。
剣舞+ビビリだまギミックではないが、勝敗を決める場面でS逆転が決定打となった試合なので取り上げた。
もう一試合。
パーティの撮影は忘れたが、相手は前期最終1位の方が使用されたパーティと同じ並び。バドザシなので適当にネクロ投げて引き先にイベル控えておけばいいやという感じで初手に出したらガオガエンと鉢合わせた。
この構築は今期飽きるくらい対戦しているのでガエンがチョッキなのを分かっている、変に弱保を触りたくないだろうからサンダーか何かに引く読みで剣舞。
ガマゲロゲが出てきたのでフォトンゲイザーを押そうと思ったら剣舞をおかわりしてしまい、がんせきふうじを貰ってせっかく上げたSが元に戻った。どちらにせよ、この並びのゲロゲはHDに厚いので+1フォトンゲイザーだと飛ばないだろう(+3で飛んだ)。
死に出し黒馬バドレックスだったのでDMで応戦、この並びの黒バドはスカーフなのでDMすれば何とかなるだろうという感じ。
相手は初手ダイウォール、こちらのダイスチルに合わせてガエン引き、ガエンをダイアースで飛ばしてDMターン終了。
最終盤面はこんな感じ。
ここまで日ネク1体でやりくりできた。
D+1とプリズムアーマーがあるのでさすがにアストラルビットは耐えることができ、返しのメテオドライブで黒バドを倒して終わり。やはり持ち物はスカーフだったか。
ダメ計したら構築記事の通りと仮定してC228黒バドのアストラルビットが185-129日ネク(D+1、特性込み)に対して121~142ダメージなのでギリギリだった。
この試合に関していうと、ガオガエンとガマゲロゲの性別がオス(オリジナルはメス)で通常色なのでレンタルをそのまま使っていないことが分かる。偽装の可能性もあったが、オリジナルリスペクトだろうと決め打ちした(良くはないが)。
ガマゲロゲに引くタイミングで黒バドを出していれば(ダメージを受けるのを嫌ったのは理解できる)多分相手の方がアドだったと思うが、ビビリだまでSが上がった日ネクがスカーフ黒バドより早いと思ったからゲロゲで岩封を撃ったのか(訊いてみなければ分からないが)。
なんにせよ、大流行の並びを日ネク1体でチンチンにできたのは痛快だった(普通は無理)。
反省点
じゃくてんほけんでいいんじゃないかと思う。
おわりに
本文でも触れた大流行のレンタル構築ですが、これだけ流行っていれば偽装構築が刺さるのではないかと思いデータを集めたので、次回はそれについて投稿します。
ちなみに、いのちのたまは「珠」と一般的に表記されるので、鋭い方なら初めからビビリ「玉」だと分かっていたのではないでしょうか。「玉」表記なので嘘はついていないですね、よしッ!
それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterにお願いします。
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