どうも。
今回はゼクロムについて。
★本日のおしながき
梅雨の季節になりました
気象情報によると2022年は平年よりも少し早く梅雨入りするそう。パッと見た感じだと沖縄や奄美は既に梅雨入り、5月終盤には九州から順次梅雨入りしていくとか。
季節の話は一旦ここまでとして、ポケモンバトルでも雨は降る。
天候(雨)という概念は第2世代で登場し、第3世代ではカイオーガの特権として場に出た瞬間に天候を雨に変化させることが可能になった。第5世代では新たにニョロトノがあめふらしを得て、一般ポケモンで唯一の永続雨(当時の仕様)にできるポケモンとしてレート対戦で人気を博した。第7世代になるとペリッパーも通常特性への追加という形であめふらしを習得し、剣盾の現環境では3体のポケモンが雨を操ることが可能だ。
ポケモン対戦に詳しい読者の諸兄姉に対して今さら雨の仕様を説明するのも失礼なので割愛するが、今回は梅雨の季節なので雨とウェザーボールといった要素を組み合わせて戦術を組み上げてみた。
雨ゼクロム
もこう氏の動画を観てゼクロムが強いと思った。
しかし、ゼクロムを運用する上で最も邪魔なポケモン、霊獣ランドロスは今の環境でも使用率が3位と「まぁまぁ見かける」どころか「ほぼ入っている」数字なので、このポケモンを何とかしなければいけないと感じた。
例えば、もう一体の禁伝をカイオーガにして牽制する、HBポリゴン2を裏に置くといった方法があるが、これは正攻法すぎる。それで対戦して楽しいのか、勝って嬉しいのかと己に問えば答えは「ノー」だ。
過去には「風船ゼクロム(風船ではない)*1」というコンボを開発したが、運用に際して安定性を欠くことから長くは続かなかった。ただ「ゼクロムで誘い出してゼクロムで刺す」というコンセプト自体は霊獣ランドロスをサイクルから除外する上でも重要なので、そこは変えずに違う戦術が欲しかった。
※*1:【ポケモン剣盾シングル】風船ゼクロム(風船ではない) - 受けルガチアンチ
よければ読んでみてください。
一度基本に戻り「なぜ霊獣ランドロスを出されると嫌なのか」ということを、小さな要素に分解して考えてみた。
まずはタイプ相性で不利を取る。ランド対面でゼクロム側からはドラゴン技しか選択できないのでザシアンに交代される、今度はランド引きで択になる、といったことで火力とDMしていればDMターンを削がれていってしまう。
さらにゼクロムの役割で考えると、殆どが物理アタッカーなので特性いかくを持っていて物理に厚く振った霊獣ランドロス相手だと打点も稼げず不利になってしまう。
つまり「ランド対面で有効打がない」ことと「いかくによる役割の妨害」がゼクロムを使う側から見た霊獣ランドロスの嫌なところだ。
であるのなら、ゼクロムを特殊アタッカーにして(C120)、剣盾で新規習得したウェザーボールを駆使すれば、霊獣ランドロスに弱くないうえに誘って刺せるゼクロムになるのではないかと考え、以下のゼクロムを育成した。
机上論としては、カイオーガやホウオウといったポケモンに対して有利対面を作り、ゼクロムの電気技を受けに来る霊獣ランドロスに引くことが予想される場面であまごいを選択、自分自身で天候を雨にしてウェザーボールをぶち込むというもの。
対戦していると起こり得るシチュエーションではあるが「そんなに上手くいくわけがない」と思うだろう。それを通す道筋を作るのがポケモンというゲームの醍醐味なのでもちろん回答を準備している。
戦術の工夫について
まず、的確に霊獣ランドロスを誘い出す必要がある。
条件として「相手が霊獣ランドロスを出さざるを得ない並び」であり「ゼクロムで霊獣ランドロスを処理した後に通したい本命」を作る必要がある。
ゼクロムの役割を性格から探ると「いじ+ようき」が95.8%(S30暫定)あり、技りゅうのまいの採用率が75.9%(S30暫定)というデータがある。
ゼクロム=竜舞物理アタッカーという印象をデータが勝手に与えてくれるので、積みアタッカーを補佐するカバルドンと並べることにより「カバ+ゼクロム展開である」と思わせ、この2体に強い霊獣ランドロスを出しやすくする。
さらに、霊獣ランドロス1体で電気を見るパーティの場合、ランドが倒れた後にレジエレキを止めることができないことを想定して、レジエレキも含めてランドロスで有利を取れるポケモンを3体見せて出し得状態にする。
★ポリ川ゴン児とは?
エイプリルフールに突如現れたバーチャルポケモントレーナー。筆者がvtuberデビューすると嘘をついたらしい。
肝心の霊獣ランドロスよりも先に動けなければ意味がない。
S27の霊獣ランドロスは陽気と腕白の割合に大きな差は無かったが、S28からは陽気が60%程度というデータが存在する。これだけ陽気個体が多いとなると最速と仮定して動かなければならない。
セルフ雨→ウェザボを目指すのであればスカーフで固定できないので、霊獣ランドロス対策としてはお馴染みのビビリだまを採用した。いかくを受けるとSが1段階上がる消費型アイテムなので、DMしても持続するS上昇として有用。
実戦レポート
今回解説する試合のパーティと選出。
相手の地面枠がガマゲロゲだと重すぎたのでカバルドンをビリジオンに変更していることを初めに断っておく(いずれもランドに弱い)。
スクショにも書いている通り、相手視点で霊獣ランドロスに弱いポケモンが4体、水タイプ2体はいずれも自身より遅いため、ランドを出しにくいとは感じないだろう(よく見ると相手のゼクロムも激重)。
ここまで一切の説明がなかったペリッパーについて。
ランド交代読みで使うあまごいがあまりにも怪しすぎて警戒されて一旦引かれるケースが幾つかあった。また、カバルドンに対しても安定して雨対面を作れるよう、Sを落としていないカバルドンに抜かれ調整(最遅)から後攻とんぼがえりができるペリッパーを育成した。
グラードンはストーンエッジ外し、ペリッパーはハイドロポンプで削りを入れて次のターンにエッジ命中でだっしゅつボタン発動。
グラードンに対してりゅうせいぐんかウェザーボールしか通せないゼクロムを出すか、一旦アシレーヌでお茶を濁すのかが非常に難しかった。
特殊技を見せてしまうとランドに警戒されてしまうので、ゼクロムでグラードンにとどめを刺す場合はDMしなければいけない。だが、そうすることによって相手に「ランドでDMターンを枯らせないか」と思わせることが可能だと考えてゼクロム。
相手のランドロスの威嚇にチェーンしてリバースカードオープン、ビビリだま発動によりゼクロムのSが1段階上がる。前項で解説したように、スカーフ以外のランドロスよりも早くなる。
※2枚目は別の試合のもの。
ゼクロムのダイストリームがヒット。
残念なことにDMされてしまうとC252ゼクロム程度では確定一発にできない。H4振りDMランドロス(330-100)に対してウェザボ媒体のダイストリーム(130)は254~300ダメージが限界となる。
反対に、無振りDMゼクロム(350-140)に対してランドロスは特化珠ダイアースの296~351ダメージが最大打点となり、高乱数で耐えることができる。
この試合では相手がきちんと先々を考えウォール→ジェットを選択したため、ランドが最速だった場合を考えて引かざるを得なかった。
ダイアースにペリッパーを合わせてDM終了、死に出しアシレーヌで霊獣ランドロスを処理しなければいけなくなった。ランドがエッジを外したためペリッパーに行動権が回ってきて、適当に押したおいかぜが通った。
どっちにしろ最遅S+2ペリッパーよりS+1ランドの方が早いので先に動かれそらをとぶでおいかぜターンを消費、再度ゼクロムを出すパターンは難しくなった。
交代を考えるとアクアジェットは軽率で、HBアシレーヌなら何の補正もないじしん程度なら耐えるため冷静に考えてムーンフォースを押す場面だった。
どちらにせよCに振っていないアシレーヌのムンフォではゼクロムを倒せず、同速対決に勝ってゼクロムをゼクロムで処理してもランドで負けなので変わらなかったか。むしろ、ここでランドを処理するのが唯一の勝ち筋といえる。
最後は運ゲ。
S+1で最速フェローチェまで抜けるのでこちらのゼクロムは最速だが、相手のゼクロムは最速か準速かわからないので、そもそも運ゲでもなかった可能性はある(S30暫定で陽気87.0%)。
エッジ外し2回、最後の同速対決に勝つなど乱数がこちらに味方した試合であったことを認めざるを得ない。
ちなみに、雨ウェザボの場合は194~230ダメージとなり、H振り(196)までなら大体一撃で倒すことが可能。
反省点
解説した試合は相手が地面2枚だったのでゼクロム+レジエレキで選出することができなかったが、本来であればゼクロムが雨ウェザボでランドロスを除外してレジエレキの理不尽火力でスイープする形を作りたい。
つまり、霊獣ランドロスに怪しまれずに(一見有効だが無いように見せて)誘って刺す役割はゼクロムでなくてもよいということになる。ライコウのようにねっとうを覚えることがバレているポケモンではなく、例えば同じことができる雨ウェザボサンダーなど(サンダーに対して積極的にランドが出てくるかは不明)。
できればゼクロムでDMしたくない、DMしなければ火力が全然足りないといったジレンマを抱えるので、余計にゼクロムである必要性を感じなくなってしまう。とはいえ、9割強が物理アタッカーのゼクロムが実は特殊アタッカーでした、というのは崩しにはなるのではないだろうか。
おわりに
虫に刺されたところが痛いです。
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