どうも。
今回はヨワシについて。
★本日のおしながき
ヨワシの強みと弱み
ヨワシというポケモンは集合体なら合計種族値620(単独31位)と、一般ポケモンながら禁伝級のバリューを持つ。禁伝枠を使用せずにそれに匹敵するポケモンを使えるというのはアドバンテージである。
しかし、集合体でいられるのは最大HPの1/4以上のときという制約があり、以下になってしまうと単独の姿に戻ってしまう。要は、陰キャも複数で固まればイキりオタクになるが、帰り路に一人になった途端陽キャに怯えるという、我々のような陰キャオタクには痛いほどわかる仕様だ。
群れ:45-140-130-140-135-30(計620)
単独:45-20-20-25-25-40(計175)
このように群れと単独ではステータスに大きな隔たりがあり、ユキハミやサッチムシよりも合計種族値が低い全ポケモン単独最下位のスペックになる。
禁伝枠を消費せずに禁伝にも匹敵するパワーとフィジカルを誇る集合体ヨワシは十分に強力だが、(1)HPが一定以下になってしまうと戦力にならないこと、(2)HPを減らしたくないのに鈍足が影響して上から叩かれてしまうことの、2つの致命的な欠点を抱えている。
そこで、ヨワシの強い部分だけ全面的に押し出して戦うための戦術を作ることはできないかと模索した結果、古より伝わる「あの」戦術こそがピッタリであることに気が付いた。
二度漬けヨワシ
集合体ヨワシはある程度の固さがあり、弱点を突かれなければ一発なら耐えることができる。
とりあえずHに振った場合は実数値152、無振りのBDが150-155なのでこれを基に耐久指数を算出すると物理は22,800で特殊は23,560となる。比較的柔らかめな禁伝のレックウザがBDともに19,800(無振り想定)、一致弱点も耐えるザシアンがBDともに22,545(けんのおう、無振り想定)なので、Hに振っておけば禁伝クラスの固さがある。
であれば、ヨワシは雑に切ってしまうのではなく「耐えて再利用する」という使い方が最も映える戦術なのではないかと考えた。単独の姿になってしまったヨワシをもう一度集合体に戻す、つまりはHPを回復する手段さえ設けることができれば集合体ヨワシを二度使うことが可能になる。
そこで、遥か昔より伝わるみかづきのまいクレセリアと組み合わせることで、ヨワシが抱える問題を解決しつつ、より強く使う方法を考えた。
今回考えたのは、HA振りじゃくてんほけんヨワシ。火力の増強手段として弱保とDMの二通りがあり、一周目に弱保を使ったら二周目はDM(当然逆もありえる)といったように、単純にヨワシを二度使うのではなく二度ともしっかりと火力を出せる仕組みを作りたい。
イメージとしては一周目で1体倒して単独の姿になる、クレセリアにつないでトリックルーム+みかづきのまい、全快したヨワシで再び集合体になりDM、2体倒してゲームセット。極めて厳しい戦いになりそうだが、それを可能にするための工夫を次項で簡潔に説明する。
戦術の工夫
いくらヨワシの耐久力が禁伝級とはいえ、非DM時に高火力弱点技で攻められると倒れてしまう。相手の処理ルート次第で弱保→DMなのかDM→弱保なのかは変わるが、基本的にはDMを二周目に残したい。
となると、被ダメを半減するリフレクターやひかりのかべを貼ることで、非DM運用が基本となる一周目ヨワシの耐久力を疑似的に倍にしたい(=DM状態と同程度にする)。
壁貼り役が対面の相手に応じた壁を貼る、だっしゅつボタンでヨワシにスイッチ、ヨワシ一周目、壁貼り役に戻す、クレセリア死に出しトリル+みかまい、ヨワシ二周目といったように、使用できる戦力を最大限に生かして実質ヨワシだけで勝つルートを作りたい。
集合体で運用するのでステータスはこちらを参照。
HPは偶数になってしまうので151で止めるべきだったがHA振り、二周目はトリックルーム下で動かしたいので最遅。素のDが高く、チョッキ採用率が38.2%(S29)あるカイオーガとのしばき合いを想定して物理型に。
物理型にした利点として、ダイアース(じしん)とダイスチル(アイアンテール)で耐久力を上げながら攻撃ができる点が挙げられる。HPが一定を下回ると大幅に弱体化してしまうヨワシの欠点を補ううえでも一役買う。
実戦レポート
誤ってスクショを削除してしまい対戦中の画像がなくなったので、急遽カジュアルバトルで参考画像を集めてきたことを初めに断っておきます(今月ランクマ未着手)。
選出とポイントについて解説。
こちらは戦術通りオーロンゲ(壁貼り)、ヨワシ(エース)、クレセリア(ヒーラー)で選出が固定されているので、残り三枠はすべて見せポケとして使う。
ヨワシが警戒しなければいけないのはレジエレキやサンダーといった電気、ゴリランダーのような草ポケモンなので、それらを牽制できるポケモンを3体並べる。選出が固定されるので禁伝は不要と判断した。どうしても入れるなら電気+草に強いレシラムやディアルガなど。
鈍足の大型ポケモンはクレセリアとの相性が良いので、トリル+みかまいからヨワシを再展開する動きを警戒されないように離して配置しておくとよい。配置学的な要素なので効果があるかどうかは不明。
ここのポイントとしては、オーロンゲが倒れてしまうと一周目のヨワシからクレセリアに直引きしなければいけない。クッションとして残しておくことでクレセリアに削りを入れさせない、余裕があれば壁を再展開できるのでオーロンゲも二度漬けしたい。
フリドラを受けて弱保発動、アイアンテールでキュレムを倒す予定が弱保警戒でそらをとぶ(ダイジェット用)を選択されたので、DMして着地狩りに成功。
火力補強の手段としてDMとじゃくてんほけんは一周目と二周目でバラして使いたいと書いたが、相手のパーティ的にひかりのかべを貼っているので次にサンダーが出てきても大丈夫、ザシアンが来ても一発は耐えるので両方消費した。
結果としてキュレムとザシアンを取れたので、ヨワシ一体で得られるアドとしては十分すぎるくらい(結果論ではあるが)。
相手のザシアンがじゃくてんほけん警戒できょじゅうざん→ワイルドボルトと動いてくるも耐えて返せたが、ヨワシが単独の姿に戻ってしまった。
ちょうどDMターンも消費してしまったのでオーロンゲをクッションにクレセリアを出したい。相手の最後の一体がドサイドンだったため、2体でDMターンを枯らしてヨワシを再展開できれば勝利というところまできた。
クレセリアでトリックルーム、DMターンの最後にみかづきのまいでドサイドンのDMを終了させつつヨワシを再展開。
一応、きあいのタスキ持ちでカウンター(メタルバースト)を使用する型だと負け筋になってしまうので、一発目のダイロックのダメージを見てクレセリアのれいとうビームで小突いてから退場した(弱保ではなかった)。
復活したヨワシで詰めて勝ち。
天候が砂嵐、ドサイドンが持っていそうなチョッキまで考慮するとカイオーガを意識した物理型が生きた形となった。
自分視点だからこそ書けることだが、ヨワシを処理するのが難しそうな選出だった。見せポケ3体の圧が効いたのかサンダーが出てこなかったこと、(恐らく)ブリムオンのトリル展開がなかったことがコンボ及び戦術の成功に大きく寄与した。
反省点
前回投稿した「おいわい」の後に2体で捲る方法として採用した戦術だったが、今回投稿したものが本来の姿になる。オーロンゲのように脱出することはできないが、おいわい後のピカチュウが壁を貼ってくれたらほぼ同じことができて、1試合だけ勝つことができた(その試合のものを含めてスクショを紛失した)。
正直、反省らしい反省が見当たらない。壁脱出ヨワシ展開から壁役をクッションにしてクレセリア、最後は復活したヨワシでフィニッシュと無駄のない完璧な戦術だと思う。3体で殴ることよりも2体で1体を生かすという、チーム戦術やコンボを利用した対戦ゲームの面白いところを体現できたと思う(自画自賛)。
尤も、ヨワシではないポケモンの方が強いと思う。あとは、例えばレジエレキなどでオーロンゲ以外の壁役を選択肢として起用しても良いが、だっしゅつボタンは重複できないのでそこが難点。
おわりに
禁伝なしパーティやヨワシ(マイナー)で禁伝倒して悦に入る、というのは筆者が追求する価値観ではないので、そうではなくその道筋を作るコンボや戦術を評価していただけると嬉しいです。
禁伝が強いとか禁伝無しパーティがバリュー不足とかそういうのもあるけれど、それ以上に用意した戦術とか対戦相手との相性といった要素の方が重要なゲームなので、禁伝がいないから弱いとか禁伝無しで勝つのがすごいとかそういうのは的外れだと思う。
あと、記事のツイートにいいねやRTをいただけてとても嬉しいです。初めは趣味の一環として壁に話しかける感覚で書いていたものが読んでいただけるコンテンツになったのが嬉しい。「ここが面白かった」とか「こういうポケモンでもいいかも」みたいな感想ツイートはもっと嬉しいです。自分で気付けないこともたくさんあるので、次のコンボや戦術に生きるかもしれない。本当にありがとうございます。
S29の書き残したことは今回で全部なので、次回はいよいよS29の総括をします。
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