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【ポケモン剣盾 コラム記事】ガチ対戦において個体値や努力値はどの程度重要か

 

 どうも。

 今回は種族値努力値(きそポイント)・個体値の3値のうち、努力値個体値について実戦における重要性を考えていきたいと思います。

★本日のおしながき

ガチ対戦における個体値努力値

 ポケモンにおける3値というのは、対戦に詳しい読者の諸兄姉なら今さら説明を受けるようなものではない。いわゆる種族値個体値努力値のことを指し、種族値以外の2値は変更可能な数字のため、この数字を調整することで同じポケモンでもプレイヤーごとの個性を主張することができる。

 以前コラム記事を投稿した際に個体値について触れた。

 この記事では性格や努力値を整えておけば、個体値の低いポケモンでも十分通用するのではないかということを考えた。例として、C抜け5逆Vという極端な個体のエースバーンを使用して対戦したが、耐久力以外はなんとか誤魔化せることが分かった。

 従って、アタッカーならAorCとS、耐久型ならBorDとHといったように役割に応じて努力値を振る箇所に最低限個体値31(V)さえあれば十分ではないかという結論に至った。

 結局は努力値による数値の上昇の方が大きく個体値の場合は0~31で最大15(性格による補正は加味しない)、努力値の場合は0~252で最大32(個体が偶数なら31、性格による補正は加味しない)の振れ幅がある。

 

 第4~5世代では乱数調整が(一部に)普及したことで、容易に理想個体のポケモンを生み出すことが可能になった。理想的な個体値に理想的な努力値振りで完璧な個体を手に入れることができたが、それを重く受け止めた公式が厳選周りの仕様を緩和することで、今では誰もが理想個体で対戦することが可能になった。

 そこで、前回の低個体値ポケモンに続き努力値振りを適当にした場合、どのように作用するのだろうか」ということに興味を持った。

 

沖縄振りを知っているか

 努力値というのは、特段の理由がなければ伸ばしたい部分に集中的に振ることが理想的である。

 よく「●●の▲▲耐え調整」とか「x振り●●抜き調整」という言葉を目にすると思うが、これは特定のポケモンに役割を持たせるために努力値を割くケースが多く、例えば火力だったり、もしくはスピードを削ることになり「本来倒せたはずのポケモンが倒せない」とか「本来抜ける相手に上を取られる」といったケースが生じる場合がある。

 なので、特別な理由がなければそのポケモンの伸ばしたい部分2つに252ずつ、有効な端数の4をHPが偶数ならHP、BDが同じ値ならDといったように振るのが望ましい。

 

 このような努力値振りのセオリーを覆すような育成方法、その名を沖縄振りという振り方を知っているだろうか。

 割と最近ポケモンを始めたプレイヤーには聞き慣れない単語だと思うので簡潔に説明すると、WCS2010の沖縄予選において決勝まで進んだプレイヤーのR氏(コンプライアンス上伏せておく)が使用したポケモンは、全部ではないが1か所に100ずつ合計5か所に均等に努力値が振られており、その斬新な育成方法を指して沖縄振りと呼ぶ

 さらに同氏に関して驚きなのは、個体値や性格すら生まれたままの姿で決勝まで勝ち上がっていることである。これに関しては「沖縄大会のレベルが~」などと揶揄されることもあるが、この時代は既に乱数調整が確立されており、理想個体前提の対戦に一石を投じた格好になる

 今回のテーマである「努力値振りを適当にした場合」ということに関して、どの程度までを「適当」と呼ぶのか定義するのが難しかったため、この沖縄振りを使用することで「適当」と定義することにした。

 

構築が強ければ適当なポケモンでも勝てる?

 今回の検証方法として、どのような形で行うか考えた。

 前回はエースバーン1体をパーティに入れて検証したが、これでは「適当個体のエースバーンがどれだけ勝敗に直結するか」というのが分かりにくい。極端な話、エースバーンが活躍しなくてもザシアンが全部倒してしまえば勝ちは勝ちだからだ。

 そこで今回は「6体すべてのポケモンに沖縄振りを施して組んだパーティで勝てるのか」という形で行う。パーティに関しては正直何でもいいが、分かりやすいように「ポケ坂46」さんに掲載されている、最も最新のシーズンで最も成績の良いパーティを使用することで検証する。

 同じプレイヤーとして、誰かが悩んで考えた末に出来上がったものを苦労もせずに模倣することに罪悪感と恥じらいを覚えるが、今回はS28最終1位の構築を検証のため止む無く参考にさせていただいた。申し訳ございません。

 内容は6体すべての特性・アイテム・技構成を模倣したうえで、努力値振りだけ沖縄振りにして構成した。これで「構築がしっかりしたものであれば努力値振りが適当でも試合に勝てるのではないか」ということを検証する。

 

使用個体

 共通して使用しない箇所(例:ザシアンのC、カイオーガのAなど)以外の5か所に努力値を100ずつ合計500振り、残りの10をそのポケモンの役割に応じた部分に加算する。

 振り方に関して有効にならない端数が生じる場合があるが、オリジナルがそういったことを考慮せずに振っているため、再現度を高めることを優先する。

 さらに、オリジナルへのリスペクトとして個体値と性格も理想的なものにはせず、捕まえてきた状態のまま使用する(ザシアンを除く)。

 個体値:25-19-21-10-2-7

 努力値:100-100-110-0-100-100

 個体値:14-4-18-15-17-13

 努力値:100-0-110-100-100-100

 個体値:?-2-8-26-12-25

 努力値:0-110-0-0-0-100

 ヌケニンは例外として沖縄振りの対象にしなくてもよかったが、これだと本記事の趣旨から逸れてしまうためASのみ努力値を振った。

 個体値:26-12-10-28-8-26

 努力値:100-0-100-110-100-100

 個体値:31-31-31-8-31-31

 努力値:100-110-100-0-100-100

 FC時:180-224-148-80-148-181

 ザシアンは新品未使用の個体がいなかったため、個体値は5V理想になってしまっている。

 個体値:31-14-20-20-28-1

 努力値:100-50-100-50-110-100

 

実戦レポート

 対戦していて気付いたこと、印象的だったことをいくつかピックアップ。

 元々分が悪く、S28あたりからチョッキが主流になっているキュレム

 Sは元々抜かれているので気ならないが、そもそもS下降補正のある性格なので100振るということ自体おかしいカバルドンで場を整えてからめいそうを積むと書いてあったのでそれに従ったが、火力が中途半端な上に絶妙に遅く、何とも言えない感じだった。Bに100振っているが個体値が低く、100振って無振りカイオーガより僅かに固い程度

 カイオーガに関しては沖縄振りというより、性格と個体値のチグハグさが目立った。Cは個体値が高く、性格も上昇補正(れいせい)が掛かるものなので、100振りもあって火力は最低限という感じ。実数値が200なので特化130族と同等。やはり、カイオーガ本来のポテンシャルからすると物足りない。

 トリトドンはH振り、BDに振り分けだったので、100ずつ振る沖縄振りでもある程度の再現はできた。理想的なステータスよりHPが20くらい、Dが10くらい低いが、相手のカイオーガサンダーに対する役割はこなせたと思う。

 理想的なステータスよりも幾分か柔らかいので受け出しさせることは少し怖かったが、有利な相手に対しては強かったので、トリトドンに関しては弱点の少ないタイプや特性が強力なポケモンだと改めて実感した。

 サンダーはとにかく個体値が低く、第4世代産なので複数個所の個体値31が保証されていない。本来はHBに振り切って物理受けとして運用されるが、HBともに100ずつしか振っていないのでザシアンに受け出しできない(きょじゅうざんで半分削れる)。強気にDMしたがあまりの柔らかさに驚き、せいでんきの発動がなければマズかった。

 この構築のコンセプトはステルスロックゴツゴツメットの定数ダメージを稼ぎ、味方の攻撃圏内に入れる動きを重要視するコンセプトで組まれているが、まずサンダーが柔らかすぎて最も重要な役割対象であるザシアンに対してスリップダメージを稼げない。

 この通り非常に柔らかいので、本来有利である筈のカミツルギに対しても怪しかった。ヌケニンでDMターンを消費しておにびを入れてからつないだが、サンダーが柔らかいせいで3対1から、しかも有利なはずのカミツルギに捲られるところだった。

 サンダーは強力なポケモンだが、アタッカーにしろ物理受けにしろある程度数字を割いているから強いのであって、100ずつ振って中途半端にした途端弱くなる良い例だと思う

 逆に、ザシアンは沖縄振りをして最も強いポケモンだと思う。

 実際にHAs、HaSといったような3ステータスに振り分けるケースが多く、シンプルなASはあまり見かけなくなったと感じる。フィジカル、パワー、スピードの3要素を両立させることが可能な種族値配分で、無振りでも各ステータスの水準が高いからこそ100ずつ振ってもそれっぽい雰囲気がでてしまう

 ザシアン対面は大体Sで負けていると自覚できている、サンダーが柔らかすぎて相手のザシアンに受け出しできないので可能な限り対面させないようにした。何かしらの削りが入れば、こちらのザシアンはHBに100ずつ振っているので剣舞さえされなければ有利だという計算しやすいポケモンだった。

 これはシンプルにサンダーが刺さった試合。

 サンダーはD下降補正の性格、個体値17なので100振ったところで無振り理想個体より柔らかい。イベルタルとしばき合いになると勝ち目がないので可能な限りザシアンで削りを入れたかった。ザシアンに対してイベルがDMしたので最初に大きな削りを入れられたのが大きかった。

 こちらの選出が相手の選出に噛み合ったので、個体値努力値の適当さが気になるのは上記のサンダーイベル対面のみで、あとは相性有利を押し付けるだけだった。

 これに関してはカバルドンデンチュラで念には念を入れて場を整える相手の選出に助けられた感が否めないが、よく見なくてもカミツルギがぶっ刺さりである。

 サンダーは出てこないことをお祈りしたか、搭載されていたつじぎり(ダイアーク)で何とかしようという感じか。実際にサンダーは仕上がったカミツルギに対抗できるほど固い個体ではないので、ヌケニンがいなかったら厳しかった。

 前2体はカイオーガが持ち前の火力で難なく突破、初手にカバルドンだったので天候は砂嵐、自らデンチュラの襷を潰していたのでこういった細かいプレイングにも助けられた感はある。

 

まとめ

 構築がきちんとまとまっているので勝つこと自体は可能だったが、どんなに強力なポケモンでもきちんと育成しなければ使いにくい。

 特に、理想個体で対戦することが当たり前となった昨今の環境では「考え得る最大の火力」「考え得る最大の耐久力」を前提に動いている部分が多く、本来であればそれを出せるのに個体値努力値が適当であるが故に出せないというのは、それだけ相手にアドバンテージを与えることに繋がる。

 今回でいうとサンダーはその最たる例で「HBゴツメで物理受け」という本来の役割を遂行できるか怪しい部分があり、よく練られた構築でもそれを可能にする数値がなければただの机上論であることがわかった。翻って言えば、それを可能にする数字を持っているから採用されているポケモンなので、その数字まで再現してようやく意味を成す。

 ただし、ザシアンのように沖縄振りをしても強いポケモンが存在するのも事実で「ポケモン種族値ゲー」と揶揄される所以である。よりポケモンバトルに勝ちたい場合は、せめて性格と努力値は整えることを推奨する。

 

おわりに

 明日から連休ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

 筆者は自営業者なので特に連休という感じではないのですが、今年は多くの人が旅行や行楽に出かけるのでしょうか。逆に、いつでも自由に休みを決められるので、みなさんが学校に行ったりお仕事をしている間にお休みを取ろうと思います。

 なので、ブログの更新予定は連休だからといって変わりはありません。次回辺りは構築記事が出始めるタイミングと被るので少しずらして、5/2~くらいに次回投稿をしようと思います。宜しくお願いします。

 

 それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterにお願いします。

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