受けルガチアンチ

ポケモンバトルにエンタメを

【ポケモン剣盾シングル】10年前のヤーティは現代に甦るのか?

 

 どうも。

 今回は長いポケモン史でもひときわ異彩を放つ「役割論理」を用いた対戦について。

★本日のおしながき

役割論理とは?

 筆者が本格的に対人戦を始めた「バトレボ」以前からその骨子は存在する伝統的な戦術であるが、読者の皆様は役割論理をご存じだろうか。

 細かいところまでは知らないけれどポケモン対戦を齧っているプレイヤーなら「HA、HC振り」「S振りはありえないwww」「補助技はありえないwww」くらいの大まかな部分は認知されているのではないかと思う。もしくは「ムックみたいな口調で喋る人」とか。

 

 役割論理を専門的に扱うブログや動画が多数ある中、第5世代の環境で触ったことがある程度の筆者が論理を語るのも大変おこがましいが、この先の文章をある程度楽しく読んでいただけるように僭越ながら役割論理の説明をさせていただく。

 まず、役割論理というのはサイクル戦を重視した結果生まれた戦術であり、選出された3体のHP総量で有利になる、つまりダメージレースを優位に進めることを目的とした戦術である。そのため、役割論理で用いられるポケモン通称ヤケモンは耐久と火力に特化することを絶対としHAやHC、ポケモンによっては最も固くなるようにBDに振ることが前提となる。このヤケモンで固められたパーティのことをヤーティと呼ぶ。

 S振りをしないのは打ち合いよりも常にサイクル戦を意識したもので、交代で出てきたポケモンに負担を掛けるために火力に特化し、選択される技も高火力技がメインとなる(れいとうビーム→ふぶき、10まんボルト→かみなりなど)。また、火力を底上げするためにアイテムはすべて火力アップ系のものを持たせることが原則で(かえんだま、ゴツゴツメットなど例外はある)、きあいのタスキこだわりスカーフはありえない特にこだわりハチマキこだわりメガネいのちのたまのことを三種の神器と呼ぶ

 

 第5世代対面構築(ボルトスイクン、ガッサハッサムなど対面性能に特化したポケモンを6体並べる)の全盛期といっても過言ではない環境で、他は天候パ(トノグドラ、キュウコンクレセドランなど)や積みサイクル(ウルガパルカイリューなど)といった戦術が主流で現在ほどサイクル戦が重要視されていなかった環境においてサイクル戦に特化した戦術はひときわ異彩を放ち、一見ふざけているように見えて実用性は本物だった。

 あまりに鮮烈だったため、筆者も当時はニコニコ動画の役割論理配信の大手に入り浸って戦術を勉強した。有利対面を作って交代読みをバンバン当てて、あっという間に有利サイクルを形成する戦いぶりは非常に印象的だった。

 しかし、特徴的なパーティ構成や役割論理以外ではあまり採用されないポケモン(今だとレジアイスマッシブーンなど)で論理バレしてしまうと「Sに振っていない」「補助技がない」「火力アイテムしか持っていない」といった情報アドを与えてしまうことにつながるので、ポケモン対戦の知識が豊富なプレイヤーや同じ役割論理を用いるプレイヤーには注意したい。

 

ヤケモンとは?

 HAかHC振り、フルアタ、火力アップアイテムで固めたらどのポケモンでもいいというわけではない。ヤケモンになることができるポケモン「耐久と火力を両立できるポケモン」「サイクル戦を重視するので受け出しをするために耐性が多いポケモン」「基本的に複合タイプのポケモンであることが条件となる。

 「じゃあ、どれがヤケモンなの?」という場合は役割論理Wikiを読むのが手っ取り速い。第8世代のヤケモンは以下のリンクから。

ヤケモン一覧(剣盾) - 役割論理専用wiki - atwiki(アットウィキ)

 ざっくり言うと「環境に役割が持てるポケモンがヤケモンになり得るので、対戦環境によってヤケモンは常に入れ替わる。現在は行われていないようだが1軍2軍といった軍わけがされていた時代もあり、環境次第で重用されるヤケモンも変わる。

 例えば、筆者が一番ポケモンをやり込んで実際に役割論理にも触れた第5世代のヤケモンと比較してみる。第5世代のヤケモンは以下のリンクから。

第5世代ヤケモン一覧 - 役割論理専用wiki - atwiki(アットウィキ)

 5世代では存在しなかったウーラオスガオガエン、カプ・コケコ、レヒレ、ブルル、Aガラガラ、テッカグヤドラミドロ、パッチラゴン、マッシブーンといったヤケモンは除外し、5世代ではいなかったヤケモンとしてドリュウズファイヤーマリルリの3体が挙げられる。

 逆に、5世代の1軍ヤケモンで現在はヤケモンではなくなったポケモンサザンドラハリテヤマ(未登場)、ヘラクロスメタグロスヤドランラティオスの6体。これについてはフェアリータイプの追加、タイプ相性の見直しといった部分もあるが、ヤドランに関しては格闘タイプ(テラキオンローブシン)が強かった特殊な環境だからこそ採用された部分はある。また、パルシェンウルガモスといったポケモンに強いという理由だったハリテヤマも、現環境に存在したとしてもヤケモンになれたかは微妙。

 

ヤーティを組む

 役割論理Wikiには「サンプルヤーティ」なるものが掲載されていて、6体のヤケモンそれぞれの持ち物、技、性格、努力値が全て掲載されている。いわば役割論理のテンプレをきちんと紹介してくれている。

 今回はタイトルにもあるように「10年前のヤーティ」ということで、第5世代環境で活躍したヤーティが現在の環境でどれくらい戦えるのか10戦くらいしてみようという企画なので、当時のサンプルヤーティを見ていく。

サンプルヤーティ/歴戦のヤーティ - 役割論理専用wiki - atwiki(アットウィキ)

 今回はリンク先の第5世代から「サンプルヤーティ5」のヤーマンダ、ヤドラン、ヤンギラス、ヤリテヤマ、ヒートヤトム、ヤットレイのパーティを使用する。ヤリテヤマの枠は例に倣えば格闘枠だが、カイオーガ等の特殊アタッカーと戦えるようにヤジアイスを入れた。

f:id:mnk-udn-2005:20220116165126j:plain

 廃止された技の部分はアレンジしたが、おおむね当時と同じもので再現。アイテムに関してはジュエル系がノーマル以外削除されたので他の火力アップアイテムを持たせておいた。格闘枠のところにヤジアイスを入れた影響で岩の一貫、格闘の一貫などが著しいので別のヤケモンにすればよかった。

 この第5世代環境のヤーティで剣盾ランクマに潜っていく。

 

実戦レポート

 異教徒は導く以外ありえないwwwwwwwwwww

f:id:mnk-udn-2005:20220116170453j:plain

 ヤドランの役割対象となる格闘タイプといえば現環境はほぼほぼ一撃ウーラオスなのでエスパータイプで受けられない格闘タイプ。また、エースバーンもタイプ上は有利だがふいうち持ちにはヤドランが役割を持てない。

 C種族値が100あって複数タイプの技を打ち分けられるのは強み、いのちのたまとの相性も良い特性さいせいりょくは魅力ではある。

f:id:mnk-udn-2005:20220116170812j:plain

 ヤットレイはさすがに現役のヤケモンだけあって通用した。

 鉢巻ジャイロボールはもちろん、打ち合いを避けられない状況でのDMの選択肢として最も強かったと思う。

f:id:mnk-udn-2005:20220116165822j:plain

 いきなりヤーティ神イベルタルとマッチング。正直DMされていたら半壊していたが、(恐らく)鉢巻うっぷんばらしヒートヤトムが耐えて返しのかみなりで倒す。

 ヒートヤトムは対ザシアンでも安定するのでザシアン入りには大事に扱わなければいけない。ヤドランが思ったよりザシアンに対して仕事ができなかったので、できるだけヒートヤトムを隠しつつ、ザシアンと対面を作ったらザシアンよりも裏のポケモンに負担を与えてサイクルから除外することを意識した(オバヒを受けに来る水ポケモンなど)。

f:id:mnk-udn-2005:20220116171102j:plain

 ヤジアイスは主にカイオーガ軸に対して働いてくれた。

 かみなりふぶききあいだまを打ち分けられるのでカイオーガ+サンダー+ナットレイのようなスタンダードな並びを崩すことができるのはとても優秀。

f:id:mnk-udn-2005:20220116171438j:plain

f:id:mnk-udn-2005:20220116171317j:plain

 冷静HCヤーマンダの1.2補正りゅうせいぐんでこのダメージなので、やはり禁伝は一般ポケモンに混ぜてはいけないと思った。

 今回使用したものはどこからどう見てもヤーティだが、マンダがSに振っている前提で動いてくる相手もいたので交代際にしっかりと負担を掛ける動きができた。

f:id:mnk-udn-2005:20220116171727j:plain

 ヤンギラスはサイクル戦を優位に進めるためのおいうちを削除されてしまったが、このヤケモンは有利不利がはっきりしているので、対面の相手よりも交代先のポケモンを狙った攻撃の択を採りやすい

 例えば、相性有利の黒馬バドレックスに投げてヤンギラスの悪技が受かるポケモン一撃ウーラオスしかいないパーティだったので、ばかぢからを即決できた。襷も砂で貫通するため、これで黒バド軸に有利なヤンギラスを受けられる(サイクルから除外できる)ポケモンが消えて有利サイクルが形成できる。

f:id:mnk-udn-2005:20220116172225j:plain

 ズキュントス(剣盾最初期)vs.第5世代ヤーティ。

 これが現在のランクマ10,000位台で勃発した。趣味パが多くなる30,000位以降なら理解できるが、筆者も含めて禁伝に飽きているプレイヤーが多いのだと思う。

 

戦果

f:id:mnk-udn-2005:20220116173218p:plain

f:id:mnk-udn-2005:20220116173231p:plain

 10戦してちょうど5-5だった。絶対勝利が宿命づけられている役割論理においては論外の戦績だが、第5世代以来のヤーティだったので純粋に下手だった。終盤は調子が出てきたので4連勝で終われた。

 今の環境で禁伝無しパーティというのは大きなハンデだと思ったが、きちんとサイクル戦を展開することでそのハンデすら覆せるのは役割論理の強さだと感じた。相手のパーティに禁伝が入っていなかったのはスクショを載せたパーティのみでイベルタルゼクロム、ムゲンダイナ入りが各1、あとはザシアン、カイオーガ、黒馬バドレックスだった。

f:id:mnk-udn-2005:20220116173619j:plain

 10戦したあと別のパーティでちょっと試したいことがあったので触ってしまったが、ベノムトラップルギアで借金を完済したのでこんな感じ。正直、旧時代のヤーティなので全敗を覚悟したがここで踏みとどまってくれたのは良かった。

 

おわりに

 昔から言われているが「サイクル戦を学びたいならヤーティを使え」というのは割と核心を突いていると思う。論者が初心者を引き込むのではなく、異教徒のプレイヤーも初心者に勧めるのを見たことがあるくらい。

 役割論理で上位入賞をしている方もたくさんいるので、本格的に役割論理を学びたいならそういった方々のブログ等を閲覧することをお勧めする。

 

 今週は私事で諸々あるので次回の更新は未定とさせていただきます。木曜日以降になる、とだけ書いておきます。

 それでは今回はこのへんで。何かありましたらコメント欄かTwitterにお願いします。

 TwitterMなか (@Mnaka_udn0525) | Twitter