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【ポケモン剣盾シングル】ジャイロボール・日食ネクロズマ・タクティクス

 

 どうも。

 ジャイロボールを投げます。

★本日のおしながき

ネクロズマでジャイロボール

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 前回の記事では日食ネクロズマを含む6体のポケモンで、ジャイロボールを使う際に相手の素早さがどれくらいから最大威力になるか比較をした。

 前回掲載したものと同じ資料をもう一度。

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 この表を見ると、最遅+鉄球(S-2相当)にしても最大火力になる相手のSが215から、つまり最遅ニダンギルと同じラインということがわかる。下げられるだけ下げても、まだ下げられる最遅ニダンギルと同じということは、ネクロズマよりもジャイロボールを使うのに適したポケモンは他にもいるということになる。

 ではなぜ、そこまで日食ネクロズマに拘っているのかというと、このポケモンが持っている優秀な数字や耐性、特性といった部分に魅力を感じ、現在の環境で多く使われている禁止伝説枠のザシアン(全体2位)、黒馬バドレックス(同9位)、ムゲンダイナ(同10位)のうち、ザシアンとムゲンダイナにある程度強いことから現環境に適性がある。

 

 それなら普通に使えばいいじゃん、となってしまうが今回はジャイロボール企画ということが前提にあるので、普通に使って普通にバトルをしたのでは華がない。それに、前回の禁伝シリーズで日食ネクロズマはきちんとしたものを使っているので、この恵まれた性能を持つポケモンで「何か新しいことはできないか」ということを追求したい

 そこで今回はジャイロボールに特化した日食ネクロズマの育成、つまりは前回の記事のタイトルでもある「最強のジャイロボーラーを育成しよう」ということにつながる(伏線回収)。どのようにすればネクロズマでジャイロボールの火力を出せるのかということを次項で解説する。

 

帰ってきた「あの」ストライカ

 今回使用した日食ネクロズマはS個体値が7のもので、これに性格の下降補正をかけると76となり(S個体値0なら73)、くろいてっきゅうを持たせることでSを38まで下げることができる。

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 この表で比較するとS38というのは最遅+S-1ギルガルドと同じ数字で、これではジャイロの火力を十分に引き出すにはSが高すぎる。

 もう少し下げたいところだが、既に鉄球を持たせてしまっている以上アイテムで補強することは不可能で、のろいアームハンマーのような意図的にSを下げる技を使うことができない。こわいかおマジックミラー持ちのポケモンに使うことで自らSを2段階下げることができるが、あくまで可能性であって現実的ではない。

 

 どうしたものかと思索にふけったところ、以前使用した「ある戦術」が脳裏をよぎった。

 この記事がどういった戦術を紹介したものか簡潔に説明すると、こんじょうローブシンにフォーカスし、かえんだま(どくどくだま)にアイテムを制限されないローブシンを開発しようということで、味方が撒いたどくびしエースバーンのコートチェンジで回収し、それをローブシンに踏ませて根性を発動させようというもの。

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 今回はその応用で、ねばねばネットを撒いてコートチェンジで回収し、鉄球でSを下げたネクロズマに踏ませることでさらにSを下げようという意図。S個体値7で下降補正をかけたネクロズマに鉄球を持たせることで38までSを下げ、その状態でねばねばネットを踏む(S*0.67)ことにより、なんとSを25まで下げることが可能になる。

 S25はどれくらい低いのかというと、最遅ナットレイ(S22)に肉薄する数字となり、これを基に計算をすると相手のS実数値149から最大威力のジャイロボールを使える

 ※(25*149/25)+1=150

 今回の戦術や原理について一通り紹介させていただいたので、いよいよ実戦に入ります。

 

実戦レポート

 無限に続く「うず巻き」が描かれる これが「黄金の回転」だ

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 なにはともあれねばねばネットを撒く。

 対面有利で攻撃した方がいい場面でもネットを撒く。撒かなければこの戦術が成立しないので、初手オニシズクモ読みで明らかにちょうはつで動きを封じに来ていることが分かるとき以外、攻撃は二の次。

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 マジックミラー持ちのポケモンがいる場合、この次の手順であるコートチェンジを省くことができる。オニシズクモを見たら大体初手に合わせてくることは読めるが、実際に選出されなかった場合は戦術が破綻してしまうのでエースバーンは外せない。

 相手視点ではマジミラにネットを撒くにわかプレーに映るが、これが布石だということに気が付けなければネクロズマに高威力のジャイロボールを許してしまう。

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 通常ねばねばネットは相手の場に撒く。次の手でこれを回収することになるが、ここで相手がねばねばネットステルスロックといった設置技を解除するこうそくスピンを使うと、設置したネットが解除されてしまい戦術が破綻する。

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 満を持してコートチェンジねばねばネットを自主回収するので相手からすると意味不明だが、実はこれがとても深いプレイングとなっている。

 一番残念なのが「自分のコートチェンジで回収する」ところがミソなのに、相手のコートチェンジで返されてしまうこと。

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 すべての布石をここで回収する。

 自らのネクロズマねばねばネットを踏ませるために2体のポケモンを必要としてしまうが、ここからがこの戦術の見せ場。

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 ここまで説明してきたように、S個体値7+性格下降補正でS実数値76、くろいてっきゅうの補正で38、ねばねばネットを踏むことでS25まで下がる

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 ジャイロボールの火力を阻害しないトリックルームで行動順を変える。このネクロズマはS25相当となるので、トリックルーム下で抜かれることはほとんどなく、上から高火力ジャイロボールで制圧することができる。

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 残念なことに、ここまでやっても無振りザシアンに対して威力150ジャイロボールは86.2~101.2%ダメージの低乱数1発にしかならない。環境のザシアンは大体HPに振っているので、一撃で持っていくことはまず不可能。等倍でこの火力を評価すべきか、コストパフォーマンスの悪さを批判すべきか。

 

おまけ:ルームサービス型

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 ここまで振り切った戦術なのであれば、普段使うことのないルームサービスという謎のアイテムを使って、さらにエンタメ性を追加することも検討した。

 この場合はねばねばネット+ルームサービスでSを二段階しか下げることができず、これだけやって鉄球一個分の効果しかないので、さすがに自重した。しかも、発動する際に「ルームサービスが発動した」という旨のメッセージが出ないため、相手に伝わらないという重大な欠陥もある。

 

おわりに

 前回の毒菱ローブシンよりも強かったと思う。やはり日食ネクロズマという対面性能が非常に高いポケモンに支えられ、ある程度形になっている部分は大きい。

 今回は「最強のジャイロボーラーを育成しよう」というテーマだったが、正直な話ここまで手の込んだことをする必要があるネクロズマよりもナットレイツンデツンデといった最遅のみでも十分に火力を出せるポケモンこそ、真に最強のジャイロボーラーなのではないか。自分が取り組んだことを否定したくはないが、これは認めざるを得ない。

 ということで、ジャイロボールに関する記事は次回で最後になります。ここまではシングルで展開してきたジャイロボール戦術を、次はダブルバトルで実践します。

 

 それでは今回はこのへんで。

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