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【ポケモン剣盾】剣盾対戦環境におけるメロメロの立ち位置

 

 どうも。

 今回はいつもと少し趣旨を変えて、とはいえ扱う内容は大体一緒ですが、剣盾環境で最もメロメロという技を使い込んでいる(当社比)プレイヤーである自分が、この技の強みだったり、研究してきた戦術を解説したいと思います。

★本日のおしながき

メロメロという技について

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 多くのプレイヤーが歯牙にもかけない最強の変化技・メロメロという技が、異性にしか効かないのにどうして強いのか、ピンポイントすぎるのにどうして有用なのかを説明しましょう。

 

 まず、このメロメロという技は異性のポケモンに対してのみ有効(同性と性別不明は無効、メタモンは変身したポケモンの性別を参照)で、決まると50%の確率で相手を行動不能にするというもの。要するに、補正無しのれんごくでんじほうが当たる確率でしか動けないということ。

 相手を行動不能にするものでパッと思い浮かぶのは麻痺状態(25%)てんめぐトゲキッスエアスラッシュ(60%)ですが、これらと違ってメロメロの場合は交代しない限り永続で50%の抽選が行われる。

 メロメロはいわゆるメンタル技の一種なので状態異常と重複可能、麻痺と合わせることで相手の行動確率を37.5%まで低下させることができる。周知の通り、一撃必殺技の命中率は30%なので、それより少し高い程度の確率でしか行動ができないと考えると、実に恐ろしい。

 つまり、3ターン連続で行動不能(12.5%)になってもおかしくはない確率なので、ダイマックス中に何もできずにターンを終えることもある。メロメロをチラつかせることで、相手のダイマックスを牽制できるという効果もある。

 

 解除の方法は今触れたように交代すること。ターン経過では解除されず、ダイマックス中も等しく効果がある。

 無効化する方法は特性「どんかん」「アロマベール」といったメンタル技を無効化するもの、それらと同等の効果を持った「メンタルハーブ」を持つこと。孵化厳選のときに使う「あかいいと」を持たせると、メロメロを使用したポケモンもメロメロ状態にできるが、これは手の内がわかっている相手でなければ選択肢にはならない。

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 何度も書いている通り、メンタル技であって状態異常ではないのでみがわりを貫通するミストフィールドで防げない。もっとも簡単な防ぎ方は、使用者と同性または性別不明のポケモンに交代すること。

 つまり、無効にされない(されにくい)という強みがあり、相手のパーティの性別比次第では不利な相手にもワンチャンスどころかツーチャンスもスリーチャンスも作れてしまう一か八かの大技であるということ。

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 インテレオン、ストリンダ―とオスのメロメロ要員が2体に対し、相手は4/6がメスのポケモン。完全に出し得なマッチ。 

メロメロを戦術に組み込む

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 メロメロを組み込む理由は、別にふざけているからではない。ほとんど使われていないマイナー技だからこそ無警戒になり、想定されないところに強みがある。

 では、どのような使い方があるのかというと大きく分けて「1、害悪型メロメロ」「2、積みメロメロ」「3、耐久型メロメロ」の三種類といくつかの例外的な使い方に分類できる。これらの使い方をイメージしやすいように例を挙げて説明していく。

①害悪型メロメロ

 一番賛否を呼びそうな戦術にして最強のメロメロ戦術ともいえる害悪型メロメロとは、ムラっけオニゴーリちいさくなるハピナスといったポケモンに組み合わせて、嵌め戦術のキーパーツとして使うもの。

 要するに、害悪といわれる戦術にメロメロを組み合わせることにより、相手が行動不能になる、メロメロを嫌って交代をしている間に、着々と勝つための準備を施すというもの。

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 メロメロみがわりでムラっけガチャの試行回数を稼ぎつつ、相手がメロメロによる行動不能になったターン(みがわりが残ったターン)はかげぶんしんを使い、相手を詰ませるという戦術。

 Sが上がりきっていない状態でダイマ→ダイアタック連打、回避率が上がり切る前にちょうはつを受けて補助技が使えなくなるといったことに弱い。このオニゴーリフリーズドライしか攻撃技がないので、メタグロスポリゴン2といったポケモンの処理速度が遅い。詰ませているはずなのにTODを喰らってしまうこともある。

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 これはエコーボイスハピナス回の画像を引用。

 メロメロみがわりベースはオニゴーリと一緒、相手が動けなくなった隙にちいさくなるで回避率を上げるのも同様。かげぶんしんは+1に対してちいさくなるは+2なので、当然ながら効率が良い。

 この画像のハピナスはエコーボイス型なので、シンプルにゴーストタイプで詰む。

 

 この戦術はメロメロ+みがわり+回避率上昇技で3枠固定になってしまうので、攻撃技をひとつしか選択できない。なので、削る速度を上昇させるためにどくびしステルスロックといった設置技でスリップダメージを稼げると良し。これらは相手の交代を抑制する効果もあるので、対面でメロメロにした相手を逃がさないためにも有用といえる。

 ※参考:【ポケモン剣盾】毒菱アーゴヨン+怖い顔オーロンゲ+陰キャルナアーラ - 受けルガチアンチ

 また、回避率を上げる特性上、相手のダイマックスで技が必中になってしまうと途端に弱くなる。基本的には1ターン目はみがわりが残っていれば盾になってくれるので、こちらもダイマックスをしてウォール→一発受ける→ウォールで再び運ゲに持ち込みたい。みがわりがあるうちにメロメロを入れておけると俄然有利になるので、常にみがわりを残す立ち回りをしたい

 

②積みメロメロ

 積みメロメロは、メロメロによる行動不能を盾に積み技を使うだけ。

 不利対面、1回積めばなんとかなるというポケモンがワンチャンスを掴むためにメロメロを使い、メロメロ使用ターン+積み技を使うターンの2ターン生き延びることを目的とする。複数回積まなければ勝ち筋が無いというタイミングで使うことにより、メロメロ次第で予想だにしないワンチャンスを掴むことができる

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 スナイパーインテレオン+メロメロ

 ピントレンズを持つ都合上、襷を持てないので安定してきあいだめを積むタイミングを作るのが難しい。そこで、メロメロを用いることで行動不能を引き、きあいだめを積むタイミングを無理やり作り出すことを目的としている。

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 剣舞ランドロス+メロメロ

 地面+飛行の一致技2つで見られる範囲が広い、剣舞1回で得られるアドバンテージが大きい霊獣ランドロスにメロメロを持たせて、剣舞を積むタイミングを作る。

 自前のダイジェットで加速もできるので、メロメロで上手く起点を作ることでランドロス一体で試合が決まることもある。強すぎて面白くないので封印した。

 

 この戦術の場合は、メロメロ+積み技で二枠固定になるため、水+氷や悪+飛行といったカバーできる範囲の広い技を覚えるポケモンが望ましい。他にはメロメロ竜舞ドラパルト、メロメロビルドエースバーンなど様々なバリュエーションがある。

 参考:【ポケモン剣盾シングル】ガラル中堅シングルバトル - 受けルガチアンチ

 メロメロは足止めとして使うため、その必要がない相手には通常の積みアタッカーとして運用できる(相手の性別に左右されることが少ない)ので、パーティに入れておいて腐りにくいところも優秀。

 

③耐久型メロメロ

 耐久型メロメロは、害悪型と積みの中間点に位置する戦術。

 それぞれの差別化ポイントは、害悪型ほど害悪戦術に徹しない、積んで攻撃するというよりも詰ませ性能を高めるところ。要するに、回避率は上げないし攻撃性能を高めないけれど、メロメロを盾に居座り性能を伸ばす戦術のことを指す

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 このメロメロ構築に入っているクレセリアヤドキングが該当します。

 クレセリアはオーソドックスなめいそうアシストパワーメロメロを入れることで、めいそうを積む隙を確保する。メロメロを入れてしまった弊害として、せっかく積んでも悪タイプのポケモンに何もできないところ。

 ヤドキングはあえて回復技を切ってめいそうメロメロにしたが、ヘドロの回復のみでは厳しい場面が多かった。

 

 この戦術は相手を倒すことより、相手に倒されないことを第一に考える。なので、極端な話、これらのポケモンに直接相手を倒す能力の高さは求められない。火力のサポートとして、どくびしを撒いておくことで半永久的に戦えるような状況を作り出すことが望ましい。


④(例外)ダブルメロメロ

 なにもメロメロが使えるのはシングルだけではない。ダブルバトルにおいてもメロメロの強さは据え置きなので、ダブルでもメロメロを使ってみた例。

 ダブルで使う場合は相手パーティの性別比にもよるが、ポケモンを二体ずつ出す性質上、オスとメスのポケモンを一体ずつ出せばどちらかにメロメロが決まる確率が高い。特にガオガエンリザードンフシギバナといった御三家ポケモン(オスの割合が87.5%)やランドロスボルトロスといったオス固定のポケモンが人気なので、メスのメロメロ要員の必要性が高くなる

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 これはダブルの公式ネット大会に出場する予定だったダブルメロメロ構築。

 ダブルバトルにおいて人気の戦術のひとつであるコータスフシギバナに見せかけた、ダブル式合コンメロメロ構築となっている。

 メロメロを盾にシンプルビーム+めいそうを決めるラティコンビ、葉緑素フシギバナと見せかけた最遅フシギバナコータス+トリルエルフーンとなっている。

 

⑤(例外)ダイマックス枯らしメロメロ

 これは独立したひとつの戦術というより、剣盾対戦環境のダイマックスというシステムの根幹を揺るがすメロメロの使い方。

 相手のダイマックスをどうしのぐかが立ち回りの鍵となる現環境で、ダイマックス中の相手に何もさせずに3ターン経過させる可能性を秘める、一か八かの大技

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 何もできねンだわ……

 上はハピナスバシャーモ、下はオニゴーリ対エースバーンとなっていて、どちらも相性は最悪、絶体絶命の危機にも関わらずメロメロ(+みがわり)で3ターンやり過ごし、こちらの戦術を再展開することができた。

 この2例の相手の意図としては、ダイマックス中の必中効果を期待してのダイマックスだったが、結果としてメロメロで無駄打ちとなってしまい、回避率を上げたハピナスオニゴーリがやりたい放題となった。

 

メロメロという技の立ち位置

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 ここまでメロメロを絡めた強力な戦術を紹介したが、積極的に採用できる技かというとそうではないというのが使用者から見た実情だ

 例えば、初手に出てきやすいラグラージ、多くのパーティで採用されているウーラオスエースバーンといったポケモンはある程度性別の傾向が決まっているポケモンなので、それらのポケモンを役割対象とするポケモンはメロメロを使用しやすいが、性別比が半々のポケモンの方が多く、具体的に役割を絞ることが難しい

 また、サンダーポリゴン2といった強力な無性別ポケモンに対しては技を一枠削ったハンデを与えているに等しく(一応ダイウォールにはなる)、正直なところ「メロメロじゃない技を入れておけば」となった機会はいくつもある。

 

 しかし、それだけリターンが大きいというのもメロメロの良さだと思う。

 メロメロがなければ負け確定の場面で、一か八かも仕掛けることができずに負けを選ぶのと、メロメロで1ターンの猶予さえできれば逆転可能性が生まれるのでは大きな違いがあり、実際にそこから捲った試合は何度もある。

 結局は50%という確率に委ねられており、安定した勝利を望むのであればメロメロに頼るより、隙のない構築を作って隙のない立ち回りをしなければいけない。だが、結論パが存在した過去のシリーズに比べて、ポケモンや戦術の多様化が進み、答えというものがないのが昨今のポケモン界隈なのではないかと思う。対応できない部分に対して、メロメロという一か八かに頼ることはそれほど悪くはないのではないかと考えています

 

 剣盾環境の比較的初期に、エースバーン対策としてメスのドラパルトにメロメロを覚えさせるムーブメントがありましたが、それこそ筆者が提案するメロメロの使い方だと思います。

 決して最前線に躍り出る技ではないものの、局所的に効果をもたらす。シーズン切り替え時に好成績を収めたプレイヤーが構築記事を出しますが、有性別ポケモンの性別がどちらかに偏っているものを見ると、確かに強そうで隙が少ない構築でも、メロメロでワンチャンス掴めば捲れてしまいそうに見える。それがこの技の立ち位置ではないかと考えています。

 

メロメロ戦術は悪か?

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 メロメロ自体は破るのが簡単な戦術なので、害悪とは言い難い部分がある。

 しかし、運という非常にヘイトを集めやすい部分に頼る戦術なので、使われた側はメロメロを不快に思うケースはあると思う。特に、勝ちを確信した試合をメロメロひとつで台無しにされるのは耐えがたい屈辱だと思う。

 とはいえ、メロメロという技の魅力こそそこに凝縮されおり、サンダーの暴風が当たって混乱するよりも高い確率で行動不能になる技なので、使い手の視点では運負けというより立ち回りが悪かったと思うことが多い

 

 相手のプレイング批判はプレイヤーとしてのマナーを著しく欠く行為なので、相手が信じて実行した立ち回りについてどうこう言うのは避けるべきだが、対戦を重ねていく上で「こうされていたら、こっちが負けていた」というターニングポイントがいくつもあるにもかかわらず、意地になってメロメロ状態で居座った挙句、回線を切断するという行為に及ぶのはちょっと悲しいです。

 

 筆者に言わせたら、禁伝ルールでたくさん見たラプラスザシアンやオーガナットサンダーのように、勝つために行っていることであるので、メロメロ戦術に嵌って負けたからといって害悪呼ばわりされるのは違う気がします。

 上記の有名で強力な並びに対して手薄な構築で負けて「対策が足りていなかった」と言われるのと、メロメロムラっけオニゴーリに詰んで「対策が足りていなかった」というのは何も変わりがないと思うからです

 

 眠りターンリセットがあった時代や、レパルガッサ全盛期を生き抜いたプレイヤーなので、理不尽なことに対する耐性はある程度付いているお陰で、隙だらけのメロメロ戦術は特段害悪ではないと思っています

 

メロメロ戦術の今後

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 恐らく、今後メロメロが環境で猛威を振るうことは無いと思っている。

 政治的な話はNGなのであまり深く触れませんが、ジェンダー問題が波及して「同性にメロメロが効かないのは差別」とか「無性別ポケモンにも性別を与えるべき」みたいなことにならない限り、メロメロは今の立ち位置をキープし続けると思う。

 公式の設定でルナアーラソルガレオザシアンに性別があることをほのめかしつつも、禁伝ポケモン無性別のルールに従って性別がないので、卵を作ることはできなくても性別を与えるくらいはしてもいいのではないかと思います。なぜなら、禁伝ルールのときはメロメロが使いにくかったからです。

 

 剣盾移行時にたくさんの技が存在を消されたり、使えたはずなのに没収されたポケモンが多い中、よくメロメロは生き残ったと思います。同じく異性を対象とした技の「ゆうわく」は削除されたのに(これは多分、別の理由かもしれない)。

 昔もメロメロは使っていましたが、対ダイマックスという観点でみがわりこらえるといったターン稼ぎ技と同様に、メロメロの価値も自分の中で上昇している部分はある。次世代でダイマックスがなくなる場合は、今ほどメロメロを使わなくなるのかもしれない。いずれにせよ、ひとつの戦術を追求するということは価値のあることだと思っているので、その機会を与えてくれたメロメロには感謝している。

 

おわりに

 現時点で自分のなかでまとまっている部分は、このくらい。メロメロを駆使した戦術には昨年暮れ頃から取り組み、なんだかんだで半年くらい追求したことになる。

 使われる側と等しく使用者にも運が絡み、メロメロを主軸とした戦術ではメロメロの成否次第で勝敗が大きく左右されるので、普通にやれば勝てそうな試合も取りこぼしてしまうこともあり、特に月初のスーパーボール級~ハイパーボール級からマスターボール級まで昇格させるには向いていない。

 それをわかっていても止められないのは、上振れたときの快感を一度でも味わってしまったからであり、一種のギャンブル狂のような感覚だと思う。

 

 さて、かなり長い記事になってしまいましたが、もしここまで読んでくれた人がいるなら、それはもうメロメロの魅力に気付いてしまったからに他ならない。

 今すぐにスイッチを起動し、ランクマ用のパーティに入っているポケモンにメロメロを覚えさせたら、そこはメロメロ沼の入り口かもしれない。

 6月のインターネット公式大会は出場できるポケモンが制限されており、メロメロの通りが非常に良い環境となるので、メロメロ戦術デビューにはもってこいです。当該記事を引用しておきますので、よければご一読ください。

 参考:【ポケモン剣盾】公式ネット大会「セイムビート」について考える - 受けルガチアンチ

 

 ありがとうございました。

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