受けルガチアンチ

ポケモンバトルにエンタメを

【ポケモンSVシングル】エ ル フ ー ン サ イ ク ル

 

 どうも。

 エルフーンはメスガキ派か男の娘派かで分かれると思います。何言ってんだろう。

★本日のおしながき

物理へのサポートを拡充する

 前回の【ポケモンSVシングル】う そ な き サ イ ク ル ではうそなき+脱出ボタンを使った、Dデバフサイクルを作れないか考察した。

 なぜうそなきであるかというと、効果量が-2である物理デバフのいやなおとと特性いたずらごころを両立できるポケモンヤミカラスとリオルしか存在せず、うそなきを使用できるポケモンと比較するとバリューで劣ってしまう。なぜいたずらごころが必要であるかは前回の記事と内容が重複するので割愛する。

 実際にうそなきサイクルを回してみるとそこそこ上手く回ったので、余裕があるというと語弊はあるが「じゃあ、欲張ってみようカナ??」という感じになった。

 

 いたずらごころから繰り出したいので攻撃技より補助技が優先されるため、候補となる技をポケ徹さんで検索すると「いやなおと」「ハバネロエキス」「しっぽをふる」「にらみつける」「くすぐる」に絞られた。

 意外と候補に挙がるポケモンが少なく、デバフ付着が得意なオーロンゲが候補にならないのがキツい。いやなおと勢の種族値が低く、使い捨てずに二サイクルめまで回すことを考えると、使いにくいというより使えないというのが本音か。

 効果量-1の技で比較することになるが、そうなるとA-1の付加価値も付いてくるくすぐるが妨害札としての質が高いと感じた。くすぐるを使えるポケモンはいずれもうそなきと両立できて、且つ前回の記事で対抗の印を打ったエルフーンが候補に挙がるため、本誌ではエルフーンを本命として戦術を組み立てていく。

 

実戦レポート

 前回はサポート1枚+特殊AT2枚だったが、今回はうそなきくすぐるを両立可能なエルフーンから展開することで、物理ATと特殊ATを1枚ずつ手札に握って有効な方を繰り出していく。

 特殊ATは前回使用感が良かった脱出パックイーユイを続投、物理ATは無振りウーラオスすら確定2発にする、受け出し困難なもろはのずつきが病みつきになる鉢巻ヒスイウインディを採用した。

 初手エルフーンドダイトス

 S16のドダイトスからをやぶるを採用していたのは78.4%と意外と突き抜けていなくて、相手のデッキだとサケブシッポやハバタクカミといったサポートできるポケモンからではなく初手から来たので、何をしてくるか分からないしとりあえずくすぐるで様子見。深読みする必要はなく、からをやぶるだった。

 からをやぶるのあとにしろいハーブは発動せず、初手のくすぐる→からをやぶるでBが2段階下がったので、ウインディしんそく圏内に押し込めたら。

 ドダイトスが無振りならB-3で高乱数、B-4で確定になるためもう一度くすぐる、相手もからをやぶるを反復。恐らくいかさまダイス(S16採用率66.0%)だと思うが、きあいのタスキ(同1.6%)だと止まらないのでムーンフォースを選択、Sは相手が上なので先にロックブラストを被弾して脱出。

 エルフーンウインディにスイッチ。

 ウインディが場に出た時点の、ドダイトスのステータスは以上の通り。

 前述の通りドダイトスが無振りならしんそくの圏内だが、S16のドダイトス岩テラスが最多(31.8%)であり、この場面のしんそくは読まれるので、テラスや交代など全てを考慮して草テラスを使用、じしん被弾→もろはのずつきで処理。結果論ではあるが襷ではなくテラスも使用しない、交代もしないならしんそくでよかった。

 死に出しサケブシッポ

 もろはのずつきでんじはステルスロックもろはのずつきで処理。エルフーンとイーユイを残しているとはいえ、ここからカイリューやウーラオスに積まれるとどうにもできない。

 死に出しタケルライコ

 せっかく攻撃を耐えたのでここで動いてくれたら楽な展開になったと思うが、こればかりは仕方がない。残りHPはステルスロックのダメージを一度耐える程度あり、しんそくを撃つ仕事が残っているので一旦エルフーンへ。

 うそなき10まんボルトエルフーンが倒れるも、元気なイーユイが残っているのでうそなきさえ決まればなんとかしてくれそう。

 ここまでの状況を整理。

 こちらは満身創痍のウインディ、ステロダメージを一回分受けたイーユイが残っていてテラスは使用済み、相手はD-2のデバフ付きタケルライコ一体だがテラスは未使用。

 S16のタケルライコが採用しているテラスタイプはフェアリーが最多(40.5%)というのは把握していたので、表のタイプ相性上は不利なオーバーヒートを選択したらまさかの炎テラス(0.3%)で裏表どちらも炎半減、あくのはどうが正解だった。

 それでも8割程度削ってだっしゅつパックウインディへ。

 先制技の速さ比べはウインディが優先度で上回るので、動けば勝ちだし動かなければ負け。イーユイは次のステロダメージを耐えられないうえにじんらいで縛られるので、しんそくで倒せるか否かが肝。

 1サイクルめでもろはのずつきを当てたい場面で痺れたので、これで貸し借り無しか。チャンス○でも付いていそうな勝負強いポケモンで助かった。

 対戦ありがとうございました。

 次は趣旨を変えて、特殊アタッカーをキラフロルに変更。

 有利対面+うそなきのデバフで交代を促し、ロックカットでSを上げてメテオビームを発射する欲張りセットを狙う。

 初手エルフーンエンテイ

 特化エルフーンは意外と硬くて、アイテム補正無しまでのせいなるほのおは耐えるのでくすぐるではなくうそなきから。構築記事を読んだ感じだとエンテイはガッツリ火力に寄せるより耐久に割いているものが多かったので、一撃では倒されないだろうと思った。

 予定通りキラフロルにスイッチ。

 うそなきのデバフ+一致弱点技をブラフにロックカットを積む場面だが、エンテイは居座ってせいなるほのお。引き先の負担を考えたら居座るのもおかしくはないが、次のターンにテラス択が発生しそうなのが怖い。

 メテオビームエンテイを処理。

 相変わらず溜めから発射までのラグがプレイヤーを不安な気持ちにさせる。

 死に出しカイリュー

 岩技がメテオビームしかないので連射が効かず、仕方がないのでヘドロウェーブアイアンヘッドでキラフロルはお役御免。パワージェムと両立するならロックカットの枠だと思うが、コンセプトなので外せず、結果的に不器用さが際立ってしまった。

 死に出しウインディ

 最速AS振りなのでカイリューより速いのは分かっていたが、鋼テラス(S16採用率27.6%)を考慮するともろはのずつきを使いにくい。ただ、鋼テラスがあればキラフロルとの対面で使っていたと思う(一致技両方半減以下)ので、腹を括って。

 死に出しハバタクカミ

 ここまで使っていないので相手のテラスタイプを確認し、あまえる型の場合はくすぐるでBを下げたいので一度エルフーンへ。霊テラスシャドーボールでお役御免。

 搦め手はなさそうなので耐久無振りのウインディが攻撃を耐えるかどうかの勝負になった。ダメージ的に眼鏡であることは間違いないが、C252振り+眼鏡+霊テラスの最低ダメージで無振りウインディがちょうど確定一発になるので、パオジアンのふいうち耐え等耐久に努力値を割いた方だと思われる。いずれにせよ乱数臭いので運が良かった。

 対戦ありがとうございました。

 

あとがき

 うそなき+高火力特殊ATの場合、対面引き先問わず純粋な火力の押し付けで相手のサイクルを破壊する脳筋コンセプトだが、くすぐるの場合はA-1のデバフも付与するため、味方の火力サポート以外にも展開の仕方がありそうで掘り下げる余地があると感じた。

 レポート2戦目のように「流して積む」のであればあくびが王道であるが、文中にも書いた通り「有利対面+デバフをブラフに他の行動をする」という、人と人同士が行う対戦ゲームだからこそ発生する駆け引きを楽しめた。これに関しては筆者の趣味というか、学生時代に観ていた厨ポケ狩り講座の影響であるが、こういう楽しみ方があっても良いと思う。

 今回はエルフーンを用いたが、オーロンゲの長所であるねこだましの有無で使用感はかなり異なった。微々たるものではあるがダメージを蓄積させることで確定~乱数が変動する、襷やマルチスケイルを剥がせるといった点で、裏のアタッカーを通してなんぼのデッキコンセプトとマッチした。

 

おわりに

 冒頭の一文について、今回パーティに入っていたエルフーンはオスですが、個人的にはメスガキ派です。書いた以上責任を持って好みを書きましたが、読者の皆様はどちら派でしょうか。「悪戯好きな年上のお姉さん」も悪くない気がしてきました。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

【ポケモンSVシングル】う そ な き サ イ ク ル

 

 どうも。

  金属音さんの気持ち考えたことあるのかよ

★本日のおしながき

イントロダクション

 うそなきは相手のDを2段階下げる強力な補助技である。同じ効果量ながら命中が85のきんぞくおんより扱いやすいが、音技であるか否かの違いがあるので、のどスプレーとのコンボやみがわりを貫通するなど棲み分けができている。

 弊ブログでもこれまで二度ほど、うそなきを取り上げた記事があるので関連する項目としてリンクを掲載しておく。

 こちらはダブルバトルにおける正統派の使い方。脚の速いニューラでうそなきを使用し、DMサニーゴの火力を補強するというもの。

 こちらは少しだけ手を加えた使い方。うそなきを反射することで特性あまのじゃくによりD+2のバフ技として使用するというもの。

 

うそなきサイクル

 今回は先制うそなき+脱出ボタンから高火力特殊アタッカーに繋ぎ、デバフを受けたポケモンを捨てるか、引いて引き先をを確2に取られるかの取捨選択を押し付けられないか思案した。

 速くて(悪戯心持ち)、うそなきを使用可能なポケモンを独断と偏見でピックアップした。

 先制うそなき→脱出→特殊エースに繋ぎ、もう一サイクル作る形を目指したいので、多くの相手に先制可能なスピードと何かしら耐えられるフィジカルが求められる。非常に高度な要求なので、ここは悪戯心による先制行動を利用し、耐久を補強する形が丸いのではないかと思われる。

 オーロンゲ、エルフーンニャオニクスイルミーゼは実際に使ったが、タイプが優秀で出落ちしにくく、耐久値も確保しやすいオーロンゲの使用感が良かったので、このポケモンに最も重い印を打った。非悪戯心系ではサケブシッポの耐久値は魅力だが、自分より速いポケモンに先制で動く手段が無いので連下までの評価とした。

 今回のイメージ。

 クッション(もしくはもう一体の火力要員)を挟むことで、最大2回のうそなきサイクルを作りたい。火力要員はうそなきのデバフ込みで大体のポケモンを確1にできて、引かれたとしても引き先を確2にまとめられるようなポケモンが望ましい。

 

実戦レポート

 オーロンゲはSを4振りハッサム抜きまで振って残りHB、サーフゴーとガチグマはいずれも臆病CS振り。サーフゴーに脱出パックを持たせることで、クッション要員(ママンボウ)を入れずともサイクルが回るようにした。

 初手オーロンゲオーガポン

 挨拶代わりのねこだましうそなきつるぎのまい。できるだけ後続の負担を少なくして退きたいので、すてゼリフを使用してガチグマへ。

 ツタこんぼうを被弾するも、D-2オーガポンをハイパーボイスで処理。

 ここでは相手視点でスカーフが見えていないので、選出的に重いオーガポンを早々に除外できた。S16のガチグマは拘りスカーフの採用率が0.7%以下なので秘匿性がある。

 死に出しアシレーヌ

 ガチグマの残りHPが抜群アクアジェット圏内程度だったのでノーマルテラスを使用、ハイパーボイスで半分削るもアシレーヌのオボン発動、サイコノイズで倒された。

 死に出しサーフゴー

 わるだくみゴールドラッシュ炎テラスで耐えられてしまった(S16採用率40.3%で最多)。

 サーフゴーのだっしゅつパック発動、オーロンゲがサイコノイズを受けてだっしゅつボタン発動、再度サーフゴーへ。

 シャドーボールアシレーヌを処理。

 最後の一体は何が来てもキツいが、一度オーロンゲに引ける余裕があれば或いは。

 最後はガチグマとつげきチョッキ(S16採用率44.2%で最多)前提と考えると、うそなきを使用しなければ突破できない。

 特性によりサーフゴーにもノーマル技は通るが、ここはリスクを取らずだいちのちからが来るだろうと腹を括ってオーロンゲへ。なんとか耐えるファインプレー。

 少しでもダメージを蓄積させたいのでねこだましうそなき

 ガチグマがC特化と仮定するとD無振りオーロンゲをしんくうはで倒せる圏内に入っているので、しんくうはがあるなら脚の速さ比べだった。ガチグマのS振りは範囲が広いので際どい場面だったと思う。

 終盤なのでここまでの状況を整理。

 互いにテラスタルは使用済み、残りのポケモンも一体ずつ。D-2ガチグマをゴールドラッシュで倒せるか否かがポイント。

 やはり持っていたしんくうはを耐える。

 ゴールドラッシュでガチグマを処理。

 ガチグマの振り方は無数にあるので「これ」と特定するのは難しいが、H振りのみチョッキ持ちと仮定すると、D-2ゴールドラッシュは90.4~106.8%ダメージで低乱数寄りの中乱数(43.8%)だった。同じくチョッキの採用率が高いアシレーヌがオボンだったので、こちらが持っていた可能性が高い。もしかするとオーロンゲのねこだましが勝敗を分けたかもしれない。

 対戦ありがとうございました。

 DLC後半が配信されたあたりからエラーによる強制終了が増えたという報告が散見され、実際に筆者も三度ほどエラー落ち(うち一回は負け確盤面で発生)したので、仕方ない部分はある。この試合は各々が上手く噛み合ったのでどうしても採用したかった。

 耐久に振っていないと思いのほか脆く、眼鏡が無ければそこまで火力が出なかったので脱出パック枠をサーフゴーからイーユイにチェンジ。うそなきわざわいのたまによる二重デバフを与えられる最強のカード。

 初手オーロンゲハバタクカミ。ブーストエナジー持ちでSアップ。

 オーロンゲを使い捨てたくないので、数少ない耐えられない攻撃であるハバカミのムーンフォース対策の炎テラスを使用→うそなき→脱出に成功。

 イーユイ召喚。

 イーユイがスカーフと仮定してもブーストしているのでハバカミの方が速い、とはいえ眼鏡でもない限りイーユイを一撃で倒すのは難しいと思うので、交代を促せる場面と判断したらパワージェム被弾→あくのはどうでハバカミを処理。交代を読むならなおのことオーバーヒートで脱出すればよかったのでプレイングミスか。

 死に出しガブリアス

 イーユイ→ガブリアスに交代、じしんでオーロンゲが倒れた。相手の面子を見てもあのHP残量のイーユイを残しても仕方がないので、イーユイを切ればよかった。尤も、オーバーヒートで脱出していればここの繋ぎがもっとスムーズだった。

 死に出しガチグマ

 ムーンフォースつるぎのまい。何を撃ってもテラスを考慮すると裏目になるが、表だけを考えた場合の最大値を選択した。

 ムーンフォースカイリューを受け出し、じゃくてんほけん発動。

 弱保持ちは大体鋼テラスだと構築記事を読んだ感じの印象を持っているので、拘り解除と様子見を兼ねて一旦引いてイーユイを犠牲に捧げた。

 カイリューのSは上がっていないので仮にけたぐりがあってもしんそく等でなければ割り込まれない。データ通り鋼テラスだったのでだいちのちからの一貫ができた。

 対戦ありがとうございました。

 この試合はプレイングミスが多かったうえにうそなきが強かったというより最速スカーフガチグマが強かっただけだが、ガチグマの宣伝素材として。

 

あとがき

 うそなき→ガチグマの場合、Dデバフを嫌って引くと行動順でガチグマのスカーフがバレないため、引き先のSが最速スカーフガチグマ以下の場合は一発耐えて上から叩くことを許さないところが良かった。

 脱出イーユイ(サーフゴー)はうそなきを受けた相手が居座るか引くか不透明な場面で、とりあえずオーバーヒートを撃っておけば対面のポケモンを倒してオーロンゲからもう一サイクル、もしくは引き先を削って3枚目のカードを切るなど円滑に手札を回せるところが良かった。

 先制うそなき→脱出で擬似的にダブルバトルにおけるうそなきから味方が攻撃するような動きを作れたと思う。デバフを受けた相手が居座るか引くかはシングルの駆け引きになるので、これをブラフに積むなど他の動きにも発展させられそうだ。

 オーロンゲは剣盾で使用していた個体の流用であるが、HBよりもHDがよかったと思う場面はなかったので、このままでよいかもしれない。Sは4振りハッサム(S65族)が調整先になるが、ガチグマ(赫月)のS振りがどのへんが目安になるか目星をつけられなかったので考慮しなかった。

 

おわりに

 田舎なのでお店も少ないし、お腹いっぱい食べようと思うとそもそも外食はコスパが悪いので結構自炊するんですが、得意料理が幾つかあって「誰かに食べさせてェ~~」と思うことがあります。近年男女の結婚観の乖離で晩婚化どころか未婚の高齢者が増えているというニュースを見ましたが、面倒なことは言わないのでポケモンと野球と馬の話ができる共通の趣味を持った女性が居ないかなぁなどと。来月旧友がまた一人結婚するようで、だんだんと取り残されていくような感じがします。まったくポケモン関係ありませんが。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

※サムネ用

 

【ポケモンSVシングル】とにかくシェアするオニシズクモ

 

 どうも。

 高校生の頃金欠で、みんなで50円ずつとか出し合ってマック買ってシェアしていたのを思い出しました。あの頃よりマックも値上がりしているので大変ですね。

★本日のおしながき

コーナーで差をつけろ

 レギュレーションF現在、使用率の高いポケモンは接地しているポケモンが多く、逆に浮いているのはカイリューランドロスといった中速帯のポケモンがメジャーだ。ハバタクカミやトドロクツキは浮いてはいるが接地しているポケモンなので、現環境はねばねばネットを撒いてコーナーで差をつけ、上手く立ち回れたら勝利を引き寄せられるということだ。

 ねばねばネット要員の比較を競馬新聞風に作成した。

      

 連続技で崩される、それなりのアドを回収できる保証がなければ弱くなってしまう襷に依存せず撒けるのはオニシズクモか、同期のクワガノンの優秀なところだと思う。

 S16使用率6位で、こだわりスカーフの所持率が19.1%だった水ウーラオスを考慮すると、速いポケモン+襷の定番の組み合わせも崩されやすいため、耐久に関しては襷に依存するよりも努力値振りでカバーできるポケモンが望ましい。

 また、ネット要員は初手繰り出しが読まれやすく、みがわり持ちを呼ぶので最低でも身代わりを破壊できそうな火力を持つポケモンでなければ、ネットを撒いてアドを取る筈がディスアドを生む可能性がある。

 以上のことから本誌ではオニシズクモを推奨し、S16で最も使用されたねばねばネットを使用できるポケモンオニシズクモだった。

 

プラスアルファのサポート能力

 オニシズクモといえばパワーシェアである。

 ご存じパワーシェアは自分と相手のAとA、CとCを足して割った値を数値とする技である。

 一見オニシズクモは火力があるように見えるが、オニシズクモの火力の源は特性すいほうによるものであり、A種族値自体は70、C種族値に至っては50と1進化ポケモンとしては目を引く数値ではない。この低いACをシェアすることで、間接的に相手の火力を下げることができる。また、いかくあまえるといった特性や技によるデバフを受けないポケモンに対しても有効なデバフという位置付けは独特の存在感を示している。

 さらにAは個体値0+性格下降補正、Cは個体値0で可能な限り下げることにより、パワーシェアの効果量を少しでも大きくする狙いを持たせた。

 例えば、下降補正のみオニシズクモ(A実数値81)と特化パオジアン(同189)がシェアした場合は(81+189)/2で135だが、このオニシズクモ(A実数値67)が特化パオジアン(同189)とシェアした場合は(67+189)/2で128になる。僅か7の差ではあるが場合によっては確定が乱数に変わる可能性もあるので、低ければ低いほどよい

 また、ランク補正はシェアした後の数字に掛かるので、特化パオジアンが剣舞を使うと189*2で378相当だが、シェアした特化パオジアンは128*2で256と何とも言えない数字になる。ランク補正はランク補正で打ち消すのが最良だが、元の数字を低くすることでバフの恩恵を少しでも減らすという意味では悪くはない

 パワーシェアによる数値の変動は交代によって解除されるので、それを嫌って交代を促せればねばねばネットを踏ませる、戦闘中のフォルムチェンジによっても解除されるのでオーガポンにテラスタルを切らせる(ほぼあり得ないが)など、妨害工作として様々な場面に作用する。

 

実戦レポート

 オニシズクモ自体はサポートに振り切った構成になっているので、今回の見どころはオニシズクモ+何かの「何か」の部分になる。

 この試合はねばねばネットで脚を奪い、パワーシェアで対面の火力を削ぐことでオーガポンに積む機会を与え、上からウッドホーン連打で常に特性がんじょうをキープして戦うことを目指した。

 初手はオニシズクモランドロスによる、ねばねばネットステルスロックの交換会。相手のデッキはネットの影響を受けない、もしくはSダウンが得になるポケモンが多いが、スカーフを持ちそうなイーユイの脚を奪っておけばオーガポンが有利になる。

 がんせきふうじアクアブレイクとんぼがえり(ラティオス交代)→アクアブレイクラスターパージを被弾してパワーシェア

 ラティオスが臆病CS振りと仮定すると(55+182)/2=118が両者のCになるオニシズクモは大幅アップだが、ラティオスは大体0.65倍になった。ランク補正1段階分より少し多い量を減らせた。

 HPがイバン圏内に入ったのでとびつくで対面のSを下げつつ倒された。ネットを撒き、パワーシェアをし、対面のSを下げて仕事量は十分すぎるくらい。

 パワーシェアを受け、Sも下げられたラティオスをぼっ立ちさせるわけがないので交代読みつるぎのまいランドロスを迎え撃つ。

 ウッドホーンランドロスを倒しつつHPを回復。確かゴツメを持っていたと思うのでがんじょうをキープできなかった。

 死に出しハッサム

 ラティオスがスカーフなら(S16採用率14.9%)ここで出てくると思うが、恐らく眼鏡なのでハッサムからか。ブリジュラスに引きたいがハッサムとんぼがえりを選択すると裏目なので、ここはテラスタルを使用してバレットパンチを耐えて強引に突破した。

 恐らく眼鏡持ちでこの時点で相手にブリジュラスは見えていないが、ポン+ブリに一貫するはどうだん(S16採用率46.7%)を持っていた場合はこの時点で負け。こちらのデッキにはハバタクカミやストリンダーが入っているので決め打ちは難しかったはず。

 試合も大詰めでブリジュラスの選出を後悔した。相手のテラス次第で負けもあるが、ここは腹を括っていくしかない。

 Dがペラペラなのにうっかりラスターパージを急所に被弾するも耐えて、りゅうせいぐんラティオスを倒した。

 オニシズクモアクアブレイクとパワーシェア後のとびつく分のダメージが蓄積しているとはいえ、Dの高いラティオスが竜技半減テラスを使用した場合は無振り想定で32.2~38.0%ダメージにしかならないので及ばなかった。なぜここでテラスを使用しなかったのかは分からないが、鋼(S16採用率83.4%)以外だった可能性も。

 対戦ありがとうございました。

 つぎはCS振りジュラルドンできあいだめ+ピントレンズの確定急所コンボで、デバフを気にせずりゅうせいぐんを連打する流れを作りたい。

 初手オニシズクモランクルス

 使用率上の意味合いですっかりマイナー寄りになったポケモンなので初動が分からないが、マジガ+珠のアタッカーだと美味しいのでとりあえずパワーシェアで火力を削いでおく。

 珠は珠でも火炎の方だったので恐らくHB振りくらいか。

 悠長しているとめいそうを積まれてしまったが、裏が確定急所マンなのでなんとも相性が良い。

 すかさずブリジュラスに交代しきあいだめ

 トリックかえんだまを渡されてピントレンズを失ってしまったので、確定急所のはずが50%の運ゲをしなければいけない。

 あくのはどうで叩くも急所込みで倒し切れず。ここは素直にステラを使用し一気に削り切るべきだったかもしれない。

 めいそう3積みタイプ一致サイコノイズを被弾するもこの程度。ランクルスが耐久振りと仮定してオニシズクモとパワーシェアした場合、(55+145)/2=100がCの値となる。+3で250%なのでC250相当になり、素の状態だと362相当なので、シェア後の効果量は少なくても積み技を使った際に大きな違いを生む。

 さすがにこれは強気というよりプレミな気もするが、フェアリーテラスタルあくのはどうを一時しのぎしても一致ラスターカノンがあるので突破できた。

 対戦ありがとうございました。

 「よくわからんけど勝った」の典型だと思う。

 

あとがき

 特殊耐久は無振りでも一致弱点も耐えられる数値があり、物理を補強すればパオジアンのアイテム補正無し電気テラバも耐えられるので、出落ちする機会は少ない。襷に頼らずともある程度の行動保証があるので、メンタルハーブイバンのみといった+αの行動ができるようなアイテムを採用しやすいところも使い勝手が良い。

 前作のダイジェットのような比較的手軽にSを上げられる手段が無いため、ねばねばネットを踏んで下がったSはそのままになりがちなのも、環境的にも味方のサポート手段として有用に感じた。

 極めて狭い範囲での比較になるが、剣盾の同時期(準伝環境の中間シーズン)と比較した場合、使用率上位のポケモンに対するねばねばネットの通りが良いと感じた。

 ←SV(S16)     剣盾(S13)→

※剣盾S13の使用率15位はウーラオスだが悪水どちらも接地しているのでまとめて、16位のテッカグヤを繰り上げた。

 テラスタル後の繰り出しやアイテムふうせん等を考慮しない場合SVでは13/15が、剣盾は11/15(クリアボディのドラパルトを除く)が接地している。毒菱系の需要増からしてもSVでは接地しているポケモンが使用率上位に来る傾向が強いため、ねばねばネットの有用性も等しく高いと思われる。

 

おわりに

 来月からレギュレーションが変わりますが、みなさん禁伝足りていますか?

 過去作周回して無駄に集めた使いきれない禁伝がボックスに眠っているので、知り合いでしたら提供できるものはできると思います。多分来月オンラインの更新があると思いますが、そのタイミングでちょっと休もうかなどと考えているので、勿体ないし頑張りたい人に託すのがいいんじゃないですか。

 年度末に数年間仕事をしていた法人というか依頼主から「来年度からMなかさんに依頼していた仕事を試験的にAIで回そうと思うんだよね」というお話をされて、平たく言うと収入減をひとつ失いました。多分、民間でもAIを積極的に活用していくとこういうことが増えると思うので、今の仕事を廃業して転職活動をしないといけないのかな、みたいな危機感を持っています。

 先日親族が集まったときに、いろいろあって独立して会社を立ち上げると言っていた親戚がいて、手が空いていたら来ないかと誘われていたりするので、ポケモンも楽しいけれどいい歳なので、今年度は身の振り方を考える年になるのかなぁと。

 シンプルに最近ランクマを楽しめていない部分もありますけれど、毎月マスボ級はここ数年のライフワークみたいになっているので、そこはちょっと気持ち悪いし、なんだかんだで続けているような気もします。というか続けたいですね。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

【ポケモンSVシングル】究極至高のジャイロボールを投げよう ~HOP-UPするヌメルゴン~

 

 どうも。

 定期的に投稿されるジャイロボールシリーズです。

★本日のおしながき

イントロダクション

 【ポケモン剣盾シングル】ジャイロボール・日食ネクロズマ・タクティクス では日食ネクロズマを取り上げ、高いA種族値を持ちながら中速帯に位置するS種族値のせいでイマイチ適合しないジャイロボールを、どのように使っていくかを考察した。

 簡潔にまとめると、ねばねばネットコートチェンジで回収してくろいてっきゅうを持たせた日食ネクロズマに踏ませることで極限までSを下げ、ジャイロボールの最高火力を出せる範囲を可能な限り広げた。

 時は流れて第九世代、DLCにて「のろい」の技マシンが復活した。周知の通りゴーストタイプ以外が使用することでSを一段階下げ、ABを一段階ずつ上げられることから、ジャイロボールの下準備として非常に有用な要素となる。

 

ジャイロボールを投げよう(準備編)

 のろい+ジャイロボールを両立できて、タイプ一致テラスタルでさらに火力を伸ばせるという意味で鋼タイプのポケモンをピックアップした。

 最も手を掛けずに「威力」を出せるのはフォレトス、特性込みで最も「火力」を出しやすいのはニャイキングになる。全体的な種族値や耐性を加味すると、安定した運用が見込めるのはHヌメルゴンだと思われる。

 ジャイロボールの威力は自分の素早さと相手の素早さによって決定されるので、単に使用者のSが低ければいいというわけではない。ざっくりとした表現にはなるが、自分と相手のポケモンのSに隔たりがあればあるほど良いので、低いことに越したことは無いができるだけ多くの相手に最高威力(150)をぶつけるためにも、可能な限りSを下げる必要がある。

 ピックアップした5体のポケモンがどれくらいの自分のSから、どれくらいのSを持つ相手に最高威力(150)を出せるかまとめた。

 最遅のみだとSブーストハバタクカミ(205*1.5)くらい極端でなければ威力を出せず、アイアンヘッドなどの物理鋼汎用打点の代わりに使用するにはやや安定感を欠く。この表ではじっくりとのろいを1~3回積む想定と、くろいてっきゅうを持たせて予めSを落としたうえでのろいを1回積む可能な限り手数を減らす想定で計算した。

 

ジャイロボールを投げよう(組み立て編)

 結論から述べると、のろい+バトンタッチでジャイロボーラーにリリーフを仰ぐ方法に辿り着いた。

 例えば壁や状態異常でサポートしたうえでジャイロボーラー自身がのろいを積む方法もあるが、自身がのろいから積みアタッカーにもなれるバトン要員と、そのポケモンが消耗した際にリリーフで出てくるジャイロボーラーの組み合わせが良いと考えた。

 冒頭にも書いたように、のろいの技マシンが復活したことでのろいバトンを両立できるポケモンが増え、剣盾の頃はできなかったルートでジャイロボーラーを活躍させられるのではないだろうか。

 のろい+バトンを両立できるポケモンを剣盾とSVで別にピックアップした。

 特に下表の青く塗りつぶしている、SVで再度両立できるようになった、もしくは新規で可能になったポケモンに注目して欲しい。元々のSが低く、耐久値や耐性が優れており、強力な先制技を有するハッサムがいるではないか。ハッサムであれば自身がアタッカーになれてバトンもできるので、ここからの継投策を考えていく。

 

ジャイロボールを投げよう(最終確認)

 ジャイロの火力を追求するのであればニャイキングを使用したかったが、レポートを書くなら「善戦した」ではなく「勝った」でなければいけないので、昨今の対戦環境を鑑みてあらゆる数値が高いHヌメルゴンを使用する。

 @オボンのみ

 雑にHD振りきりなので、使用率が高く頻繁に見かけるハバタクカミあたりに投げてのろいの回数を稼げたら。対炎(竈オーガポン、イーユイあたり)に無理やり展開できるようにテラスタイプはドラゴンにした。

 @とつげきチョッキ

 HA振りきりでSは最遅。のろいバトンによる物理耐久のサポートと、元より高いDを補うチョッキで居座れるターン数を稼ぐ。今回はジャイロボールに特化した企画なのでテラスタイプは鋼だが、弱点を補完するものでよい。

 ジャイロボールの最大威力が出る条件は前々項に添付した表の通りだが、このヌメルゴン(S58)のジャイロボールがアイアンヘッド(80)と同等の威力になるラインをまとめた。最高威力に到達するまでSを下げられなくとも、最低でもこのラインを目指せるように展開したい。

 

ジャイロボールを投げよう(実戦編)

 ペリッパーイダイトウの並びに意味は無いが、ハッサムの補助(炎弱点の緩和)を考えたときに雨+なげつける(でんきだま)でサポートできるペリッパーが良いと思ったので、理解を深めたくて使用していたイダイトウと並べた。

 初手ペリッパーサーフゴー

 拘りは10まんボルトを持っているイメージがあるが、トリックで押し付けられたスカーフを投げつけて奪われたでんきだまを奪い返しているうちに倒された。出落ちといえば出落ちだが、のろいを積みたいハッサムやチョッキで耐久の底上げをしているヌメルゴンにスカーフを押し付けられるよりはマシか。

 死に出しハッサム

 サーフゴーから見て等倍以上の打点は無いと思うので、HD振りハッサムのろいを積むチャンス。

 シャドーボールのろいシャドーボールのろいで2積み、オボン込み確定4発のダメージ量だったが霊テラスシャドーボールで崩しに。なんとか耐えてヌメルゴンへ継投。毎回のランナーを抱えるも5回無失点で乗り切った、といったところか。

 サーフゴーはわるだくみヌメルゴンジャイロボールでサーフゴーを粉砕。

 サーフゴーの持ち物がスカーフだったので、S実数値を136(準速)~149(最速)と仮定するとジャイロボールの威力は118~129となり、威力固定の汎用鋼物理打点で最も威力が高いアイアンテール(100)を超える。

 結果としてサーフゴーが霊テラスを切った、特殊耐久に定評があるヌメルゴン対面でわるだくみを積んだことが今後の展開にも有利に作用する。

 死に出しウーラオス

 つるぎのまいボディプレス。悪はSに振らずHABに振り分けている型もいるので、ジャイロで火力を出せる自信がなくボディプレスを選択した。

 ウーラオスSを117(無振り)、149(準速)~163(最速)と仮定するとジャイロの威力は101129~141となる。B+2ボディプレスの指数が80*(121*2)=19,360(38,720)、S無振り仮定A+2ジャイロの指数が101*(167*2)*1.5=50,601なので冷静さを欠いたプレイングミス。尤も、悪は襷の採用率が高いのでどちらを選んでも一緒か。

 ドレインパンチジャイロボールでウーラオスを倒して残りはハバタクカミ。

 +2ドレインパンチが思いのほか痛かったので、ハバカミの攻撃をギリギリ耐えるかどうかの攻防に。

 ジャイロボールの火力増強用の鋼テラスのお陰で助かった。

 テラスが見えていない段階ではシャドボより威力の高いムンフォを選択しても不思議ではないので満を持して。S16のHヌメルゴンが鋼テラスを採用していたのは2.2%程度であり、中間択のシャドボに逃げられなかったのは数字の功か運の良さか。

 互いの素早さが極端なので、ここはもちろん150km/hの満額回答。Sを落とすためにくろいてっきゅうを持たせていたら直前の攻撃を耐えなかったので、(この場面では)チョッキで正解だった。

 対戦ありがとうございました。

 自慢のジャイロボールで三者凡退に抑えられてよかった。

 

あとがき

 説明や表が多くなってしまったので実戦例はひとつだが、勝ちパターンは最低でものろいを2回積んだ状態でバトンをした場合に限られた。元より抜きんでていないA種族値、今作は未登場であるが最遅のみでSを落とせるナットレイと比較して中途半端な遅さが、手厚いサポートを必要とさせた。

 Sに関しては最遅-3~鉄球最遅-1まで落とさなくても、のろいを2積みしてバトンする時点でA+2のバフもあるので、ジャイロの最高威力に到達しなくても火力は保証されていたと思う。基本的に上から叩かれるポケモンなので、細部を詰めるのであればテラスタイプは耐性変更系の飛行かフェアリーが適切だと思われる。

 

おわりに

 プロ野球が開幕しましたがみなさんの贔屓はどうですか?

 筆者はちなハムですが、今年は流石に「育成ガー」などと言っているフェーズではないと思うので、最低でもAクラス入りをシーズン終盤まで争って欲しいですね。秋頃には何もかも蚊帳の外で終戦というのはあまりにも楽しくないですから。

 個人的に大型左腕の上原投手には毎年期待しています。良いときと悪いときの差が大きな選手ですが、身体能力抜群でスケールを感じる投手なので今年こそ(n年連続n回目)先発で10勝を達成して欲しいですね。野手では田宮捕手に注目です。俊足巧打の捕手なので近年のハムに欠ける「打てる捕手」としてマルチに活躍して欲しいですね。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

【ポケモンSV 番外編】第7回しよマキノカップ 参加してみた ~守護(まも)ってトリデプス~

 

 どうも。

 一般ポケモンオタク、SV仲間大会に参加してみたシリーズ第八弾です。楽しく遊べたのでいつも通り簡潔に振り返ります。

★本日のおしながき

大会概要

主催:紫代(しよ)マキノ 氏

開催日時:4/4(木) 21:00~23:59

ルール:シングルバトル オフィシャルルール1

制限:指定された4足歩行のポケモンのみ使用可能(下表参照)

その他:対戦回数20回

    持ち時間7分

    総合時間20分

参加者:205名(順位がついたのも205名)

 

事前考察とデッキレシピ

 開催の数日前にXでFFの方が告知をリポストし、言及していたのを見て知りました。使用可能ポケモンを見ると以前掲載したトリデプスTODに対応できるポケモンがパッと見であまりいなかったので、面白そうだし既存の育成済みポケモン中心でデッキを組めそうだったこともあり参加させていただきました。

【ポケモンSVシングル】トリデプスで詰まないか? 

 ちなみに、同氏主催の大会には剣盾時代の第5回に参加させていただいているので、今回が2回目となります。

【ポケモン剣盾番外編】第5回しよマキノカップ 参加してみた ~タイター式雨霰ナンス~ 

 

 初代ポケスタ並みに使用可能なポケモンが少なく、ハバカミカイリューなどの突出した存在もいないので、割と何を使っても楽しく遊べそうな印象を受けました。

 見た感じだと晴れパのデッキパーツが多く、キュウコン&コータスの日照り要員、フシギバナリーフィアといった特殊&物理のアタッカーが揃っているので、晴れ軸はある程度気を付けなければいけないと思いました。

 それ以外にもカバルドン&ラグラージAキュウコンといった展開系のパーツも揃っているので、使用できるポケモンは少ないながらに戦術の多様性という点も評価できると思います。それらを総合的に踏まえてトリデプスで全試合TODを狙えるようなデッキを組めたらという感じで。

1:HB調整残りD

2:HBベース少しS

3:AS陽気最速

4:HB調整A特化

【ポケモンSVシングル】ガチグマ絶対○すアヤシシ - 受けルガチアンチ

5:HS陽気最速

6:HD特化

 初手から積極的にトリデプスTODを仕掛けたいのでカバルドン(ふきとばし)、ラグラージ(クイックターン)、コータス(オバヒ脱出)といった展開要員を選出されないように、水や地面に強い草のメガニウムとマジックミラー持ちのエーフィをデッキトップに置いて「対策していますけど?」という雰囲気を出しました。

 トリデプスで突破できないラウドボーンハカドッグ、不意の霊テラス対策にどくびしを撒きたいので、今大会では貴重な毒菱要員のスカタンクを入れました。

 晴れが強そうなプールなのでキュウコンは手軽に炎技の一貫を切れるもらいびで、かつトリデプスのサポートに特化しました。まもる→アンコール→オバヒ脱出で対面のポケモンを倒さずトリデプスに繋ぎたいので、オバヒの火力が出過ぎないようにC個体値0+下降補正でクソ雑魚火力になるようにしました。

 まもるはみがわりでいいのですが、技マシンが無くて素材も無かったうえに、もう22時を過ぎていたので妥協しました。あくびを透かしてアンコできるのでみがわりにするべきだし、実際にそういった場面がありました。

大会レポート

 平日の夜にもかかわらず200人規模の大会になったことに驚きました。参加した大会はレポートを残していて、毎度参加者数と実際に順位がついたプレイヤーの数も掲載していますが、参加者数と順位が一致した大会はこれが初めてでした。制限しすぎず程よいルール作りが、参加者の関心と意欲を搔き立てたのだと思います。

 大会の対戦環境はすごく良かったと思います。強いコンセプトがはっきりしているので、使用されるポケモンにある程度の偏りはあるものの、全体的な種族値帯の平均が取れていて大きな優劣もなかったと感じました。四足歩行という縛りを設けつつ奇跡的なバランスが生まれたと思います。

 トップはガチグマでした。つるぎのまい(採用率15.6%)やはらだいこ(同圏外)持ち以外はトリデプスの役割対象なので、そういう意味でもトリデプスがいい感じでした。アンコールに弱い、拘りトリックで死ぬので使用率2~3位のAキュウコンエーフィはきついですね。

 エーフィは展開系をまとめて見られる強特性持ちなのと、主催者氏がエーフィ入りでレート2,000を達成する功績を残していることからリスペクトがあった可能性が高いですね。

 

 晴れに強いカードが集中していても使用率2位に、使用可能な天候特性持ちで最も速いAキュウコンがいるのが興味深いですね。瞬間的な火力を出せるポケモンが限られているので、シンプルに両壁のアドバンテージが大きかったのでしょうか。

 アヤシシはガチグマを対策できる(当社調べ)カードですが、思いのほか使用率が高くなかったようです。なりきりはガチグマのこんじょう他、ようりょくそ持ちのポケモンにも刺さるので個人的には伏せておくと強いカードだと思いました。

 全体的に物理に寄っているプールなので、テラスを考慮しなければ鉄壁ボディプレスが環境に刺さったトリデプスの使用率がそこまで高くないのも意外でした。とおせんぼうも含めてゴーストタイプに全く仕事ができませんが、この環境なら良い働きをしてくれました。

 

結果と感想

 14戦7勝6敗1分でレート1517.463、最終順位は70(/205)でした。

 1分けは状況不利と判断してこちらが降参を選択した試合だと記憶していますが、降参読み降参を決められてしまったということでしょうか。勝敗がついたあと次の画面に移行したので通信の問題は無かったと思います。

 攻め手を欠く編成ですが、トリデプスの単体性能が高かったことと環境に噛み合ったことが幸いして数字上は勝ち越せました。前述の通り1分けはこちら状況不利での降参だったので実質イーブンでしょう。

 出遅れて22時過ぎからのスタートになってしまいました。TODをしなければいけないので1試合20分×6試合が限度ですが、決められた時間内で試合数を消化する仲間大会の場合、不利となれば降りて次の試合に行くケースもあるので、意外といけるのではないかと思いました。筆者のように順位を狙わないプレイヤーは急いで試合をこなす必要はないので、キッチンタイマーで20分計測しながらどっしりと構えていました。

 直前までバタバタしていて多少疲れていたのでプレイングミスを多発してしまい、締まらないプレーが多かったです。無効だと分かっているのにバウッツェルに2回続けて炎技を撃つとか、とおせんぼうで対面ロックすれば勝ちだったのに忘れるとか。せっかく参加させていただいているので、勿体なかったです。

 批判されるのが怖くてTOD戦術なんて振りかざせませんが、結局自分の詰めの甘さだったり、普段見かけないポケモンと戦う機会があって思っていた以上に楽しかったりで「別にTODしなくてもいいか」という感じで楽しめました。

 

おわりに

 本大会の企画・運営を行った紫代マキノ氏に感謝と労いを、対戦してくださった全てのプレイヤー諸兄姉に感謝とリスペクトを送ります。正直なところ現環境のランクマではスペック不足で、なかなか使う機会のないポケモンに触れられる良いルールでした。対策しなければいけない要素が多すぎず、比較的自由な編成で楽しめた大会でした。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

ギャラリー

 ラウドボーンのフレアソングや、カエンジシなどのハイパーボイスといった音技の採用機会が多い環境だったので、ぼうおんの発動機会もそこそこありました。

 バウッツェルやレントラーにほえるを採用したプレイヤーもいたようなので、やっぱりトリデプス環境だったのかなと回顧します。

 終始ダイケンキのシェルブレードに泣かされました。Bダウンの確率は50%ですが4連続で追加効果を引くなど、一見有利が不利寄りの有利くらいの関係でした。

 耐久型を使う以上施行回数を稼がれるので「運ガー」というのは間違いですが、急所急所で突破されたり、永遠に追加効果を引いたり、もう少し乱数の偏りがなければ拾えた試合もあったのかなと。

 サムネ用。

 既存個体をそのまま使いましたが、アシッドボム+だいちのちからのフシギバナに対して元タイプでもテラス後のタイプでも不利なので、分かっていたなら変えるべきでした。

 

おわり

 

【雑記】3月(S16)1週~4週のランクマ人口推移

 

 どうも。

 2024年3月のランクマ人口(シングル)について何やかんや。

★本日のおしながき

2024年3月のランクマ人口推移

 S16がスタートしたのが2024年3/1の13時からなので、そこから1週間後の3/8の13時に1回目の観測をし、さらに1週間後の3/15の13時……といったように1週間ごと決まった時間にPokémonHOMEで公表されている数字を記録しました。

★3月1週目 3/8 13:00

 ランクマ総人口:174,713人

 3桁ボーダー:R1713.044

★3月2週目 3/15 13:00

 ランクマ総人口:233,050人

 前週比:+58,337人(+33.4%)

 3桁ボーダー:R1789.590

★3月3週目 3/22 13:00

 ランクマ総人口:280,160人

 前週比:+47,110人(+20.2%)

 3桁ボーダー:R1847.475

★3月4週目 3/29 13:00

 ランクマ総人口:317,680人

 前週比:+37,520人(+13.4%)

 3桁ボーダー:R1905.898

★3月最終

 ランクマ総人口:332,032人

 3桁ボーダー:R1943.729

 前期の最終が352,843人なので20,811人の大幅減(-5.9%)になった。

 マスボ級人口は前期96,526人に対し89,531人6,995人減少(-7.2%)した。

 レート2,000達成者は前期621人に対し今期549人72人の減少になった。

 全ての数字に当てはまるが同一シーズン3期め、見かけるポケモンもほぼ同じになれば減る理由は明確なものの増える理由は見つからない。禁伝参入前ラストのS17で巻き返しなるか。

 S16を含む全シーズンの数字は以下の記事に

前月比

<総人口>

<増加率>

<3桁ボーダー>

雑感

 順当な減少なので特に語ることも無いというのが正直なところです。同一レギュレーション3期めで飽きが来る、ポケモンの使用率に大きな変化も無いので、好成績を残したくて挑戦するとか余程対戦が好きでない限り、離脱していくプレイヤーが出てもおかしくはないし、悪いことでもないと思います。

 

 さて、既報の通り来期からのレギュレーションGでは禁止伝説ポケモンが一体のみ使用可能になります。レギュF同様4期連続で好き嫌いが分かれる禁伝ルールなので、この辺りがひとつの転換期になると思われます。

 では、剣盾のときは準伝→禁伝レギュレーションでどのように変化したのか振り返りましょう。ピックアップするのはシリーズ7(準伝)→シリーズ8(禁伝1体)→シリーズ9(準伝)の3期間9シーズンのデータです。

 新しいレギュレーションに変わるタイミングは人が増える(=戻る)のが常ですが、シリーズ7最後のS14からシリーズ8最初のS15に切り替わるタイミングでは、なんとマスボ級人口も総人口も減っています。当時のことを思い返すと拒絶反応を示しているプレイヤーもそこそこいたので、食わず嫌いでシリーズ8を拒否したという印象です。

 面白いのはシリーズ8最後のS17からシリーズ9最初のS18に切り替わるタイミングで、あらゆる数字が増加している点です。一概には言えませんが「ユーザーが求めているのは準伝までの環境である」と裏付けるひとつのデータではないでしょうか

 特にS17の総人口7.3万人減は、サービス開始後の数か月続く大幅な減少を除くと、剣盾史上で3番目に大きな人口減です。シリーズトータル11.1万人減はサービス開始後の数か月続く大幅な減少を除くと最も大きな減少で、同じレギュレーションが半年以上続いた狂気のシリーズ12(1.8万人減)を遥かに超えます。

 吉と出るか凶と出るかはやってみなければわかりませんが、剣盾時代のデータを参考にするのであればここが分水嶺になりそうです。

 

おわりに

 個人的に禁伝は1体までならデッキの軸となるエースカードみたいな感じで好きです。そこにテラスが加わるとどうかというと、ちょっとわかりません。

 今作はあきらかに禁伝参入を見越した調整をしているであろう一般ポケモンがいる、使用率上位の固定化が顕著なので一石を投じるまたとない機会と捉えるのであれば、良い方向に変わる可能性を信じたいです。

 

筆者→Mなか (@Mnaka_udn0525) / X

 

ご無沙汰しております(続)

 

 ※エイプリルフールが終わったので一部内容を修正しました。

 

 お久しぶりです。

 Xの方には投稿しましたが体調を崩していたので暫くの間ブログに関する活動を休止していました。有名人でもないのに「〇〇なので暫く休みます」と告知するのも気持ち悪いのですが、自分も音沙汰がない人のことが心配になるので僭越ながらお知らせさせていただきました。

 2月にインフルエンザに罹患した後、インフル自体は4~5日寝ていれば治ったのですが咳の症状が長期化&悪化し、コロナが流行ったときに「一歩歩いただけで咳が止まらなくなりトイレに行くだけできつい」みたいなインタビューをテレビで観ましたが、ピーク時はまさにあんな感じでした。

 結果として重大な病名が付くものではありませんでしたが、大きな異常が見られないので医師の方も原因がよく分からず、セカンドオピニオンを通り越してサードオピニオンまで受けましたが、どこに行っても「しばらく安静にして加療してくれ」と診断されたので「じゃあ、そうするか」と。休んだ期間が長いので体力の低下は感じるものの、症状自体は快復したので良かったです。

 

 ポケモン対戦って面白いんですが突き詰めると(どんなジャンルにも言えることですが)ストレスの割合が大きくなって、2~3割の快感や達成感を得るために7~8割はストレスになるので、療養中はあくまで「程々に」対戦をしていました。

 イーユイとかイダイトウ、ブリジュラスあたりの「強いけれど自分が使うと下手」の典型的なポケモンを練習していました。謙虚に練習あるのみです。

 積もる話はありますが、今月から投稿活動を再開しようと思います。

 

 ちょうどコーエーテクモゲームスさんから発売されている長寿シリーズのウイニングポストを購入して、うっかり沼に嵌ってしまったので療養中はずっとウイポを遊んでいました。セーブデータを作成する際に開始する年を幾つか選べて、なんとなく84年(2番目に古い)からスタートしてゲーム内時間で2016年まで遊びました(3/28記事下書き時)。史実でいうとドゥラメンテキタサンブラックサトノダイヤモンドが活躍した、アニメウマ娘3期くらいです。

 ウイポはガチのマジで面白くて、日頃から競馬を観ていてレース予想をする際に血統表を辿るのが好き、お気に入りの史実馬がいるという人は間違いなくハマると思います。特に我々ポケモンのプレイヤーはデータ上の生き物を育成して愛着を抱く習性があるので、この手のゲームは好きなんじゃないかなと。史実で活躍した競走馬だけではなく騎手も一部実名で登場するので、いろいろな「if」をシミュレーションできるのも面白いです。

 布教したいのでそのうち「遊んでみた」という名の布教記事を投稿したいなと思っています。

 

 それでは。